湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

サードエイジ講座文学専科

2015-10-31 00:51:29 | イベント
Trick or Treat  逗子文化プラザで
昨日・今日で逗子の各ご家庭に配布される「広報ずし」11月号。その19ページに「第3の人生サードエイジを楽しむ逗子ライフ!」の告知が載っています。サードエイジとは、第1の人生(教育を受ける人生)第2の人生(仕事をする人生)の次に来る第3の人生(仕事や子育てを終えた人生)のことです。
12月13日(日)開催のサードエイジ講座3時限文学専科「逗子ゆかりの文学」は、Aが講師を務めさせていただきます。
4回の連続講座ですが、1回のみの参加も可能です。興味のある方は11月2日以降に逗子市役所社会教育課にお申し込みください。
図書館のご協力も頂き、後半にワークショップも行い、能動的に逗子ゆかりの文学を知るきっかけになる講座にしたいと思っています。
湘南文芸TAKのご紹介もちょっぴりさせていただく予定です。
よろしくお願いします 
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プレバト俳句 空への視点

2015-10-30 01:49:16 | 文学
 日本丸総帆展帆
秋の青空に白い帆が映えますね~。次の総帆展帆は11月8日(日)の予定です。
さて19日と29日に放送された「プレバト!!」俳句の才能査定ランキングでも、秋空に視点を向けた特待生作品が出ていました。
秋の日光東照宮で一句(福澤朗) ミシュランの星の瀑布に渡り鳥  添削 ミシュランの星の瀑布を鳥渡る
秋の運動会で一句(FUJIWARA・藤本) 組体操伸ばす指先鰯雲
お2人とも昇段は果たせませんでしたが、センスありますね。
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料理の詩パート7

2015-10-29 00:41:01 | オリジナル
 ヴェニーテで
共通テーマ「料理」でAが書いた詩を投稿します。

創造的再生産現象

わたしは汚す
汚しておいしい食事を作る
鍋が
お玉が
コンロが鳴って
匂いと湯気が立ちのぼる
一度としてまったく同じ味はない
繰り返す日常の所作が毎日少しずつ違うように

あなたは洗う
洗って次の食事に備える
皿が
茶碗が
スプーンが鳴って
また新しい光をまとう
一度としてまったく同じ汚れはない
繰り返す料理の工程が毎回創造的であるように

汚しては洗う日々の営みがある現象を起こしている
清濁の間で揺れながら言葉の音楽を奏でる心象が
しばらくして想像しなかった地点に到達する現象
生きている限り続いていく人生の味わいという現象を
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境界の詩パート9

2015-10-28 00:00:44 | オリジナル
共通テーマ「境界」でAが書いた詩を投稿します。

波打際     

受話器を耳にあてたまま
あなたは眉をしかめた
目の端に入っている
きちんと閉まっていないトイレの扉のせいではない
        
常識的な人生とは
平凡でも途中で倒れないように進むことだろうと
ぼんやり覚悟して歩んでいた
幸福なのか我慢比べなのか評価が定まらない明け暮れが
前ぶれなしに中断される
時間が日付が季節が自分を含めたあらゆる生命が
磨りガラスの蓋をされ実験容器の中で粉々に分解される
常識の遂行に落ち度があって
下らぬ努力が水泡に帰ったのだ
発生するガスを吸い込んではいけない
涙と笑いを誘発するガスを含む日々の泡を
どう弔えばいいのだろう    
寄せては返す地味な暮らし
つまらぬくせに危険な暮らし

あなたは止まった時間の中で
とりあえず酔っ払っておくことにした
冷蔵庫にいた酒の精が頭のわっかをはずしてくれたので
帰宅した夫をためらいなく追及する
夫はあっけなく謝罪する
明日も
昨日までと同じ波打際
見向きもされない細波でいる
寄せては返す地味な暮らし
つまらぬくせに危険な暮らし
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乾杯セット&料理の詩パート6

