A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記758 『ET IN ARCADIA EGO』

2013-07-31 23:12:10 | 書物
タイトル:Et in arcadia ego : 墓は語るか : 彫刻と呼ばれる、隠された場所
編集・発行:武蔵野美術大学美術館・図書館
撮影:池田賢二郎、内田芳孝、加藤健、末正真礼生、永野雅子、平松壮、山本糾
デザイン:佐藤篤司(協力―清水敬介)
印刷:株式会社エクター(PD―渡辺謹二)
発行日:2013.5
定価:2,000円
形態:131p ; 26cm
注記:展覧会カタログ
   会期・会場: 2013年5月20日-8月10日:武蔵野美術大学美術館展示室1+2+アトリウム
   主催: 武蔵野美術大学美術館・図書館
内容:
「「ET IN ARCADIA EGO 墓は語るか」展によせて」田中正之

[論考]
「墓は語るか」岡崎乾二郎
「永久の宴」篠塚千惠子
「セノタフとしての近代彫刻」金井直
「東洋の死生観」朴亨國

[自作を巡る彫刻論]
「墓と彫刻」戸谷成雄
「墳墓説」遠藤利克
「要約」黒川弘毅
「彫刻のためのエクササイズ」伊藤誠
「ドアを閉め、蓋を開ける」岡崎乾二郎
「本展によせて」三沢厚彦
「木の実は木の実ではなく、ざるざるではなく」高柳恵里

[終論]
「若林奮:「開示されるもの」と「開示されないもの」」田中正之

購入日:2013年7月27日
購入店:武蔵野美術大学美術館・図書館
購入理由:
 近年の彫刻展としては屈指の展覧会であった。「彫刻とは何か」の問いに墓をキーワードに設定し、古代エトルリア彫刻から近現代の彫刻、イサムノグチ、白井晟一の建築模型まで対象に構成された内容は、実に見応えがあった。遠い武蔵美まで見に来てよかった。なにせ出品作家がすごい。黒川弘毅の彫刻は久しぶりに見たが、やはりすばらしかった。
 図録は最初から買おうと決めていたが、私が買おうとした時点で残部2冊とのことだったので買えてよかった。



未読日記757 『Visual devices』

2013-07-30 23:49:50 | 書物
タイトル:Visual devices : 視覚装置 : 見ることを見る
編集:沢田雄一(武蔵野美術大学美術資料図書館)
写真:三本松淳
デザイン:西中賢(西中デザイン事務所)、内海昭子
印刷:株式会社アトミ
発行:小平 : 武蔵野美術大学美術資料図書館
発行日:2008.10
定価:500円
形態:44p : 挿図 ; 21×26cm
注記:展覧会カタログ
   会期・会場: 2008年10月6日-10月25日:武蔵野美術大学美術資料図書館2階展示室
   主催: 武蔵野美術大学美術資料図書館
   出品リスト: p44
   参考文献あり
内容:
ごあいさつ
「視覚装置――思考・認識・世界の変容」柏木博
「モダニズム批判としての残像効果」田中正之
「絵画の再現性と視覚装置 アトリエの道具としての「鏡」/ブルネッレスキの「カーメラ・オブスクーラ」/アルベルティの「ヴェーロ」/レオナルドの「透写装置」/デューラーの「測定法教則」」北澤洋子
1章 像をとらえる
2章 目を欺く
3章 像を動かす
4章 像を語る
「視覚技術と表象」長沼行太郎
「「鳥の目」と「虫の目」の政治学――小説における視覚装置、『武蔵野』(独歩)にみる」高橋敏夫
「江戸川乱歩と鏡のなかのマルクス――文学と視覚装置」辻吉洋
出品リスト

購入日:2013年7月27日
購入店:武蔵野美術大学美術館・図書館
購入理由:
 展示を見終わり、ミュージアムショップを物色していたら見つけた1冊。カメラ・オブスキュラからピープショー、アナモルフォーズ、ステレオスコープ、ゾートロープなどの光学装置(視覚装置)をテーマとした内容。コンパクトな内容だが論文が多数収録されているため参考として購入。


未読日記756 『cities on the move 2012 Ver.1』

2013-07-28 23:08:37 | 書物
タイトル:cities on the move 2012 Ver.1
著者:勝又公仁彦
発行:[出版地不明] : Media passage
発行日:2013.2
形態:1冊(頁付なし,おもに図版) ; 19cm ; DVD(19min ; 音声なし)
内容:
「勝又公仁彦『cities on the move』」伊藤俊治
作家略歴

安定した場所はない!!
三脚を捨てた長時間露光。揺らぐ風景。伸長する画像。交錯し引き延ばされた時間と空間。
様々な実験と逸脱を繰り返し、どこにも居場所を定めない写真家の冒険を目撃せよ。

2012年増田玲氏(東京国立近代美術館主任研究員)企画の個展にて発表された映像作品をDVD化。
美術史家、伊藤俊治氏(東京藝術大学教授)による解説テキスト付き。

購入日:2013年7月26日
購入店:東京国立近代美術館ミュージアムショップ
購入理由:
 東京国立近代美術館ギャラリー4で開催された「都市の無意識」展にも出品していた勝又公仁彦氏の映像作品のDVD&小作品集。

 見つけた瞬間、これは買わねばと思った。なぜなら、私が現在進めているスライドショーの企画に出品を予定しているアーティスの作品もまた車窓からの風景を長時間露光で撮影している写真だったからである。これは類似してしまうと正直その場は焦った。だが、長時間露光という写真テクニックは以前からあるわけで、探せば類似の作品はまだあるだろう。それはそれとして、なぜ人は長時間露光によって得られる抽象的イメージを求めるのか、車窓の風景を撮影/捕獲することの魅力とは何かを考えさせられる。
 そして、私の企画は、写真家ではなく画家による写真をスライドショーする点で、「写真」イベントではなく、写真を通して「絵画」について考えるためのイベントなのかもしれないと思った。

 なお、DVDのレーベル面は色違いで4色ほどあり、それぞれサイン付きだというのだから驚く。ショップの方がわざわざ中を見せてくれたのがうれしかった。これで2100円というのも驚き。

 

未読日記755 『都市の無意識』

2013-07-27 23:19:35 | 書物
タイトル:都市の無意識
並列書名:Unconsciousness of the city
編集:東京国立近代美術館
翻訳:山本仁志
デザイン:森大志郎
印刷:八紘美術
八紘:東京 : 東京国立近代美術館
発行年:c2013
形態:13p : 挿図 ; 23cm
注記:会期・会場: 2013年6月4日-8月4日:東京国立近代美術館ギャラリー4
   出品作家: 北脇昇, 浜田知明, 奈良原一高 [ほか]
   企画・編集担当: 鈴木勝雄
   出品リスト: p12-13
内容:
「都市の無意識」鈴木勝生
出品リスト

頂いた日:2013年7月26日
場所:東京国立近代美術館
 会場内で無料配布されていたので頂いた1冊。
 本展は、都市のイメージを地層として捉え、「スカイライン」、「アンダーグラウンド」、「パランプセスト」の3つのテーマから、絵画、版画、写真、映像、資料によって、都市と美術の関係を考察する展覧会である。
 具体的には、アンダーグラウンドでは、暗渠化した渋谷川を撮影した畠山直哉の《川の連作》シリーズ、スカイラインでは、勝又公仁彦の《Skyline》シリーズ、パランプセストでは、佐伯祐三の絵画、高梨豊の〈都市のテキスト 新宿〉シリーズなど、テーマに相応しい作品が選ばれている。これらの作品を通して、観客は都市を下から上へ、そしてイメージの多層性へと導かれていく。小規模な展示ながらテーマと作品選定がすばらしかったが、もっと大規模な展覧会としても見てみたい。

未読日記754 『プレイバック・アーティスト・トーク』

2013-07-25 23:41:55 | 書物
タイトル:プレイバック・アーティスト・トーク
並列書名:Playback artist talks
編集:東京国立近代美術館
デザイン:大溝裕(Glanz
印刷:アベイズム株式会社
発行:東京 : 東京国立近代美術館
発行日:c2013
形態:55p : 挿図 ; 15cm
注記:展覧会カタログ
   会期・会場: 2013年6月14日-8月4日:東京国立近代美術館
   主催: 東京国立近代美術館
   出品作家: 秋岡美帆, 岡村桂三郎, 児玉靖枝, 小林正人, 鈴木省三, 辰野登恵子, 堂本右美, 中川佳宣, 長沢秀之, 日高理恵子, 丸山直文, 山口啓介
   企画: 大谷省吾
   出品作品リスト: p54-55
内容:
あいさつ
秋岡美帆
岡村桂三郎
児玉靖枝
小林正人
鈴木省三
辰野登恵子
堂本右美
中川佳宣
長沢秀之
日高理恵子
丸山直文
山口啓介
出品作品リスト

