湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

自由題「余寒」

2019-04-30 14:40:23 | オリジナル
Aが自由題で書いた詩を投稿します。

余寒

読む前から冷めている指先が
手に取ることも開くこともせず
すっと詩集をこちらへ滑らせ
詩を詩の方へ押し戻す

急いで鞄に隠し蓋を閉めたが
落ち着かない膝からずり落ちた
詩集の入った鞄を拾い上げて
ここを出立することにする

水たまりをよけずに
自前の足で旅しよう
長い雨が降って耳の中の砂は湿っている
歩調に合わせて濁音が揺れている
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葉の詩パート1

2019-04-28 23:29:01 | オリジナル
共通テーマ「葉」でAが書いた詩を投稿します。



晴れた枝先から立ち現れる
一葉ごとの一見開き
葉脈のさざなみに脈は少し乱れ
私の鼓動に触れて頁が戻る
読み終えた詩が開き
さっきとは別の光に反射し
とある光景を映し出す
戸惑い続けた流れ
なめらかに広がって
往くでも来るでもなく
静かにまぶしく開かれている
次々に開かれていく
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春寒俳句@逗子海岸映画祭

2019-04-26 22:16:25 | 文学
「春眠」の次は「春寒」。今日は冬に逆戻りしたような気温ですね。
そんな中、暗くなってから冬のコートの上にポンチョも着て逗子海岸映画祭へ。

今日の上映作品はダージリン急行(監督ウェス・アンダーソン 2007年)
さまざまなメタファーが隠されたコミカルな映画で、面白かったです。
春寒し屋外映画のインド旅
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春眠俳句

2019-04-25 22:56:06 | 文学
春の季語「春眠(しゅんみん)」の傍題「春眠し」。紛らわしいけれど読みは「しゅんみんし」ではなく「はるねむし」です。「春眠し(はるねむし)」は、今日オンエアのプレバト!!にも登場しましたよね。
 真名瀬バス停裏のおじさん集会!?
「はるねむし」で詠んだAの一句。
春眠し窓口誰も訪れず
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5月の湘南文芸

2019-04-23 18:15:47 | 
海岸スクリーン枠にスピーカーが取り付けられてます。今年で第10回を迎える逗子海岸映画祭は4月26日~5月6日に開催。

今日の湘南文芸4月定例会で決まったことは次の通りです。
 次回は5月13日(月)14:00~@逗子市民交流センター1階
 テーマ自由又は「葉」
 作品提出締切は5月10日(金)
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次回湘南句会と湘南文芸

2019-04-22 21:05:21 | 文学
葉山町花の木公園のツツジが見頃になってます。

今月の湘南句会で複数の票を集めたのはEによる次の2句でした。
誰が魂か冷たき炎白木蓮
春眠のさめれば軽きかけぶとん

来月の湘南句会は5月17日15:00~@逗子市民交流センター1階。兼題は「燕」「流木」です。
そして明日14:00~は、同じく市民交流センター1階で湘南文芸定例会。詩の合評会です。
どちらも見学歓迎です。
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自由題「心変わり」

2019-04-21 15:48:46 | オリジナル
自由題でSが書いた詩を投稿します。

心変わり

おじいさんが死んじゃってね
ぼくの物語は終わったんだ
こんなところに音楽がある
とぼくたちを見て言った人もいたけどね
おじいさんのシャツを着たおばあさんが
ぼくを連れて外に出る
夕焼けはもう追わないよ
どうも
しっくりこない
じゃあ猫になれば
猫はことわる 抱かれるのはいやだ
そうだ
おばあさんを男とおもえばいい
だれも おじいさんのシャツを脱がすなよ
大きな犬とおばあさんの煮える いい匂い

全力で ぼくは
おばあさんと歩いていく
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自由題「声」

2019-04-20 15:47:02 | オリジナル
Cが自由題で書いた詩を投稿します。



今まで そんな人だとは
思わなかった

なぜ こんなにひどいことが
起きるのだろう

許せない ことばかり
許せない わたしも
許せない

残酷な夢を見て
許せないと 泣いた
夜明け前

 許さなくていいから
 祈りましょう

初めての 声
お会いしたことも
お話を聞いたことも
ないのに あなたの
声だと わかりました

許さなくていいから
祈りましょう

許さなくていいなら
できるかもしれません
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雪柳俳句

2019-04-19 09:06:07 | 文学
先日のカナブン俳句講座で本選に入ったAの句。
大袈裟に頷いている雪柳

花の観察と描写のようでいて「こういう人いるいる」とも感じられるところが、評価のポイント。
擬人化することで駄洒落や川柳とは違う面白さがたまたま出せちゃったんですかね。
さて今日は15時から、湘南句会@逗子市民交流センターです。見学者がいらっしゃる予定。飛び入り見学・飛び入り参加歓迎です!
今日の兼題は「木蓮」「春眠」です。
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自由題「落下」

2019-04-18 23:44:16 | オリジナル
自由題でEが書いた詩を投稿します。

落下

先端科学によれば
宇宙は138億年前に誕生した
ビッグバン
粒子に圧縮された世界
の爆発的膨張
(それはそれでよい)
そのとき粒子を受け止めていた
空間
そこになにがあり
どこまで広がっていたのか
「人間の認識をこえています」
と科学は言う
よりかかろうとした途端
背もたれがない
あおのけに 落ちていく
どこまでも おちてゆく

どこかに受けとめてくれる
手の平はあるのか

 注)「奥行きのない時間」への問いかけ
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