Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●推認裁判官よりはまともか?

2012年02月29日 00時00分20秒 | Weblog


山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事(http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、2012年2月16日)と東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012021790135643.html)。

 こちらの東京地裁の裁判官はまともか。推認に推認を重ねた、石川知裕代議士の判決を下した裁判官は酷かった。マスコミ報道も相変わらずであり、この先どうなるかはまだまだ不明。

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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、2012年2月16日】

2012/02/16
関係者が激白ーー「小沢一郎への1億円闇献金は察の作文」。これだけの不可解証言内容
執筆者
: Yamaoka (5:30 pm)

  明日、政治資金規正法違反(虚偽記載)で強制起訴された民主党元代表・小沢一郎氏の公判で、東京地裁は、石川知裕代議士ら元秘書3人の供述書などを証拠採用するかどうか決定する。
 それを目前に、改めて、検察側が最大の疑惑と主張している、水谷建設側が計1億円闇献金したとする根拠の薄さにつき、小沢氏側関係者が激白した。
 この件、振り返ると、闇献金したとする時期は041015日と、05年4月中旬。04年の方は石川秘書(当時)に、05年4月の方は大久保隆規秘書(同)に、当時、社長だった川村尚氏が各5000万円を、東京都港区の「全日航ホテル」(=下写真。現ANAインターコンチネンタルホテル)で渡したとされる。

関係者「先の石川さんらの一審判決で、裁判長は裏献金の事実を推認による推認で認めましたが、川村尚(水谷建設)社長が大久保秘書に渡したとする方は日にちさえ特定されてないんですよ。それで、なぜ1審で有罪なんですか? これでは、渡したとする相手が偽証すれば、いくらでも貶めることができますよ」(以下、カッコ内すべて同)

ーーですが、川村社長に偽証する動機があるのか?
「それが大いにあるんですね。こちらの調べだと、川村社長には愛人がいて、実は小沢さん側に渡したとするカネはそちらに行った可能性がある。そのカネで、塩田大介が連れていった」韓国の同じカジノにも愛人と行っていたようです。

 その疑惑が特に高いのが、石川さんに渡したとする方ですね。1人で渡しているから」

ーー水谷建設元会長は、部下に闇献金させる際は必ず信頼する同行者を付けていたそうですね。
「そうです。ところが、石川さんに渡したとする方はなぜか川村社長1人。しかも、川村社長の運転手は、渡したとする日、全日空ホテルには行ってないと供述している。日報にも記載がない。ところが、重要な証言でも、そういう検察側に不利な供述は出さない
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012021790135643.html

小沢元代表公判 共謀供述 証拠採用せず
2012217 1356

 資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐり、政治資金規正法違反(虚偽記入)の罪で強制起訴された民主党元代表小沢一郎被告(69)の第十四回公判が十七日、東京地裁であった。大善文男裁判長は、元秘書石川知裕衆院議員(38)が小沢元代表の関与を認めた捜査段階の供述調書について、「違法な取り調べがあり、信用できない」として証拠採用しないことを決めた。池田光智元秘書(34)が元代表への報告を認めた調書も一部を除き証拠採用しなかった。
 元秘書らの供述調書が小沢元代表の共謀を示す唯一の直接証拠としていた検察官役の指定弁護士にとって、厳しい結果となった。
 大善裁判長は、石川議員が隠し録音していた保釈後の取り調べで、小沢元代表の関与を認める供述を維持すれば元代表は不起訴となる、と検事がもちかけたと認定。「強力な利益誘導があり、虚偽供述に導く危険性の高い取り調べだった」と東京地検特捜部の捜査を批判した。
 石川議員の供述調書は十三通のうち八通が全面的に不採用。この中には石川議員が土地購入費の四億円を報告書に記載しないと報告し、小沢元代表が「そうしておいてくれ」と答えたとする捜査段階の供述も含まれる。
 池田元秘書の供述調書は二十通のうち八通は全体を不採用。土地購入に関して二〇〇五年分の収支報告書に計上することを小沢元代表に報告した部分は採用されたが、「虚偽記入について了承を得た」とされる部分は不採用となった。
 これまでの証人尋問で、石川議員らは供述調書の内容を否認。「検事の作文」「検事から調書に署名しても元代表が起訴されることはない、と説得された」と強調し、小沢元代表も一貫して関与を否定している。
 指定弁護士側は、小沢元代表がいる法廷では石川議員らは強い圧力を受け、元代表に迎合した不自然な供述をしているとして、捜査段階の供述調書を信用するべきだと主張。弁護側は「取り調べは威迫や違法な誘導があった」として、供述調書を証拠採用しないよう求めていた。

(東京新聞)
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●山岡俊介さん書評: 寺澤有さん新刊

2012年02月28日 00時00分04秒 | Weblog


山岡俊介さんのアクセスジャーナルより書評(http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、2012年2月17日)。

 光市母子殺害事件では、疑問符のついた寺澤有さん(『●『創(2009年12月号)』読了(1/2)』)。でも、警察関連ではやはりすごい人。

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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、2012年2月17日】

2012/02/17
<書籍紹介>『本当にワルイのは警察~国家権力の知られざる裏の顔』 (寺澤有著。宝島社新書)
執筆者
: Yamaoka (1:50 pm)

 日本最大の犯罪集団と聞けば、普通の人が思い浮かべるのは山口組かもしれない。しかし、「権力を利用して利権を漁り、組織的に金儲けをする」「身内の犯罪を組織的に隠蔽する」という点では、わが国の警察に勝る集団はいない。
 この警察を執念で追い続ける、日本では稀有なジャーナリストである寺澤有氏の新刊が発売された。
 一節をひもとこう。1993年、秋田県警防犯課所属の巡査による恐喝事件が発覚したが、実は恐喝だけでなく強制わいせつ、強姦も犯していた。スピード違反容疑の女性を脅してレイプするという、許しがたい犯罪であった。ところが秋田県警は被害女性2人に対し、「告訴をすると、裁判とかで表に出なきゃならないし、マスコミも取材に来るかもしれない。それなら告訴しないほうがいいんじゃないか」「示談にすれば慰謝料が100万円もらえる」と、もみ消しをはかったのだ(県警側は否定)。加害者の巡査に取材したところ、ほかにも同様の手口で恐喝した警察官がいたと証言している。
 テレビでよく放映される、警察官の活躍を描く番組を見て、「警察官は正義の味方」と思っている方には信じがたいエピソードかもしれない。だが、これはごく一部の警察官の犯罪ではなく、氷山の一角にすぎない。
 ・・・・・・。
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●異例中の異例、一人の判事の反対意見

