函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

「神の沢」という神恵内村

2020年09月28日 10時48分39秒 | えいこう語る

▼北海道の地名は、アイヌ語に漢字をあてはめたものが多い。カムイナイを“神”の“恵”が“内”にあると漢字表記したのは、なかなか洒落ていると以前から思っていた。

▼ちなみに「カムイナイ」とは「神の沢」という意味だそうだ。アイヌの人々が、神の恩恵をあずかる、素晴らしい大地と称えるほど、暮らしやすい集落だったに違いない。

▼そこに、国の交付金を目当てに、核のゴミの地下埋設処分場の誘致が湧き起こっている。地元商工会や議会、さらに村長も前のめりのようだ。

▼高齢化と過疎化で、人口は800人程だという。国は文献調査2年、概要調査4年、精密調査14年で、90億円程の交付金を支給するという。

▼アイヌ語で「ヤチネモシリ」とは、じめじめした嫌なところ、化物が封じ込まれる一種の地獄という意味だそうだ。

▼神恵内村は「カムイモシリ」から「ヤチネモシリ」になろうとしているのではないだろうか
。「アイヌモシリ」とは「人間が住む静かな大地=北海道」のことだ。核のゴミの処分場を「神の沢」の埋めるのは、神の怒りを買うことにならないだろうか。

▼今年7月白老町に、アイヌ民族の博物館、民族共生象徴空間=ウポポイが開館した。ウポポイとは「大勢で歌う」という意味だ。

▼「カムイナイ」が「ヤチネモシリ」になれば「アイヌモシリ」は「ウポポイ」は出来ないだろう。

▼「人間が住む静かな大地」とは、持続可能な大地を意味する。ゆえに、北海道には核のゴミ処分場は持ち込ませないというのが、先住民族が現在の道民に残した、メッセージではないだろうか。

▼核のゴミにはプルトニウムも含まれているという。この元素を発見した科学者は、冥王星「プルートー=冥途の王」から名付けたという。

▼創造者の科学者たちは、巨大なエネルギーが将来人類を滅ぼすのではないかと想像したからだろう。さらに、軍事的な重要さを感じ取った科学者たちは、プルトニウムを「銅」というコードネームで呼んでいたという。

▼そのために、本物の銅は【神に忠実な銅】と呼んでいたという。これらのエピソードからも
、この元素は人類と共存できないことを危惧していたに違いない。・・・高木仁三郎著「プルトニウムの恐怖」岩波新書から参照。

▼故高木仁三郎の言葉で印象に残っているものがある。「原子力は専門家だけが知っているという事ではいけない。国民も学ぶべきだ」という意味の言葉だ。

▼神恵内村民は原子力についてどれほどの知識を持っているのだろうか。NUMOや経産省の専門家が来村し、住民説明会を開いた。

▼住民の多くが賛意を示したという、報道が流れている。私の村も15年程前に函館市に吸収合併された。住民説明会も、合併特例債などののメリットだけを強調しただけだった。

▼私は村社会に生まれて、人生の多くを村社会で生きてきた。村の将来をかけた決断をしなければならない時、社会教育の重要性を実感した。

▼「教育とは健全な人間と健全な地域社会をつくることだ」という、プラトンの言葉が浮かんできた。まちづくりの最大の使命は、住民教育にあるのではないかということを、その時つくづく感じた。

▼「その国のトップを見れば国民のレベルがわかる」という言葉も思い出す。神恵内というのは「神の沢」だ。冥途の王が住む土地ではないはずだが。

道義にもとる道議

2020年09月26日 06時53分39秒 | えいこう語る

▼選挙の時だけ現れる道議だと言われてから久しい。国会議員は街頭演説などでよく見るが、道義は熊と同じで、道議会の中で眠っているようだ。

▼私の選挙区も何人がいて、道議の名も全員は知らない。当選回数のやたらに多い人物だけしか浮かばない。その理由は立候補しないでほしいと、毎回思っているからだ。

▼北海道は179の市町村があり、振興局と呼ばれる行政区が14ある。単純に考えれば、道議は各振興局管内から3人とすれば、42人で済む。

▼現在定員が100名だ。4年の任期の中で発言しないものもいるに違いない。とにかく多すぎるので、道義にもとる者も少なくないようだ。

▼道議会で思い出すのは、元片山総務大臣が「道議会は学芸会」だと指摘したことがある。議会答弁のすり合わせが、蔓延していたからだ


▼そんな道議会、今年4月から「改正健康増進法」が施行され、飲食店やオフィスでは原則禁煙になった事すら知らない者がいるようだ。

▼コロナで全国民がマスクをするほどの規則正しい日本人なので、もはや公衆の面前で、煙草など吸う人はいなくなったと思ったが、与野党の道議で、まだ吸っている議員がいるという。

