テレ朝のドラマスペシャルを観る。それほど期待はしていなかったが、なかなかの出来。いい役者をよく揃えたのが成功の因。佐藤浩一、阿部寛、妻夫木聡の主要キャストは勿論だが、伊武雅刀、橋爪功、平田満、小沢征悦、津川雅彦らの脇が質を高めた。大詰めの留置所での佐藤浩一と妻夫木聡のシーンは見応えがある。両者の演技と両者を映した反射を使った映像が文句なくいい。
しかし、黒澤明監督のオリジナルを超えることは出来なかった。こちらも当時の実力俳優総出。画面はモノクロ。犯人の所在に繋がる煙のシーンだけがカラーだったか。犯人役の山崎努のデビュー作。強烈な印象だったのを覚えている。刑事が走り回る炎天下のシーンは、実は真冬に撮られたことは、最近知った。音楽はテレ朝版はクラシック、黒澤版はロック。プレスリーの歌声が強烈だった。1963年、場末の映画館で見た記憶。
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