2012年02月27日 00時00分15秒 | Weblog


東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012022102000053.html)。

 光市母子殺害事件の被告に死刑判決が下された。
 死刑にすることの意味が、私には分からない。死刑にすることで何か問題が解決するのか。本村氏にとって、それは問題解決なのか。それぞれの裁判の過程、周辺で起こった様々なこと、それらを振り返ったとき、事件で何が起ったのかを明らかにしようという試みは本当になされたのか。安田好弘弁護士らの主張に真摯に耳を傾けたのか?
 死刑判決で反対意見が付くのは異例中の異例だそうだ。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012022102000053.html

光市事件死刑 深い遺族の問い掛け
2012221

 山口県光市で母子を殺害した元少年に対する最高裁の判断は極刑だった。遺族は死刑制度に深い問い掛けをしていた。厳粛なるテーマにどう向き合うか、裁判員時代こそ、洞察を深めねばならない。
 「どうすれば死刑という残虐で残酷な刑が下されない社会にできるか。それを考える契機にならなければ、私の妻と娘、そして被告人も犬死にです」
 家族の命を奪われた本村洋さんが差し戻し控訴審で、元少年が死刑の判決を受けたとき、話した言葉である。「この事件で三人の命が奪われる結果になった。明らかに社会にとって不利益なことです」とも語った。二人は家族、もう一人は元少年のことである。
 極めて深遠、かつ根源的な問い掛けである。二人の殺害で被告を処刑すればいいという、単純な報復感情とは明らかに一線を画する。死刑制度はどうあるべきか。社会の安全をどうつくるかを国民全員に問うているのである。
 元少年は犯行時、十八歳という年齢を三十日だけ上回っていた。少年法では十八歳未満への死刑を禁じ、無期懲役とするよう定めている。少年法は罪を犯した者でも、若いがゆえに柔軟性に富み、まっとうに立ち直る力があると信じて制定されている法律だ。
 更生可能性という。一審はそれに期待し、無期懲役。二審も無期懲役。最高裁は二審判決を破棄し、裁判のやり直しを命じた。この控訴審で死刑、そして最高裁で死刑確定へと至ったのだ。
 ただし、今回の判決でも一人の判事は「精神的成熟度が十八歳を下回っている場合は、死刑回避するに足る」と反対意見を述べた。極刑を下した最高裁で、反対意見が出るのは異例中の異例の出来事だ。いかに悩み深い判断だったかがうかがわれよう。
 元少年はいずれ死刑執行を迎える。その日が来れば、母子殺害事件は結末を迎えるのだろうか。むろん「否」である
 最高裁の判決後に本村さんは「判決に満足しているが、喜びは一切ない」と語った。むしろ事件からの十三年間、「元少年にやり直させるのが正義なのか、死で償いをさせるのが正義なのか、悩んできた」と述べた。悩んでも「答えがない」とも吐露した。
 死刑は裁判員が直面する問題だ。「答え」の用意はどこにもない。この制度をどう考えたらいいか。遺族の問いに国民全員で論議を尽くすべきである。
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●原発人災、我々は騒ぎ過ぎているのか? 不安を煽り過ぎているのか??

2012年02月26日 00時20分44秒 | Weblog


gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/135259)。

 TOKYO FMのクロノスのインタビューに出ていた田原総一郎氏は、マスコミは不安を煽りすぎだと批判する。年間1ミリシーベルトの被爆限界に何ら科学的根拠が無いので、大騒ぎすることはない、と言わんばかりの話しぶりだった。さて、下記のような記事が掲載された日刊ゲンダイとそういうスタンスの田原氏、どちらを信頼すれば良いのか? 答えは明白だと私は思う。今中哲二さんや小出裕章さんか、それとも山下俊一氏か、という問いほどに明白。

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http://gendai.net/articles/view/syakai/135259

飯舘村のアキれた実情 酪農家はミタ 放射線量改ざん
2012221掲載

「除染はビジネス」「村長は経産省キャリアの繰り人形」
飯舘村は原子力ムラのコントロール下に置かれている」――。福島原発事故で高濃度の放射能汚染に見舞われた飯舘村の酪農家、長谷川健一氏(58)が「原発に『ふるさと』を奪われて」(宝島社)を出版。20日、都内で会見を開いた。著書は原発事故直後から現在に至るまでの村の日々をつづったルポだが、驚くのは村民の被曝の影響を無視し、今も汚染の実態をヒタ隠しにし続ける村や国の対応である。

強制的に下げられた放射線量の数値が全国に公表されている――。20日の会見で、長谷川氏は、仰天の「放射線量改ざん疑惑を暴露した。

    
「昨年11月末ごろ、国の除染モデル事業を請け負った大成建設の
      作業員とみられる10人ほどが、村のモニタリングポストを
      高圧洗浄機で洗い、土台の土をソックリ入れ替える作業を行っていた。
      その様子を複数の村民が目撃していたのです」


 文科省が20日夜に公表した飯舘村の放射線量は、毎時0.755マイクロシーベルト。長谷川氏によると、村内に設置された別のモニタリングポストだと、最近も平均毎時3マイクロシーベルトだ。


 国は「改ざん」数値を根拠に「飯舘村の線量は下がった」と喧伝したいのだろう。フザけた話だ。

 長谷川氏は、国の主導で進む除染事業の効果にも疑問を投げ掛ける。飯舘村の75%は山林だ。しかし、除染の実施範囲は農地や住宅地ばかり。

    
「どんなに除染しても、山から(放射性物質が)浮遊してくれば意味がない。
      彼ら(請負業者)にとって、除染はビジネス線量が下がろうが、
      下がらなかろうが関係ないのです」


