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映画『ライフ・オブ・パイ』のここがおかしい、よくわからない(要注意:ネタバレしまくりです) (1)

2013-02-04 12:49:21 | 映画!
私のブログの記事で一番多いアクセスを記録しているのは恐らく「映画『プロメテウス』のここがおかしい、よくわからない(要注意:ネタバレしまくりです)」シリーズだと思うのですが、今回は「映画『ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日』のここがおかしい、よくわからない(要注意:ネタバレしまくりです)」を書いてみようかと。ちなみに『プロメテウス』、『ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日』ともに20世紀フォックスの作品ですが、20世紀フォックスを攻撃するつもりなどまったくなく、単なる偶然です。事実、昔のハリウッドの「ビッグ5」の中で私が一番好きなスタジオは20世紀フォックスなのですから。

さて、『ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日』に話を戻しますが、この映画を理解するには原作を読むのが一番なのかもしれません。でも、映画として公開する以上は、原作や解説を読んだり、あるいは後で発売されるDVDの特典映像を見なくても理解できる内容にするべきだ、と個人的には考えているので、原作は未読の状態で私の疑問と推測を切々と書いてみようと思います。基本的に私の記憶だけを頼りに書いていますが、映画評論家町山智浩さんの「『ライフ・オブ・パイ』の人食い島が意味するもの(映画を観た後でお読みください)」と、SCREENRANTの "‘Life of Pi’ Ending Explained" の記事の影響も若干受けています。あ、タイトルにも書きましたが、ネタバレしまくりなので、まだ作品を観ていない方はここでストップしてくださいね。あと、内容にも間違いがあるかもしれませんので、あらかじめご了承ください。

1. リチャード・パーカーはどうやって子ヤギを食べた?
映画の主人公パイが子供時代にトラのリチャード・パーカーに生肉を差し出すシーン。ギリギリのところで父親に止められ、父親はトラが人間の友達ではないことを息子に示すために、子ヤギ(!?)をリチャード・パーカーの檻の前に置かせます。で、その次のカットではリチャード・パーカーが子ヤギを口にくわえているところが映るのですが、柵の間を通るはずのない大きさの子ヤギをリチャード・パーカーはどうやって檻の中に引きずりこんだのでしょう? 映像として残酷すぎるという判断だったのかもしれませんが、もっと筋の通る見せ方があったはずです。

2. 蓮の花の意味
映画の中でパイ少年と少女アーナンディーが初めて言葉を交わすシーン。パイはアーナンディーにダンスの中のある振りの意味を質問し、アーナンディーはそれに対して「蓮の花」だと答えます。さらにパイはどうしてそこで「蓮の花」が出てくるのかを尋ねるのですが、そこでシーンは途切れ、結局観客はその答えがわからずじまい。もちろん映画として重要なのはパイとアーナンディーの出会いを描くことだったとは思いますが、私はダンスの中の「蓮の花」の意味をアーナンディーから聞きたかったです。

3. 日本語に聞こえない船の名前
パイと彼の家族、そして動物たちがカナダに向かうために乗った船は日本船籍のTsimTsum(ツィムツーム)号。これ、どう考えても日本語じゃないし、そもそも日本人にはかなり発音しにくい名前ですよね? で、ちょっとググってみたのですが、どうやら原作の日本語版では「ツシマ丸」になっているようなのです(ちなみに「対馬丸」でググるとこの船の名前にも意味があるように思えてきます)。で、このツィムツーム(正しいつづりはtzimtzum)という単語、実はヘブライ語で「縮小」を意味し、カバラ思想では「本来無限である神が、自らを収縮させて世界創造の場を与えた」という概念のようです。それってどういうこと?と思われた方はこちらのページが参考になるかもしれません。ヘブライ語の名前をつけるくらいなら、船をイスラエル船籍にすれば良かったのに、とも思えますが、なぜ日本船籍にしたのかについては、また別の機会に考察したいと思います。

4. 船の浸水するスピードと沈み方について
パイが乗っていた船は激しい嵐に遭遇し、船室は浸水してしまいます。パイは水の中の家族を助けようとするのですが、船員に止められ、救命ボートに乗せられます。ここでの1つ目の疑問は、いくら寝ていたとしても、あれほど船が揺れているのに、船室が浸水し始めていることを人間は気づかないものなのか?ということ。2つ目は、その船が浸水し、船が沈没する速さ。映画の中では本当にあっと言う間でした。しかも明かりは煌々と灯ったまま。というわけで3つ目の疑問は、実際に船が沈没する時、明かりがついたままということはありえるのでしょうか? それとも映像上仕方なくあのようになったのでしょうか?

まだまだ書きたいことはたくさんありますが、とりあえず今回はこの辺で。続きはまた後日書かせていただきます。
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