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ハッピーフィート2 踊るペンギンレスキュー隊

2011-11-27 08:55:16 | 映画!
昨日は映画『ハッピーフィート2 踊るペンギンレスキュー隊』3D字幕版を観ました。前作の『ハッピーフィート』は観たことがなく、この作品についても予告編を数回観ただけで予備知識はゼロの状態。予告編ではまったく日本語訳されていなかった歌が、本編ではどんな風に訳されているか興味はあったものの、内容にはそれほど期待していなかったので、たまっていたポイントで鑑賞(3D追加料金は現金払い)。

本編が始まり、画面に表示されるクレジットでまず驚いたのは、ボイスキャストが豪華なこと。イライジャ・ウッドやロビン・ウィリアムズが出演することは知っていましたが、その他にヒューゴ・ウィーヴィング、ハンク・アザリアなど声の演技で評価が高い役者さんの名前が。さらにブラッド・ピットにマット・デイモンなどアニメとはあまり縁がなさそうな出てきて期待感アップ。

そして肝心の内容は・・・正直ツッコミどころ満載なのですが、ペンギンたちの音楽とダンスは素晴らしく、部分部分でグッとくるところも。子供ペンギンたちのモフモフぶりもかわいかったです。意外な役どころのブラッド・ピットとマット・デイモンは主役を食うほどの表現力と存在感。オーストラリア英語を話すゾウアザラシのブライアンも印象的(ググってみると声を担当したのはリチャード・カーターというオーストラリアの俳優さんでした)。とにかく、字幕版を観て正解だったと思いました。

クライマックスはクイーンのある曲が使われていて、これが本当に素晴らしく、感動の涙。このシーンのためにもう一度映画館に観に行きたいくらいです。サントラも買ってしまうかも。ラストはあっさりしすぎた感もありますが、クイーン・ファンかミュージカル好きな方なら観に行って損はないと思いますよ。

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指輪をはめたい

2011-11-23 16:57:35 | 映画!
20日は映画『指輪をはめたい』を観ました。もともとはそれほど興味を持っていなかったのですが、Twitterでこの作品を絶賛するツイートを読んで「そんなすごいの?」と半信半疑で劇場に。前半はちょっとだらだらした展開で、正直「失敗した!」と。でも物語が進むに連れて、主人公の周りにいる女性たちのキャラが妙に愛しく思えるという不思議な現象が。特に二階堂ふみさん演じる少女エミの、物事の核心をつくセリフとキュートな表情が非常に良かったです。最後は涙、涙。まさかここまで感情移入することになろうとは思ってもみませんでした。

この映画を観ながら、アメリカ留学時代のことを思い出しました。ルームメイトとたまたま部屋に一緒にいた時、ラジオからシンデレラというバンドの"Don't Know What You Got (Till It's Gone)"という歌が流れてきて、彼女が "This is very true." と私に向かって言いました。「どれほど素晴らしいものを持っていたか、人間はそれを失って初めて気がつく」と。まさにこの映画はそれがテーマではないかと思います。失うまで気がつかない、あるいは痛い目に遭うまで人間は懲りない。いや、時には痛い目に遭うことこそが人間には重要なのかもしれません。物語の中、少女エミは主人公に聞きます、「何のために絆創膏持ってんの?」。この後のセリフが素晴らしいのですが、もちろんここではお教えしません。知りたい方はぜひ劇場で『指輪をはめたい』をご覧ください。

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マネーボール

2011-11-20 23:41:04 | 映画!
5日も日記を更新せずにすみません。今日は映画『マネーボール』について書こうかと。私が大好きな映画『ソーシャル・ネットワーク』の製作陣による作品とのことでそれなりに期待はしていましたが、実際に観てみたら予想をはるかに上回る素晴らしい出来。実話を元にしているだけに物語がリアルでドラマティック! とにかく脚本が緻密で斬新です。演出、撮影、編集、音楽も文句のつけようがなく、これぞ映画!という感じ。言葉だけで説明するのではなく、断片的な映像で観客に状況を判断させているのですが、カンの悪い人には重要なポイントが理解できない恐れが。その上、次はこうなるだろうと思うところで、わざと場面を変えたりするところにイライラする人すらいるかも。ある意味観客を突き放している気もするのですが、私にはそれが面白く、またちょっと心地良くも感じました。