▼医師会からも、議員から率先し健康増進のため禁煙してほしいと訴えが出ている。医師会会長など、怒りを露わにしテレビに出ている。

▼自民党は吸っていたことを調査しないと言い、野党は名前を公表しないという。審議する専門職が審議拒否なら、議員としては失格だ。ゆえに議員数は、半分でいいという結論になる。

▼今北海道の最大の問題は「核のゴミ処分場」に関する調査に、二つの自治体が名乗りを上げたことだ。先日の道議会では、一人しかそれを取り上げなかったという。

▼自分たちの健康も考えず喫煙している議員なら、道民の「安全・安心」など考えることなど、ないに違いない。

▼禁煙反対の道議の筆頭が、函館市選出の自民党議員だ。さらに先日の函館市議会も、核のゴミ処分場の調査に手を上げた寿都町に対する「反対決議」を否決したばかりだ。

▼自分の身の保全だけを考え、他のことに関心を持たないのが、函館出身議員の気質なのだろうか。しかし、函館市議会は全会派一致で「大間原発建設凍結」を決議している?!。

▼矛盾だらけの函館選出の議員たちだ。民間会社の調査で、中核都市中、函館市の幸福度は最下位に近い。そんな議員が多いのが、原因の一つなのかもしれない。

▼でも、そんなことを話し合う市民が少ないのも、最も大きな原因の一つなのかもしれない。私も市町村合併で、15年前に村民から函館市民になった。

▼「市民とは何か」という問いかけは絶えずしているが、時々「函館市民」ではなく「函館村民」が多いのではないかと思うこともある。

防衛費の増大に麻痺してはならない

2020年09月24日 20時51分11秒 | えいこう語る

▼9条の改正をめざす政権なら、防衛のための予算に上限はない。自衛隊が国防軍となれば、どこの軍事国家より、高性能の武器の所有が必要となるからだ。

▼憲法改正促進内閣と思われる菅内閣。2021年度の防衛費は史上最高の5, 4兆円だという。防衛大臣はシンゾウの弟、岸信夫だ。

▼慶応大の出身だが、私の第一印象は、顔つきがシンゾウと違いきつい。たぶん好戦的な人物ではないかと想像する。

▼日本最大の右翼団体と言われる「日本会議」の山口県本部会長を務めているようだ。もちろん改憲派で、核武装を検討すべきだとの発言もあるようだ。

▼大臣就任後、早速「敵地攻撃能力」を検討するよう指示したという。当然集団的自衛権行使を、どこかの段階で行うことも、検討に入れているに違いない。

▼戦争放棄を謳った憲法施行から73年。岸信夫防衛大臣の就任で、再び軍靴の音が近くに聞こえてきたようだ。A級戦犯・岸信介の孫のシンゾウが地ならしし、戦争再開の突破口は、その弟の信夫が行なうというシナリオが出来たようだ。

▼菅内閣の閣僚の顔ぶれは、憲法改正への流れを、さらに太くするに違いない。防衛費の増大など、真の国家安全保障にはならない。

▼むしろ、世界最強の軍事国家となれば、たえず隣国からの攻撃に、神経をすり減らすだけだからだ。

▼防衛費増大を国民が問題視しないようになれば、また日本は戦争への道を歩み、次もまた原爆投下の悲劇を味合うに違いない。

▼周辺国と海で隔てている島国日本は、原爆の投下に最適地だからだ。広島も長﨑も福島も、他国に被爆の影響を及ぼしていないからだ。

▼我が国の防衛大臣が「敵地攻撃能力の保持」を検討しているというのは、それ自体が憲法無視の国家に近づいているということだ。

▼防衛予算の増大に麻痺してはならない。麻痺した時に、集団的自衛権の行使がやって来るような気がしてならないからだ。

何をしにここに来たのか秋思ふと

2020年09月22日 07時02分06秒 | えいこう語る

▼表題は今月(21日)の北海道新聞の中で目に留まった、佐野文子の句だ。解説には、単に物忘れが多くなったというようにも見えるが、おのれの来し方を考え、深くふり返っているようにも思うとなっている。

