函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

半藤一利の日本への遺書

2021年01月31日 17時05分09秒 | えいこう語る

▼昨夜(30日)NHK教育テレビ「半藤一利の遺言・歴史探偵団」を観た。午後11時というので、7時には布団に入り、目覚ましをセットして半藤さんの本を読んだ。

▼階下から「時間ですよ」という妻の声で目が覚め、古いポスターを切り取りテレビに向かった。ポスターの裏側は、ボールペンのすべりがよく、大きさがメモを取るには最適だからだ。

▼8月15日の玉音放送後、15歳だった半藤さんは「大人は変身する。日本人の節操のなさを感じた」と話していた。

▼文藝春秋に入社して、多くの作家から、さらには生き残り軍人たちから、直接話を聞いたといい、歴史実証主義の探偵団を自負していた。

▼昭和史のキーワードに、満州事変がある。そこから日本は敗戦に向かって突っ走った。現在はその頃の社会状況と、酷似していると言われる。

▼半藤さんはその時の状況は【軍部の独走だけではなく、政治も国民も誤っていた】と語っている。

▼半藤さんの言葉で一番心に残ったの【戦後日本の教育はふらふらしていた。国は教育で立つ。経済では立たない。教育が一番だ。政府に任していないで、国民がどんな国をつくるかを考えることだ】という言葉だ。

▼現憲法は占領下で作られた「米定憲法」ともいわれている。コロナ戦争は、戦後レジ―ムの解体を生み出しているような気がする。

▼コロナ戦争終結後は「憲法改正」が始まるだろう。それは新たな秩序が必要になるからだ。そこには、好むと好まざるに関わらず「憲法改正」が動き出すに違いない。

▼帝国憲法から日本国憲法、次こそ【ネオ(純)日本国憲法】の誕生が期待されるに違いない。準備はできているのだろうか、と半藤さんは心配する。その時、国民は憲法教育を正しく学んでいるのだろうかと。

▼亡くなる前日「日本人はそんなに悪くない。“ごめんね、ごめんね、ごめんね”・・・先に死にます」と、妻へ最後の挨拶をし、翌日静かに蒲団の中で、息を引き取っていたという。

▼その言葉は、戦後75年、自分が生きている時代に、物書きとして戦争の悲劇を十分伝えれなかったことへの後悔にも思えた。

▼それはまた、日本が満州事変当時の時代の空気が現れ始めているということへの危機感を、止めれなかったことへの、忸怩たる思いだったのかもしれない。

▼政治家ばかりではなく、国民自ら「日本国憲法」を作ることが必要だと、半藤さんは、日本国と日本国民に遺言を残したのではないかと、私は解釈した。

▼不沈空母「日本丸」に乗船し、浄土へと旅立つ「歴史探偵団・半藤一利団長」の夢を見た。【皇国の興廃コロナ戦争後にあり国民一層奮励努力せよ】そう発したのを、私は確かに聞いた

    半藤さんのあとを歩こう 
              三等下

コロナ「蔓延防止措置法」を考える

2021年01月30日 09時04分27秒 | えいこう語る
▼コロナの感染拡大に、罰金や懲役刑を設けるという「蔓延防止措置」の与野党の対立は、どうも“茶番劇”に見えて仕方がない。

▼ウイルスの拡大防止は、政府が医療機関の充実を図り、すみやかに防止策を打ち出し、絶滅させることにある。

▼ここまでの感染拡大を煽ったのは政府の「GoTo作戦」だ。裏ではGoToの受託協会が、全国旅行業界の会長を務める二階に、4200万円の献金をしたといわれている。

▼今年度の補正予算で、GoTo 再開に1兆311億円を計上した。そのバックマージンで、解散総選挙の運動資金にしようと企んでいるのかもしれない。

▼一番心配なのは、モリキロウの東京五輪だ。自民党の「憲法改正資金」を、せっせと積み立てしていやしないかと、キロウがテレビに出るたびに「税金詐欺グループ」のヘッドではないかと妄想してしまう。

▼寝床で広瀬道貞著「政治とカネ」岩波新書を開いてみた。リクルート事件の内容だが【政治は金が全て】だと書いてあった!?。

▼コロナの蔓延防止措置は、罰金と刑罰が盛り込まれたが、野党の反発で罰金を下げ、刑罰は取りやめることにした。野党の勝ちとみせかけても、少ないながらも罰金を容認させては、与党の圧勝だ!?。

▼なぜなら、事前の厚労省の審議会では、委員の大半が反対していたという。にも関わらず、与野党協議に提出し、反対されるのを承知で大幅な譲歩をする。これは与党のシナリオ通りなのだ。