役者ももちろん良い仕事をしています。主人公ビリーを演じるブラッド・ピットも素晴らしいですが、ビリーにマネーボール理論を提案し、アシスタントとなるピーター役のジョナ・ヒルが非常に良い味を出しています。彼はこれまた私の大好きな映画『ヒックとドラゴン』の登場人物、スノットのボイスキャストですが、自分の好きな映画に出演していた俳優さんが、他の映画でも活躍するのを観るのは嬉しいことですね。ちなみに映画の中のピーター自体は実在の人物ではないそう。現在ニューヨーク・メッツで活躍しているポール・デポデスタ氏がモデルになっているようですが、出身大学も体型もオークランド・アスレチックスで働き始めた年も、ピーターとはずいぶん違っています。

物語の中で私が一番驚いたのは、各球団のGMが選手を取引するシーン。電話1本で、まるでモノのように選手のトレードや契約金額が決められ、メジャーリーガーの厳しい現実を垣間見た気がしました。あと、GMが選手のトレードや解雇を伝える態度もあまりにドライで、私が選手の立場だったらとても冷静には受け止められないだろうなぁと。

この作品は予告編も良くできていると思います。特に物語を説明しすぎていない点が私は好きです。『英国王のスピーチ』や『ブラック・スワン』は予告編でストーリーがほぼ把握できましたが、『マネーボール』は予告編で観客に疑問を持たせ、本編できちんと謎解きをする形になっています。ただ、ほんの短い間ですが、日本版予告編の字幕が間違ったニュアンスで訳されているのが残念。これは洋画の予告編ではありがちで、この作品に限ったことではありませんが。

『ソーシャル・ネットワーク』もそうでしたが、この作品も主人公を全面的に肯定しているわけではないんですよね。ある意味冷ややかな視点で、でも非常にドラマティックに主人公と彼が変えた世界を描く、そこがまた良いです。というわけで、『マネーボール』、何かを大きく変えた人物に興味がある方にはぜひ観ていただきたい作品です。

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THINGS THAT SOUND COOL WHEN SPOKEN BY A GIANT ROBOT

2011-11-14 00:32:20 | 日記
突然ですが、私がTwitterでフォローしているある方からおもしろい動画を教えていただきました。こちらをご覧ください。

これはアメリカの人気番組『レイト・ショー・ウィズ・デイヴィッド・レターマン』 (Late Show with David Letterman) のTOP10というコーナーに映画『トランスフォーマー』シリーズのオプティマス・プライムが出演した時の映像。画面の上に表示されているとおり、THINGS THAT SOUND COOL WHEN SPOKEN BY A GIANT ROBOT (大きなロボットが言うとかっこよく聞こえること)をオプティマスが表現力豊かに第10位から第1位まで発表してくれています。というわけで、今回はその10項目を日本語訳してみました。

10. Jergens Lotion leaves my hands silky smooth.
「ジャーゲンズローションは私の肌を絹のようになめらかにしてくれる。」
ちなみにジャーゲンズとはアメリカにあるスキンケア製品の会社です。Amazon.co.jp でも購入できますよ。


9. Do you have these khakis in a size 114?
「このカーキ色のズボン、114号サイズはありますか?」
ここでは「カーキ色のズボン」と訳しましたが、恐らく軍服を意味していると思います。

8. My perfect night involves a pint of Haagen-Dazs and season three of "Sex And the City"
「私にとっての完璧な夜とは、ハーゲンダッツアイスクリーム1パイント(473ml)を食べながら「セックス・アンド・ザ・シティ シーズン3」を見ることだ。」
まさかオプティマスがSATCのファンだったとは・・・。あと、アイスクリームの量、意外に少なくないですか?

