▼様々な社会問題について論陣を張り、議論を戦わせるのが「論壇」というものだったが、1990年代以降消滅してしまった。▼新聞やテレビのマスメディア・ジャーナリズムも、ステレオタイプな勧善懲悪に走り、論考を深める作業を怠った。そこに登場してきたのが【ブログ論壇】だ。▼発言のほとんどはペンネームでおこなわれ、したがって、その社会的地位はほとんど問題視されない。マスメディアがタブー視してきた社会問題に関しても、積極的な言動活動が行われる。・・・佐々木俊尚著『ブログ論壇の誕生』より。
▼私は、子供たちから見たら常識外と思われる、コンビニもない田舎に住んでいる。世の中の出来事を会話する環境にもない。そこで友人から勧められたのが『ブログ』だ。
▼文章を書くことに興味はあったので、ついのめり込んでしまった。すでに10年以上経つが、毎朝「自分新聞」の報道部長のような気分で、自由気ままに「社説」まがいの「自説」を書かせてもらっている。
▼ペンネームでは、書き過ぎることもあるので、自らを律するため「顔写真」を掲載している。私が参加するブログには、280万人以上のブロガーがいるが、顔写真を出しているのは、ほとんど見ることは無い。
▼いわゆる「面」が割れているので、私のブログに反対するコメントも入る。ブログ論壇なので、それも納得だが、反論する者に名を名乗る者はいない。
▼こちらが名乗っているのに、相手が闇の中に隠れているというのは、一般的には卑怯者だ。だが、そういう人ほど私の意見に興味を持ち、毎回拝読していただいているようだ。
▼「ここの文章がまずい」と、せめて解説していただければ文章の添削の先生として、尊敬できるのではないかと思うが、名無しの権兵衛さんでは、こちらも返答のしようがない。
▼私が所属するある組織で、私のブログの内容が、組織の一員として、組織の品位を貶める内容だという提案がなされたようだ。私のブログを印刷したものが配布され、会議の中で私を糾弾しようという動きがあるという。
▼私は真っ先に「憲法21条」の表現の自由を思い出し、2項、検閲これをしてはならない。という文言が浮かんだ。私の文章に反論するなら、その人物が私を呼んで話せばいいだけのことだ。組織をバックに、大勢で糾弾するのは、じじい同士のイジメではないか!?。
▼お茶の水女子大の専門が化学の准教授が書いたブログに、その効用が指摘された業界から、個人だけでなく大学まで批判が舞い込んだ。さらに大学側に、名誉棄損訴訟を起こした。だが、准教授を訴えなかったという。
▼准教授は、事情を知らない大学が訴えられたのでは、立証ができないだろうとして、自分がブログを書いた本人だと法廷で主張した。裁判官が「書き込んだ本人を訴えますか」と原告にただすと「訴える気はない」と回答したという。
▼「世間を騒がせる」とか「あの人は迷惑です」というのはよくある。でもそう感じた個人が、その人に直接反論すると、逆切れされたり、暴力を受けることもある。
▼だが、組織を使って集団で抑え込もうとするのは、大人としては情けない感じがする。所属している共同体の責任だとし、個人を糾弾するのは、いかにも日本的な所属意識が働いているようで、民主主義の根本精神に、馴染まないような気がする。
▼個人が尊重しあい、組織が構成されている方が望ましい。組織ありきで、個人の自由や表現が制限されていては、進歩発展のない組織になってしまう。
▼ふと思う。テレビCMで、かわいい女の子が「ゾウさんも好き。キリンさんも好き」というのがある。この意見に寛容を示す精神こそが、民主主義の基本ではないかと思う。
▼多様な意見があり多様な世界がある。アベ政権のように、多様性を認めず唯我独尊政権では、思考も酸欠状態に陥ってしまう。
▼総理が「森友問題」というより『昭恵問題』で、酸欠状態になり、米国に出かけトランプさんと会談し、英気を養ってくるようだ。しかし、国民はアベ総理がトランプ大統領と会うたびに、どんなに息苦しい思いをしているのか、知らないのだろうか。
▼ブログ論壇では「トランプ大統領との友達付き合いはやめて」と、多くのブロガーは指摘している。「北朝鮮の拉致問題を解決してもらう見返りに、巨額の武器を購入する」なんて「外交」は、ただの『害交』に過ぎない。
▼こんな発言を私の組織は「品格がない」というのだろうか。私はジョークを交えた、明るい批判だと思っているのだが。けれど私の組織にも、個人的にはアベ総理が早く退陣すればいいと思っている人が多いようだ。根底は同じ思いの人が集まる組織なのだ。
▼組織と個人。「国家主権」と「国民主権」に似ている。戦後我が国は「国民主権」を選んだ。それは「二度と戦争をしない」という選択だからだ。
▼このことを、日本国民のプライドとし、私もブログ論壇の一員として、常にユーモアを忘れぬ様、社会問題を自分なりに解釈していきたい。
▼桜前線が急速に北上しているようだ。『北朝鮮が核放棄し、拉致被害者が祖国へ戻ってくる』。【サクラサク】という電報が、首相官邸から発信されるのを、国民は待ち望んでいる。
9条改正で平和うしなう 三等下
平成から平和にしてほしい 三等下