函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

赤潮被害について考える

2021年11月29日 06時49分37秒 | えいこう語る
▼以前前浜が、茶色く濁ったことがある。北海道が保有する裏山の多量伐採で、雨による土砂流出が原因と思われた。

▼要望書は私が書き、道有林管理センターに直訴することにした。それに地元の役場と漁業組合が参加し、伐採は中止され海は回復した。

▼現在赤潮の発生で、北海道の太平洋沿岸のウニが壊滅的な被害を受けている。トゲが抜け坊主頭のようになり、へそと言われる部分に穴が開き、中が空っぽ状態だ。

▼何かに襲われ、中身を全部吸い取られたように思う。半年以上経っても原因は究明されていない。それについての発表もない。

▼現在の科学の進歩で、推測もできないとは、宇宙人が海中でウニを吸い尽くしたのではないかとも思いたくもなる。

▼私もウニ漁の手伝いをしたことがあるが、海の中には無数の星が散らばっている。ヒトデの群れだ。それにタコ星人もいる。それらが犯人ではないかとふと考えてしまう。

▼インターネットで見たような気がするが、長年にわたる魚の養殖の餌が、積もりに積もって、流出した結果ではないかと指摘するのもある。

▼いまだに原因の一部も公表しない国に、疑問を感じる。原因もわからぬまま、漁業関係者の要求に対し、補償金を支出しようとしているからだ。

▼漁業関係者には悪いが、お金さえ出ればそれで済ますという意識が、他の組織より強い感じがする。自分たちの命にかかわる環境問題でも、率先して取り組む姿勢がないからだ。

▼私は、函館市町会連合会の「大間原発建設反対」の担当だが、漁業関係者の意識の希薄さを実感している。「SDGs」も、100人に聞いて、どんな単語かを言える漁師は、ほとんどいないと思っている。

▼赤潮も国にとって不利益な存在だとなれば、先に補償金を支払っていれば、漁業関係者は追及しないという、そんな気がしているからだ。

▼そこでふと赤潮の原因が、実は原発の炉心を冷却し、海中に投棄される温排水が原因ではないかとひらめく。

▼日本には50数基の原発が稼働していた。温排水は1秒間に100トンが排出され、温度は7度上昇する。もちろん放射能を帯びた温排水だ。

▼これが今まで海中に投棄されていて、海洋の環境汚染につながらないわけがない。赤潮など分析すると成分は分かるはずだ。政府が公表しないのを考えれば、ますます怪しい。

▼福島原発の汚染水もあふれかえり、いよいよ海中投棄決めたようだ。赤潮の原因が原発の温排水だとすれば、国はにっちもさっちもいかなくなる。

▼国の政策が行きづまるのは国家の危機だと言い張り、解消できる手段はただ一つある。政府が目指す【緊急事態条項】を憲法に書き込めばいい。

▼「国家存亡の危機」と国民に理解させれば「緊急事態」として、総理の権限で憲法解釈上処理が可能になるからだ。その訓練はコロナ禍での「緊急事態宣言発令」で実践済みだからだ。

▼【赤潮は原発の温排水】という、新聞「赤旗」が届いたという夢から醒めた。午前4時半だったが起床した。「積もり積もれば」という言葉が、近未来のキーワードになりそうな気がする。

▼コロナの変異株「オミクロン株」が猛威を振るい始めたという。ワクチンの多量接種で遺伝子の組み換えが行われたとしたら、人類は宇宙人に管理されるかもしれない。

▼わずか半世紀。前浜から、イカもサケもイワシもウニもいなくなってしまった。この世の悪魔は【ジンルイ】という、環境汚染を得意とする生物らしい。




縄文が真の世界遺産になるために

2021年11月28日 10時44分37秒 | えいこう語る
▼今日は日曜日だ。毎日が日曜日となってから、10数年も経つと、翌日が仕事が始まる月曜日という、ちょっぴり重荷という感覚が、全くなくなっている。

▼でも日曜日というのは、1週間の中で、心身共に休まる感じがするのは、変わっていない。午前五時のNHK教育放送の「心の時代」を観た。

▼考古学者・大村幸弘(1946年生)は、トルコの遺跡発掘に生涯を傾ける。この東西の文化の交流点には、人類の叡智が眠っている。そこに現代人が魅了されるのは、想像に難くない。

▼驚いたのは、そこで発掘に携わる労働者たちだ。ほとんど低学歴の人たちだ。だが、発掘の意味を大村に学び、近年できた地下博物館では、説明員として活躍する。

▼世界から訪れる関係者に「君はどこの大学の出身だ」と聞かれるという。遺跡発掘の意義を理解し、それを説明するために、英語まで話すようになったという。

▼単純な発掘の中にも、遺跡の意義と自分の使命を理解したのだろう。郷土愛の精神、ここに極まるというのを実感させられる。ふと我が函館市の、今年7月に世界文化遺産に登録された【縄文遺跡群】に心を馳せる。