7. Man, do I love me some 'taters.
「俺、マジでじゃがいもが大好きなんだ。」
この I love me some という表現の意味がまったくわからなくて、Facebook上で質問してみたのですが、これは I really love という意味らしいです。ちなみに do が入っているのは内容を強調するための倒置方法を使っているのだと思います。

6. It was so hot in Central Park today, I saw a squirrel rubbing sunblock on his nuts.
「今日のセントラルパークはとても暑かったが、なんとリスがタ○○マに日焼け止めを塗っていた。」
nuts はリスの好物であるナッツという意味に取れなくもありませんが、リスがそれに日焼け止めを塗っても何の意味もありませんので、やはりタ○○マではないかと。

5. You seemed a little pitchy, Dawg.
「お前、ちょっと黒く見えたぞ、ドグ。」
ここではドグとしましたが、dawg はそもそも黒人の親しい友人に呼びかける言葉のようなので、この文章は冗談のつもりなんだと思います。

4. Brody Jenner has added you as a friend on Facebook.
「ブロディ・ジェンナーが君をフェイスブックの友達に追加してるよ。」
ブロディ・ジェンナーはアメリカのテレビタレント。『Bromance』というリアリティ番組に出演していて、その番組の内容が「若い男性が彼の"取り巻き"になる為に、様々な対決を行う」ということらしいので、上の文章は「君はブロディ・ジェンナーの取り巻きになれた」という意味なのでしょう。

3. Live from New York... It's Saturday night!
訳すまでもありませんね。ご存じアメリカの長寿番組『サタデー・ナイト・ライブ』の冒頭のセリフ。

2. My parents wanted me to be a rabbi.
「両親は私がラビ(ユダヤ教の指導者)になることを望んでいた。」
私の認識が間違っていなければ、ラビになれるのは基本的にはユダヤ人。オプティマス・プライムはそもそも金属生命体なので、ラビになる資格はないのでは・・・? しかもオプティマスの故郷、サイバトロン星は多神教のはず。それなのに、息子には一神教の宗教指導者になってほしいと願うご両親って一体・・・?(^_^;)

1. All the slammin' shorties in the house say 'Yeah'
「その家にいる最高にかわいい女の子たちがみな「イエー」と言っている。」
どこかの家でパーティーをやっているシチュエーションではないかと。ここではshortieを「女の子」と訳しましたが、本来はもう少し軽めの言葉だと思います。

リストは以上です。言葉の意味だけでも十分おもしろいですが、これらを言っているオプティマスのジェスチャーや目線などにも注目して見ていただければと思います。

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僕たちのバイシクル・ロード 7大陸900日

2011-11-13 09:57:22 | 映画!
10日は映画『僕たちのバイシクル・ロード 7大陸900日』を観ました。自転車で7大陸を走破した2人の若者の姿を追ったドキュメンタリー。予告編を観た時から非常に楽しみだったのですが、実際に観てみると想像していた以上に面白くて引き込まれる作品。主人公ベン・ウィルソンとジェイミー・マッケンジー(ベンの従兄弟)と一緒に旅をしているかのような気分に。映像はプロのカメラマンが撮影したわけではなく、彼ら自身が撮影しています。移動中は自転車にカメラをくくりつけて録画しているので、当然映像も荒いのですが、それがかえってリアル。バックに流れるのはベンとジャック・ウィルソン(ベンの弟で、自らも休暇を利用して、二人の旅に合流した)によるシンプルなギターの音楽。これが映像に見事にマッチしていて素晴らしい。