 そもそも、飯舘村の放射能汚染への対応は最初からデタラメだった。

 長谷川氏の著書によると、3号機が爆発した昨年3月14日当時、役場にあった線量計は「毎時40マイクロシーベルト超」を計測した。平常時の年間許容量(1ミリシーベルト)を1日余りで超える危険水域だ。驚く長谷川氏に、村職員は「この数字、公表しねえでくれよ。(菅野典雄)村長から『絶対人に言うな』と止められている」と口止めした。

 京大原子炉実験所の今中哲二助教が3月下旬に村内各地で計測した放射線量を菅野村長に伝えた際も「とにかくこのデータは公表しないでほしい」といった問答が、しばらく続いたという。

 村にはその後、山下俊一長崎大教授(当時)ら放射線専門家が入れ代わり立ち代わり訪れ、「安全だ」「大丈夫だ」と吹聴し、やがて〈放射能をことさら危険視するほうがおかしいという雰囲気さえ漂い始めた

 長谷川氏は、村の復興計画会議の委員に原発推進派の識者が含まれたことを挙げて〈すでに飯舘村は原子力ムラの御用学者たちに牛耳られている〉と強調。20日の会見では、菅野村長を操る黒幕の存在についてこう言及した。

     「実は今、菅野村長の行くところすべてに付いて回っている経産省の
       官僚がいるのです。村役場でも、常に村長のそばにいる。
       そして、マスコミの取材の際もその彼が出張ってきて、あれこれと
       指示を出しているんですね。今では彼がマスコミ取材対応の
       窓口となって取材をさばくようになった」


 これでは、村長が村民無視で経産省の操り人形になっていても不思議はない。やっぱり国の放射能対策を信じてはダメだ
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●嘉田由紀子滋賀県知事とFEC

2012年02月25日 00時00分27秒 | Weblog


asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0209/OSK201202090042.html)。

 エネルギーの自給自足、まさに内橋克人さんのFEC。見習うべきはアメリカやフランスではなく、デンマークやドイツである。
 小皇帝〝ト〟知事元大阪〝ト〟知事、貧困な歴史観を曝し続ける名古屋市長、・・・・・・悪い意味で目立つ首長ばかり(以下、追記参照)の中で、滋賀県の嘉田由紀子知事のガンバリは拍手ものだ。他のロクでもない首長との差が際立つ。

   『●サガ(性)とシガ(歯牙): 佐賀県知事と滋賀県知事
   『●原発事故ハザードマップを知らしめてはいけない!?

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http://www.asahi.com/national/update/0209/OSK201202090042.html

2012210726
「卒原発」まず農村で 滋賀県がスマートビレッジ構想

 滋賀県が9日発表した2012年度当初予算案に、農村地域で太陽光発電などの利用促進を図る「スマートビレッジ」構想実現に向けた調査費などが計上された。嘉田由紀子知事が掲げる「卒原発」を具体化させる事業と位置づけ、エネルギーの地産地消を目指す。

 スマートビレッジは、耕作放棄地に太陽光パネルを設置して発電したり、農業用水路で水車と連動した小水力発電をしたりしながら、地域にある集会所や防犯灯などの電気の自給自足を進めるもの。

 予算案では、県内全域の水路やため池に太陽光パネルや水車が設置できるかや、どの施設で利用できるかを探るため、調査費約1800万円を計上した。
・・・・・・。
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追記
 アップしようと思っていたら、小皇帝〝ト〟知事がまた何か言っているようです。恥ずかしいので、引っ込んでてもらえないかな。先日の芥川賞受賞者田中慎弥氏の「つぶやき」等が耳に入らないほど耄碌してしまったようです。ま~、耄碌していなくて、斎藤貴男さんらの批判が聞こえていれば、恥ずかしくて人前などに出ることはできなかったでしょうがね。

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http://www.asahi.com/national/update/0224/TKY201202240638.html

20122242247
河村市長発言、石原知事「正しい」 南京虐殺否定問題

 東京都の石原慎太郎知事は24日の会見で、名古屋市の河村たかし市長が南京虐殺を否定する発言をしたことについて「正しい。彼を弁護したい」と述べた。

 石原知事は、南京陥落の数日後に現地に入った評論家らから聞いた話として、「死体はあったけど、山と積むような死体は見たことがなかった」と指摘。「相手も無抵抗に近かっただろうけど、あれだけの(旧日本軍の)装備、期間で40万の人を物理的に絶対殺せっこない」と話した。

 石原知事は衆院議員時代の90年に米誌のインタビューで南京虐殺を「中国人が作り上げたうそだ」と発言している。
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●原発全炉廃止への挑戦を

2012年02月24日 00時00分32秒 | Weblog


東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012022102000054.html)。

 挑戦する方向性が重要。原発再稼働や建設再開、新規建設、そして、原発輸出、そんな方向に挑戦されたのではたまらない。関西電力の電力不足詐欺に騙されてはいけない。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012022102000054.html

