Aの詩がユリイカ2016年9月号「今月の作品」で佳作をいただきました。共通テーマ「洗う」の番外編として投稿します。
骨のように
港から船に乗る
船室に入れない
ロープにつかまり
水に浸かる
曳かれて
川をさかのぼる
船が大きく曲がり
振り離される
河岸の廃墟群を抜け
白く光る道を歩き出す
住民は姿をみせない
何度も訪れたが
そのたびに不思議なのは
町が骨のように輝いていること
長い煙突から蒸気が昇っている
かすかな燃料の匂いが甘い
煙突の下でなにかが焼かれている
永い不在のあと
あなたは必ず現われる
だれもいない家に
侵入しようとしている
町も家もあなたも
骨のように輝いている
骨のように
港から船に乗る
船室に入れない
ロープにつかまり
水に浸かる
曳かれて
川をさかのぼる
船が大きく曲がり
振り離される
河岸の廃墟群を抜け
白く光る道を歩き出す
住民は姿をみせない
何度も訪れたが
そのたびに不思議なのは
町が骨のように輝いていること
長い煙突から蒸気が昇っている
かすかな燃料の匂いが甘い
煙突の下でなにかが焼かれている
永い不在のあと
あなたは必ず現われる
だれもいない家に
侵入しようとしている
町も家もあなたも
骨のように輝いている