▼コロナ騒動の最中、まさかの憲法審査会が衆議院で開催された。やはり「緊急事態条項」を憲法に盛り込む算段のようだ。
▼緊急事態条項は軍隊のある国ではセットだ。戦争ををするためには緊急事態条項が必要だからだ。アベ総理は、何が何でも自衛隊を軍隊にし「第9条」を変更しようという魂胆のようだ。
▼死ぬまで主席を続けるという習さんの中国では、香港市民の民主化を抑圧するため「国家安全法」なるものを成立した。中国も日本も、長期政権は国民を抑圧することになる、ということがよくわかる。
▼もし憲法が改正されたら、我が国はどう変わるなるのだろうか。最後は国民投票で、投票数の過半数で決定するという。100万人しか投票しなくても、500001名の賛成で可決だという。
▼国民投票前に自民党は、反対する政党より莫大な資金力を投入し、コマーシャルを流すだろう。CMに影響されやすい国民だ。今の国民投票法では、公平な投票が行なわれない可能性がある。
▼自民党改憲草案では【第97条】の、基本的人権は侵すことのできない永久の権利という条文を、そっくり削除している。
▼憲法とは、個人の尊厳を取り巻く諸原理に支えられた、個人の尊厳達成のための人権保障の体系だという。私が考えたのではなく、憲法の本にそう書いてある。
▼憲法の改正が憲法で明記された手続に従うものであれば、改正は正当なものだ。それを正当なものと受け入れることができない者はどうなるか。
▼「国家安全法」の施行を前に、香港市民が台湾への移住をはかっているように、国外に退去するか、国内で受難の途を歩むか、もしくは国家を再構築するための新たな憲法制定会議を求める平和的戦いに従事するか、そのいずれかの途を選ぶことになる。高見勝利著「憲法は何だろうか」岩波新書より参照。
▼となれば、外国への移住もできない我が身であれば、平和的戦いに従事するしかない。もし私が老体鞭うって参戦すれば、逮捕ということになるだろう。
▼共謀罪法案が廃案となって喜んでいたが、2017年「テロ等準備罪」が成立してたのを思い出した。テロとは海外からのものだと考えていたが、憲法が改正され、それに対して抵抗する組織に所属したら、ブタ箱入りということだ。
▼自民党改憲草案が、国民投票により可決されれば、我々は人間ではなく「ブタ」になってしまうのだ。そこで今、カフカの「変身」を読みだしている。変身すれば、罪から逃れられるという内容なのか?。
▼ニーチェ曰く【物事の始まりへの道はどの場合にも野蛮に通じている】。ということであれば、70数年も慣れ親しんで、変えなければならないところなど特別見いだせない、今の憲法を維持したほうが身の安全だということではないか。
▼というわけで、難しい憲法の本を読んで、私の頭で簡単に解釈すれば、アベ政権下での憲法改正は、絶対反対です。
▼憲法改正より、嘘を嘘と思わなくなった「倫理欠乏症候群」での、早期入院、早期退陣を期待したいものだ。
▼そうなれば、国民も人の悪口などいわない「美しい国の美しい国民」に戻れるからだ。
▼コロナの第一波の終息宣言で、習さんの来日を検討しているらしい。その時「緊急事態条項」を引っ込め「国家安全法」を再提出するかもしれない。