関電の原発停止 私たちの挑戦が始まる
2012221

 五十四基中十四基が集中する福井の原発銀座。その全基が停止して、西日本から原発の火が消えた。四月には国内の全原発が停止する。原発ゼロ社会を恐れずに、新たな挑戦と考えたい。
 一九七〇年三月十四日、大阪万博開会式。「原子の灯が届いた」というアナウンスに場内が沸いた。この日この会場へ電気を送るのを目標に、日本原子力発電敦賀1号機(福井県敦賀市)は営業運転の準備を整えた。原発銀座にも今や、運転から三十年、四十年を超えた老朽炉が目立つ。
 高度経済成長の灯(あか)りになった福井の原発が止まるということは、時代が変わる象徴かもしれない。
 二度のオイルショックを通じて、石油依存の危うさが叫ばれた。代替の安定的なエネルギーを求めて八〇年代の原発建設ラッシュが始まった。
 日本のエネルギー政策は今、その時と同様の節目に立っている。
 東日本大震災は、福島第一原発を壊滅させた。収拾のめどは立っていない地震国日本では原子力は、極めて危険な電源であることを、私たちは思い知らされた
 エネルギー改革の第一歩は、電力需給やコストの実情を、電力を使う消費者にわかりやすく知らせることだ。
 関西電力によると、このままでは火力発電所をフル稼働させても、夏のピーク時には10%の電力不足になる。だが資源エネルギー庁の試算では、隣の中部電力などと融通し合えば、十分余裕があるという。いまだに数字がはっきりしないのでは企業も家庭も困る。
 それでいて、省エネへの協力や値上げを一方的に求められても、素直に応じられるものではない。夏には答えが出ることだ。対応は早いほうが良い。
 その上で、電力の地域独占解消や電源の小規模地域分散化、太陽光、風力など代替エネルギーの本格的な推進、次世代送電網の普及など、原発ゼロ時代を見据えた新しい社会づくりに向かいたい。消費者もそれに合わせて、暮らし方を変えていく必要があるだろう。ゼロは後退ではなく、挑戦の始まりだと考えたい。
 福井県に限らず、どの原発立地にも、脱原発に伴う雇用不安がつきまとう。地域社会も原発依存体質の改善を始めるときだ。自然エネルギー普及の拠点を誘致するなど原発に代わる雇用を生み出すことも、原子力を国策として配置してきた政府の責任だ。
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●原子力ムラの脅しに負けてはいけない

2012年02月23日 00時41分12秒 | Weblog


asahi.comの社説(http://www.asahi.com/paper/editorial20120221.html)。

 原発を再稼働しないと、夏は乗り切れないという。そんな脅しに負けないでほしい。特に関西電力の大株主?の大阪市がどう対応するのかがポイントか?
 茶番劇のストレステストなど決して許してはダメだ、だって、最初に再稼働という結論ありきだから。

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http://www.asahi.com/paper/editorial20120221.html

2012221日(火)付
関電原発ゼロ―再稼働を言うまえに

 発電量の5割超を原発に頼っていた関西電力は、高浜3号機(福井県)が定期検査に入り、全11基が停止する原発ゼロ態勢となった。
 すでに中部や九州などの各電力が原発を止めており、残るは東京、北海道の各1基だ。
 再稼働をめぐっては、原子力安全委員会が大飯3、4号機のストレステスト(耐性評価)の結果について検討会を開く。関電は「これが動かなければ夏を乗り切れない」と主張する。
 だが本当にそれほど厳しい状況なのか、と首をかしげる消費者も多いのではないか。
 関電は今冬、「10%以上」の節電を顧客に要請した。火力や水力のフル稼働、自家発電からの買い取りを加えても供給力が需要を12%下回ると説明した。
 ところが電力使用量は想定の70~80%台が続き、90%以上は2カ月で5日間だけだった。
 過去5年で最大だった使用量をもとに需給を予測した結果だ。全原発停止後も直ちに逼迫(ひっぱく)する状況にはないという。
 休止していた火力発電所の再立ち上げや夜間の余力を使った揚水発電を活用したほか、昨冬比で約5%減、110万キロワット分の節電効果があった。
 需給の前提が大きく変わりつつある。電力会社は需要予測を見直す必要がある。
 最も電力が使われる時の需要に合わせ、発電態勢を整える発想も転換を迫られよう。
 今月3日、九州電力の火力発電所が故障し、電力6社は最大240万キロワットを融通した。ふだん上限とされる規模の数倍だ。緊急時には広域送電網が有効であることを裏付けた。
 関電は昨年4~12月の決算で1千億円超の赤字となった。燃料費の増加を理由にあげる。当面の値上げは否定するものの、「業績回復のためにも原発の再稼働を」と主張する。
 しかし業績を言うのなら、手つかずの役員報酬や人件費の削減、遊休資産の売却などの合理化が先決だろう。
 大阪府と大阪市は関電に対し、原発の安全対策や再稼働しない場合の各発電所の運転計画、コスト削減策、政治家のパーティー券購入費など30項目について情報開示を求めている。
 どの程度節電すれば原発なしで済み、値上げを避けられるのか。住民の理解を得るために誠実に回答するべきだ。
 原発を減らしつつも燃料費を抑制し、産業活動と生活レベルを守る。日本が直面するこの難しい状況を乗り切るには、電力会社が正確な情報を出し、国民と共有する姿勢が不可欠だ。
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●ハシズム元〝ト〟知事の人権感覚に共鳴する人たちって、一体?

2012年02月22日 01時37分46秒 | Weblog


東京新聞のコラム(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012021502000041.html)。

 ハシズム〝ト〟知事の政治塾に応募者が殺到したそうだ。一体、彼に何を学ぼうというのか。光市母子殺害事件の被告の上告が棄却され、死刑が確定した。(気分悪い)テレビ番組で、安田好弘さんらに対する懲戒請求をけしかけた行為、弁護士にあるまじき行為で、彼が持つ人権感覚に共鳴する人たちって、一体・・・?
 本コラムの〆の文章が素敵だ。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012021502000041.html

【コラム】
筆洗
2012215

 橋下徹大阪市長が代表を務める「大阪維新の会」の政治塾への応募者が三千三百二十六人に達したという。応募したのは現役の官僚や弁護士、医師、大学教授、地方議員などの面々現職の民主党の国会議員もいたというから驚きである。この中から次期衆院選の候補者が選ばれるだけに、橋下人気に便乗したいという思惑が透けて見える維新の会は、次期衆院選の公約となる「維新八策」の骨子も発表。既成政党からすり寄られるほど存在感が大きくなった橋下市長だが、大阪市の職員に実施している「思想調査」の内容はあまり大きく報じられていない市職員の組合活動を徹底的に調査し、実態を解明するという名目だ。アンケートの中身を読んでいて怖くなった。活動に誘った人物や特定の政治家を応援したことがあるかなど、組合活動を詳細に問う質問がずらりと並ぶ職場で選挙が話題になったことがあるか、組合に加入しないと不利益があると思うか、組合にはどんな力があると思うか-など計二十二項目。任意の調査ではなく、市長の業務命令なので、記名の回答を拒否したら処分の対象になるという「中央集権型の政治を変える」という橋下市長の意気込みと手腕には、期待したい気持ちはある。しかし、いくら問題の多い役所としても、密告を奨励するアンケートを強行する人権感覚には慄然(りつぜん)とする
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●「関西電力大飯3・4号機ストレステスト審査書提出に抗議する緊急声明」を拡散せよ!(1/2)

