湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

風の詩パート1

2018-07-30 18:38:29 | オリジナル
新しい共通テーマ「風」でAが書いた詩を投稿します。

無風の場所

おお 五年ぶりの
白い小さな顔が
予期せぬ時にやってきた
わたしが窮屈のあまり脱ぎ捨てた
制服みたいな安定の安定をまとって
質問に対するわたしの答えに驚いてみせ
問われて自分の生活を控えめに披露する
(おめでとう よかったね がんばって)
(おたがい どうでもいいね)

いい風が意思を奪い 
自由は心地悪い
だからといって

風を起こそうとしても、しても、
止・め・ら・れ・て・しまうあの場所に
ついには意志を失って
つまらない詩ばかり頭に浮かんだあの場所に

五年をかけてようやく
糜爛を鎮めることができたのだ
わたしは意地でも
意識の切れ端だって戻さない
近くにいるように見えるし
偶然顔を合わせたりするけれど
ここはパラレルワールドだ 

もう二度と会わなくてもいいという
乏しい笑顔を見せて
彼女は去って行った
平穏無事を保証する作業だか手続きだかが
無風の場所で待っているのだろう
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合評会&親睦会

2018-07-29 23:01:16 | 
夏の特別企画でいつもと場所を変えワインなど飲みながら合評会。その後持ち寄りパーティーをしました。Sのピアノ演奏付きです。

ってことで、新しいテーマのひとつは「奏でる」に決定。もうひとつのテーマは「風」になりました。
「奏でる」「風」の詩の締切は8月31日(金)、合評会は9月3日(月)14:00~@逗子市民交流センター1階です。
よろしくお願いします。
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8月の湘南句会

2018-07-28 07:55:03 | 文学
一昨日の葉山の花火↓

湘南句会の新しい兼題が決まりました。夏の川(河)です。
俳句の世界ではもう秋ですが、秋の句をひねるには無理があるので、地元の田越川や夏の旅で訪れた川のことを詠んでみようということになりました。
通常月2回句会を開催していますが、8月は1回夏休みにして1回だけやります。次回は8月24日(金)16:00~です。

明日は予定通り湘南文芸合評会(8月分)&親睦会を開催します。台風の影響で参加が難しい場合は当日ご連絡ください。
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開の詩パート5

2018-07-27 00:16:25 | オリジナル
昨日の六代御前供養祭で。

では、共通テーマ「開」でSが書いた詩を投稿します。
季節の谷間でⅥ

サヨナラの形なんだね
光陰矢のごとき無名の鯵のひらき
そのとなりに横たわる 人間(わたし)のひらき まだ
息のある死体の形の

連いてきてはいけない
音楽など聴こえるが

おお きのうの未来の形
きょうの現実は
あすには錯覚であったことが
定められていて――
生水をのみあっけなく死にたいが
むりだろう ぶざまな
足付きの人間のひらきよ
ねがえりを千回うって
あこがれの海を眼のまえに ああ
からだだけは静かだと
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熱の詩パート4

2018-07-26 10:11:38 | オリジナル
共通テーマ「熱」でSが書いた詩を投稿します。

季節の谷間でⅤ

こうふんしやすいたちの
わたくしの熱をさめ
長ったらしい
大きなゆめからもさめると
まじめにこなしてきた
時間も財布も
けむりのように
抽象的になっている
ああ 早く結着を!とさけぶが
ふるい 過去の父がやってきて
父は時間をかけようとする
「熱がある」
「夢遊病者らしい」などなど

わたくしは顔をしかめる
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鎌倉花火大会&開の詩パート4

2018-07-25 00:29:43 | オリジナル
昨日の鎌倉花火大会は第70回記念だったのに、どんよりした夜空の雲&あまりの風のなさ… あ~こんな年もあるさ。
やる気のない撮影ですみません。ハローキティ的なやつが一番くっきり見えてたんですけどね。

では、共通テーマ「開」でSが書いた詩を投稿します。

季節の谷間でⅣ

記憶のむこう側で
半開きのドアーが
風に鳴っている
風はそらを使って
何も説明しない
絵を描くように
ドアーは閉ざさねばならない


開・熱の詩の提出締切は7月26日(木)です。未提出のメンバーさんよろしくお願いします。
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熱の詩パート3

2018-07-24 01:19:48 | オリジナル
共通テーマ「熱」でCが書いた詩を投稿します。 

暗 算

真夏の電車のシート

隣席の男が
わたしの半袖の
腕を睨む

なぜだろう
体に触れてもいないのに

腕が
男の半袖の腕からの
熱を微かに感じとる
反対隣の女も半袖だが
女からの熱は感じられない

自分の腕を見ていると
やけに熱い
放出している熱が
顔にまで立ち昇る

なぜだろう

               砕けた欠片を
               くべては
               燃やしているから?
               それとも
               メルトダウン?

礼儀正しく
絶望していた
つもりだったのだが

他人様を不快にして
しまったようだ
                           
                今までどれくらい
                燃やしたのだろう
                あとどれくらいで
                 燃え尽きるのだろう


頭の中の
そろばんが
突然 計算を始める

あっという間に
桁数が盤面を
はみ出しては
ご破算になる
けれど
                           
そろばんの 
珠をはじく
音は止みそうにない               
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雨過山房石畳

2018-07-23 16:24:45 | 旅行
昨日は北沢川緑道文学の小路をちょこっとサイクリングして、横光利一文学顕彰碑詣で。

説明板にある石畳がこれです。

それから詩とダンスのミュージアムで野村喜和夫現代詩講座を受講。
終わってからそのメンバーで下北沢の王さんの菜館に行ってお食事。文学的で有意義なお話ができて楽しかった

やっぱりこの季節、この暑さですから、冷やし中華もね! さまざまな味の冷やし中華メニューから麻辣だれをチョイスしてシェアしました。
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細道プチテラス

2018-07-22 10:49:26 | 旅行
まだまだ北千住ウロウロ記。
かつてのやっちゃ場近くに東京中央卸売市場足立市場があったので青果市場かと思いきや、鮮魚部門だとか。
江戸・東京の台所を賄い早朝から賑わった千住のやっちゃ場は、昭和54年に入谷の北足立市場に移転したそうです。
で、足立市場の外壁がちょっと引っ込んで、松尾芭蕉生誕360年を記念し平成16年にできた細道プチテラスというスペースになっていました。足立区では基本的にポケットパークをプチテラスと呼んでいるようですね。

松尾芭蕉像の他にこんな句が刻まれた為成菖蒲園句碑もあります。俳人・菖蒲園さんについては一昨日の投稿をご参照ください。
街薄暑奥の細道ここよりす
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鷗外の名の由来判明

2018-07-21 14:43:10 | 旅行
北千住ウロウロ記の続き。ほんちょう商店街の工事現場外壁に、こんな案内板がありました。

東大医学部に北千住から通学していた時期があるんですね。肖像の髪がたっぷり!
この若き頃の住所がペンネームの由来だったと、初めて知りました。
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