湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

来月の湘南句会

2023-03-31 09:15:11 | 文学
 根岸交通公園
今月の花づくし句会で最多得点だったのは、次の作品です。
暦より先行く花に急かされて
来月の句会も桜づくしでやります。桜にまつわる新作を5句以上何句でも出してください
日時 4月24日13:00~
場所 逗子市民交流センター1階
見学や飛び入り投句も歓迎です。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

潔いの詩パート1

2023-03-30 22:50:35 | オリジナル
新しい共通テーマ「潔い」でAが書いた詩を投稿します。

「名もなき家事」

家の中でのちょっとした行いを厭う言葉
どうせ死んだらやらなくて済むようになるさ
せっかく生きているのにサボタージュしたいか

ふと気づいたら呼吸するようにちまちまと動くのが 
生きるということだ
誰に認められずとも名もなき作業を積み重ねるのが 
生きるということだ

金が尊くて 稼ぐに忙しくて
金銭を産まない日常の些事をやれないのか
「自分の感受性くらい自分で守れ ばかものよ」と 
茨木のり子になってしまう
どんな年齢でも どんな性別でも
潔く家事をやったらいいじゃないか
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

割の俳句

2023-03-29 07:29:25 | 文学
昨日投稿した「御」などのように、北久里浜句会で必ず出される季語ではない兼題。そのひとつ「割」で詠んだ句です。

三分咲き人出三割程の良き
本選に入ったのは次の句でした。
割勘の端数奢られ暮の春
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

御の俳句

2023-03-28 22:26:52 | 文学
今日のカナブン北久里浜句会のお題「御」で作った句。
 大山
先付も椀も新豆腐御師の里
御仕着せの仏頂面の入学す

本選に入ったのは次の句でした。
御用達の小さき間口花の奥
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国際子ども図書館パート3

2023-03-27 19:07:50 | 文学
上野公園の国際子ども図書館前に「小泉八雲先生記念碑」があります。

土井晩翠が、23歳で没した長男英一の遺言に基づき建てたものだそうです。
 其遺言状は箇條書にしてあつた、其中に、『ラフカヂオ・ヘルンの Monumentを帝都に建設する事』といふ一ヶ條があつた。英一は常にヘルン先生の文章を愛讀して居て、私によく云つた。
『ヘルン先生は立派な文章で歐米人に日本のよい處を紹介して下された。それ迄は、日本といふ國を、東洋のどこかの野蠻な島國だ位に考へて居た歐米人がヘルン先生の名文のお蔭で日本を認める樣になつた、日本が文明國の仲間入りの出來るやうになつたのは全く先生のお蔭だと僕は思ふ。それだのに、もはや先生の死後三十年近い今日迄、東京に一つの記念碑がないといふのは殘念だ。だんだん年月がたつうちに、小泉八雲とはヘルン先生が我國に歸化した姓名だといふ事もわからなくなるから、早く記念碑が出來るとよい。ヘルン先生の恩を忘れてはすまない』かう私に申して居た事があつた、が自分の健康が勝れぬ夭折の豫感があつたのだらう。何時の間にこんな遺言状を認めて置いた事かと之を見つめて私は思はず涙を流した。
 其英一の遺志によつて、翌昭和十年初夏、小泉八雲先生の記念碑が上野の帝國圖書館前庭に建てられ、七月一日除幕式が擧行せられた。

(土井八枝「随筆 藪柑子」より)


台の上に、壺を囲むかわいい体つきの天使たちが。建立時はこの壺から噴水が吹き出していたみたいです。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

来月の湘南文芸

2023-03-24 20:11:24 | 文学

来月の湘南文芸は以下のように決定しました。
 日時 4月27日(木)15:00~
 テーマ「潔い」「煙」「水」
 締切 4月24日
よろしくお願いします。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

正岡子規と野球

2023-03-23 10:40:24 | 文学
WBC、ベースボール発祥の国アメリカに野球の国日本が勝ちましたね❢
ベースボールが日本に入ってきたのは明治5年。
明治17年、正岡子規は東京大学予備門時代に、この競技を知ります。
 久方のアメリカ人のはじめにしベースボールは見れど飽かぬかも
野球を題材とした俳句や短歌・小説・随筆を発表して野球の普及に貢献した功績を称えられ、平成14年に野球殿堂入り。
平成18年に、上野恩賜公園野球場に正岡子規記念球場の愛称がつけられました。

明治19~23年頃、子規は上野公園で野球を楽しんでいたそうです。

球場脇の句碑と解説板。碑に刻まれているのはこんな俳句です。
 春風やまりを投げたき草の原
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

罪の詩パート3

2023-03-22 09:22:53 | オリジナル
共通テーマ「罪」でAが書いた詩を投稿します。

ほうしょく

都合よく飽食の罪悪感から
逃れる詭弁をひねる人々
浅い底が見えていないこの時
喰うことの切実さの
質は変わったのか

飢えたように仕事をしていた
喰うことに取り憑かれたように
きれいごとしか言えない
ストイックに行動せねばならない
聖人のストレスに似ていた

眩しさを増すとある四月の日差しのなかで
職を手放した罪悪感に苛まれる
落ち着かないのだった
落ち着けない自分に焦るのであった
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

配るの詩パート4

2023-03-21 09:50:33 | オリジナル
共通テーマ「配る」でMが書いた詩を投稿します。

配置済み

居場所を探し続け
やっと辿り着くも
プロフェッショナルが配置済み

どうやら未経験者はお邪魔な様子

足取り重く家路に着く
ソファの定位置でぬいぐるみがお出迎え

早く私も配置されたいと願う
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

配るの詩パート3

2023-03-20 18:40:59 | オリジナル
共通テーマ「配る」でTが書いた詩を投稿します。

追悼

落ちていく陽が
夕方色を各戸に配る
空き家になったあなたの家にも

沈丁花が香り
その下に小さなランプを灯したような
たくさんのクリスマスローズ
庭の隅にはシダの群れがあり
幼少期 その中に埋もれ
ひそかにあなたの魂をみがいた場所だ
隣には枝むきだしのケヤキの大木がある
この木に登っていた頃
あなたは何を見ていたのだろうか

訃報が届く程の関係ではなく
それでも手紙は六十通もあった
二か月前に亡くなっていたこと
知ったのはきのう

あなたの庭はすっかり春だ
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする