ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

みたびDi Giorgio

2007-02-27 17:59:48 | 弦楽器

昨秋、年始、そして今回と、通常ではありえない入荷間隔でDi Giorgio(ディ・ジョルジオ)のギターをまた調達することになりました。前回初めて入荷したAuthor-3が一部のDi Giorgioファン(ていうかほとんど皆さんマニアに近い)から絶大な支持をいただき、再度のラヴコールを受けてのオーダーとなります。ありがとうございます。このAuthor-3、店主も少し試奏しましたが、はっきり言って惚れました。「ボサノヴァギター」という名においてはかなりの逸品と断言して良さそうです。今回は全部で4アイテム、合計8台限定入荷となります。それでは順にご紹介をば。

1.Tárrega(タレガ or タヘガ)・・・言わずと知れたジョアン・ジルベルト愛器のレプリカモデル。
  独特のもわーんとしたアンビエントなサウンドはボサノヴァファン垂涎の的。
  相変わらず根強い人気を誇っております。
  ちなみにこれ、どういうわけか我が兄貴レニーニの愛器でもあるとのこと。
  確かにそう言われてみれば「Olho de peixe」のギターの音はそれっぽいような・・・。
  (レニーニは当時Del VeccioのDinâmicoという名のギターも所有していましたが、さて?)
  そんなカルトな情報をお持ちの方がいらっしゃいましたらどうか是が非でも
  ご一報下さい。
  ボディ:ハカランダ合板(側底板)&カナディアンスプルース単板(表板)
  価格:158,000円(税込、送料別) ※純正ハードケース付属 <完売しました>

2.Author-3(アウトール・トレス)・・・かつてあのトム・ジョビン、そしてバーデン・パウエルが
  愛用していた機種(当時はAutorと表記)の名を受け継ぐヴィオラゥン。サウンドホールの
  形状とリゾネイター、そしてヘッドに彫りが入っていないことを除けば、基本スペックは
  Tárregaと同じながらも程よく抜けの良い音、そして独特のスウィング感はボサノヴァ奏法と
  抜群の相性を誇ります。ジョアン弾いて良し、バーデン弾いてなお良し。
  昔ながらのDi Giorgioサウンドを補正し、しっかりとした音に仕上げた感じです。
  オールドファンもぞっこんの名器を是非お試し下さい。
  ボディ:ハカランダ合板(側底板)&カナディアンスプルース単板(表板)
  価格:126,400円(税込、送料別) ※純正ハードケース付属 <完売しました>

3.TalentⅡ(タレントⅡ)・・・今回大反響を呼んだAuthor-3のエレアコ版。仕様はPU装着と
  カッタウェイデザインであること、それにボディ厚がアコースティックモデル(103mm)に
  比べ73mmとなっており、それ以外は基本的にAuthor-3と同じです。
  今回はテスト入荷につき、特別にPUなしのAuthor-3と同価格でご提供させていただきます。
  ボディ:ハカランダ合板(側底板)&カナディアンスプルース単板(表板)
  コントロールパネルPU装着(3バンド+プレゼンス調整)
  価格:126,400円(税込、送料別) ※純正ハードケース付属 <1台限り>

4.TalentⅢ(タレントⅢ)・・・果たして神への冒涜か?!なんとあのTárregaのエレアコ版が
  ラインナップに名を連ねております。仕様はPU装着とカッタウェイデザインであること、
  それにボディ厚がアコースティックモデル(103mm)に比べ73mmとなっており、それ以外は
  基本的にTárregaと同じです。同じですけど・・・ねえ(笑)。ジョアン教徒の皆さんが
  こいつを好きになってくれるとは到底思えませんが、オーバルサウンドホールのルックスで
  勝負したい方や、ガリンガリンなエレアコの音が嫌いで、もう少し柔らかく鳴ってくれる
  ギターをお探しの方に、或いはひょっとして向いているのかもしれません。店主、まだ見た
  ことも試したこともないのであまり迂闊なことは申し上げられませんが、到着してから
  いろいろと分析してみたいと思います。
  今回はテスト入荷につき、特別にPUなしのTárregaと同価格でご提供させていただきます。
  ボディ:ハカランダ合板(側底板)&カナディアンスプルース単板(表板)
  コントロールパネルPU装着(3バンド+プレゼンス調整)
  価格:158,000円(税込、送料別) ※純正ハードケース付属 <1台限り>

これらは順調に進めば3月下旬に入荷予定ですが、事前のご予約も承ります。また代金を前納いただけるお客様には優待割引で5%OFFとさせていただきます(ご予約締切りは3/12です)。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせ下さい。

また前回入荷したMasterClássico 38TMはそれぞれ在庫が1台残っております(追記:Masterは完売しました)。若干難ありな部分がございますが、気にならない方はまったく平気というレベルのものです。通常価格より10%ディスカウントしておりますのでこちらも併せて是非ご検討下さいませ。但し毎回申し上げておりますように、仕上げ等の品質におきましては「ブラジル的にはグー、日本的にはダメダメ」な感じですので、細部に神経質な方はご遠慮いただくか予めその点ご承知置き下さい。

店主、そのケはございませんが

2007-02-23 04:02:08 | DVD

若かりし頃のジョビンって、
めちゃめちゃ男前だったんですねえ・・・。
と今さらながら改めて感心するサンバタウン店主です。ところですみません、新入荷CD・DVDの通販アップは本日23日中に完了予定です。お待ちのお客様には大変ご迷惑をおかけ致しました。もうほんのちょっとだけお待ち下さい。

(追記:2/23 15:00 通販アップ完了しました。しばらくは更新日時の新しいもの順に並べておきます)

※画像は最近入荷のトム・ジョビン3本組DVDボックスの化粧箱より

週末、モンちゃんに会える

2007-02-22 13:58:32 | ライヴ

モンちゃんことブラジルが誇る世界の歌姫、マリーザ・モンチの名古屋公演がまさかの決定でござりまするです!

5月26日 19:00~ なんと土曜日開催です!!!
会場はZepp名古屋とのこと。

これで日本全国からの遠征組がどどっと駆けつけられます。祈願・名古屋満員御礼!
(でもワタシが買うまでチケット売り切れないでね)

それにしてもオールスタンディングで8,000円はちと高い・・・。皆さん今からモンちゃん積み立てに励みましょう。

とりあえず速報まで。詳細事項がわかりましたらまたご報告します。ああ、モンちゃん・・・。

果たしてどうだったのだろう

2007-02-18 19:58:47 | 日記

おかげさまで「ゼジ教授のなんちゃってポル語うた講座」も昨夜なんとか無事終えることが出来ました。雨の降る中、皆さんご参加ありがとうございます。いざ始めてみると、予想以上にレクチャーする中身は多く、特に閉口母音の規則については受講者の皆さん四苦八苦しておられたようです。次回はもう少しわかりやすく説明する必要がありますね。受講者にギタリストがおられましたので、最後は彼に無理矢理Tristezaを弾いてもらい、皆でララヤーラーと歌ってシメることができました。ありがとうM上くん。また来て弾いてね。

イベントを通じて、ワタシ自身新たな発見がありました。A felicidadeの歌詞対訳や発音カタカナ振りの作業をしながら、その歌詞の持つ意味の深さや、暗喩・言葉づかいのあざやかさに「おおヴィニシウス偉大なり!」と改めて感動したりなんかしちゃったりして、いや勉強になりました。それからTristeza音源のうち1曲は、トッキーニョ&ヴィニシウス75年作の「O poeta e o violão」の冒頭曲を拝借。これがね、歌が入ってなくてまるでカラオケなの。んでサビの部分だけこの二人がお世辞にも上手とはいえない「あの調子」でララヤ~ラ~とやってくれまして、もうね、なかなか気持ち良いです。ここでトッキーニョが弾いているヴィオラゥンもきっとDi Giorgioのオールドなんでしょうね。味があって、でも良く聴くとホントぺなぺなした音で(笑)。

まだ受講者のご意見ご感想をフィードバックしていただいておりませんが、そう破綻した講座にもならなかったので、次回も懲りずに続けてみようと思います。既に一部の方からリクエストがございまして、うち1曲はカエターノ&ジルの「Desde que o samba é samba(サンバがサンバであった時から)」に決定しております。懐かしいなあ、昔これバンドでやったことがあるんですよ。よし次は店主みずからギター伴奏にトライしてみましょう。皆さんご一緒に、さん、ハイ。

【おまけ:最近の情報】
<その1>
ここんとこDi Giorgioヴィオラゥンの件でバタバタしてしまい、CD・DVDの仕入をとんとサボってしまっておりましたが、よーやくDVDを中心に新商品がドカッと入荷です。週明けに(←最近かなり信憑性に欠けるようになってきました・・・)新着情報としてぜじろぐおよび通販にアップします。給料日前の時期ですみません、どうぞお楽しみに!(注:話題のカルトーラDVDは、流通上問題が起きているのかまだ入りません。オーダーして3ヶ月もたつのに。お待ちのお客様、ごめんなさい!)

