れんげの画像日記

移り変わる季節の庭の花々、お散歩途中で見つけた野の花、
里山での風景などを、日記風に綴って行けたらいいと思っています。

ツルニンジン(蔓人参)またはジイソブ(爺蕎)

2020-09-30 07:35:48 | 野の花日記

ツルニンジン(蔓人参)またはジイソブ
<キキョウ科ツルニンジン属>

まさか、ツルニンジンに出会えるなんて、
超ラッキーだった。たった一輪だけれど、花後も蕾も見られたし、
小さな蕾もたくさんつけていたのでこれから咲くだろう。



つる性の多年草。
山麓や平地の林の中に生える。
根が太くて朝鮮人参に似ているのでこの名がある。

つるは2メートルほど伸びて草や木に巻き付いて、傷つけると
白い乳液が出て、とても臭いそうだ。

上はこれから咲く蕾。
葉は互生するが、枝の先では3~4枚輪生し、裏面は粉つぽい白色を帯び、
やわらかい。

花の落ちた後。

花冠は広い鐘形で2,5~3,5センチあり、内側に紫褐色の斑点がある。
種子の内側に翼がある。

ジイソブの名前の由来は
花の斑点がそばかすのように見えるので、木曽の方言で「ソブ」は
そばかすの事で「爺さんのそばかす」の意味。
バアソブ(婆蕎)もあり、花の大きさが、ジイソブ(爺蕎)4センチに対して
バアソブは2~3センチと小さい。
ジイソブの種子は翼があり飛ぶが、バアソブは翼がなく飛ばないそうだ。

 

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トキリマメ(吐切豆)

2020-09-29 02:26:46 | 野の花日記

トキリマメ(吐切豆)
<マメ科タンキリマメ属>
実は、あの赤い実が割れて、鬼太郎の目玉おやじみたいな、
実が大好きでたまたま庭に豆を植えたら生えてきたものだ。
だから、我が家のトキリマメなのです。


葉の影に隠れて花を咲かすので見つけづらかったりする。
よく似たものに、タンキリマメ(痰切豆)があり、植えた時は悩んだものだった。

葉は互生し、長い葉柄を持った3出複葉で、小葉は卵形で長さ5センチ、
幅3,5センチほどあり、質は薄く裏面にややまばらに伏毛がある。

タンキリマメ(痰切豆)の葉も似ているが3枚の小葉の真ん中の葉形が角ばるのと、
質がトキリマメほど薄い感じがない。(これは私の感想)

つる性の多年草で、茎は長く伸び他のものに絡みつく。

葉のわきから総状花序を出し、黄色の蝶形の花をつける。

頭花は長楕円形で中に種子が2個入っている。

我が家では12月頃、赤い鞘が割れて中から目玉のような真っ黒い実が顔を出します。



去年の画像から。豆果が裂けて種子が飛び出している。

 

 

 

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アレチヌスビトハギ(荒地盗人萩)とヌスビトハギ(盗人萩)とフジカンゾウ(藤甘草)

2020-09-28 06:53:18 | 野の花日記

アレチヌスビトハギ(荒地盗人萩)
<マメ科ヌスビトハギ属>

アレチヌスビトハギもヌスビトハギもフジカンゾウも花は似ている。
あえて言えば、アレチヌスビトハギは、帰化植物だが、花がヌスビトハギより華やかで大きい。
写真写りもいいのだ。フジカンゾウも似ているが葉が、大きな羽状複葉なので区別がつく。
本来ならヌスビトハギから書きたいのだが、花が小さく、
華やかさに欠けて写真が撮りづらい。
日本古来のものだから、質素で優しい感じに咲くのがヌスビトハギで、
実が盗人の足跡みたいなのでこの名がある。


北米原産の帰化植物。
荒れ地や道端に生え、花は紅紫色で長さ6~9ミリの蝶形花。

茎は高さ50~100センチ。
葉は3小葉からなり、小葉は長さ5~8センチ、幅1~4センチ、個体により
違いもある。両面に毛があり、下面は多毛で淡色。

果実は扁平で4~6節にくびれ、各節の間は三角形に近く、下縁は急角度の曲がり、
上縁はほぼ直線状、各節1種子が入る。

上はアレチヌスビトハギの実

ヌスビトハギ(盗人萩)
<マメ科ヌスビトハギ属>

果実の形を盗人の足跡に見立てた名前と、
果実が盗人にひつつくからと言う説がある。

葉は3枚の小葉に分かれる。
小さな淡紫色の花は蝶形花で、まばらな穂になってつく。
山野の草地や道端に見られ、草丈は60~100センチ。

晩秋に藪を歩くと種子がよくひつついてくる。
この形をサングラスとかブラジャーとか言って観察会では笑いがわく。

上はヌスビトハギの実

フジカンゾウ(藤甘草)
<マメ科ヌスビトハギ属>


名前は、この葉が漢方に登場するカンゾウ(天草)に、
花が藤(フジ)に似る事からこの名がある。

背丈は1メートルを超えるものもあり、葉も大きな羽状複葉。

上はフジカンゾウの実。
実はヌスビトハギにそっくりだが、大きさは3~5センチとヌスビトハギの倍はある。

 