▼一部関係者たちの努力と、来場者の数が先に立つという感じがする。鳴り物入りの割には、周辺の一般住民にその価値が浸透していないからだ。

▼長引く経済の低迷、コロナ禍や回遊魚の不振や赤潮問題など、現実を直視するだけで、縄文の世界遺産の価値を考える気持ちが、希薄だからだ。

▼トルコの地層は、様々な文化の重なりにある。わずかな層にも特徴のある文化があり、その文化が次の文化に伝わりながら進化し、地層そのものが文化の集積だ。

▼縄文は1万年以上も続いたのは大きな戦いもなく【自然との共生】を持続してきたからだという。世界文化の交流地点であるトルコとの違いはあるものの、世界遺産だという意義をもっと地域住民に知らしめてほしいものだ。

▼「自然との共生」とは、地球環境を保全するという精神の塊だ。【SDGs】の世界発信場所(聖地)としての、あらたな戦略を立て直してほしいものだ。

▼【SDGs】と【核兵器廃絶】。共に縄文が発信できれば、世界遺産としての意義は大きくなるだろう。そうであれば地域住民も、あらためてその意義を確認するのではないかと思う。




キャッシュレスとお金の麻痺!

2021年11月27日 11時23分07秒 | えいこう語る

▼「35,9兆円の補正予算」【国債残高1000兆円】というのが、今朝(27日)の新聞一面だ。“兆”は「きざし」とも読む。物事が起こる前ぶれのことだ。

▼1兆円は新札を重ねると、富士山の約3倍の高さだそうだ。1000兆ともなれば、もしかして浄土世界に到達するかもしれない。

▼つまり日本国は、浄土に向かう“前ぶれ”の借金を重ねているのかもしれない。しかし浄土と思いきや、そこは地獄かもしれない。なんたって【借金地獄】と人は言うからだ。

▼「借金地獄」のあることを、自覚させない手がある。【キャッシュレス化】だ。その利便性は、CMで盛んに流れている。

▼「乗り遅れるな」と煽られる。よくわからないので、推薦する専門家の話をつい鵜吞みにしてしまう。カードを使えばポイントがたまり「得する」という意識も、頭から離れない。

▼さらにあちこちで導入が進めば「カードはお持ちですか」という言葉が【カードを持っていないなんて今時損ですよ】と言われているようで、いやな気分になる。

▼レジ機は、現金やカードなどのタッチパネルになっているが、そのうち「現金は使えません」というレジ機ができそうな気がして、心配になる。

▼隣の韓国は、クレジットカードと国民登録番号が紐づけられているため、消費行動の履歴が記録されていく。小売業者は帳簿のごまかしができなくなるという。

▼さらに消費者はクレジットカードで【95万円】まで自動的に借り入れができるようになり
、景気拡大に拍車をかけた。だがこんな倫理観のない経済対策は、地獄への助走だ。・・・堤未果著「デジタル・ファシズム」NHK出版より。

▼堤はデジタル社会で、最もフャシズム化していくのが“教育”だという。学校にもタブレットが生徒全員に貸与されているようだ。

▼ここは専門家の声に耳を傾けたい。言語脳科学者の酒井邦嘉東大教授は【ネット検索で情報過多になり、考える前にすぐ検索してしまい頭を使わなくなる。メモを取る能力と字を書く能力、そして内容を咀嚼する能力が落ちる】と指摘する。

▼フェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグは【SNSは、今世紀最大の大衆操作ツール】だという。

▼ドイツの哲学者マルクス・ガブリエルは【肉体がなく、決して死なないAIには倫理観がない
。倫理観とは死を迎えるからこそ持てるものだ。だから絶対にAIが人間に教えることはないと信じたい】と言う。

▼1000兆円という借金王国日本。その借金の姿を見えなくするのは【キャッシュレス】という、海外から伝わる手品ではないかと、アナログ人間の私は、その技に目が飛び出ている。

     時代遅れの居酒屋が好き
               三等下

寛容を新右翼に見た

2021年11月26日 14時19分15秒 | えいこう語る

▼終戦を機に、社会を構成していた様々な考え方が変化した。国家の基本的秩序と言われる「憲法」が改正されたからだ。

▼概念の混乱ともいうべき戦後、国民の考えが単純に二つに分かれた。それが「右翼」と「左翼」ではないだろうか。

▼いや、国民多くはその中間に位置していたのかもしれない。右も左もよく理解できなかったからだ。

▼私は戦後(昭和23年)生まれで戦後民主主義教育の中で育ったので、左の範疇の人間だったのは間違いない。先輩には右よりの人も多かったので、鉄拳制裁を受けたのも記憶にある。