<その2>
ボサノヴァファンから絶大な支持をいただいているDi Giorgioのヴィオラゥンを3月アタマに再オーダー致します。今回のロットは6~8台の予定です。ご予約(代金前納で5%割引致します)も承っておりますので、前回チャンスを逸した方は是非この機会をお見逃しなく!今度は大失敗を覚悟でエレアコシリーズ「TALENT」もテスト入荷しようと思ってますが、それにしてもジョアンじいちゃんモデルのエレアコタイプ。しかもカッタウェイ。神をも恐れぬ行為と後ろ指差されそうです。

ニセ教授ゼジ、あらわる

2007-02-16 17:49:24 | イベント

ああいけないいけない、2月に入って「よっしゃこのペースで2日に1回は記事をアップするぞ」なんて意気込んだはいいものの、その思いはあっけなく吹き飛んでしまい、気がついたら前の記事から早や1週間。あうう。昼間の空いた時間をもっと有効活用して、ちゃんとネタ考えとかないとダメですね。

さて。
明日はいよいよ不肖ワタクシによる「ゼジ教授のなんちゃってポル語うた講座」の開催となります。まだ当日配布資料の作成が終わってません。ひーん。おまけに今夜はホーダ・ヂ・ショーロ(ショロ金)ですがな。作業時間をどーやって確保しましょう。まあそれはともかくとして。

やはりブラジル音楽愛好家というからには、ポルトガル語を多少なりとも勉強して、歌詞の意味などを理解し、できればなるべく正確な発音もできるようになって歌えるようになりたい、ライヴでも一緒に歌いたい、あわよくば自分自身がライヴもしくはそれに準ずる表現の場を持って歌いたい・・・というのが根強いニーズとして存在しているようにワタクシ感じております。しかし名古屋にはそーゆーもんをしっかり教えてくれるところがほとんどなさそう(全くないとゆっとるワケではない)なので、んじゃ自分がダメモトでやってみっか、というノリで企画したのがこのイベントでございます。定番曲の歌詞の意味を知る、発音を知る、というのが主旨ですが、歌い方指導まではさすがにやっておりません。

腐っても某外大のポル語学科卒の身、いわゆる「昔取った杵柄」というやつです。1年生の時に会話クラスの初日に指名されてテキストを朗読(Eu me chamo ****, e eu sou o primeiro ano.とかいったカンタンな例文でしたが)したら、ブラジル人客員教授(USPから招聘)にいきなり「・・・キミは帰国子女か?」と言われたことが、その後の店主のポル語への取り組みに対する根拠のない自信を構築してくれたことは間違いありません。素晴らしき恩師との出会いって大切ですねえ(目キラキラ)。まあそういういらぬ自慢話はさておき、とりあえず体系的に発音法則等は説明して差し上げられますのでご安心下さい。

で、今回のテーマはというと、かなりベタな路線で恐縮ですが、「しあわせとふしあわせのかたち」という題目で、「A felicidade」「Tristeza」の2曲を採り上げたいと思います。なんのかんのいってこの2曲、国内外問わず、名古屋のライヴあたりではラストorアンコール曲のお約束ナンバー(註:講座終了後に読み返しておりますが「お約束」ちゅうほどでもないね)。ここでしっかり憶えていただいて、ライヴで大合唱・・・なんて感じになったらお客さんもミュージシャンも気持ち良いこと請け合い、一石二鳥というものです。ていうか名古屋のお客さん、とっても引っ込み思案な方が多くて。ラヤヤーラーくらい歌いましょうよ。君はTOO SHY(←意味不明)。

うまくいったらこの企画、シリーズ化していきたいと思っています。とやる前からそんなことを計画しても仕方ありません。明日の結果がケチョンケチョンだったら、サンバタウン店内の壁に「もうしません」と100回書いて、この企画は永遠に封印します。

