事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

青天を衝け 第18回 一橋の懐

2021-06-13 | 大河ドラマ

第17回「篤太夫、涙の帰京」はこちら

血なまぐさい話はもう充分なんだけどなあ、というのがおおかたの視聴者の本音じゃないかしら。攘夷?尊皇?いいよそれもう、と。

「この戦いはなに?」妻は洗濯物をたたみながら。

「天狗党だけど」

「この人たちは悪い人たちだったわけじゃないわよね?」

確かに、時代を読めない人たちだったと切り捨てるわけにもいかない。だいたい、朝5時から働いてたんで妻はやさしい口調だけど、いつもそうなるわけが(笑)。

逆に、自分が命をかけると考えた一橋家を富ませると考えた渋沢の発想はすばらしいし、時代の空気に合っていると思う、正論はもういいよ。お金儲けの話にシフトしようよ……。

歴史にはとんでもない瘤みたいなものがどうしたって出てくる。幕末でいえば、自藩を徹底的にぶっつぶした長州とエゲレスが手を組むとか、どう考えても不倶戴天の敵である薩摩と長州が手を組むとか。あ、長州こそがプラグマティック?なわけはない。

長州と薩摩の徹底的な差は、それこそ徹底的に負けた経験の差だろう。いやもちろん薩摩も負けてはいたんだけど、その当時に、相対的に世界を観る人間がいたかどうかよね。薩摩にはそういう人材が複数いて、いい場所で勤務してた。

で、徳川幕府だって負けてはいなかったはず。小栗上野介(武田真治)がいたじゃん!

まあ、これからどう展開するかわからないけど、カンパニーをつくることがすべての解決策だってことにはどうもなんない。渋沢栄一はスーパーマンではなかったというのがこの大河の基本線らしい。実際、スーパーマンではなかったんでしょう。いやしかし今回も草彅剛はすごかった……

第19回「勘定組頭 渋沢篤太夫」につづく

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「週刊プレイボーイのプロレス」佐々木徹著 辰巳出版

2021-06-13 | 本と雑誌

1990年代の、前田日明船木誠勝を中心とした格闘技の世界の概観が、プロレス記者ではない(だからプロレス紙に負けるものかと意地になっているフリーランスライターによって描かれる。

そっちの業界もすごいけど、当時の週刊プレイボーイがいかに無茶苦茶で、だからこそ躍動していたことが伝わり、ワクワク。平凡パンチの亜流より出でて、まったく新しい男性週刊誌像を集英社は(めずらしく)確立したということだろうか。

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