▼交通違反の飲酒運転の罰金を思い出してほしい。飲んだ者も飲ませた者も罰金だ。30万円から50万円になり、あっという間に100万円になった。

▼その結果、交通事故による死者は激減した。しかし、田舎に暮らす私は、その功罪を検証する。会合に参加する人が極端に減ったからだ。

▼タクシーもバスも走っていない田舎だ。会合があっても歩いて帰る距離ではない。地域でも100万円の罰金を科されたというのも聞こえてくる。

▼町会の会議も出席率が大幅に減った。私が若い頃は、町会の飲み会が一番楽しい場所だったからだ。極端に言えば、罰則規定が先行し、コミュニティーの崩壊が始まったと言っても過言ではない。

▼国会議員の会食が問題になっている。思い出してほしい。麻雀賭博をしていた者を検事総長に任命しようとする、政府の倫理感や道徳感のなさが、いまだに常態化しているのだ。

▼というような愚痴をこぼすだけでは、与党の思う壺だ。罰則規定のいたずらな更新は【治安維持法】の復活に向かわないかと、心配しなければならない。

▼治安がどんどん悪くなると、戦前の治安維持法の罰則は「死刑」にまで改正されたからだ。国民が国民に罰則規定を要求すれば、国民は自分の首を絞めるだけになるからだ。

▼コロナ戦争は、国家崩壊の第一歩かもしれない。なぜかというと日本国憲法を破壊し、憲法改正を目論む輩が、顔を出し始めてきたからだ。

▼急に息苦しさを覚えたところで目が覚めた。胸の上に手を組んで寝ていたので、その重さで嫌な夢を見てしまったのだ。

▼誰かが夢の中で、私の手を組ませたに違いない!?。そうだ、マイナンバー・カードが【治安維持カード】のような気がしてきた。やがて夢も管理される時代がやってくるかもしれない


    大雪よ国会を押しつぶせ
              三等下

国旗損壊罪を考える

2021年01月27日 20時41分27秒 | えいこう語る

▼「自民保守の会」なるものが、日本を侮辱する目的で日の丸を損壊、除去、汚損した場合、2年以下の懲役または20万円以下の罰則を科すという法案を、今国会に提出するという。

▼我が国の国会議員の劣化は、ここまで進んでのかと、めまいがしてくる。国会の討論をテレビで観て、国会議員が国会、いや我が国を“侮辱”しているのではないかと感じるからだ。

▼蓮舫議員の激しい“口撃”に、たまりかねたスガ総理「あまりにも失礼ではないか」と、反論した。蓮舫さんも総理をイジメすぎる。だが、それにむきになる総理も総理だ。なんという国会だ!。

▼「国旗損壊罪」の国会審議では、蓮舫さんや反対する女性議員は「日の丸」のTシャツで、国会に望むぐらいの、ユーモアをみせてほしいものだ。

▼国旗は、単なる目印だ。世界各国が集まった時、日本はここにいるという、ただの旗印だ。布切れに、過大な権力と権威を持たせてはならない。布は、自由に使われ、国民の身体を保護してくれる役目だからだ。

▼戦争が終わり5年後の1950年。朝日新聞が行った「日の丸」についての世論調査だ。日の丸を持っていないは23%、祝日に掲げるは21%だ。

▼持っていない理由に、風呂敷やオシメに使った。子供用のシャツ、枕カバーにしたというのがある。戦前「国旗」は国家により、国民の命より大切なものだとされていたのにだ。

▼1948年には「東京民放」という新聞社が、GHQから『国旗掲揚許可』が出た件に関しての社説がある。

▼【平和国家を樹立することは民主的日本の理想であり世界に対する我々の責任である。かかるとき侵略の罪悪に汚れきった「日の丸」をわれわれの国旗として果たして世界に向かって堂々と掲げることができるであろうか。それは侵略の汚名をぬぐいさった、民族の平和的精神を表徴するものでなくてはならない。それには「日の丸」をやめて、新しい国旗が制定されなければならない】と、大筋はこうだ。田中伸尚著「日の丸、君が代の戦後史」岩波新書参照。

▼当時の国民の感情を、素直に表現した文章であろう。しかし戦後75年を過ぎれば、戦争があったことも侵略したことも、人々の記憶から薄れる。

▼そんな「日の丸」が国家の象徴的存在として、胸を張るのが五輪の金メダルの時だ。厳かな「君が代」と共に、この二つは双子のように国民の心に響くのだ。だが歴史書には、過去の事実は永久に記載されている。

▼侵略戦争という自虐史観を持つことは、戦争で犠牲になった人々へ、鞭打つ行為だという考えがある。歴史修正主義なるものも表面に出てきて、教科書の選定にも影響を及ぼしている昨今だ。

