PART1はこちら。
監督マシュー・ヴォーンは、ジョン・デンバー(「緑の風のアニー」も使ってます)だけでなく今回も音楽でかますかます。
オープニングからプリンスのLet’s Go Crazyをほぼ丸ごと使ってカーチェイス。ドリフトしながら別のレーンへ自然に合流するのを上から延々と撮る芸当にはたまげた。キングスマンはロンドンタクシー、悪役はドイツ車って設定もあざとくてけっこう。
また、悪の組織に誘拐されたという設定でエルトン・ジョン大活躍。「土曜の夜は僕の生きがい」Saturday Night’s Alright for Fightingを「今日は水曜日だから」ということで「水曜の夜は僕の生きがい」にしちゃうのね(笑)。
そして相変わらずスパイ映画から、特に007から臆面もなくいただいております。潜水カー、スキー場でのバトル、ゆれるロープウェイ、広がる国旗のパラシュート(今回はユニオンジャックじゃなくて星条旗でした)、そして秘密兵器の数々……
でも肌合いは、特に近年のダニエル・クレイグ版シリアスなジェームズ・ボンドとは明らかに違う。意図的な過度の残虐描写(「ファーゴ」そのまんまのシーンまであります)、大量の死人(敵も味方も)、そして、前作につづいて悪役の行動に一理ある(笑)。
その悪役がジュリアン・ムーア。無邪気に人を殺すあたり、色っぽいです。キングスマンを応援するアメリカ人たちステイツマンにジェフ・ブリッジス、ハル・ベリー、そしてチャニング・テイタム。ところが近ごろ人気のテイタムは、ほとんどしどころもないままに……そう来たかあ。
個人的にうれしかったのは、前作で誰よりもいやらしいことを言っていた(恥ずかしくてとてもご紹介できません)スウェーデン王女(ハンナ・アルストルム)の再登場。で、前作のセリフを利用してまたしてもいやらしい申し出を。うわあ。ほんとにスウェーデン怒らないっすか。さばけてるなあ。
意外なキャスト変更で第3作もあるかもしれない。いやぜひとも作ってもらわなければ困る。はるか極東から、ひたすら願っております。そのときには、コリン・ファースと王女さまだけは変えないでね。
<ジェームズ・ボンドとは明らかに違う
ここ、大事!!!!
マシュー・ヴォーンの撮る007を
見て見たいなあって(笑)