 

 

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オトコエシ(男郎花)とオミナエシ(女郎花)

2020-09-27 06:12:57 | 野の花日記

オトコエシ(男郎花)
<スイカズラ科オミナエシ属>

黄色い花のオミナエシ(女郎花)に対して、白いオトコエシ(男郎花)
小さい粒状の黄色い蕾は、女が食べる粟飯に例えて女飯(オミナエシ)
で、オトコエシの白い蕾を男性の食べる米飯(白米)に例えて男飯(オトコエシ)
となつたと、観察会で教えて戴いたものだが、女郎花はの名前は万葉集の頃からあり、
この説は定かではない。
全体に頑丈で毛があるので(男郎花)オトコエシと言う説もある。


山野にごく自然に生え、1メートルくらいにまでなる多年草。

全体に毛が多く、葉は卵形か羽状に切れ込みがあり、鋸歯がある。

花序は多数で枝分かれし、距の無い小さな白い花を咲かす。

果実は倒卵形で、翼状の小苞がとりまく。
オトコエシを花瓶に挿しておくと、醤油の腐ったような匂いが水に残るところから、
漢名は、負醤。

おまけのオミナエシ(女郎花)
<スイカズラ科オミナエシ属>

秋の七草のひとつですね。
日当たりのよい山野の草原に生える。

たくさんの黄色い花を茎の先端に付け、蕾が小さく黄色い粟粒みたいなので、
別名アワバナとも言います。
葉は深く切れ込み、表面は細かい毛が生え、触るとざらつく。

 

 

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キセワタ(被綿)

2020-09-26 06:27:28 | 野の花日記

キセワタ(着綿)
<シソ科メハジキ属>

重陽の節句(奇数が重なる日を祝い節句とした。)
の5節句(旧9月9日)に菊で邪気をはらう
と言う事で、
菊の花を浮かべ菊酒を飲み長寿を願ったり、
夜のうちに菊の花に綿を被せ、翌朝の露や菊の香りがしみ込んだ
綿で体を清めると長生きすると言うのが着せ綿(被綿)です。
花の名前を調べているだけでもなかなか面白い事に出会います。

山地の草原に生える60~100センチの多年草。
葉は長さ5~9センチで毛がある。


花は2,5~3センチで葉のつけ根に輪生する。

和名は着せ綿で、白い毛が花を覆っていることによるとある。

お散歩をしていたら、キセワタを庭に植えてある家があった。
野草を売っているところから買って育てたものだとお爺さんが教えてくれました。

蜜が甘くて美味しいのか?アリがたくさんついていました。

 

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ヤブツルアズキ(藪蔓小豆)とノササゲ(野大角豆)

2020-09-25 06:16:20 | 野の花日記

 

ヤブツルアズキ(藪蔓小豆)とノササゲ(野大角豆)

ヤブツルアズキ(藪蔓小豆)
<マメ科ササゲ属>
今年はあまり出会えなかったヤブツルアズキ。
里山に出掛けなかったからだ。これからはもっと出会えなくなるだろう。

栽培種の小豆の原種と言われている。



つる状の1年草で、全体にあらい毛が目立つ。

葉は卵形をした小葉3枚からなる複葉で、先がとがっている。


(花の下の葉はヤブツルアズキの葉ではなくて、ツリフネソウっぽい?)
左上に少し卵形をした小葉の3枚からなっている複葉が見えるかしら?
☆ついでにまだ青いけれど棒状の果実ができています。

葉腋から花序を出し、
その先に長さ2センチほどの黄色い蝶形花が集まってつく。

豆果は長さが4~9センチの細長い筒状で中に種子が10個前後入っている。
ノアズキとヤブツルアズキの花はそっくりだが、
実の形が、ノアズキは袋状で、ヤブツルアズキは長い棒状が特徴。

 

ノササゲ<野大角豆>
<マメ科ノササゲ属>

何と言っても、ノササゲの花が終わり、豆果ができた時の、
あの美しい紫色の豆果がたまらない人は多いでしょう。
そして中の豆(種子)が濃藍色はたまらない魅力がある。



別名はキツネササゲで、食用のササゲに似て野に生える事が名前の由来。


小葉3枚の複葉が茎に互生する。
葉腋から、長さ1,5~2センチの淡黄色の蝶形花が集まる花序がぶら下がる。

長さ2~5センチの豆果は、秋に美しい紫色に熟す。
さやが割れると中から3~5個の濃藍色の種子がでてくる。
山地や藪や林縁などで見られる。

なかなかこの時期に出会えないのが残念だ。

 

 

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ツリフネソウ(釣舟草)とキツリフネ(黄釣舟)

2020-09-24 05:44:24 | 野の花日記

ツリフネソウ(釣舟草)
<ツリフネソウ科ツリフネソウ属>

実はツリフネソウは大好きな花だけれど、
何と言っても、触ると弾ける実がとても楽しいのだ。
まだ、咲いたばかりなのだが、秋になって実が膨らんできたら
是非、触れて弾いて遊んでみてください。
その後のくるくる巻いた鞘も是非見て欲しいものです。

高さ50~80センチになる1年草。

花は紅紫色で、花弁が3枚、萼片が3枚ある。
後ろの袋状の部分(萼)の先端はくるりと巻いていて、
この内側に蜜がある。


キツリフネ(黄釣舟)
<ツリフネソウ科ツリフネソウ属>
ツリフネソウもそうだが、キツリフネも湿った所を好み、
帆掛け船を吊り下げたように見える花の形で、黄色い花
なので、キツリフネ(黄釣舟)の名がある。

全体が白つぽく、葉は長楕円形で先がとがらず、ふちには鋭い鋸歯がある。

ツリフネソウと同じ仲間で、花が黄色。葉の質は薄く粉白緑色をしている。
花は3~4センチで花柄にぶら下がる。



花弁のような袋状の萼片の基部が距となるが、
ツリフネソウのように先が巻かない。


白花のツリフネソウ。

 

上は(果実)もう暫くしたら実になるので、是非観察してくださいね。
触ったとたんに鞘が割れて(園芸種のホウセンカも同じ仕組みです)
丸まり種子がはじけて飛び出します。

 

 

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マメアサガオ(豆朝顔)

2020-09-23 06:05:53 | 野の花日記

マメアサガオ(豆朝顔)
<ヒルガオ科サツマイモ属>

コロナ渦の中で、あまり出会っていない花だった。
いつも、どこかで咲いているのに出会っていたものだったが、
なんだか久しぶりに会ったような気がして、懐かしく感じるなんて
歳なんですね。

北アメリカ原産の帰化植物の1年草。
あ~だからよく咲いてた場所に行っても逢えない時があるんだね。

道端などで、よくつる状に分岐して他のものに巻き付く。

葉は先の尖つた長卵形から心臓形で、全縁または3裂し長い葉柄があり互生する。

葉腋に1~2本の花茎を出し、
直径1,5センチほどの淡紫色から白色の花を1~2個つける。
花柄にはいぼ状の突起が密生し、陵がある。


(日本帰化植物辞典より)

 

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キハギ(木萩)

2020-09-22 06:55:17 | 野の花日記

キハギ(木萩)
<マメ科ハギ属>
キハギに出会ったのは久しぶりで、
なんだか懐かしかった。なかなか遠出にも行けなくなって、
先日の八王子の滝山の藪の中から咲きだしているのにあった。
里山の楽しさも減ってきたので、野っぽい萩の木がなんだか、
とても懐かしく愛しく思われたのだ。

山野に生える落葉低木。
枝には微毛が密生する。

葉は(手前の葉はアオツヅラフジか何かの葉?です。)3出複葉。
小葉は長さ2~4センチの長卵形または、長楕円形で裏面に絹毛がある。

葉のわきから総状花序を出し、長さ約1センチの蝶形花をつける。
花は淡紫白色で、時に黄色を帯びる。
萼は4裂し、萼片は卵形で先は尖る。

豆果は長さ1~1,5センチの扁平な長楕円形で先は急に尖り、
まばらに伏毛がある。

上の3枚の画像は滝山、下の二枚は別の低山での写真です。
葉がちょっと下の方が丸みがありますね。花も咲きたてなのか
顔に見える蝶形花が目立ちます。

 

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クルマバザクロソウ(車葉石榴草)

2020-09-21 05:25:39 | 野の花日記

クルマバザクロソウ(車葉石榴草)
<ザクロソウ科ザクロソウ属>

そういえば・・ザクロソウに似た実をつけてたような・・
でも実は、ヒメヨツバムグラかと思っていました。
悩んだ末に「教えてgoo」に画像も出して聞いてみたら、
すぐ答えを下さって、クルマバザクロソウだと教えて戴いたと言うわけです。
花は小さくてでも白くて愛らしいですよ。


江戸時代末期に渡来し、帰化したもの。
全世界の熱帯から温帯にかけて広く帰化している一年草。

茎は丸く、基部でよく分岐して斜上する。
葉は4~7個が偽輪生(輪生に見える互生)する。

茎の下部につく葉は幅が広く、根生葉は長さ1,5~2センチ、ロゼット状になる。
茎葉は長さ1~3センチの倒披針形~線状倒披針形。

花は葉腋に散形状に3~5個つく。
小花柄は長さ3~5ミリ。花には花弁がなく、花被片は5(まれに4)個つき、
長さ2,5~3ミリ、3脈がある。

果実は(蒴果)は長さ3~4ミリの楕円形、熟すと横しわが見える。

種子は長さ約0,5ミリ、腎形で、赤褐色、光沢がある。

江戸時代末期に初めて新潟の海岸で見つけられたと言うクルマバザクロソウ。
牧野富太郎が、葉が車輪状をして、
ザクロソウに似ていることから名づけたそうです。

 

 

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