極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

旬魚俊足を愛でる

2011年10月25日 | 創作料理

 

  


最近、はまっているのは夕食前のビールのあてに半生タイプの鰹
スライスにお酢をふりかけ冷えた金麦と一緒に食べるスタイルだ。
お酒は焼酎でも日本酒でもかまわないし、鰹スライスにポン酢で
フライドガーリックフレークやアンチョビ(ペーストも可)、オ
リーブオイル(ペーストも可)をふりかけても美味しい。そのま
まストレートだとごわごわして食感が悪いので濡れたしっとり感
を加えるために工夫したのだが功を奏した。

 


右手左手持つ竿さばき鮮やかに釣りあげ釣りあぐ鰹の魚を

溌刺と胸に抱きとる鰹なり胸をはたたく尾ひれの強さは

                        桐田蕗村


切身にせし鰹を持ちて昼つかた若葉に暗き此の神社過ぐ

                        鈴木金二


  

 鰹の栄養                 ビールの栄養 

本かつおは回遊魚として、エサを追い求め赤道付近より黒潮にの
り日本列島をさかのぼり、広い海域を泳ぎ回るまさに俊足ランナ
ー。そのため身も締まり旬をときめかす魚だ。そんな自然の恵み
を頂く、鰹節を考え出した先人達の営みに感謝幸甚の思いだが、
鰹節にしなくても、その手前の燻製段階でスライスし滅菌包装し
商品化できのではないか、つまり、モーダルシフトと同様だ物流
負荷を軽減できるだろうし、オイル漬けした鰹の切り身を通気(
酸素透過)性と透水性のより少ないパッケージに成功すれば、も
っと、鰹が流通すると考えている。このことはまた時間をかけ考
え掲載してみようと思う。

  

いま、“アミノカルボニル反応”が話題となっているが、一昔の
“あるある辞典”ではなく、それより科学的な“ためしてガッテ
ン”が話題をつくっていることが様変わりだ。その好例が、昆布
に日本酒をふりかけ、110度のオーブンで1時間加熱。水500mlに
昆布10gで出汁を取る。アミノカルボニル反応で、たった1時間
で、23年ものに近い熟成昆布と同じようなこくのある出汁ができ
るというのだが
(「ためしてガッテン!」2011.10.12)、化学反
応が解明できれば安く普及できる具体例というわけだ。
 

 

つまり、砂糖をそのまま百数十℃に加熱すると、カラメル化反応
を起こし褐変する。と、同時に、特有の甘い香りを発生。糖類と
くにブドウ糖や果糖のような還元糖は反応しやすい物質で、単独
で加熱されても褐変するし、アミノ酸やタンパク質と混合した状
態で百℃程度に加熱すると褐変が起こる。また、長時間貯蔵して
も褐変し、この反応は非酸素的褐変の代表で、アミノカルポニル
反応とよばれ、フランスの生化学者 L.C.Maillard が1912年に報
告したメイラード反応だ。この反応は多くの加工、調理食品で起
る重要な反応とされ、土壌などの自然環境中でも体内でも起って
いることが明らかになっている。例えば。照り焼きチキンは、食
欲をそそる香りと照りが特徴。これは、アミノカルボニル反応
によるもので、砂糖や味醂に含まれる糖と醤油に含まれるアミノ
酸が加熱されることにより起きる。
つまり、魚のアミノ酸と糖類
とを電子レンジのマイクロ・ウェーブで百数十℃に加熱し短時間
熟成し省エネ加工することもできるはずだ。



※上の化学反応式は、マンニッヒ反応(Mannich reaction)とは、
有機化学における化学反応の一種であり、α水素を持たないカル
ボニル化合物とα水素を持つカルボニル化合物、そして第一級も
しくは第二級アミンが反応してβ-アミノカルボニル化合物を与
える反応である。生成するβ-アミノカルボニル化合物をマンニ
ッヒ塩基と呼ぶ。反応名はCarl Mannichにちなんで名付けられた。

 

 

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