2015-10-27 00:00:37 | オリジナル
ずし魅力発見ワンコインでスタンプラリーで今度は新道亭へ。
500円で頂けちゃう乾杯セットはスパークリングワインと生シラスとシシトウてんぷら。小鉢の内容は日によって変わるみたいです。
では、共通テーマ「料理」でTが書いた詩を投稿します。

料理

きょう
熟れ過ぎたトマトを籠いっぱい採った

まな板でたくさんの食材を切った
合間に口づけしながら
すり鉢で木の実をつぶし和え物を作った
男と二人で食べるため
過去なんていらない
今が 進行形が必要だったのに

私はいつから女を切り刻み始めたのか
男をすり潰し始めたのか

真っ赤なトマトの中に
玉ねぎと香辛料を入れ
刻んだ女と潰した男も放り込み
煮込んで 煮込んで
ドロドロにして
おいしいピューレを作ろう
 
瓶詰にして保存

11月の合評会は9日(月)14:00から17:00頃まで。逗子市民交流センター1階市民活動スペースで行います。
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眉山が歩いた逗子・葉山

2015-10-26 00:28:18 | 文学
市外から訪れた健脚の方々が逗子の海・山・市街のウォーキングやハイキングを楽しんでいる様子を見ていて、ある明治の文人を思い出しました。
 田越川河口付近にかかる富士見橋
川あり、田越川とや。水に添ひ山際かけたるよき道を歩むに、海は漸く近くなりたるらしく、僅かに打寄する浪の音を聞く。崖に少しく松あれど暗くして、よく見え分かず。道やゝ高し。鐙摺といふ處は、こゝなるべしと思へども、波の光とたゞ黒きものあるのみ。行く事猶少許、左に燈火を見る。これを日蔭とす。
「ふところ日記」から引用した、作者の川上眉山が田越川沿いを通り、宿を求めて日蔭茶屋に着くまでのくだりです。
 日影茶屋
この作品を書いた当時(明治三十年ころ)眉山は『書記官』や『うらおもて』などの作品で観念小説家として名を知られていた。しかし、文学上の行きづまりや亡父の借金で大変苦悩していた。このため心機一転を図り旅に出たのである。この作品では風光明美な景観を描くと同時に、そこに住む人々の素朴な生活ぶりや心情を描く。そこに作者は一服の心のやすらぎを感じているかのようである。
川上眉山(1869~1908)小説家。大阪生まれ。東大予備門時代に硯友社同人となる。『墨染桜』『観音岩』など、のち創作活動に行きづまり自殺。

(中里行雄「三浦半島文学めぐり」より)
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ウォーキング日和&境界の詩パート8

2015-10-25 08:31:27 | オリジナル
昨日はハイキング姿の人が多いなと思ったら、300人程が参加した古都鎌倉から逗子の海辺を目指す約9kmコースの多摩・三浦丘陵ウォーキングラリーが開催されていたのでした。
 ゴールの逗子市役所前で
市内のさまざまな場所で逗子アートフェス市民企画が開催中だし、まんだら堂やぐら群も期間限定公開中だし、気持ちいいこの季節に逗子のあちこちを歩くと楽しそうですね。
では、共通テーマ「境界」でAが書いた詩を投稿します。

呪わしく心地よく

コンピュータがお節介をするから
フェイスブックにメッセージ六件
頭の中身をワードに写すのが
もどかしい いそがしい
いつもどおりの ある秋日

穏やかすぎる灰色の海面を
よれよれと進む一枚の帆
幽かな痛みがたゆたう頭で
新鮮な空気を不思議がる
おめでたい自分の頭をなでてみる
痛みはいつの間にか消えていた

胎内で甘い羊水を飲んでいた私が
苦い空気を呼吸する破目になった記念日
毎年ななめにうつむいて
苦笑しながら祝い呪う
世界に押し出され
押し戻せない ある秋日
抗議の産声をあげた午後二時五十六分
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境界の詩パート7

2015-10-24 00:00:12 | オリジナル
共通テーマ「境界」でAが書いた詩を投稿します。

境界駅東西口    

夕べいた世界で 私は高校生だった
あなたが 私の家に遊びに来ている
小中高と一緒の O君も来ている
O君は 私の記憶にある通りのほがらかさ
あなたも 見たことがない機嫌のよさ

なぜ O君の顔が霞んでいるのだろう
変なカーリーヘアとTシャツしか 目に映らない
あなたは 髪も服も真っ当なスタイル
だって 背広姿の社会人だもの
そんなあなたのことばかり 私が見ているから
母が言う「うちの娘と結婚してやって」
あなたは写真を見せる「うちの子たちです」
母はあなたに言う「さっきの話はなかったことにして」
あなたは 妻子と四人で暮らしているのだ
午前六時に出て午後十一時過ぎに帰る家で

夢の中であなたは 平日の昼間に
塾帰りの私の買い物につきあっている
がらくたが延々と陳列されている店で
私たちはがらくたを買ったのだろうか
一緒に電車に乗って 同じ駅で降りる
私の定めなのか油断なのか
混んだ電車から降りる時に見失う
反対側の出口に出てしまったのだと悟り
線路を駆け渡る
もう一方の改札口には
あなたとよく似た高校生しかいなかった
息せき切って話しかけようとして
気まずく背を向けた
がらくたを入れた袋すら 私の手には無かった

夜半から白昼までかけて 念入りに見た夢でも
結局はぐれて そのまんま
あなたは 今日も妻子と四人で暮らしている
午前六時に出て午後十一時過ぎに帰る家で
消息を知らないけれど
O君もそんな生活だろうか

境界線ではぐれてしまった男たち

「境界」「料理」の詩の合評会は11月9日(月)14:00~。逗子市民交流センター1階市民活動スペースで行います。
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想らぁ麺&料理の詩パート5

2015-10-23 00:00:50 | オリジナル
ランチタイムに「ずし魅力発見ワンコインでスタンプラリー」に参加して逗子銀座通りの「想」で通常750円のらぁ麺をワンコイン500円で頂きました。
 魚介×塩
スープ(鶏または魚介)とたれ(醤油または塩)を好きな組み合わせで選ぶシステムです。
ワンコインで食べるチャンスは今月末までですよ~ 行く時はスタンプラリーのパンフをお忘れなく!

さて、今日の「料理」の詩は「金澤詩人」最新号に掲載されたAの詩です。

グリーン&オレンジ 

豆と人参
収穫されて購われ
調理台で対立する
―小粒な奴!
―派手な奴!

自分と違う 駄目だ 苦手だ
と感じる相手によってこそ
卑小な自己の最高の運命を思い知らされる

生のままで意地を張っていたら
待っているのは腐敗だけ
滋養としての誇りをもって
身を浄め緑黄色を輝かせよう
息が止まる真剣さで鞘から刀を抜け
覚悟を決めて熱くて美味い汁の中で膨れろ
不条理な世界でしぶとく生きる人間の
勤勉な胃の腑に落ちて力に変わるのだ

グリーン&オレンジ
蔓と土の夢は完全に一致した
彼らは皿からはみ出んばかりに訴える
―私たちを温かいうちに食べてください
食べ終えた若者も外に出て同じように訴える
―新鮮なうちに私を使ってください
どうぞ
煮て食うなり焼いて食うなりしてください

「金澤詩人」と同時に「びーぐる」最新号も届きました。
こちらにもAの投稿詩が入選し掲載されています。

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「陽だまりの彼女」ロケ地

2015-10-22 01:44:06 | 湘南
新車の試走を兼ねて、兎さん(泉鏡花文学碑)に会いに、大崎公園へ。文学碑には鏡花の俳句が刻まれています。
 秋の雲 尾上のすゝき 見ゆるなり
映画「陽だまりの彼女」と同じようなアングルで写真を撮ってみました。


撮影時にはジャングルジム、ブランコ、銀杏の木が設置されています。映画の中では「銀杏公園」だったんですよね。
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