事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

八重の桜~第三十四話「帰ってきた男」

2013-08-25 | テレビ番組

Honjoimg01 第三十三話「尚之助との再会」はこちら

前回の視聴率は予想をはるかに超えて15.9%。みんな、ラブストーリーが好きなのである。実はわたしも絶望的な籠城戦は息苦しくて……

今回からラブコメ全開。無器用なふたりをまわりがやきもきするという、往時の日テレ恋愛ドラマのよう。もっとも、ヒロインはよくわからない理由で離婚しており、男の方は同じ日曜日のドラマの視聴率で惨敗した過去をもっているけどね。

この展開は、カップルを視聴者も応援する態勢にもっていかなかれば意味がないわけで、蛇の目傘を静かにたたむ所作が美しい綾瀬はるかと、税関(さすがにパスポートももうあったんですねえ)で「こんにちわ」と日本人らしくないあいさつを放つオダギリジョーは資格十分かと。

特にオダギリジョーは、敬虔なクリスチャンでありながら、どこかとぼけた味わいがにじんでいてとてもいい。時代劇なのに髪型がいつもの彼よりずっと普通なのもいい(笑)

尚之助も新島襄も、八重とかかわりあう男性はどこか生活感がなくて、たとえば今回にしても、新島の父母が当然でてきていい設定なのにそうはならない。会津の過去をひとりで背負っているかのような八重との対比がうまい。

エンディングで紹介されたのは函館に立つ新島襄のブロンズ像。旅行したときにガイドさんが

「ぇここが新島襄が、ぇアメリカに密航した場所でございまして、ぇ新島は~」

と説明してくれていた。函館生まれの妻が、その事実を全然知らなかったのには呆然。

覚馬が八重の耶蘇教の教えを学ぶように指示したのは、その会津の過去とどう折り合いをつけるか、兄として心配していた結果だという運びもいい。八重の眉間の青筋も、次第にうすれています。

山本むつみの脚本も、次第にゲゲゲな感じになっている。実は今日「風立ちぬ」を一家で見てきたので、西島秀俊の声がとても耳になじむ。ついでなので言っておくと、「風立ちぬ」は大傑作でした。喫煙云々で文句をつけた連中は、無粋にもほどというものが。

視聴率的には今回はしんどいでしょう。裏で黄色いTシャツが乱舞しているからね。でも14%は堅持するかと。

第三十五話「襄のプロポーズ」につづく

コメント
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