▼1999年「国旗及び国歌に関する法律」が可決された。実質審議日程は16日だという。
教育現場は大きく揺れ、広島県では高校の校長が「旗」と「歌」の板挟みになり自殺した。大げさに言えば「国家によるイジメ」ではないか。

▼韓国の徴用工問題や慰安婦問題もいまだ解決をみない。先日、中国も「海警法」を可決、現場に武器使用を認めた。竹島・尖閣などでの武力衝突が懸念される。

▼そんなタイミングでの「国旗損壊罪」の国会提出は、もはや無謀というか、無能というより他はない。

▼この裏には、コロナ戦争の只中、国家の大混乱を利用し「スガ大本営」の【憲法改正への道】に「自民保守の会部隊」が、後方支援するという、危険な作戦が見えてこないか。

▼今日は、これで終了にしたい。

   はた迷惑なはたが議事堂にはためく
               三等下

国会が日本語をダメにする

2021年01月27日 20時41分27秒 | えいこう語る

▼笠井潔・白井聡共著「日本劣化論 」ちくま書房の中に、シンゾウの政権は「日本劣化というか幼児化している」のではないかという指摘がある。

▼1964年の米大統領選挙の時、バリー・ゴルドウォータ―候補が、多くの精神科医によって「心理学的に大統領候補として不適格」と烙印を押されたことがある。

▼嘘を嘘と理解できない、つまり常識的な判断が出来ないのがシンゾウだった。それを8年近く総理の座に座らせていた、日本学術会議も有権者にも問題があるのだろう。

▼さらにアホウ・タロウという総理経験者の発言は、常識外もいいところだ。次のシンゾウの後継者と自負する、スガ総理にあっては、常識外というより「説明責任」という言葉さえ知らない総理だ。

▼コロナが蔓延し多くの死者が出てるにもかかわらず、失敗したと思われる「GoTo作戦」の再開を強行しようとしている。

▼多分多くの死者が出るに違いない。そうなれば、強力な「治安法」や「戒厳令」のような政策を、国民が要求するに違いない。そこまで耐えて【憲法改正=9条改正】へと突き進む、スガ政権の【捨て身作戦】ではないだろうか。

▼「大政奉還」による多くの犠牲者。「帝国憲法の改正」には、数百万人もの国民の犠牲の上に「日本国憲法」の制定となった。悲願の自主憲法改正には【もっと多くの国民の犠牲】が必要と考えているのではないだろうか。

▼米国の意志により制定された憲法は、国民に馴染み過ぎた。「自主憲法」に変えるには、国家の圧力では、国民は了解しない。そうであれば、国民の自発的要求に期待するしかないのだ。

▼国民側から湧き起こる【憲法改正】の“熱狂”を喚起させなければならない。それは「コロナ戦争」を契機に。とにかく夥しい国民の犠牲をみせなければ、国民の意識は変わらないからだ。

▼「GoTo作戦の再開だ!。補正予算を組め!1兆300億円だ!」と、スガ総理が大号令を発する。その後ろの“一段高い玉座”にいたのが「二階天脳」?だ。

▼多額の軍資金に、戸惑う者も出るが「こまいことをいちいち言うな」との声も、玉座から聞こえてくる。・・・それが昨夜の夢だった。

▼夢が冷める直前、私だけしか持っていない『夢広辞苑』を開いたら「天脳=脳天気な人物」とあった。

▼シンゾウの長期政権で、劣化したのは「政治の幼稚化」と、指摘されたが、私はそれは「日本語の劣化」に原因があると思う。

▼シンゾウによる長期政権は、正しいものを正しくないと主張し、日本語を不確かにさせた。総理がそうであれば、若者にも浸透する。

▼自分さえよければ、他はどうでもいいという考えが蔓延する。若者が劣化したのは、総理の日本語の劣化のせいなのだ。

▼一週間ぶりに、函館市内に食料補給に出かけた。函館市の感染も10万人当たりでは札幌を超えたという。出来れば買い出しも期間を延ばしたいが、夫婦共に「歯の治療」が始まったから止むを得ない。

▼治療後、ある大手の家具店の駐車場に駐車した。前方に買い物を終え、車に乗り込もうとした3人のうち一人が、崩れるように私の視界からいなくなった。

▼私はすぐ駆け付けた。私より少し年配と思われる男性が、柱にぶつかり耳から血を流し倒れていた。家族と思われる夫婦が、ティシュで傷口を止血していた。

▼「大丈夫ですか」と私が声をかけると、目を開け指を動かし「大丈夫」と答えた。安心しその場を立ち去り買い物に行き、駐車場に戻ってきたら、救急隊がその男性をストレッチャーに乗せていた。