2012年02月21日 00時55分40秒 | Weblog


CMLの記事の一部(http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-February/014817.html)。

 大飯原発でさへが「妥当」と判断されてしまうストレステストやそれを認めようとする原子力安全・保安院って一体何なのでしょう? 次々にこのパターンで、再稼働へとまっしぐら。周辺住民が騒ごうが、反対しようがお構いなし。原子力ムラ住人の顔色のみをうかがっているのでしょう。アホらしいことです。でも、とても見過ごせないし、第二のFUKISIMAが起きてしまったときは、破滅を意味しています。日本だけが破滅するのならまだしも、世界中の人に迷惑をかけて。
 下記「関西電力大飯34号機ストレステスト審査書提出に抗議する緊急声明」の拡散を希望します。

   『●真っ当な批判「ストレステストはお手盛り審査」
   『●ストレステスト意見聴取会という茶番または猿芝居
   『●懲りずに原発推進の旗を振る者達でさへ
               無視できない存在としての小出裕章さん

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-February/014817.html

[CML 014975] 【重要】大飯「妥当」審査書提出に井野・後藤委員が抗議の緊急声明
2012 2 14 () 03:36:07 JST

東京の杉原浩司(福島原発事故緊急会議/みどりの未来)です。

東電福島第一原発事故が未だ収束せず、原因究明も終わらない中で、大飯原発34号機の再稼働手続きが急ピッチで進んでいます。傍聴者を締め出し、利益相反委員を居座らせたまま行われた28日の意見聴取会で、複数の委員が、ストレステスト一次評価の内容や手続きについて重要な指摘を行いました。しかし、保安院はそれらを無視して審査書を強引にまとめ、213日、原子力安全委員会への提出を強行しました。

 大飯原発「テスト妥当」評価を安全委へ(動画:213日、テレビ朝日)
 http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/220213009.html

これに対して、
13日夜、意見聴取会の井野博満委員、後藤政志委員が抗議の緊急声明を公表されました。

 審査書提出は「拙速」=保安院聴取会委員が抗議
 大飯原発・ストレステスト(213日、時事通信)
 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012021300948

重要な声明ですので、ぜひ一人でも多くの方に広めてください。転送、ブログ、ツイッター、フェイスブックなどでご紹介ください。
[転送・転載歓迎/重複失礼]

……………………………………………………………………………………

ストレステスト>井野委員・後藤委員の抗議声明
http://kkheisa.blog117.fc2.com/blog-entry-93.html

原発再稼働:大飯34号ストレステスト手続きに異議あり>2委員が抗議声明
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-8a6b.html

大飯原発ストレステスト「妥当」に、専門委員が抗議の緊急声明
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1306

◆抗議声明は以下のPDFでダウンロードできます
http://www.kk-heisa.com/data/2012-02-13_st_ino_goto.pdf

[関連]ストレステスト意見聴取会>強引な議論打ち切り?
    意見聴取会提出:井野委員・後藤委員の質問書】ぜひご一読を
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(その2へ続く)

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●「関西電力大飯3・4号機ストレステスト審査書提出に抗議する緊急声明」を拡散せよ!(2/2)

2012年02月21日 00時54分55秒 | Weblog


(その1からの続き)

……………………………………………………………………………………

2012
213

関西電力大飯34号機ストレステスト審査書提出に抗議する緊急声明

                 ストレステスト意見聴取会委員
                      井野博満・後藤政志

 原子力安全・保安院は、本日、関西電力大飯原発3・4号機の一次評価を「妥当」とする審査書を原子力安全委員会に提出しました。私たちは、このような拙速なやり方は、とうてい認められません。

 28日の第8回意見聴取会では、様々な技術的な課題が残されていることが明らかになりました。原子力安全・保安院も、その場で議論を終了するとは明言しませんでした。当然、継続審議となると思いました。審査書が原子力安全委員会に提出されたことに対して意見聴取会の委員として抗議します。

 ストレステスト意見聴取会では、徹底して議論を尽くすことが、国民に対する原子力安全・保安院の責務です。次のような根本的な問題が残っています。

(1)判断基準について、保安院は「福島第一原子力発電所を襲ったような地震・津波が来襲しても同原子力発電所のような状況にならないことを技術的に確認する」としています。しかし、津波の想定は11.4メートルで、福島事故の14メートルよりも低くなっています。そもそも、福島事故は収束しておらず、原因もわからない状態です。

(2)評価の対象、基準の適用について以下の技術的な疑問があります。
制御棒の挿入性を検討の対象から外しています。
基礎ボルトなど機器の強度については、安全率を削って評価しています。
原子炉建屋などの構造強度に関わる許容値について、耐震バックチェッ
 
クの基準より甘い許容値を適用することを認めています。
本来の設備は福島原発事故前から改善せず、消防車や非常発電装置など
 
の外部仮設設備だけで安全だとしています。
 
(3)ストレステストは、過酷事故対策の検証を含めた二次評価と合わせて評価しなければ、地域住民が安全性を判断する上では意味がありません。電力事業者は、原子力安全・保安院の指示により、これを2011年末を目処に提出するはずでしたが、関西電力は二次評価結果を未だに提出していません。

 原子力安全・保安院が、現時点で「妥当」としたことは、はじめに再稼働ありきの見切り発車と言わざるを得ません。このような姿勢こそが、福島原発事故を招いた要因です。このように原子力安全・保安院は、規制当局としての役割を十分に果たしていません。まずすべきことは、自らのありようについて根本的な反省をすることです。

 本日の審査書の提出は、「安全性に関する総合的評価」とされるストレステスト評価の体をなしていません。

以上
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●続『運命の人』余話 ~ある元政〝界〟記者の筋違いな激怒、はさておき~

2012年02月20日 00時21分29秒 | Weblog


東京新聞のコラム(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012021002000046.html)。

 まっ、タイトルにあるようなことはどうでもいいことか。問題は後半の部分の指摘。「重要な会議の議事録も残さない政府に、劇薬のような法律をつくる資格があるのだろうか」?

   『●沖縄密約と日曜劇場『運命の人』
   『●『運命の人』というフィクション・ドラマと沖縄密約事件についての
                            ノンフィクション

   『●『運命の人』余話 ~あるフィクサー的政〝界〟記者の反論~

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012021002000046.html

【コラム】
筆洗
2012210

 読売新聞グループ本社の会長・主筆である渡辺恒雄氏が激怒している。反旗を翻した前巨人軍代表との裁判ではない。TBS系ドラマ「運命の人」に、である渡辺氏がモデルとおぼしき政治記者は「ゆすりたかりの悪徳記者」に描かれているという。怒りたくなるのは分かるが、主人公のモデルにされた元毎日新聞政治部記者の西山太吉氏に「ワビを入れろ」とは筋違いだろう本木雅弘さんが主役を演じるドラマは、視聴率こそ低迷しているものの興味深い。今週は、沖縄返還をめぐる密約疑惑を追及していた本木さんが国家公務員法(守秘義務)違反の共犯容疑で逮捕される場面だったマスメディアは当時、こぞって政府を批判し、「知る権利」を守るキャンペーンを張ったが、「情を通じて」という起訴状で、男女スキャンダルにすり替わり、密約の追及はうやむやになる。そんな状況も再現されるようだその西山さんは一昨日、一九八〇年代に廃案となった国家秘密(スパイ防止)法案の改悪版といわれる秘密保全法案に反対する集会で「秘密保全法がつくられれば何でも隠せるようになる」と声を上げていた何が特別秘密かを決めるのは行政だ。刑罰は国家公務員法より重く、秘密は恣意(しい)的に設定される恐れがある。重要な会議の議事録も残さない政府に、劇薬のような法律をつくる資格があるのだろうか
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●核燃サイクルという幻想、推進ありき

2012年02月19日 02時32分40秒 | Weblog


東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012021090070722.html)。

 記事にある通り、彼らは、最初から危険は承知、実現性などほとんどないことも。推進ありき。一体何のために核燃サイクルを、まだ、継続しようというのか?

   『●プルサーマルの無意味さ再び: 核燃サイクルという幻想の破綻
   『●高速増殖炉もんじゅ廃炉
   『●核のゴミと云う地獄:「王様は裸」
   『●玄海原発プルサーマル賛成派質問者8人中7人が仕込みだった!
   『●原子力ムラは土台から腐ってる
   『●核燃サイクルという幻想に、まさに金をドブに湯水の如く
   『●ポスト東京電力原発人災: 扉がどんどんと抉じ開けられる

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012021090070722.html

核燃サイクル 政府、慎重論無視し推進
2012210 0708

 使用済み核燃料を再処理して核兵器に転用可能なプルトニウムを取り出す核燃料サイクル計画をめぐり、旧通商産業省(現経済産業省)と旧科学技術庁(現文部科学省)の幹部らが一九九一年、日本の核武装に対する国際社会の懸念や、膨大な費用がかかることなどを理由に慎重な姿勢を示していた。本紙が入手した内部資料から分かった。 

 当時は九五年の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)ナトリウム漏れ事故前。政府が核燃料サイクルの研究開発を推進していた時期に、原子力政策の担当者が異論や疑問を抱えていたことになり、計画の無責任ぶりが浮かび上がった。

 内部資料は原子力政策の重鎮で、科技庁原子力局長などを歴任した故・島村武久さんが八五~九四年に開いた非公式の研究会議事録。当時、原子力に関わった政治家や現役官僚、経営者、学者らの証言を掲載している。文科省が二〇〇八年に編集し、一部の関係者に配布した。

 九一年夏の会合に出席した通産省資源エネルギー庁技術課長(当時)の谷口富裕さん(68)は、核燃サイクルを「全体的展望なり戦略に欠けていて、経済的に引き合わない」などと批判。米ソ冷戦の終結直後という当時の国際情勢下で、プルトニウムの大量保有につながる再処理は「最近、各国が日本に(兵器転用への)警戒心を高めている中、(計画自体が)うまくいくわけがないのでは、という心配をしている」と話した。

 九一年六月の会合では、講師役を務めた科技庁核燃料課長(当時)の坂田東一さん(63)は、核燃サイクルの方向性を議論した政府の原子力委員会の専門部会を「リサイクルありき」と指摘。「(核燃サイクルの是非は)一回議論しかかったが、そこまで行くと収束できない」と、問題があることを知りながら、推進に回った事実を証言した。

 一方、電力業界も九四年夏の会合で、旧日本原燃サービス(現日本原燃)の元社長豊田正敏さん(88)が「資源の乏しい国で(プルトニウムは)ぜひ使わなきゃいけないと言うが、一割二割のところしか節約できない」と、核燃サイクルの採算性を疑問視していた。

 現在、東京工業大特任教授の谷口さんは本紙の取材に「当時は計画の進め方が性急すぎた」とした上で「適切な時間軸と国際的な視点が足りない」と話した。


 <核燃料サイクル> 通常の軽水炉原発で燃やしたウランの使用済み燃料からプルトニウムを取り出し、再利用する仕組み。政府、電力業界は「資源小国・日本の切り札」として期待するが、中核となる高速増殖炉は経済コストが高く、技術的な問題も多いことから主要先進国の米、英、仏、独は1990年代後半までに撤退している。福島第一原発事故を受け、日本でももんじゅを含めた核燃料サイクルの見直し論議が高まり、政府は今夏をめどに是非を判断する。

(東京新聞)
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●我国は「崩壊した家庭」の如く

2012年02月18日 01時09分45秒 | Weblog


東京新聞のコラム(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012011602000065.html)から。

