湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

海水浴俳句

2019-06-29 23:17:24 | 文学
昨日は逗子の海開きでした。泳いでいる人は…ほとんどいませんね。

歩き行く地が砂になり海水浴 古屋秀雄
背泳ぎの空のだんだんおそろしく 石田郷子
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知っ得ずしクイズの答え

2019-06-27 18:29:12 | 文学
昨日のクイズの正解は①徳冨蘆花でした。

解説
 徳冨蘆花(1868~1927年)は、「不如帰」で逗子の名を広めました。桜山の富士見橋に近い田越川沿いには「蘆花独歩ゆかりの地」碑が建っています。徳冨蘆花、国木田独歩が一時期を過ごした貸家「柳屋」がかつてあった所です。蘆花はここで「湘南雑筆」を書いたという訳です。
 選択肢②の徳富蘇峰(1863~1957年)は、徳冨蘆花の兄で、近代日本の代表的な言論者のひとりです。逗子に明治25年(1929年)に訪れて以来故郷に似たものを感じて深い愛着をもち、2年後には両親のために「老龍庵」と名付けた別荘を桜山に建てました。
 選択肢③の泉鏡花(1873~1939年)は、明治35年(1902年)に桜山5丁目付近に療養目的で滞在。桜山を舞台にした「起請文」「舞の袖」を書きました。明治38年(1904年)からは、逗子5丁目田越川付近に4年間滞在し「春昼」「婦系図」などを執筆しました。
 他にも逗子にゆかりのある明治時代の文学者がいます。国木田独歩(1871~1908年)は「武蔵野」「鎌倉夫人」などが代表作。逗子に滞在していた蘇峰を訪れ養神亭に投宿し、2年後に佐々城信子との新婚生活を柳屋で始めます。数か月で破局を迎え逗子を去りました。永井荷風(1879~1969年)は「濹東綺譚」などが代表作です。25歳で渡米するまで富士見橋近く、徳冨家別邸に隣接した父の別荘「十七松荘」に滞在しました。里見弴(1888~1983年)は、泉鏡花に称賛され師事。一時期東郷橋近くの別荘に「白酔亭」と名付け暮らしていました。

解説に「ちなみに」情報が多すぎる? でもそういうのがあった方が話が枝葉に広がって面白いということも…。
大正時代に作家デビューした里見弴にまで触れているのは無理があるけれど、鏡花つながりの逗子にまつわる「ちなみに」ネタってことで、おまけ情報です。
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知っ得ずしクイズ

2019-06-26 23:04:35 | 文学
ずし検定改め知っ得ずしの逗子に関するクイズ117問の初稿校正を、とりあえず終えました これからパイロット版を制作します。
途中経過ですが、知っ得ずしから文学クイズを1問。

「自然と人生」に収められた「湘南雑筆」は、ある文豪が明治32年の逗子での自然描写を記録したノートからの抜粋で、元旦の描写に始まり歳除(大晦日の夜)に終わります。逗子の美しい自然を情緒豊かな筆致で描き「湘南」という言葉のイメージを高めたこの作家は誰でしょう。
①徳富蘆花 ②徳富蘇峰 ③泉鏡花

正解と解説は明日投稿します。
知っ得ずしQ&A(仮)は、正解以外の選択肢の説明や「ちなみに」情報も入った詳細解説が特色。
解説を読むときっと新たな発見が!という感じで編集しています。
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放つの詩パート2

2019-06-25 23:23:58 | オリジナル
共通テーマ「放つ」でEが書いた詩を投稿します。

日々

虚空に放つ一筋 飛行機雲
立ちどまっても
行くところがない

立ってみて
なぜ立ったのか 答えがない
またすわってしまう

筆をとっても
誰に書けばいいのか
見えてこない 影にたずねる

すずめが来て えさをねだる
パンくずを与え
無心の歌を聞く

ひっそりと立つ
気づかれぬように
うしろへと うしろへとまわる

早桶にウン千万かかる
だから預けてきたのだ
知らんとは言わせぬ
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放つの詩パート1

2019-06-24 05:11:12 | オリジナル
新しい共通テーマ「放つ」でEが書いた詩を投稿します。

言いたい放題

小林秀雄 放り出してしまいたい
受験国語のせいかと思っていたが
それだけでもないらしい

先生は
中也の愛人を奪いとったが
詩才の方は手つかずのまま

いまいましさが高じたあげく
散文を詩になぞらえた放れ業
を世にあみ出した

図書館へ行く
書架には全集の山
手にとられた形跡はない

なにごとか生み出しただろうか
たしかに
いかめしさは発明なされた

 美しいバラはある
 バラの美というものはない
この手の気どりは若いうち
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湘南句会7月予告

2019-06-22 00:56:48 | 文学
昨日の湘南句会で最高得点だったのは、兼題「梅雨晴」でEが詠んだ次の句でした。
的を射る音の軽さや梅雨晴るる
梅雨の晴れ間というよりは、梅雨明けの情景でしょうね。
次回は7月19日(金)15:00~@市民交流センター1階。兼題は「鰻」「海の家」です。

↑海の家建設中で、逗子海岸混みあってます。
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自由題「虚根」

2019-06-21 22:29:23 | オリジナル
Eが自由題で書いた詩を投稿します。

虚根

技がなければ
あれよと云う間におき去られる

老いて学びなおそうにも
杖は頼りにならない

今日はしゅゆの間に暮れ
経験はたちまち古色蒼然

だれもが駆けだす
歩くものはつきとばされる

累累と伏したまゝ動こうとしない
死体のごときもの

走るものすら息たえだえ
周囲を見る余力はない

勝者が総どりし
九十九人は一くくり敗者の扱い

いつからこうなったのか
すべては自己責任なのか

 果実のならない木も
 のびのびと枝をのばしている(高見順)

上を目ざそうと下を向こうと
とどかない悲しみ
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北斗七星第十号

2019-06-20 21:39:42 | 文学
TとIが所属している北斗七星の会発行の同人誌、逗葉・鎌倉文芸「北斗七星」最新号ができました。

毎年発行して10年になったんですね。逗子のメンバーの小説8編と鎌倉文芸の会会員の小説7編、他に評伝やコラムも収載。
Tの小説「青い缶を開ければ」の冒頭をご紹介します。
 暑さはまだ訪れていない。木々を揺らす風は心地良い。
 開校記念日で休みだった奈津は、久しぶりに晴れて、
奈津の顔ばかり見ている犬の茶々の散歩に出た。茶々は
飛び跳ねて喜び走り出そうとする。奈津もつられて走り
出す。夏至の真昼、明るい街は静かだ。気持ちが良くて、
いつもは行かない隣町の神社まで来てしまった。

さあ、神社でなにが起こるのか。読み応えありです。
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自由題「甘味」

2019-06-18 23:36:06 | オリジナル
Eが自由題で書いた詩を投稿します。

甘味

疲労で一息入れたいとき
ついアメ玉に手がのびる

消沈しわれを忘れそうなとき
自然本棚へ手がのびる

詩集を開く
心身が甘味を欲しているのだ

そんな詩を一つか二つでいい
持っていたい
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湘南文芸7月の予定

2019-06-17 22:12:38 | 文学
カルチャーセンターさいか屋横須賀で文章講座。毎月第3月曜日10:30~12:30にやってます。
帰りに三笠ビル商店街に入口がある豊川稲荷の参道をちょっと探検。面白いロケーションです。

午後は湘南文芸6月合評会。7月の合評会の日時は22日(月)14:00~に決定しました。
テーマ「放つ」または自由題で、7月19日までに作品を提出してください。
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