ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

純米酒よ永遠なれ

2009-12-11 14:24:02 | 純米酒

・・・。


 (ジョアン・ジルベルトです)



・・・コンバンワ。


いつもとちょっと違った感じで登場してみましたが、皆さんお元気でしょうか。ボサノヴァの神様の名を使うとは畏れ多いヤツ、とこんなことくらいでいちいち目くじら立てるような人には、40分間フリーズしちゃうゾ。

さて、そんな来年初のブラジル再出張日程のメドがさっぱり立たない店主の焦りなどはどうでもいいとして、話題は純米酒。

かの中原仁さんがご自身のブログCotidianoでも話題に取り上げられたのをご存知の方も多くおられることかと思います(我が事のように嬉しいのはなぜでしょう)が、不肖ワタクシ、もはや完全に「正酒屋 六根浄」さんの供される純米酒のト・リ・コ(中点やめれ)。
よほどノドが乾いている時でない限り、なんとビールが飲みたいともさほど思わないようになってしまいました。純米酒と飲み比べてみると、ビールだけの場合でも、明らかに悪酔いしたり、翌朝にダメージ(特に頭痛)が残るのがわかるンですよ。なるほど、この酔い方はアル添酒だけではなかったか。
今のワタシにとって、最も悪酔いしない酒とは純米酒であるという結論に達しております。

なんせ日本酒にかけてはまだまだ覚えたてのひよっ子なもんですから、あまりえらそうなことは書くまいと心がけておりますものの、これだけは言えます。
今までワタシが飲んできた日本酒はそのほとんどがまがいものであり、中には本物もあったであろうけれども、その違いすらわからなかったということ。なんとも残念な人生を過ごしてきたものであります。
本当においしい日本酒をたしなむことが、これほど自身の食生活に豊かさをもたらしてくれるものだったとは、予想だにしませんでした。

六根浄店主・熊谷さんはいみじくも「今年の私自身の収穫は、ブラジル音楽との出会いがあったことです」と自らのブログで語っておられますが、ワタシも同様、今年の私自身の収穫は、本物の純米酒との出会いがあったことです、と胸を張って申し上げられます。オブリガード・ヤマガータ(←誰の真似だ?)。

そんなワタシはハタから見るとほとんどアル添ならぬアル中状態と思われても仕方のないような有り様でございます。今回の注文は前回の予想通り6本。半ダースの犬。狂ってます。
まあとりあえず、そのラインナップをご紹介。次回の画像では12本くらい並んでるかもしれんなあ。

(写真左から)
純米酒 プレミアム六根浄 山田錦三年熟成
誰が呼んだか(おれだけだよ)セクシー六根浄。燗化けの魅力に溢れたこのお酒は、まさに鍋シーズン真っ盛りの冬場にこそ本領を発揮します。ってまるでどこかの通販酒店の商品説明文みたいね。

純米酒 六根浄
ワタシの定番酒にして食卓の友。冷やで良し、燗して良しのオールラウンダー。
キャラの立った個性的なお酒は他に数あれど、決してそれらの後塵を拝しないストイックな持ち味はさすが。

山形正宗 純米吟醸 雄町
山形の純米酒をいろいろ試しつつ、現時点でひとつのマイベストパターンというのを見つけました。それがこのお酒。新年の祝い酒用として、今も開封せずに保管しています。
とっておきとは正にこのような時にこそ使う言葉なんですね。

山形正宗 純米吟醸 秋あがり 山田錦
ひと夏を涼んで過ごし、従来の切れ味にまろやかさが加わった強力なアイツ(意味不明)。
同じ蔵から出された同ランクの酒なので、上述の雄町と飲み比べると酒米の違いが素人にもけっこうわかって楽しいです。

楯野川 純米吟醸 本流辛口+8 出羽燦々
前に飲んだ「中取り純米 美山錦」を大変気に入ったと言うと「それならばこれなどはいかがでしょう」と挑戦状のごとく熊谷さんが寄越してきてくれた1本。
日本酒度+8という数字にやや引き気味のワタシでしたが、飲んでみると意外にスッキリ。ドライというよりはクリアな特徴が際立っています。それでいて美山錦に比べると個性的な口当たり。でも個人的にはやっぱ美山錦の方が好みかも(笑)。
「中取り純米 美山錦」が清らかな浅瀬に遊ぶヤマメとすれば、こちらは更に上流部の落ち込みにひそむイワナといった雰囲気でしょうか。
これも燗にすると表情がガラリと変わって面白いなあ。

羽陽男山 出羽豊穣 小仕込特別純米酒 15BY
熊谷さんが「純米酒 六根浄」を造る上でのモデルとなったと言われるいわくつきの酒。15BY、すなわち平成15年に仕込んだものです。氷温貯蔵で差し引きまるまる五年熟成させた希少な1本。
熟成酒の魅力に開眼していないワタシには、これはまだ早かったかも。複雑に綾なす五味のほどけ方、そして後口のガッと鋭く走る苦味に、これを堪能できる日がいつか来ることへの期待感を高めつつ、これからじっくり付き合ってまいります。
出羽燦々という酒米はもしかしたら玄人ウケする味なのかもしれませんね。

六根浄さんには魅力的なおつまみ&ゴハンのおかずも置いてるのだ。
気仙沼のマルチュウさんの「さんま佃煮」「かつお煮」これがまたたまらん。
気仙沼の水揚げ。添加物ゼロ。その混じりっ気なしの柔らかな味わい。
最高です。
サンマ・メウ!(またしても意味不明)


(さんま佃煮。佃煮というよりはあっさりした煮つけ。宮城県水産加工品品評会で賞をもらっとります)


(マヨネーズを和えると激ウマのかつお煮。このワタシに生涯の天敵・マヨネーズを進んで食せしめるとは、恐るべしマルチュウ!)

そんなこんなでまたも自己満足的な短評を書いちゃいましたが、六根浄の熊谷さん、来週の16日から酒造りのために蔵に籠もってしまいます。なんかドラえもんの6巻だか7巻あたりの「さようならドラえもん」みたいな寂しさを感じるのはワタシだけでしょうか(でも次巻であっさり戻ってくる)。
ありがたいことに通販は通年継続して下さるそうですが、美味しいお酒で2010年を迎えたい方は、是非駆け込み需要的にオーダーなさってみてはいかがでしょうか。