湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

奏の詩パート1

2022-01-31 19:55:53 | オリジナル
共通テーマ「奏」でEが書いた詩を投稿します。

奏上す

以前は民にもかしこくも
位階勲等序列があった
君(きみ)に奏上する際には
全身硬直し声も出ぬあり様

それが かたじけなくも
全廃され
気軽になったは慶すべきだが
家内の秩序も同時に
雲散霧消

 早く食べてちょうだい
 片づけちまうわよ
だとさ
晩酌もまゝならねいや
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猫の詩パート1

2022-01-30 10:41:09 | オリジナル
共通テーマ「猫」でAが書いた詩を投稿します。

カナシミ

猫のカナシミはいつも反抗的な眼をしている
顔の模様が憎たらしさを増強している
カナシミのシッポは黒くて短くて直角に曲がっている
そのシッポの先まで神経質に身繕いする
カナシミの鳴き声は執念深い怒りを湛えている
嵐を吹くときの背中は高圧的に硬く盛り上がる
抱き上げると暴れて力いっぱい引っ掻く
僕はカナシミを溺愛した
自分みたいなカナシミを

半世紀間残っていたカナシミの爪痕を
手の甲に捜したが見つからない
カナシミの悲しみの秘密はなんだったのか
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積もるの詩パート2

2022-01-29 23:24:29 | オリジナル
共通テーマ「積もる」でTが書いた詩を投稿します。

雪の日
彼らにとって初めての雪の日
四才の男の子は園庭ではしゃぎ回り
二才の女の子は何が何だか分からない顔でそろそろ歩く
ほんの少しの間に
迎えにいった車の屋根に大分雪が積もった
「見て見て 車が雪になっちゃった やばい やばい!」
男の子が走ってくる
そう 彼はまだ積もるという言葉を知らない
王子と王女は雪の車で家路についた
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プレバトに小坪漁港が

2022-01-28 17:01:14 | 文学
俳句の才能査定目当てでプレバト!!を視聴していたら、水彩画のコーナーで突然逗子の小坪漁港が映って目が釘付けに。しかも田中道子名人が実際に漁船に乗って魚捕りを体験したうえで、めちゃくちゃ丁寧に描いてくれてます。

通常ディテールがややこしいモチーフは敬遠しがち。画力に加えて意欲と根気がすごい
スケッチした時と時間帯を変えて人物を描き入れ、物語性を加えた傑作。無性にうれしくなってしまいました。

俳句のコーナーでも、名人3人揃っていい結果。
フルーツポンチ・村上名人 10段ひとつ前進 白鳥の波紋や御御籤をひらく
中句途中の詠嘆の「や」の後に、前半とは無関係なものごとが取り合わされ、言葉と言葉が火花を散らしています。
中田喜子名人 5段から6段へ昇格 肉饅どさどさ黄さんの手真っ赤
「黄さん」という名前で中華街が見えてきて、黄と赤という明色を表す2つの文字で明るい中華街の印象を読者の脳が勝手に感じてくれます。
立川志らく名人 4段から5段へ昇格 冬の路地裏に昭和が捨ててある
「昭和」の一語で、読んだ人がそれぞれの時代と物を思い浮かぶことができます。
いつも楽しみに見ているけれど、昨日は特に見応えがありました。
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積もるの詩パート1

2022-01-27 14:54:57 | オリジナル
新しい共通テーマ「積もる」でEが書いた詩を投稿します。

積もりが積もる

ぼんやり玄関先に立っている と
脚立をかかえた若い衆が
 ダンナ屋根瓦がずれてるよ
 え! どこお?
 あそこ アンテナの根もと
と 言うが早いか脚立を登りだす
承諾した積もりはないが
修理するはめになる

屋根瓦程度ならまだいい
特段の不審もはしに
与党を支持してきた
それが 老人医療費を
今から倍に引き上げるだと
 君は諒承している
 え! いったいいつう?

デモクラシーはあいまいだ
世の賢い方々よ
納得のいくように説明してくれい
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来月の湘南句会

2022-01-26 19:26:45 | 文学
今日の例会で新しい兼題と日時が決定。
日時 2月17日(木)15:00~
場所 逗子市民交流センター1階
兼題  春の霜でも冬の霜でも可。
   夕方 この時間帯に関したどんな内容でも可。季語を入れてください。

次回日程は暦の上では春。夕方の句は春の季語をつけて作ってね!
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菅田くんが鎌倉に

2022-01-25 16:26:25 | 日記
鎌倉きらら前に「鎌倉殿の13人」主要登場人物の等身大パネルが登場。

ここまでの放送ではほとんど出てきていないけれど、左から2番めに菅田将暉扮する源義経もいますね。
と思っていたら、昨夜オンエアの「ミステリと言う勿れ」では、菅田将暉扮する久能整が鎌倉文学館に現れましたよ。

鎌倉文学館は犬堂我路の屋敷という設定。外観だけ使われていたけれど、庭が広くて撮りやすかったはず。

ミステリアスな邸宅って感じが出てますね。
さすが、三島由紀夫「春の雪」で侯爵家別荘のモデルになった旧前田侯爵家別邸だけのことはあります。
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鎌倉文庫があった場所

2022-01-24 17:58:20 | 文学
鎌倉検定試験第2回3級問題から。
Q 久米正雄、川端康成や高見順らが発案メンバーとなり、1945年(昭和20年)5月に鎌倉文士たちが蔵書を持ち寄って開いた貸し本屋で、後に東京へ進出し出版社となったのは何か。
 1 鎌倉文庫  2 文芸春秋社  3 岩波書店  4 松ヶ丘文庫   
正解1
(解説)敗戦の色が濃くなるなかで、自分たちの蔵書を売って糊口をしのごうと考えて開かれたのが鎌倉文庫です。昭和24年まで活動していました。

鎌倉文庫が若宮大路沿いにあったのは知っていましたが、一昨日の街歩きガイドさんの解説で、正確な場所が判明。
駅から鶴岡八幡宮に向かって鶴ケ岡会館の2軒手前、1階に紅虎餃子房が入っている鎌倉小町B.Mビル。
ここには戦中、鈴屋玩具店があったそうで、鎌倉文士たちはその店舗を借りて貸し本屋を始めたのだそうです。
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大佛次郎邸が!

2022-01-23 18:44:10 | 日記
昨日は横濱金澤シティガイド協会主催の街歩き「文士の愛した鎌倉2」に参加しました。
雪ノ下の路地を散策中、取り壊し中の住宅に遭遇。大佛次郎の自宅だった建物だそうです。ほぼ大佛本人による設計の、茶室付日本家屋の横に洋館がついた大正から昭和初期の文化をまとった住宅だったとか。

「2~3日前下見で歩いた時には建っていたのに…」と、ガイドさん。
路地を挟んだ所にある旧大佛茶廊も売りに出されているとか。
大佛茶廊の方は、猫の絵がついた表札と鎌倉市景観重要建造物の説明板があるので、旧大佛次郎茶亭だと分かって見ていたけれど、すぐ向かいにある自邸は認識できておらず、よく見ずに通り過ぎていたことが悔やまれます
ショックのため、今日の投稿はここまで。文士の愛した鎌倉散歩報告は明日以降に続きます。
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寒卵俳句

2022-01-21 16:30:50 | 文学
縁起がいい大寒卵を頂きました。寒卵の頂点ですね。

ってことで、寒卵の名句を探してみました。
個性なき個性たとへば寒卵 中原道夫
眠れぬ夜は犇と総立ち寒卵 堺信子
わが生ひ立ちのくらきところに寒卵 小川双々子
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