事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「引かれ者でござい」 志水辰夫著 新潮社

2011-05-01 | 本と雑誌

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引かれ者でござい―蓬莱屋帳外控
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2010-08
通し飛脚の蓬莱屋シリーズ第二弾。今回も読ませます。っていうか、一編ずつが長くなっているので、おっとりとしたユーモアもあって前作「つばくろ越え」をしのぐ。

「引かれ者でござい」では、身代金を運んだ飛脚が、同時に人質を身代金に値するかを見定める役目を負っているあたりが渋い。人質の最後のセリフなど、きつい展開のあとだけに、声を出して笑ってしまいました。

「旅は道連れ」では、新潟と福島の県境におけるサバイバル。お互いが見知らぬ一行の腹の探り合い。これまたハードなストーリーなのに、最後にニヤリと笑えるオチを用意しています。手練れの作品。

「観音街道」は熱い抵抗の物語。かつていっしょに働いていた男の成長を喜ぶ飛脚の姿勢がすばらしい。健脚であることを武器にいっしょにたたかううちに……感動してしまいました。
このシリーズ、まじでおすすめですっ!ぜひ

コメント
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