近所の漁師さんが、今最中の昆布の間引き漁を休んでいる。
聞くところによると、葬儀に出かけたという。
親戚の方が今回の大震災で亡くなったという。
親子3人が車で避難中津波にのまれ、遺体が車中で発見されたらしい。
テレビから伝わって来る悲しみが身近に起きたことで、不安と悲しみががよりいっそう増してきた。
昨日の新聞に、北海道ゆかりの彫刻家、佐藤忠良さんの封報が掲載された。
明治45年宮城県で生まれ、父親を7歳で亡くし、母方の両親が住む北海道夕張市で暮らしたという。出兵しシベリヤ抑留も経験している。
佐藤さんの作品は、美術館などで拝見したが、やさしさの中にも品格を備えているのが印象に残っている。
釧路の幣舞橋に作品が設置されている。
幣舞橋は北海道で津波が発令されると、潮位測定でテレビには必ず出るので、おなじみだ。
以前釧路に出かけたとき、早朝ホテルから出て橋を散歩した。
釧路特有の霧の中で佐藤さんの作品に出合い、北の港町にふさわしい作品だと、感動を覚えたことがある。
佐藤さんは札幌二中の出身だ。
先輩に同じ彫刻家で「わだつみ像」の製作者、本郷新さんがいるという。
佐藤さんの「柔」と本郷さんの「剛」は、共に戦争をくぐり抜けてきた世代の、人間に対する「やさしさ」にあふれた作品である。
宮城県出身の佐藤さん、存命であったならこの度の震災の復興を願い、新たな作品に挑戦するに違いない。
大津波に襲われた後の、奥尻島に出かけたことがある。
津波よけの巨大な堤防が、まるで城壁のように町を囲み、海の景色を遮断していた。
被災地には地震や津波に強い、防災の町が出来るのだろうが、佐藤さんの作品が町の中にあれば、心が癒されるだろうなとふと考えた。
原発の施設も海岸風景を打ち砕くが、防災が強化され日本列島全域に消波ブロックが並ぶ姿も、あまり好ましいものではないと思う。
佐藤さんの作品から私が感じたのは「忠」と「良」の、日本人特有の「やさしさの精神」である。
聞くところによると、葬儀に出かけたという。
親戚の方が今回の大震災で亡くなったという。
親子3人が車で避難中津波にのまれ、遺体が車中で発見されたらしい。
テレビから伝わって来る悲しみが身近に起きたことで、不安と悲しみががよりいっそう増してきた。
昨日の新聞に、北海道ゆかりの彫刻家、佐藤忠良さんの封報が掲載された。
明治45年宮城県で生まれ、父親を7歳で亡くし、母方の両親が住む北海道夕張市で暮らしたという。出兵しシベリヤ抑留も経験している。
佐藤さんの作品は、美術館などで拝見したが、やさしさの中にも品格を備えているのが印象に残っている。
釧路の幣舞橋に作品が設置されている。
幣舞橋は北海道で津波が発令されると、潮位測定でテレビには必ず出るので、おなじみだ。
以前釧路に出かけたとき、早朝ホテルから出て橋を散歩した。
釧路特有の霧の中で佐藤さんの作品に出合い、北の港町にふさわしい作品だと、感動を覚えたことがある。
佐藤さんは札幌二中の出身だ。
先輩に同じ彫刻家で「わだつみ像」の製作者、本郷新さんがいるという。
佐藤さんの「柔」と本郷さんの「剛」は、共に戦争をくぐり抜けてきた世代の、人間に対する「やさしさ」にあふれた作品である。
宮城県出身の佐藤さん、存命であったならこの度の震災の復興を願い、新たな作品に挑戦するに違いない。
大津波に襲われた後の、奥尻島に出かけたことがある。
津波よけの巨大な堤防が、まるで城壁のように町を囲み、海の景色を遮断していた。
被災地には地震や津波に強い、防災の町が出来るのだろうが、佐藤さんの作品が町の中にあれば、心が癒されるだろうなとふと考えた。
原発の施設も海岸風景を打ち砕くが、防災が強化され日本列島全域に消波ブロックが並ぶ姿も、あまり好ましいものではないと思う。
佐藤さんの作品から私が感じたのは「忠」と「良」の、日本人特有の「やさしさの精神」である。