龍の声

龍の声は、天の声

「必ず芽が出る人の条件、それは鎮魂にある」

2014-07-17 07:17:26 | 日本

菅家一比古さんから「言霊の華」が届いた。
以下、要約し記す。


あなたの特性は一体何なのか?その特性を発揮してこそ、あなたの自己実現であり、天から与えられた使命の全うである。

十代、二十代と経験を積めば、三十代、四十代のいずれかに落ち着く所に落ち着く。即ち天命の方へと、特性に叶った方向へと道が見えてきたり、定まったりするものなのである。

あとは忍耐と根氣である。必ず芽が出てくる。若いころの経験や体験、逆境や試練は、天命なり特性なりを悟らせるため与えられたのである。忍耐と根氣は鎮魂するためには、なくてはならないもの。鎮魂することによって、自分の特性が花開(啓)く。鎮魂しなければ花開かない。

幕末の頃現れた二宮金次郎、全国六〇〇に及ぶ農村の立て直し、藩の財政改革、日光東照宮領の財政立て直しを果たし、時の将軍、幕府から大名格として江戸城に登ることを許された。居並ぶ大名たちは「一体どこの高貴なお方なのだろう」と感心した。

その所作、立ち居振る舞い、言葉遣いの見事さに皆唸ったと言われるほど美しいものがあった。それが実は鍬(くわ)と鋤(すき)から生まれたものとは誰も思いもよらない。

そう、二宮金次郎の鍬と鋤から生まれた鎮魂の美であり、輝きであり、力だった。与えられた、たとえ平凡な小さな仕事であっても、根氣と忍耐を持って魂を打ち込んで当たれば、「仕事」という作品は生命(いのち)が吹き込まれ光を放つ。そのとき実は自ら鎮魂される瞬間(とき)であり、光を放つ瞬間なのである。

心から尊敬する鍵山秀三郎先生(イエローハット創業者)の掃除道も素晴らしい鎮魂行と言える。まさに禊祓行(みそぎはらいぎょう)である。私どもが一年を通して行う禊行も最も尊い鎮魂システムと言える。

一流の仕事をする人は鎮魂度数が違う。自らの天命と特性が判れば、あとは根氣と忍耐だけである。必ず芽が出る。







「人生の名脇役」

2014-07-17 07:16:42 | 日本

菅家一比古さんから、「言霊の華」が届いた。
以下、要約し記す。


能は日本の代表的鎮魂文化芸術である。必ずそこには「シテ」と「ワキ」が出てくる。シテが詠ったり舞ったりしているとき、ワキは何もせずじっと座ったままでそれを見ている。一体、何の役目があるのかふと考えてしまう。

ただ座っているなら誰でも出来るのではないかと思うのは大きな間違いで、このワキがいるからこそ、シテは自由に伸びやかに舞うことができるのである。そして踏み外すことがなく、脱線することなく、演じられる。

人生も同じで、自分の人生の主役はいつも自分だが、その主役を支えてくれる脇役が常に必要になる。それは伴侶であったり、友であったり、部下であったりと様々だが、相手にとって果たして私はよき脇役になっているのだろうかと反省しなければならない。

妻に対し、部下に対し、お客さまに対し、友に対し、よき脇役を演じてあげることが大切である。自分の人生ばかりでなく、相手の人生も考えてやらなければ、結局人生という芸術は創造できない。

側(傍)で、じっと寄り添い見守り、支えてあげられる名脇役になりたい。そして私の心の中にももう一人の名脇役を置きたいと思う。人生を演じているシテという自分自身を支え、じっと見守り、見つめ、脱線を食い止めているワキ。このワキこそ目立たぬ、日頃あまり意識しない「魂」なのかも知れない。