A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

memorandum 377 偉大な芸術はすべて瞑想

2016-11-05 23:06:37 | ことば
偉大な芸術はすべて瞑想、動的な瞑想を惹き起こす。読者や聴き手や、観客が芸術作品のなかにあるものと実生活とをかりそめに同一視することによってどんなに昂奮したとしても、彼の究極的な反応は——彼が芸術作品に反応しているかぎり——憤りや是認を超えた冷静な、おちついた、瞑想的な、情緒的にものびやかなものでなくてはならない。
スーザン・ソンタグ『反解釈』高橋康也・出淵博・由良君美・海老根宏・河村錠一郎・喜志哲雄訳、筑摩書房(ちくま学芸文庫)、1996年、53頁。


芸術作品を見たとき、いろいろ考えが浮かんだり、思考が誘発されるのは、「瞑想」の作用なのかもしれない(「偉大な芸術」作品に限るが・・)。


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memorandum 376 芸術は道徳と関係がある

2016-11-04 23:34:49 | ことば
芸術は道徳と関係がある、と私は言いたい。こうした関係の第一点は、芸術が道徳的な喜びを生み出すということである。しかし、芸術に特有の道徳的喜びは、ある行為を是認したり、否認したりする喜びではない。芸術における道徳的な喜びは芸術がなしとげる道徳的な役割と同様、意識の知的満足のなかにある。
スーザン・ソンタグ『反解釈』高橋康也・出淵博・由良君美・海老根宏・河村錠一郎・喜志哲雄訳、筑摩書房(ちくま学芸文庫)、1996年、49頁。


芸術は喜びでありたい。
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【ご案内】In Studies vol.4「ア・ターブル! ごはんだよ!アートだよ!」

2016-11-03 21:21:02 | お知らせ
今月は食欲の秋らしく「食」についてお話しましょう。
アートとは関係がないように見えて、「食」に潜む技術(Art)をめぐる話になるかと思います。

In Studies vol.4「ア・ターブル! ごはんだよ!アートだよ!」
ファシリテーター:寺脇扶美
■日時:2016年11月7日(月)19:00~
■場所:共同スタジオ ink 2F
京都市中京区猪熊通り三条上ル姉猪熊町325番地2
http://studio-ink.tumblr.com/
■参加費:無料・要予約(約8名程度)
■予約・お問合せ
メッセージをお送りいただくか、下記のアドレスまでご連絡ください。
studioink@hotmail.com(寺脇)

食欲の秋。私は食べることが好きだ。たぶん、こだわりも強い方だ。
食は身体や健康を維持するためには欠かせないものであると同時に人の知覚を楽しませるものでもある。主として味覚に作用するが、嗅覚や触覚も大きく関わる感覚だろう。さらに見た目や調理の音も視覚や聴覚に訴える。何を大事にし、どう摂取するかで身体はもちろん、感覚や思考にも影響があるような気がしている。
そこで今回は以下の質問に答えていただきながら、食に関するあれこれを話合いたいと思う。
・あなたの食事へのこだわりを3つほどお聞かせください。
・あなたの好きな食べ物、料理は?またその理由をお聞かせください。
・あなたの苦手な食べ物、料理は?またその理由をお聞かせください。
寺脇扶美
 

みんなのごはん
平田剛志

 食と美術は似ている。「食欲の秋」や「芸術の秋」などと秋に食と芸術が謳われるのも偶然ではない。それは、ともに食材や画材を調合・加工して、料理や作品をつくる技術(メソッド)であるからだ。そして、どちらも味覚や視覚という感覚を中心に、人間の五感を使って作品を感じ、味合う。
 言うまでもなく「技術」には「こだわり」があり、方法がある。味に好みがあるように、好き嫌いがある。だから、世界各地・地域で食文化や美術文化が創成されてきたのだ。私たちは普段に見る展覧会や映画、本は吟味して選ぶが、もっとも身近な食は感覚的に選んではいないだろうか。自身の好き嫌いの基準や歴史を遡ると、「食」にまつわる家庭の味や出身地の地域性、環境、文化が隠し味にあるのかもしれない。
 料理も美術も作るとき多くは一人だが、出来上がった料理を食したり、作品を鑑賞するときは他の人々とともになされる。秋の一晩、食とアートをめぐるテーブルトークにご一緒しましょう。
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memorandum 375 芸術作品はひとつの経験

2016-11-02 21:24:25 | ことば
芸術作品として出会った芸術作品はひとつの経験であり、発言とか、質問に対する回答などではない。芸術は何かについて述べるのものではない。それ自体何かなのである。芸術作品は世界のなかのあるものであり、世界についてのテクストや注釈であるだけではない。(中略)つまり、芸術を通してわれわれが手に入れる知識は、(事実とか倫理的判断のような)何かについての知識自体よりも、何かを知ることの形式あるいは様式についてのひとつの経験なのだ。
スーザン・ソンタグ『反解釈』高橋康也・出淵博・由良君美・海老根宏・河村錠一郎・喜志哲雄訳、筑摩書房(ちくま学芸文庫)、1996年、45頁。


いま、ひとつの経験としての芸術作品はあるだろうか。
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memorandum 374 批評の機能は、

2016-11-01 21:17:05 | ことば
批評の機能は、作品がいかにしてそのものであるかを、いや作品がまさにそのものであることを、明らかにすることであって、作品が何を意味しているかを示すことではない。
スーザン・ソンタグ『反解釈』高橋康也・出淵博・由良君美・海老根宏・河村錠一郎・喜志哲雄訳、筑摩書房(ちくま学芸文庫)、1996年、33-34頁。


作品がまさにそのものであるとき、批評もまさにそのものとなる。



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