 42万円の給料で、93万円の支出を見込む・・・。仕方なく44万円を借金してやりくりするが、既に借金は1千万・・・。一体どんな異常な〝家庭〟なのか。
 長い長い自民党政権のツケで、そういう政権を選び続けて、是正できなかった我々の責任。折角、それをやめさせてほしい、と民主党政権に期待したのでしょうが、この体たらく。TPP消費税増税など、「食費や光熱費、医療費」も値上げされ、外国企業に任せましょうと言われても平気でこの一家は従おうというのですから、現政権は自民党に輪をかけて政治や経済を悪化させている。
 陽は二度と上ることなく、沈み続けるばかりなのか・・・・・・。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012011602000065.html

【私説・論説室から】
国の予算を見つめると
2012116

 少し乱暴だが、国の二〇一二年度一般会計予算案を家計に置き換えると、次のようになるのだろう。

 支出を九十万三千円と見込んだものの、お父さんの給料はその半分以下の四十二万三千円。借金を返し、大学生の長男に仕送りすると残りはわずか四万円。これでは食費や光熱費、医療費にも事欠くので、四十四万円を借りてやりくりしたが、既に借金は一千万円に膨れ上がってしまった。

 「万円」を「兆円」にすると財政の姿になる。借金の国債発行額は国内総生産(GDP)比で先進国のどの国よりも高い。返済しようにも、社会保障など約五十兆円の政策経費すべてを削っても二十年はかかる。

 日本経済がバブル化した一九八〇年代後半、株式売買に課税される有価証券取引税が一気に膨らんだ。その時の蔵相(現財務相)、故宮沢喜一氏が「異常な経済状況であり、税の増収は長く続かない」と語ったことが今も脳裏をかすめる。

 その指摘の通り、バブルは間もなく崩壊し、山一証券の経営破綻など金融危機の引き金になった。今の財政も異常と言うほかない。

 気がかりはユーロ圏を揺さぶるヘッジファンドが日本の国債を次の標的にしないかだ。財務省などの国債担当者はまんじりもしない日々という。金利上昇などで国民に負担を強いる国債の暴落を防ぐ手だてが不可欠だ。今の日本に国債のリスク回避策を先延ばしする余裕はない。 (羽石 保)
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●100万年間核のゴミを管理するなんて言うことはおこがましい

2012年02月17日 00時00分39秒 | Weblog


THE JOURNALに出ていた神保哲生さんの記事(http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2012/01/post_138.html)。元々は、videonews.comから。

 (日本政府の云う)100万年どころか(オンカロの)10万年間、核廃棄物核のゴミを管理するなんて、原発推進派は傲慢である。遺伝子レベルでヒトを分類・解析した結果は、一見全く関係の無い話のようではあるけれども、そういうことに気づかせてくれる。それほど長大な期間だ。100,0000年10,0000年後なんて、核のゴミを生み出している我々の世代の誰一人として、責任の取りようもない。無責任極まる。

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http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2012/01/post_138.html

われわれはどこから来て、どこへ向かうのか

マル激トーク・オン・ディマンド
562回(20120121日)
われわれはどこから来て、どこへ向かうのか
ゲスト:篠田謙一氏(国立科学博物館人類史研究グループ長)

 われわれ人類は10万年という単位の時間に責任が持てるのだろうか
 福島第一原発の事故で原発の是非をめぐる議論が活発に交わされるようになったが、原発が存続する限り原発から出る使用済み核燃料は、10万年程度は地下で保管しなければならない。また、原発の副産物プルトニウム239の物理的半減期は24000年、核燃料に用いるウラン238にいたっては45億年だ
 今、こうした万単位、あるいは億単位の時間を議論するわれわれが一体何者なのかを考える上で、今週のマル激ではわれわれ人類の起源に思いを馳せてみることにした。これから10万年の間、放射性物質を地下保管しなければならないことを前提に原発を続けるということは、10万年前のネアンデルタール人が、現代の人類にまで影響が及ぶ行為を選択することと同じだ少なくともそのスケール感を認識した上で10万年単位でわれわれ人類がどこから来て、どこに向かっているかを考えてみた。
 10万年前といえば、まだネアンデルタール人がヨーロッパにいた。今の人類よりも脳の体積もずっと小さく、骨格もまだ猿人の名残を残す旧人だ。同時に、アフリカで20万年前頃に登場したとされるわれわれ現生人類の祖先である新人ホモ・サピエンスがアフリカからの脱出を図り始めたのも10万年前頃だったそうだ。700万年から1000万年くらい前に類人猿から枝分かれした人類は、猿人から原人、旧人へと進化を遂げ、この頃ようやく地球上に登場してきたのが新人と呼ばれるホモ・サピエンスだった。現代のわれわれ人類と同等の知能をもったホモ・サピエンスは、おそらく冒険心からか、あるいは環境の変化によってやむなく、出アフリカを選択し、そこから人類は地球上に広がっていった。この時アフリカを脱出したホモ・サピエンスの数は一説によると150人程度だったという。
 実は最近のDNA解析技術の進歩で、DNAを辿っていくと、今地球上に生きている現生人類はすべて15万年~20万年前にアフリカに生まれた「ミトコンドリア・イブ」と呼ばれる一人の女性の子孫であることが明らかになっているそうだ。細胞のミトコンドリアDNAを辿っていくことで、20万~15万年ほど前にアフリカで生まれた人類は、10万年前頃から各地に広がり始め、そして、おそらく43万年前に日本に初めて新人が渡ってきたということだ。
 人類はハプログループと呼ばれる遺伝子パターンの違いからグループ分けをすると、4つのグループに分けられる。これは今われわれが考える人種や民族とは大きく異なる。そして、4つのグループのうち3つはアフリカのみに存在する遺伝子パターンをもったグループで、残りの1つのクラスターの中に、アフリカの一部とアジア、ヨーロッパ人が含まれる。
 更にその遺伝子パターンを細かく分類していくと、日本人は東アジアに多いハプログループD、環太平洋に広がるハプログループB、マンモスハンターの系譜のハプログループA、北方ルートで日本に渡ってきた人たちの系譜であるハプログループN9など、ヨーロッパ人の系統であるハプログループHVなど、概ね20種類くらいのグループに分けられる。つまり、同じような日本人の顔をして日本語を話す同じ日本人同志でも、実際は遺伝子的にはかなりの差異があり、ハプログループDの日本人のDNAはハプログループAの日本人よりもむしろ東アジアの人々のそれに近く、逆にハプログループAの日本人は、DNA的には他の日本人よりもカムチャッカ半島に住むロシアの人々により近いという。
 肌の色や言語といった人間の形質は、その地域の気候や自然、地理的条件によって時間をかけて形成されてくるものだが、人間をDNA的世界観で見直してみると、そこにはまた違った顔があることに気づく。ゲストの篠田謙一国立科学博物館人類史グループ長によると、肌の色や体型、言語といった、これまでわれわれが人間を識別する上でもっとも重視してきた特性の違いは、数千年単位で出てくるものだが、DNA解析によってあらためて人間を万年単位で見直してみると、また違ったものが見えてくるという。
 これはよく言われる日本人が単一民族かどうかについても、新たな視点を提供してくれるかもしれない。実際DNA解析が可能になり人類アフリカ起源説がかなりの精度で証明されるまでは、北京原人やジャワ原人など、それぞれの地域で類人猿から進化した人間がその地域に定住したとされる人類複数起源説が大まじめで唱えられていたという。これがある時代において、人種の差異が絶対的なものであることを強調したい人たちにとっては、非常にありがたい説だったことは想像に難くない。
 しかし、これは逆に考えると、例えば同じ日本人でも分子生物学的にはつまりDNA的世界観に立てば、単一と言えるような共通性は持たないが、そのばらばらな遺伝子をもったわれわれが、長い年月を経て一つの共通の文化を獲得したことの価値も改めて再評価できる。実際は分子生物学的にはバラバラなわれわれ、つまりこれまで思っていたほど画一性が自明ではないわれわれ日本人が、後天的にこのような共通の文化で新しいグループを形成することに成功したと考えると、それがいかに貴重な、そして場合によっては守っていかなければならないものなのかを痛感せずにはいられない。
 いずれにしても今われわれが失ってはならない視点は、言語や文化、ひいては肌の色や体格といった肉体的な特性でさえ、ここ数千年の間に起こった変化にすぎず、現生人類20万年の歴史、あるいは日本人の4万年の歴史からみれば最後の最後に生じた、言うなれば枝葉末節な変化に過ぎないということだろう。
 数万、数十万年のスケールで人類や日本人の起源を研究してきた篠田氏と、人類や日本人がこれまで歩んできた道を探った上で、これから行き先がどうあるべきかを考えた。