いくつもの印象的なシーンがありましたが、ここでは2つ挙げてみたいと思います。1つは中国の農村で彼らが陽泉(Yangquan)というところに行こうとして、村人に Yangquan はどちらの方向か尋ねるシーン。ベンは Yangquan を「ヤンクアン」と発音しているのですが、これはカタカナで表現すると「ヤンチュエン」と発音しなければならず、村人にはまったく通じません。ベンが中国語で書かれた地図を持っていたら、言葉は通じずとも正しい方向は教えてもらえたでしょうが・・・。中国語には読み方を表す、ピンインというアルファベットの表記がありますが、中国語会話ができなくても、このピンインの読み方を知っているか知らないかで、現地の人々とのコミュニケーションの取りやすさがまったく違うと思います。特に英語がわかる人がいなさそうな農村に行くなら、ピンインの読み方をあらかじめ勉強しておくことをお勧めします。もう1つ印象的なところは南極でのシーン。ペンギンたちが人間を恐れていない様子と、ベン、ジェイミーが雪の上を自転車で走るシュールな映像が印象的でした。

実は私、映画を観た後ツイッターでこの作品について

「旅や冒険が好きな人には是非観てほしい。男性を羨ましく思うことは滅多にない私だけれど、自由に、時にはひどく不自由に旅を続ける彼らに嫉妬。彼らの話すイギリス英語とシンプルな音楽がまさに私好み。」

とツイートし、あるフォロワーさんにも

「『ウィンターズ・ボーン』も良かったですが、昨日観た『僕たちのバイシクル・ロード 7大陸900日』はそれ以上に素晴らしかったです。銀座シネパトスの20:20の回なら一般・学生¥1,300で観られますので、よろしければ是非!」

とリプしていたのですが、その翌日に思いがけない出来事が。なんと私の日本語のツイートをベン・ウィルソンがGoogleの翻訳機能を使って読んで、私にリプをくれたのです! しかも日本語で! 初めてそれを読んだ時、ヘンな日本語の文章に、どこのアヤシイ人だろうと思ったのですが、ツイートの送り主 benwylson のページを見て本人と確信。英語でリプを送ったところ、ベン本人が日本語のメッセージを書いてくれたことがわかりました。まさか映画の登場人物からリプもらうなんて想像もしていなかったので、本当にびっくり! スクリーンに映っていた人、しかも外国人から直接メッセージをもらうなんて、すごい時代です。子供の頃、日本人の有名人はもちろん、外国人すらめったに見ることのないド田舎に住んでいた私に、こんな未来が訪れるとは!

話がそれてしまいましたが、『僕たちのバイシクル・ロード 7大陸900日』、旅や冒険が好きな人には超お勧めの作品です。ぜひご覧ください!

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キャプテン

2011-11-08 21:16:43 | 映画!
突然ですが、みなさんは軍の階級についてどの程度までご存知ですか? 私は自衛隊の階級についての知識はほぼ無きに等しく、米軍であればアメリカ映画でよく登場する階級が少しわかる程度です。で、今日はここ数年で観たアメリカ映画の中で、私の印象に残っている Captain、つまり陸軍大尉または空軍大尉役(海軍では大佐らしいです)になった俳優・女優さんを挙げてみたいと思います。

『ミッション:8ミニッツ』
コルター・スティーヴンス大尉: ジェイク・ギレンホール
コリーン・グッドウィン大尉: ヴェラ・ファーミガ
ヴェラ・ファーミガ演じるグッドウィンですが、字幕では「大尉」と訳されていなかったかもしれません。ただ、セリフの中ではスティーヴンスがグッドウィンに対して「大尉」と数回呼びかけていたと思います。また、序盤ではスティーヴンスがグッドウィンに Ma'am と呼びかけていることもあったのですが、逆にグッドウィンがスティーヴンスに対して Sir と呼びかけることは一度もなかったような。これは単なる個人の好みなのでしょうか? それとも何かのルールがあるんですかねぇ? ご存知の方がいらっしゃいましたら是非教えてください。あと、役としての二人の年齢の設定はよくわかりませんが、ジェイク・ギレンホールとヴェラ・ファーミガの実際の年齢は8歳違うので、同じ大尉役でも年齢がちょっと離れているなぁとも感じました。

『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』
スティーヴ・ロジャース大尉: クリス・エヴァンス
「キャプテン・アメリカ」のキャプテンという単語自体は大尉を意味しているのか、あるいはリーダー的な意味を表しているのか私にはよくわからないのですが、少なくとも映画の中での階級は確かに大尉だったと思います。軍での経歴を考えるとずいぶん早い出生ですね。(^_^;)

『バレンタインデー』
ケイト・ヘーゼルティン大尉: ジュリア・ロバーツ
彼女が大尉であることはセリフにもはっきり入っていたので、かなり印象に残っています。その時は年齢的に出世している方なのか、あるいはそうでもないのかよくわからなかったのですが、上記のコリーン・グッドウィン大尉役のヴェラ・ファーミガと比べると遅い出世なんですかねぇ? そもそも陸軍と空軍では比較できないのかもしれませんが。

『マイ・ブラザー』
サム・ケイヒル大尉: トビー・マグワイア
戦地から帰って来た時の印象があまりにも強烈で、私の中の大尉(=まあまあえらい人)のイメージとはかなり違っています。でも年齢的には妥当なんですかね。

そもそも米軍に関する知識がないのに、こんな記事を書くこと自体無謀なのですが、こういう視点から映画を観るのもおもしろいかなぁと。米軍が登場する映画をご覧になった際は、ぜひ登場人物の階級にも注目してみてください。

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エンディングノート

2011-11-06 18:46:49 | 映画!
11月3日の文化の日、私は『電人ザボーガー』、『エンディングノート』、『ヤコブへの手紙』、『ゲーテの恋 君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」』の4本の映画を観ました。その中で一番印象に残った作品『エンディングノート』について書きたいと思います。

「わたくし、終活に大忙し。」というかなりインパクトのある宣伝文句がつけられているこの作品。公式サイトにはこの映画の主人公、砂田知昭さんの笑顔がアップされていますが、私はその画像をただ見ただけで、サイトの中身はおろか予告編すら見ていなかったので、映画が始まってすぐに2つの事実に驚きました。1つはガンが進行した砂田さんの、公式サイトの写真とは別人かと思うほどの痩せ方・衰え方。ガンで痩せ衰える人を見るのは初めてではありませんでしたが、作品の冒頭のいかにもやり手のサラリーマンの砂田さんの映像が出た後すぐに映し出されるのは、白髪で髪の量も減り、頬のこけた砂田さん。このギャップにとまどわずにはいられませんでした。

驚いたことの2つ目は、この作品が砂田さんご自身の娘さんである砂田麻美さんが撮影されていたという事実です。丁寧で、聞いていて心地の良い日本語でつづられた地の文(セリフ以外の全ての説明文)のナレーションも砂田麻美さんによるもの。もしこれを他の人が撮っていたら、あるいは違う人がナレーションをしていたら、まったく違う作品になっていたと思います。たとえ世界的に有名な映画監督が監督し、日本が誇る素晴らしい女優さんあるいは声優さんがナレーションしていたとしても、この作品はここまで輝きを放つクオリティにはなっていなかった、そう断言します。

一人でも多くの人に劇場で観ていただきたい映画なので、あまり多くは語りませんが、この作品で素晴らしいことの1つは、ユーモアも交えながら全体的に明るい調子で進むという点です。ガンを患っていたわけですから、当然砂田さんは痛みに耐え、体の不調に苦しんでいたはずだと思うのですが、そのようなシーンはあまり出てきません。ガンと闘ってガンに負けたというより、ガンとうまくつきあって最後はガンと一緒にこの世を旅立ったという感じです。葬儀のシーンも、悲しみではなく平安に包まれているように思いました。

この映画を観た11月3日は、実は私の誕生日でした。誕生日と言ってもこの世に生を受けた日という意味ではなく、私がイエス・キリストを自分の救世主として受け入れ、キリスト教の考え方において「生まれ変わった日」です。私にとって非常に特別なその日に、生と死について考えさせられるこの『エンディングノート』を観たことに縁のようなものを感じました。自分自身の死や家族の死についてあまり考えたことがない方にぜひ観ていただきたいと思います。

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ミッション:8ミニッツ

2011-11-05 13:57:25 | 映画!
キャーーーーーーーー、すみません、本当にすみません! 日記を1週間以上もお休みしてしまうなんて! 先週末は高知に帰省したりと、ここのところかなり忙しかったのです。でも、その割には相変わらず映画だけはしっかり劇場で観ているのですが。で、今日は最近観た中ではかなり完成度の高かった『ミッション:8ミニッツ』について書こうかと。ただし、感想というよりは疑問点で、ネタバレしまくりですので、まだ作品をご覧になっていない方はここでストップしていただいた方がよいかも。

まず、あらすじですが、映画.comの記事を引用すると「シカゴで乗客全てが死亡する列車爆破事件が発生。犯人捜索のため政府が遂行する極秘ミッションに、米軍エリートのスティーブンスが選ばれる。事故犠牲者の事件発生8分前の意識に入り込み、その人物になりすまして犯人を見つけ出すという作戦で、必ず8分後には爆破が起こり元の自分に戻るスティーブンスは、何度も「死」を体験するうちに次第に作戦への疑惑を抱きはじめる・・・」という内容。

私はこの作品をすでに2回観ているのですが、非常に疑問に思った点が2つありました。1つ目はスティーブンスと彼に指示を出すグッドウィンおよびラトリッジ博士が実際はどのようにコミュニケーションしていたかについて。映画の中ではスティーブンスは小さなモニターでグッドウィンやラトリッジ博士の顔を見ながら話しているかのように描かれているのですが、実はスティーブンスはすでに死んでおり、脳の一部だけが機能している状態。つまり、モニターを見ることはおろか、話すことすらできないはず。実際、物語の終盤ではグッドウィンがスティーブンスの声を聞いているのではなく、コンピュータの画面に表示されるスティーブンスの言葉を読んでいるシーンがあり、それまでのコミュニケーションも普通の会話ではなかったことが明らかになるのですが、序盤でスティーブンスはラトリッジ博士が障害を持っていることに気がついているし、グッドウィンが制服につけている軍章まできちんと認識しています。これは大きな矛盾だと思うのですが、製作者のミスなのか、あるいはスティーブンスは実は特殊な能力を持ち、死んで目が見えない状態でも超能力で見えていたという設定なのか・・・?

そして2つ目の疑問はスティーブンスの言葉がどのような仕組みでコンピュータの画面に表示されていたのか、ということ。上で書いたとおりスティーブンスは脳の一部だけが機能している状態で、言葉を発することはできず、恐らく彼の考えていることが文字になって画面の表示されるという設定なのですが、そもそも頭の中で考えていることがそのまま文字になるなんてありえなくないですか? この映画の題材はソースコードという特殊なプログラム(原題も "Source Code")ですが、そのソースコードうんぬんよりも、人間が頭の中で考えていることが文字に置き換えられるプログラムの方がよっぽどすごいことではないかと私自身は考えました。だって、これこそ私が実現できたらいいなあと昔から思っていたことなのですから。なんせブログをアップするにもいちいちタイプしなくて良くなるわけですからね。

以上、『ミッション:8ミニッツ』に関する私の二大疑問点でしたが、疑問があるからと言って作品が悪いということでは決してなく、本当に素晴らしい映画なので、ぜひ劇場で観ていただきたいと思います! Everything's gonna be OK. ← 物語で何度も繰り返されるセリフです。

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