▼現場には店の若い社員が対応していた。その社員に「倒れた時には大丈夫だったと思ったが、様態が急変したのですか」と尋ねた。

▼「心配をおかけして申し訳ございません。大丈夫ですが、念のために救急車を呼んだようです。お客様、お気を遣っていただきありがとうございました」と、丁寧に頭を下げた。

▼相手を思いやる日本語が、この若者に生きていたのだと感じ、外の寒さを忘れるほど、心があったかくなった。

▼と同時に、私は車で聴いていた国会での討論を思い出した。なんて心のこもらない日本語を使うのだろうかと。

▼この店の社長は、シンゾウのブレーンだというのは知っている。我が国でもトップの急成長の会社だが、社員教育にも力を入れていることを実感した。

▼やはり、社員一人一人のレベルが高くなければ、今の混迷する世の中を乗り切れないのだろう。その会社は30年程で急成長した。その理由の一端を除かせてもらったような気がした。

▼夜フトンに入ってから【世界で一番貧しい大統領】と、敬意を込めて称される、元ウルグアイ大統領ウイリアム・ムヒカの本を開いた。

▼【今の地球の危機の原因は、環境の危機ではなく、政治の危機なのです】という言葉が目に飛び込んできた。

▼【日本の政治は、劣化というよりは幼児化している】という。【国会が日本語の劣化を招いている】と感じる。さらに【地球の危機は環境問題ではなく政治の危機だ】といムヒカ大統領の結論に納得する。

▼そうだ、その通りなのだと思い、夢の中に吸い込まれた。そこで昨夜は、スガ政権の【説明責任の劣化】に、我が国の未来の幼児化を憂うという、夢だったのだ。

    今夜の夢は俳句のように
              三等下

種田山頭火に叱られた

2021年01月26日 08時32分01秒 | えいこう語る

▼昨夜の夢に、私が師と仰ぐ山頭火が現れた。「お前を私の一番弟子にしたおぼえがない」と叱られた。「そんな大それた気持ちはありません」というと、よく頭を冷やしてみろと、怒り心頭で、山の彼方に去って行った。

▼よく考えたら理由が判明した。私は山頭火の弟子の弟子、そのまた弟子にしていただきたく【三等下】とへりくだったつもりだったが、いつの間にか、パソコンの変換が『三頭下』となっていたのだ。

▼そこで山頭火が夢に出て、私を叱咤したのだ。パソコンが悪いのではない。自分の国の総理の悪口ばかり言う私を、非国民ではないかと、人間の本質を追求し続けた山頭火が、私を叱咤したに違いない。

▼叱られた、もう一つの理由も判明した。山頭火が好きなのは、何よりも酒だった。私が山頭火に憧れたのは、もちろん私も大の酒好きだからだ。

▼その私が、半藤一利さんが亡くなって、半藤さんの著書「昭和史」を、丹念に読み返している。そこで、内容をなるべく正確に読み取るため、酒を休んでいたのだ。それに山頭火が【真面目過ぎれば本質を見る目が曇る】と、忠告しに来たようだ。

▼でも、若い時と違い、酒を飲みながらの読書は不可能だ。飲めば何を読んだのか、それすら忘れてしまうからだ。今朝も、夢から目覚めたら、なぜか「フランス革命」を調べたくなり、本を探した。

▼フランス革命は「ジェノサイド」であったという内容に興味をひかれた。人権獲得に夥しい犠牲があって現在に至るという歴史は、半藤さんの「昭和史」に通底するものを感じた。

▼さらに阿部公房著「榎本武揚」の中のこんな言葉を思い出した。【まったく割に合いませんよ。時代が変わってそれまでの信念を否定するのだって、やはり新しい時代の信念ではありませんか。いつだって正しいのは、その時代の信念だけなんだ】。

▼「昭和史」から「フランス革命」さらに「榎本武揚」と連想させるのは、函館市民だから浮かぶ、歴史の必然性のようなものではないだろうか。

▼その連想は、酒を飲んでは浮かばないものかもしれない。浮かんでもすぐ忘れてしまうからだ。そんな考えを起こし始めたので「三等下」が【三頭下】に変換されてしまったのかもしれない。

▼「ステイホーム」と百合子知事の声が、北海道の片田舎まで聞こえてくるので、酒を慎み「昭和史」をふり返ってみたい。今という時代を読み解くヒントが、満載しているように思うからだ。

▼夢の中で、杖を持ち菅笠をかぶり、深山に分け入る山頭火が、一度だけふり返った。その顔が、菅義偉に似ていたような気がしたのは、私の思い過ごしだろうか。

    うしろすがたのしぐれてゆくか
               山頭火
     
    山頭火にしかられたわたし
      三等下