▼そんなことで、暴力的なのが右寄りの人だと思っていた。だが同年代に近い赤軍派の行動を見て、左に寄りすぎると暴力的になることも実感した。

▼その後「曖昧な日本の私」とノーベル文学者に言われるように、チャランポランな日本人になっていったようだ。

▼2004年我が故郷は、国の平成の大合併の圧力で、「住民投票」も拒否され、函館市に吸収合併された。

▼デラシネ(故郷喪失)を体感すると、初めて「郷土愛」なるものが身体から湧き上がってきた。それは初めて実感した、私に中に潜伏していた「ナショナリズム」の萌芽?だったようだ。

▼そこから右と左を、平等に考えようという意識が生まれた。極右と称され日本会議のメンバーである、哲学者・長谷川三千子の解説は、私の教科書的存在だ。

▼右翼「一水会」の創設者である鈴木邦男は、随分前だが「朝生テレビ」で「天皇の批判はしてもかまわない」といったのを記憶している。

▼今鈴木は右翼も批判し、右翼から嫌われ「新右翼」というポジションだそうだが、鈴木の左派との対談集などは、興味深いものがある。

▼鈴木邦男と白井聡の対談集「憂国論・戦後日本の欺瞞を撃つ」を読んだ。鈴木は1934年生まれで、社会思想・政治学者である白井は、1977年生まれ、共に早稲田大卒業だ。

▼大先輩に真っ向から論戦を張る白井に、私はハラハラしながら読んでいた。私の時代なら、白井は公園の公衆便所の隅でボコボコにされ、放置されていたに違いないからだ。 

▼終章に近くなると、白井は一方的に話す。私たちの若い時分は、右翼は左翼より頭が悪いというのが一般的だった。ほとんど鈴木は聞き方に回っている。だが、対談終了後の鈴木のコメントが素晴らしかった。

▼「白井は全共闘も三島も赤軍も終わった後に生まれた。今まで討論した人たちはこうした政治の季節を体験した人々だった。少なくともテレビで見て、同時代を生きてきた人々だった。その体験なしで政治を語る資格はないと考えていた」という。

▼こういう時代を体験しない世代はかわいそうだと思った。憐憫の情さえ持った。だが白井は「それがどうした」という感じだった。その勢いに敗北感を感じたとまで素直に認める。

▼ドイツの宰相ビスマルクの言葉を思い出した。【愚者は体験に学び、賢者は歴史に学ぶ】。自分は小さな体験だけを話し、そこから結論を出そうとしている。愚かだ。無謀だ。それに比べ白井は賢者だ。とても敵わないと結んだ。

▼34歳もの「新左翼」の年下に、敬意を称した「新右翼」の鈴木に、真の右翼の矜持を見た
。そして右翼の論客故西部邁が【安倍晋三は真の保守ではない】と言い切った遺言も思い出した。

▼アベシンゾウは戦後民主主義が生んだ、単なるチャランポランのソウリだったのだ。真の保守(正統な右翼?)は【寛容の精神】を堅持しているものをいうのではないかと、鈴木邦男の巻末の言葉で目を開かされた。

▼そんなチャランポランな政治家たちに【憲法改正】などという“革命”を行わせてはならない!。

▼そんな憤りを持ちながら、布団から勢いよく立ち上がったら、潜んでいた腰痛も一緒に頭を持ち上げたようだ。

   体験に頼りすぎるのは愚者
          三等下(自戒を込めて)

私の故郷はアイヌモシリ

2021年11月25日 11時00分32秒 | えいこう語る

▼地上に何物も存在しない頃、神々が集まって男神「モシリ・カラ・カムイ=大地・創造・神」と女神「イカ・カラ・カムイ=花・創造・神」を、大地創造のために降臨させた。

▼これがアイヌ民族に伝わる北海道の起源だ。北海道は【アイヌモシリ】と呼ばれる。【人間が住む静かな大地】という意味だ。

▼この大地に、核のごみ地下埋設場の建設や、IR(カジノ)の建設、さらに沖縄米軍基地の移設など、静かな大地を揺るがす問題が起きている。

▼先日、寿都町の核のゴミ処分場誘致に対し、アイヌ民族が反対を表明した。神の怒りをかうというのは、人類が最も恐れることなので、多くの道民の賛同を得るだろう。

▼その表明に参加した、アイヌ民族で詩人の宇梶静江さん(88歳)が、埼玉県から白老町に移住を決めた。

▼アイヌ文化の復興拠点である、民族共生象徴空間「ウポポイ」の近くに住むという。静江さんは俳優・宇梶剛士さんの母親だ。剛士さんはウポポイのアンバサダーも務めている。

▼俳優の宇梶さんと言えば、日本最大の暴走族集団、ブラックエンペラーの名誉総長としての経歴がある。

▼アイヌの大酋長としての風格もある。母親同様【人間の静かな大地】を守る守護神としての活躍に期待したい。【北海道アンバサダー】として。

▼私が静江さんに最も期待するのは、詩人の魂で北海道の未来を語ってもらえるからだ。北海道の大地には神々が宿っている。その神々の大地を、騒がせてはならないからだ。

    私の故郷はアイヌモシリ
              三等下