頂いた日:2013年7月25日
場所:東京国立近代美術館
 展覧会場入口にて頂いた1冊。見に来ただけでカタログがもらえるなんてちょっとうれしい。
 タイトルは、少し説明が必要だろう。東近美は、2005年からアーティスト本人が自作の展示を前に作品について語る「アーティスト・トーク」を開催してきた。本展は、これまでのトークのなかから絵画をテーマに絞り、トークのダイジェスト映像とコレクション作品約40点を紹介する展示なのである。
 要するにコレクション展か、と思われるかもしれないが、これが期待以上に絵画を再考する良質な展覧会となっていた。これだけの作家が揃う絵画の展覧会もそうないだろう。もう何度も見ているはずなのに、どの作品も見応えがあり、久しぶりに絵画の魅力に圧倒された。本展を見た後では、いまの現代絵画には何かが足りないという気がしてならない。というより、本展の出品作家たちの問題意識や絵画観を継承(批判的含む)している若手作家は何人いるのだろうか。

 本書は図版は少ないが、かわりにアーティストトークの抜粋が収録されている。画像に飛び出ているピンク色はポストイット。帰りの電車で読んでいたら、おもしろくてポストイットを貼ってしまったためである。これを読むと、アーティストの思考も作品以上におもしろいと思うだろう。
 ひとつ注意したいのは、すべてのアーティストが饒舌なわけではないということだ。推測だが、学芸員が司会・聞き手としているからこそ出てきた発言もある気がする。おもしろい話はひとりでに出てくるわけではなく、相手(聞き手)がいるからこそ出てくる。


未読日記753 『雨引の里と彫刻2011』

2013-07-22 23:23:52 | 書物
タイトル:雨引の里と彫刻2011 : 冬のさなかに
別書名:AMABIKI 2011 : In the midst of winter
編集:雨引の里と彫刻実行委員会
発行:大和村 (茨城県) : 雨引の里と彫刻実行委員会
デザイン:田中佐代子
印刷:株式会社イセブ
写真:齋藤さだむ
発行日:2011.3
形態:103p ; 30cm
注記:展覧会カタログ
   2011年1月15日-3月21日:茨城県桜川市
   主催:雨引の里と彫刻実行委員会
内容:
雨引の里と彫刻2011 冬のさなかに
原点回帰
彫刻の設置場所
作品目録
 村上九十九、齋藤徹、菅原二郎、國安孝昌、高梨裕理、菅原隆彦、山添潤、金沢健一、大栗克博、島田忠幸、井上雅之、山本憲一、中村ミナト、渡辺治美、中井川由季、廣瀬光、横山飛鳥、松田文平、大島由起子、中村洋子、山隆、岡本敦生、金子稜威雄、鈴木典生、齋藤さだむ、志賀政夫、大槻孝之、佐藤比南子、戸田裕介、和田政幸、佐藤晃、田中毅、塩谷良太、藤島明範、宮沢泉、小日向千秋、望月久也、山上れい、海崎三郎、村井進吾、西成田洋子、槇 渉
作家目録
雨引の里と彫刻2011ドキュメント

頂いた日:2013年7月22日
 出品作家の方よりご恵贈頂いた1冊。どうもありがとうございます。
「雨引の里と彫刻」は、茨城県桜川市の旧大和村の里山や集落を舞台に1996年から始まった作家主導の野外彫刻展。自然のなかに置かれた彫刻は、季節や天候の変化によって、いろいろな表情を見せることがカタログからもわかる。第9回目となる今年は下記の通り開催される。

雨引の里と彫刻 2013 (AMABIKI 2013)
会場:茨城県桜川市(旧大和村地区)
会期:2013年9月22日(日)-11月24日(日) 9:00-17:00
主催:雨引の里と彫刻 実行委員会
参加作家: (38名)
井上雅之、大栗克博、大島由起子、大槻孝之、岡本敦生、海崎三郎、金沢健一、國安孝昌、栗原優子、小日向千秋、齋藤さだむ、齋藤徹、サクサベウシオ、佐藤晃、佐藤比南子、サトル・タカダ、塩谷良太、志賀政夫、島田忠幸、菅原二郎、鈴木典生、高梨裕理、戸田裕介、中井川由季、中村洋子、西成田洋子、平井一嘉、廣瀬光、藤島明範、松田文平、宮沢泉、村井進吾、山隆、山上れい、山添潤、山本憲一、和田政幸、渡辺治美

詳細はhttp://members.jcom.home.ne.jp/amabiki/index.htmを参照。