グローバル・ナビ by 杉山哲夫

海外資産運用コンサルタントのつぶやき

先行きFRBがコントロールを失う? パニツクに近い売り

2013年06月21日 | 商品市場

昨日のバーナンキの発言後市場はFRBの金融調整にコントルールを失うのではとまでの先行きに対する懸念は売りが売りを呼ぶ展開となりました長期国債の金利上昇がその動向に拍車をかけています、10年国債のイールドは2.414%に跳ね上がりました: 商品、素材関連のセクターは強い売り圧力を受けています:

ダウ 14758.32 -353.87 -2.34%: ナスダツク 3364.64 -78.57 -2.28%: S&P500 1588.19 -40.74 -2.50%: 10年債券 イールド 2.419%

商品市場: CRB数値 279.57 -8.39: WTI原油先物 95.40: ブレント原油先物 102.15 -3.97: 天然ガス 3.87 -0.01: 金先物8月 1282.00 -4.20: 金現物 1282.68 -2.29: 銀先物 19.66 -0.16: 銅先物 305.50 -1.65:プラチナ現物 1359.38 -3.77: 穀物先物:コーン、小麦、大豆等すべて強い売り圧力: 商品市場は株式市場と同様に強い売り圧力を受けています: これまでの利益を株式市場と同じく吐き出してしまいそうです、特に貴金属市場の下降は加速しています: 金利の上昇は貴金属の価格を引き下げます: 強いインフレ懸念が出るまでは貴金属の価格の上昇は見られないと観測しています: 特に金銀の下降は異常に近い推移です:

為替市場:AUD-USD 0.9212(下降中): USD-JPY 97円を中心として多少円安傾向: USD-CNY 6.1286(元高堅持):USD-BRL 2.2575(安い、回復の兆し少ない): GBP-USD 1.5519(堅調): USD-CHF 0.9254: EUR-USD 1.3239(方向感なし):

米国のQE政策の進展に伴い資金が株式市場等すべての金融市場に流入していましたが、QE政策が縮小から2014年半ばまでに回収するとのバーナンキの発言は市場にパニツクに近い心理的な圧力を与えており、縮小の過程でコントロールできなくなるのではとの懸念すら出ているのです: 金融緩和は出口は簡単ですが入口(回収引き締め)はコントロールを失えば悲劇的な状況になるのです: FRBの今後の動向は焦点となり投資家は様子見に入るでしょう: 世界の株式市場の中で日本だけは今のところアベノミツクスの政策もあり唯一影響が少ないかもしれませんがもし円高に転じればに日本も巻き込まれるでしょう: 東京の株式市場はパニツク的な売りは出ないのではと観測しますが225の13000円割れは避けられないと観測しています:円の動向が大きな要因となるかもしれません: