湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

独歩・蘆花が滞在した宿は?

2020-03-31 14:28:17 | 文学
出来たてホヤホヤの知っ得ずしQ&Aを、第2版発行に向けて校正中。

そう、もう増刷に出すのです。オンデマンド印刷で初版刷り部数が少なかったからね
では、この本の中からまた、逗子ゆかりの文豪問題を出題します。
Q 国木田独歩が明治29年(1896年)に逗留して「欺かざるの記」を書き、徳冨蘆花が明治30年(1897年)から4年間過ごし「不如帰」などを執筆した宿は、次のどれでしょう。
 ①柳屋 ②養神亭 ③日影茶屋

正解は明日発表します。
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春の外遊び句

2020-03-30 22:55:17 | 文学

春休み前から臨時休校になったので、ちょっと前までは近くの海岸や公園に多くの子どもたちの姿が。
人混みを避けて散歩していると、遊ぶ子どもたちを見て和むことができたのですが、そんなことも言っていられない状況になってきました。
せめて、春の外遊びを季題に据えた名句を読んでみましょう。
ぶらんこの影を失ふ高さまで    藺草慶子
しゃぼん玉吹きつつ風を連れありく 行方克巳

さて、湘南句会4月の兼題ぶらんこ(ふらここ・鞦韆)で、どんな俳句が出てくるかな?
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1月の投句箱から

2020-03-29 17:47:53 | 文学
小笠原学園@逗子には投句箱が設けられていて、誰でも自作の句を入れられるようになっています。
俳句入門講座の柴田先生がその中から選んだ句を、校内の掲示板に毎月掲出。
今貼り出されているのは1月に投句された作品と講評です。
 講師似顔絵by学園長
添削なしで掲載された「初鴉」「冬の虹」の句をご紹介します。
お題が当季とズレてしまうのですが今日は雪も降って冬みたいな日だから、そういう気分でご鑑賞ください。
クレーンのてっぺん明けて初鴉
インスタに一斉に冬の虹あがる
冬の虹しずかに消えて恋終わる
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3月の災厄句

2020-03-28 07:15:31 | 文学
弥生尽若人群れる廃都かな
首都の危機に緊張感が走るとともに、やるせない気分になってくる今日このごろ。
一昨日の小笠原学園俳句入門ではAの次の句が特選に。
巨人に投げられしごとき春野の船
破調の句を講師が五七五に整え添削した句がこちら。
春の野に巨人が投げし船ひとつ

お題は「3.11」。9年前の3月も、春とは程遠いなんともいえない気持ちで過ごしていましたね。
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擬人化されがちチューリップ

2020-03-27 18:45:02 | 文学
市民交流センターの休館が4月の湘南句会の日(15日)まで延長されました。ということで4月もアウトドア決定~。
次回、雨でなければ亀岡八幡宮境内で行います。
さて、3月の湘南句会の兼題のひとつを「チューリップ」にしたのには、音数の数え方を覚えようという意図がありました。
チューリップは、拗音(ュ)と長音(ー)と促音(ッ)が入った5音の季語です。「チュ」「ー」「リ」「ッ」「プ」それぞれを1音とカウント。
これで拗音(ャ・ュ・ョ)は0音、長音と促音は1音であることが分かります。
このような特殊音節でもうひとつ、撥音「ン」があります。撥音も1音とカウントします。

この兼題でやってみてもうひとつ「チューリップ」で詠む時に気をつけるべき点が発覚しました。前回投句された下記のチューリップ句をご覧ください。
風の道首を振りふりチューリップ
畦道に背伸び一本チューリップ
背を伸ばす一輪挿しのチューリップ
腕を上げ空にあくびのチューリップ
赤面し顔を上げれぬチューリップ
春の雪チューリップたち悩みしか
来て来てとチューリップの口無人駅
チューリップ門出を祝い直立す

幼稚な句になりがちだから素人は手を出すな!と言われている擬人化オンパレードです。
咲いた咲いたの童謡の影響か、自然に童心を呼び覚ましてしまう花なんですね。
名を知らぬ花に混じりてチューリップ
〈史上初、オランダのチューリップバブル〉
傾国の色深きかなチューリップ

擬人化をしなかった上記の2句が点を集めたのは、みんなの鑑賞力が高まった証拠! 今後も更に固着したイメージからリフトオフ!
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アウトドア句会

2020-03-25 23:11:29 | 文学
今日の湘南句会は外でやりました。コロナ避けのため吟行会ではなく句会をです。
場所は、休館中の定例会場、市民交流センターの隣の広場の隅っこ。換気のよさは抜群

場所の制約があるので、清記は省略。短冊を並べ時々風に飛ばされそうになるのをいろんな物で抑えながら選句。
30枚の短冊を飛ばないように見やすく並べるのには、もうちょっと工夫が必要でしたね。
最多得点は次の3句でした。
朧げに別れを告げん逗子の海
名を知らぬ花に混じりてチューリップ

〈史上初、オランダのチューリップバブル〉
傾国の色深きかなチューリップ

次回は4月15日(水)15:00~ 兼題は「ブランコ」「生」
開いていれば市民交流センターで、まだ休館中だったら亀岡八幡宮、その上雨だったら市役所1階集合ということにしました。
状況にめげず、よろしくお願いします。
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転ぶの詩パート2

2020-03-24 05:47:00 | オリジナル
共通テーマ「転ぶ」でEが書いた詩を投稿します。

非凡への転落
良寛は大愚と称した
良寛ほどの大才にして
はじめて愚になれる
とすれば 生きることはむずかしい
自分を制すかわりに
他者を制す者がでてくるはずだ
刑死という花火
闇に転落する前に
命を高々と打ち上げる
一瞬でもいい
花火の薬玉をはり合せる
地上の仕事には見向きもしない
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転ぶの詩パート1

2020-03-23 22:47:37 | オリジナル
共通テーマ「転ぶ」でAが書いた詩を投稿します。

失くした物
私の首を心地よく温めるたびに
ドレッシングやタレをよそうたびに
異国の旅を少し思い出した
カナダの土産店で買ったビーバーの襟巻
MoMAニューヨークで買った白い陶器
ここ数年見当たらない
二度と私の手に戻らないのだろう
身のほとりに無いということ 
にかんする
転んでできたかすり傷程度の悲しみ
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花の詩パート1

2020-03-22 17:46:08 | オリジナル
新しい共通テーマ「花」でEが書いた詩を投稿します。

陰に花咲く

不細工より美男が断然まさる
男には才に逃げる手があるが
女は能が逆効果を生むおそれにおびえる
 妹よ 心の美人たれとよくさとされたね
 あわれ口さがない世間のカガミに
 手足かじかみ蝶にはなれずじまいだった
だが かなしむにはあたらない
病棟の床をはき清め
三食をつつがなく配膳する
おだやかなふるまいにありがとうの花が咲く
やさしさに徹すればいい
男はつらいのさ
愚にも徹せられない
ありもしない能にすがろうとする
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漢字と仮名

2020-03-20 09:32:48 | 文学
今日は3月定例合評会を屋外開催します。晴れてよかったです。風が強いですが、ウイルス飛んでけ~ってことで。
逗子市役所隣の亀岡八幡宮境内に集まってね!

話は変わりますが、途中から通信添削講座になってしまった「あなたもエッセイスト」の受講生作品に、閉じ開き(漢字・仮名)の不統一が散見されました。
最も多かったのは「時・とき」の混在です。「頃・ころ」「事・こと」「私・わたし」など、よく使う普通の単語に表記の揺れが起こりやすく、だからこそ見落としやすいんです。
どうしてもやってしまいますよね~、閉じ開き不統一。それもこれも日本語の文字に漢字と仮名があるせいです。
私は「事」は開いて「時」は閉じるなどと最初に決め、メモしておいてから書き出すようにしています。校閲時にも、不統一が起こりやすい文字を手元のメモに書きとめながら読み進めてチェックしています。
日本語による詩集でH氏賞をとった中国の詩人、田原さんのこんな文章があります。
日本語はとてもロマンチックだ。僕は、やわらかな感性を仮名文字で、抽象的なことは漢字で表現しながら詩を書いている。日本語はあいまいなところもあるが、これは決してマイナスではない。日本語は多様性や多義性を表現するのにふさわしい言葉だ。
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