▼北海道の泊原発周辺の寿都町と神恵内村が、核のゴミ地下埋設場の調査に手を上げ、核のゴム処理が俄然注目を浴びている。

▼広島・長崎の原爆投下、さらに福島第一原発事故は、核が人類と共存できないことを証明した、にもかかわらずだ。

▼さらに新聞記事は、福島原発事故の現場となった双葉町に【東日本大震災・原子力力災害伝承館】をオープンさせたと報道している。

▼開館にあたり館長は「事故から9年半たった。未曽有の原子力災害から福島がどのように復興したか知ってほしい」とあいさつをしたいう。

▼伝承館は3階建てで、総工費は約35億円だ。同館に隣接し、国と県が48ヘクタールの復興公園も整備中だともある。

▼今年7月にオープンしたした北海道のアイヌ文化伝承館「ウポポイ」の建設費用は、200億円だ。だが国の初年度の来場者見込みは100万人だ。

▼原子力災害伝承館の来場者見込みは、年間わずか5万人だという。建設には税金や電気料金も使われているのだろう。

▼この建設場所は間違っている。福島原発の電力は、ほとんど東京圏に送られていた。東京の中心部に建設されれば、年間100万人の来場者は可能だろう。これが有効なお金の使い道ではないか。

▼【何をしにここに来たのか秋思ふと】。
単に物忘れが多くなったことと、おのれの来し方を感慨深く掘り返しているという、二つの解釈があるというが、原発災害を考えれば両方の解釈を一つにしたよう句ではないかと思う。

▼今私の故郷は、すすきの野原が秋の陽光を浴び輝いている。枯れすすきとは風情が違う美しい光景だ。

▼そのすすきの中に、私は額田王の姿を見る。だが「あかねさす・・・」などという色っぽい句は浮かばないのが、72歳の私の「秋思ふ」だ。

シンゾウの今後

2020年09月20日 08時25分08秒 | えいこう語る

▼シンゾウが総理をやめ、多くの国民はほっとしたに違いない。しかしシンゾウは、残りの人生を【憲法改正】にかける意欲を示した。

▼後継の菅総理が「桜を見る会」を追求しないことを宣言すると、モーニング姿で靖国参拝を行なった。

▼日本最大の右翼団体と称される日本会議。国会議員にも、日本会議国会議員懇談会がある。もしかしてそのトップに、シンゾウが就任するのではないかと、ふと秋の気配の中にそんなことを「妄想」してしまった。

▼この懇談会のメンバーには、菅義偉・麻生太郎・下村博文・萩生田光一・梶山弘志・茂木敏充などがいる。菅政権は【憲法改正推進内閣】なのだ。

▼今日のテレビで、シンゾウの靖国参拝に触れる局があるだろうか。どのコメンテーターがこの内容に言及するか、注目してみたい。

▼さて今回の菅政権で、防衛大臣に就任したのがシンゾウの弟、岸信夫だ。もちろん日本会議国会議員懇談会のメンバーだ。靖国参拝を行う神道政治連盟にも所属している。

▼就任後「安保法の成立で、日米同盟はかつてないほど強固になった。地域の平和と安定にも寄与している」と語った。兄貴ののっぺり顔と違い、喧嘩っ早い目つきが気になる。

▼シンゾウが自分の分身として、防衛大臣にすえたのだろう。集団的自衛権の行使容認で、一歩踏み出す行動に出る可能性がある。注視しなければならない人物のような気がしてならない。

▼シンゾウは、国民に分かりやすい総理だった。単純で素直な人物だったからだ。だが、菅総理は、ポーカー・フェイスだ。

▼他の閣僚も、アベ政権がなしえなかったものを、一歩前進させる一癖も二癖もある顔ぶれのようだ。国民を煙に巻いた状態で、気が付けば成立しているという、内閣にみえる。

▼さらに官邸主導を促進させ「国家主導」を目指す内閣のような気がしてきた。机から見える庭が、秋の気配が近づいてきたのを感じさせている。

▼今年の紅葉は、どんな色彩をみせてくれるのだろうか。その色判断で、菅政権の正体を、占ってみたいと思っている。

▼昨日、店にスイスからの若者がやってきた。東京から函館までの新幹線が半額だったそうだ
。だが、自分の車両には5人しか乗客がいなかったという。

▼東京の暑さは、じめじめしてビル風が暑すぎると話していた。スイスに吹く風は爽やかとも話していた。突然菅総理の顔が浮かんできた。

▼権謀術数に長けた、陰気臭い顔が。