今週のニュース・コメンタリー
•SOPA
から見える新旧メディアの質的な違い
エネルギー関連有識者会議続報
 推進派も反対派も主張の真意が問われ始めた

<ゲスト プロフィール>
篠田謙一(しのだけんいち)国立科学博物館人類史研究グループ長
1955
年静岡県生まれ。1979年京都大学理学部卒業。医学博士。佐賀医科大学助教授などを経て現職。著書に「日本人になった祖先たち」(NHKブックス)、共著に「骨の辞典」など。

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●群馬県警による大河原さんへのいじめ事件

2012年02月16日 00時00分59秒 | Weblog


山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事の一部(http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、2月5日の記事)。

 問題の核心部分が分からないけれども・・・。
 随分前の事件です。大河原宗平さんの逮捕が、やはりというべきか、群馬県警によるデッチ上げだった模様です。マスコミで報道されてしまうと、我々市民は〝悪徳警官〟と考えがちです。でも、それが、警察の裏金事件の隠ぺいのためのデッチ上げであったりするところが怖いところ。三井環さんや仙波敏郎さんの事件と構造は全く同じ。

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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、2月5日の記事】

2012/02/05
村木事件でのFD改ざんに続きーー『テレ東』番組でも明かされた「群馬県警証拠ビデオテープ改ざん疑惑」
執筆者
: Yamaoka (10:10 pm)

 大阪地検特捜部による村木厚子元厚労省局長の冤罪事件、その過程での検事によるFD改ざんはまだ記憶に新しいが、群馬県警(冒頭写真は県警本部)による証拠ビデオテープ改ざん疑惑も何とも衝撃的だ。
 この1月21日の「田勢康弘の週刊ニュース新書」(テレ東系。午前1130分~)で約30分の特集が組まれ、関係者の間で話題になっている。複数のビデオ映像解析専門家が番組に登場し、「改ざん濃厚」と証言しているのだ。ただし、それにも拘わらず大手マスコミは一切後追い報道していないから一般にはほとんど知られていない。
 こちらの疑惑は群馬県警組織上げての改ざんが濃厚。しかも、この事件で逮捕されたのは現職の警部補(当時)だった大河原宗平氏(=横写真。当時50)。なぜ、仲間である警部補を県警は証拠をデッチ上げしてまで逮捕しなければならなかったのか!?
 問題のビデオテープは、逮捕容疑になった公務執行妨害(警察仲間が!?)の時の様子を撮影したもの。その事件が起きたとされるのは04年2月16日のことだ。
 8年も前のことが今回、報道されたのは、村木事件などで世の中の見方が変わって来たこと、また、この間、ビデオテープ解析の技術が進み、改ざんされていることが立証できるようになったことが大きいようだ。
 さて、疑惑の映像(=横写真)は、大河原氏が高崎市内の知人マンションから出勤しようと午前8時ごろ出てきたところを、待ちかまえていた交通指導課の捜査員数人が取り囲み、大河原氏の自家用車が偽造ナンバーを付けているとして調べようとしたところ、大河原氏が捜査員の一人に体当たりするなどして捜査を妨害しようとしたことの証拠とされる。
 そして、この映像は一部がカットされていたようなのだ。
 もっとも、このビデオテープには、そもそも肝心要の大河原氏が捜査員に体当たりしたシーンは映ってなかった。では、県警は一体、どういうシーンをカットしたというのか!?
 体当たりシーンがないのだから、さすがに大河原氏はこの容疑では不起訴(起訴猶予処分)になった。だが、この逮捕の事実は微罪にも拘わらず大手マスコミで一斉報道され、翌月、大河原氏は偽造ナンバーを付けていた容疑(道路運送車両法違犯)で再逮捕され、懲戒免職になっている。
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