中年の散歩道

後期高齢者世代、、、そんな親父の街角ウオッチングetc..

何時の時代も官は?

2008-09-26 10:16:13 | Weblog
写真は、北海道開拓の村にある「旧開拓使工業庁舎」に掲示してあったプレートである。後段には官業の赤字体質が書かれていて、「何時の世も」と妙に納得させられる。

国や行政の行う事業は、国家百年を見通したものであれば、単年度の結果が赤字でも良いものもある。官業ゆえの事業なのだから。
しかし、縦割りの中で自己の天下り先の確保に汲々とした事業では困る。
ことに際しては、諮問委員会や有識者懇話会を隠れ蓑とせずに、計画・実行・評価を、我田引水では無しに、真っ当に行って欲しいのだ。
無責任な、マッチポンプ事業のために大勢の公務員は不要だ。

こんなことを書いていたら、「ミスター構造改革引退する」とのニュースが流れた。しかし世襲の様子なので、結局のところ大名か旗本気分での政治だったということだ。
新内閣といい、徳川時代と何も変わっていない。そう言えば、戦闘機を積んだ黒船も横須賀に入港した。

さておき、
札幌市では、「花博」の誘致について検討を始めたとは、昨朝の新聞記事である。
300万人の目標入場者予測をした経済効果が載っていたが、内輪な経費を割り算してみたら、入場者一人当たり8000円強の、新たな事業費を要しての「花博」となる。
その300万人の根拠は、「浜名湖花博」の入場者545万人よりも、東・阪から遠い立地として、低くみた入場者数としたらしい。入場者が飲食や宿泊で札幌市内で出費する経済効果は、これまた割り算すると16000円程度となり、倍返しとなるので、良い事業ではある。

ではどんな皮算用なのかと、一部推理してみた。
日帰り圏を100kmとして、静岡と愛知の合わせた人口は、1100万人程度となるが、北海道は総人口が565万人と半分であり、その中の300万人程度が日帰り圏?として・・・と考えてはみた。何だ、周辺人口の半分としたか?とは、言うまい。
一方、札幌市民のおよそ半分が、春・夏・秋の3回に亘って訪れると、延べ300万人となるが、宿泊はあるまい、、、。そうだとすると・・・

開催140日間で、300万人の輸送とは、予定された東区の2会場へ一日当たり21500人程度を運ぶことになる。それら会場は、地下鉄からの徒歩圏では無い。当然だがバス・マイカーなどの自動車による輸送となる。環境問題は?
よしんば環境に優しいとする電気自動車やハイブリット車で全ての運行をするとして、毎時100便程度の運行は、果たして可能なのか?花博終了後の環境に優しいバスの行方は?等々。
そして予定会場の一つであるモエレ公園は、全体のデザインがイサム・ノグチ氏の芸術なのだ。著作権のみならず、跡地の使用についても、クリアすべき課題が多い。

跡地と言えば、隣り合わせというか西方向に4km程度離れた場所に「百合が原公園」がある。もうせん開催された「花と緑の・・」会場の跡地だ。公園の中には、中国庭園やドイツ庭園もあって、私も時折散策しているが、支出先の分散による公園管理費の削減も気に掛かる。

調査報告書では、新たに発生する交通渋滞や環境、そして宴の後も含めて総合評価されていることを祈るものだ。

土木・造園関係には、税が回る経済効果があるのだが、またぞろ「箱物の風」が吹いて来たとは、考え過ぎか?。
そして、宴の後に天下り館長がボランティアを顎で使うことだけは、勘弁願いた。

派手な事業計画は、確かに魅力的だし元気も出る。しかし、負の遺産が発生した場合に穴埋めする財源は何所にも無い。
現に、今でも市民サービスを低下させて、市職員の賃金を確保しているではないか!
早急な、報告書の公開を期待する。

今や、ぶち上げてからパッチワークする時代では無いのだ、国政の真似はするまい。


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