湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

草または種の詩パート5

2022-09-30 17:29:43 | オリジナル
新入会員Sが9月の共通テーマ「草または種」で書いた詩を投稿します。

息づく
あの辺に生えていたのを
摘んで友達にあげた
秋の終りに全部根こそぎ抜いたのに
今年も出て来た
紫蘇は来年もどこかに出て来る
埋もれていた種から
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

礼の句

2022-09-29 15:09:08 | 文学
湘南句会9月の兼題「礼」で複数の点が入った句をご紹介します。

4点 新涼や礼してこども横断す
3点 別れの日軽く礼して思草
思草(おもいぐさ)は、秋の季語「南蛮煙管」の傍題です。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月の湘南句会

2022-09-28 20:49:55 | 文学
今日の例会で、10月の句会は次のように決まりました。
日時 10月31日(月)15:00~
兼題 下五に「野分跡」 「社」
   *「野分跡」は、ひと続きの17音を上に付けて作ってください。上五と中七が切れないよう注意しましょう。
   *「社」は「入社」「支社」「神社」「社交」など社の付く言葉と秋の季語を入れて作ってください。
 甘縄神社
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

俳句鑑賞力

2022-09-27 23:31:39 | 文学
 津和野の旅
今週のNHK俳句のゲストは、鎌倉在住のノンフィクション作家・探検家、角幡唯介さん。
兼題「旅」で紹介された下記の入選作品に対する、作者の体験を超えているかもしれない、彼の鑑賞が出色でした。
全身で手を振る女将秋の山 須坂大寒
只事ではない。一体何が!?と思わせる。今生の別れを惜しむ何かがあったのか?と、ストーリーを考えてしまう。
俳句が詠み手ではなく読み手のものになった瞬間をみせてもらいました。
読む人の想像力によって羽撃けるのが、俳句のひとつの良さなんですよね。
NHK俳句 題「旅」再放送 Eテレ30日14:35~
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自由題「晩夏」

2022-09-25 22:27:14 | オリジナル
Tが自由題で書いた詩を投稿します。

晩夏

ちっちゃなカエンタケが生えた
私の中に

とりあえず一日を生きる
半年前にあった日々
干からびていく私を
もう枯れたとみてとったのだ

瞬間 世の中が遠のいた

どっこい私は枯れていない

大勢が元気づけてくれるラインからの
暖かい陽を浴び水をやれば
まだみずみずしいのだ
勘違いキノコは刈り取ってしまおう

赤と白のハイビスカスが
きょう二輪づつ咲いた
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

草または種の詩パート4

2022-09-23 18:44:32 | オリジナル
共通テーマ「草または種」でZが書いた詩を投稿します。鷹取山のアカタテハの写真もZの撮影です。

座禅 

時折道端で座り込み アスファルト隙間の雑草を
むしっている年寄りを 見かけませんか
年寄りは 草をむしっていないのです
断ち切りがたい この世のしがらみ 未練をむしっているのです

夏の暑さも和らいだ野分あと
気がついたら 逝ってしまった人達も
私の回りに 座り込み
あの世 この世のペンペン草をむしっているのです。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

衰えるの詩パート2

2022-09-22 14:42:42 | オリジナル
共通テーマ「衰える」でAが書いた詩を投稿します。

個の混戦

せめぎ合う波と砂
少しの差異に反発する心
拮抗を止めれば
すべては崩れ落ちそう
魔は世界に散らばっているのか
一人の内部宇宙に存在するのか
教条的な詩を押し付けるなよ
地上の風に流され
太陽の熱が衰える
風が衰えれば
また頬に熱を感じる
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

賢治忌

2022-09-21 18:35:44 | 文学
今日は、昭和8年に宮沢賢治が亡くなった日。37歳でした。

賢治の忌名残のグリーントマトもぐ 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

響くの詩パート2

2022-09-20 09:13:27 | オリジナル
共通テーマ「響く」でZが書いた詩を投稿します。鷹取山のウラナミシジミの写真もZの撮影です。

古傷に響く 

ある会合の折 初老の婦人が
「私絶対に許せないんです」 
「あんな人 人として絶対許せないんです」
マスクごしに訴えた

「私絶対に許せないんです」という人間を殺しかねない科白で想起したのは
ミスをなじられ 翌朝逝ってしまった二十歳まえの 男の子
あの日女手一人で育てた子供が寝ている 棺をたたき
「許して 私助けられなかった」と慟哭する 母親

「私絶対に許せないんです」という叫びは
人を殺す力が あるのだ。
誰もかも 人々を思い 家族を思い 精一杯生きているのだ
誰もが 明日をもわからぬ剣が峰を歩いているのだ

誤りを犯すは人の業  それを赦すのは神の業
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

草または種の詩パート3

2022-09-19 20:11:14 | オリジナル
共通テーマ「草または種」でZが書いた詩を投稿します。鷹取山のヤマカガシ(幼体)の写真もZの撮影です。



本棚の教科書 文庫本 エロ本
ナイロン紐で 固く縛り 捨てた
分別ゴミの木曜日

みんな捨て去り 妄想の種は消えたと思ってみたが
頭の中の種からは あの世のことや この世のことが
次から次へと 芽生え出す
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする