2014年5月号PART2「16円」はこちら。
毎月毎月高飛車なタイトルでお送りしている事務部報ですが、今月の明細書はもっとよく見てほしいのです。というのも、こんな姿の給与明細は6月給与と期末勤勉手当でおしまいだから。来月からは、新給与システムが稼働するために……あ、くわしく説明しましょう。
昨年度もいた方には「明細書はどこでつくられるか」でお知らせしたように、現行のシステムにおいて、県庁でプリントアウトされた明細書は112号線を通って(かどうかは知らないけれど)庄内総合支庁に運ばれ、そこから酒田市教育委員会→酒田×中事務室、そして船で○島小中学校に向かいます。
でも来月からは、酒田×中事務室で給与明細書をプリントアウトすることになっています。しかも、市の端末を使って。
いったいどうやれば県の給与情報を市の端末に送れるのか。ものすごい裏ワザを県教委は使ったのです。なんとインターネット経由。
そんな危なっかしいまねをするとはどういうつもりだ!と誰でも思います。ネット上には悪意ある情報が飛びかっており、県のシステムに変なウィルスが入りこんだら目も当てられません。
そこで出てきたのがUSBトークンという代物。
トークン?なんだそりゃとお思いのあなたはまじめな人だ。ギャンブル好きの人なら
「ああ、スロットマシンに入れるやつな」
とすぐに気づいてくれるかも。ゲームファンなら
「遊戯王に出てくる!」
かな。一般的には、アメリカの地下鉄などで乗車するときに使われたコインでおなじみかも。映画によく出てきたし(廃止されたのは2003年だから、ついこの間です)。要するにトークンとは代用貨幣のこと。
しかしITの世界ではセキュリティトークンを意味していて、つまりは利用者認証を物を使ってやっちゃうデバイス(もちろんパスワードも併用します)。ルックスはUSBメモリーそのもので、市の端末にそれを突き刺すと、これまでのネット履歴を消去し、一時的に県のシステムと端末の経路以外をすべて遮断して危険を回避する建前。
わかったようなことを言っていますが、なんか得体がしれないなあというのが正直なところ。よくもまあ県内全市町村が導入にOKを出したものです(実は渋った市もいくつかあったらしい)。
ま、裏事情はともかく、来月からはできたての明細書をお渡しできるはず。その違いは一目瞭然。なにしろ、でっかいのです(A4判)。お楽しみに。
画像は「それでも夜は明ける」監督スティーブ・マックィーン
社会科教師である生徒指導主事も感動してくれた作品。映画狂である事務主査も違った意味で堪能しました。現代ハリウッドを代表する色男ふたり、ベネディクト・カンバーバッチとマイケル・ファスベンダーが共演してくれるだけでもありがたいっす。おまけにブラッド・ピットまで。
人種差別の背景に、白人の、セックスにおける黒人へのコンプレックスがあることをうっすらと描いてもいます。ラスト近く、誰が誰を狂おしいほどに愛していたかが明かされ、涙涙。監督のマックィーンは亡くなったアクションスターとは同姓同名の別人。全国の松田優作さんたちもご苦労なさっていることと拝察します。
2014年6月期末勤勉手当号「ブービー賞」につづく。