ということで、明日は皆さんよろしくお願い致します。

Di Giorgio軍団、到着す

2007-02-08 18:22:55 | 弦楽器

先月の記事にも書いたDi Giorgioのギター6台が、先ほど無事サンバタウンの陣幕に入りました。ようこそ、君たち!予定より1日早い入荷にドキがムネムネしております(古いね)。これでご予約いただいた3台の検品をじっくり行うことができます。今夜の残業は居酒屋店員の「ハイ喜んで~!」みたいにウキウキ・ウェイク・ミー・アップ気分で決定。
しかし、手前味噌な話で恐縮ですが、日本広しといえどもDi Giorgioを6台も置いている店なんてウチくらいのもんでしょうね(ガハハと破顔一笑)。

今回はいずれもジョルジオ社クオリティにしては(苦笑)万全の状態のモノばかりで、店主、これでようやくホッと致しました。いや、エコノミーモデルのClassico 38TM(余談ながらこれ、小野リサさんのアルバム『Rio Bossa』の歌詞カード内に写ってるギターにそっくりですね)だけが低音弦の部分に?マークがついてまして要調整といったところでしょうか。音はかなりトホホですが、これはこれでそれなりに結構味があって、案外マイク通せば例の「あのお方の音」っぽくイケるかも?という期待を勝手に持っております。まだぜんぜん保証はできませんけど。

特筆すべきは予約完売したAuthor-3(アウトール・トレス)で、こいつはなかなかに気持ち良かったです。MasterとTarregaのちょうど中間といった感じのおいしい音で、コストパフォーマンスを考えると非常にオススメです。ボサノヴァ弾きの方は是非一度お試しいただければと思います。次回の入荷にご期待下さい。

MATERよもう一度(その2)

2007-02-06 19:50:24 | 弦楽器

さて、前日に「間に合わせ」の記事エントリをやらかしてしまいましたが、気を取り直してMATERさんちの弦楽器について書き直してみたいと思います。先の記事では11台注文、とありますものの、よう考えたらとてもそこまで資金が追っつきましぇん、というわけで1台削って計10台としました。現在先方に対し要望している仕様は以下の通りです。

No.1 バンドリン「Clássico」(予約済)
-表板:カナダ杉単板
-側底板:インブイア(ブラジリアンウォルナット)単板
-ネック:杉
-指板:カブレウーヴァ
-ピックアップ付
-Vienaハードケース付

No.2, No.3 バンドリン「Clássico」(うち1台予約済) 予価¥108,000
-表板:カナダ杉単板
-側底板:インブイア単板
-ネック:杉
-指板:カブレウーヴァ
-ピックアップなし
-Vienaハードケース付

No.4 バンドリン「Profissional」 予価¥155,000
-表板:カナダ杉単板
-側底板:メイプル単板
-ネック:杉
-指板:エボニー
-ピックアップなし
-Vienaハードケース付

No.5 カヴァキーニョ「Choro」 予価¥77,000
-表板:ドイツ松単板
-側底板:ブラックローレル合板
-ネック:杉
-指板:カブレウーヴァ
-ピックアップ付
-ソフトケース付

No.6 カヴァキーニョ「Clássico」 予価¥90,000
-表板:カナダ杉単板
-側底板:インブイア単板
-ネック:杉
-指板:カブレウーヴァ
-ピックアップなし
-Vienaハードケース付

No.7 カヴァキーニョ「Profissional」 予価¥135,000
-表板:カナダ杉単板
-側底板:メイプル単板
-ネック:杉
-指板:エボニー
-ピックアップなし
-Vienaハードケース付

No.8 ヴィオラ・カイピーラ「Clássico」 予価¥158,000
-表板:ドイツ松単板
-側底板:インブイア単板
-ネック:杉
-指板:カブレウーヴァ
-ピックアップなし
-Vienaハードケース付

No.9 6弦ヴィオラゥン「Profissional」 予価¥288,000
-表板:カナダ杉単板
-側底板:インディアンローズウッド単板
-ネック:杉
-指板:エボニー
-ピックアップなし
-Vienaハードケース付

No.10 7弦ヴィオラゥン「Profissional」 予価¥298,000
-表板:カナダ杉単板
-側底板:インディアンローズウッド単板
-ネック:杉
-指板:エボニー
-ピックアップなし
-Vienaハードケース付

今回のオーダーの特徴としては、ほとんどの楽器について表板にカナダ杉を採用してみたという点、それからヴィオラ及びヴィオラゥン(6弦・7弦)とMATERの大物弦楽器にチャレンジしてみたという2点が挙げられます。今回店主がカナダ杉に期待する点は「音の立ち上がりが早く、作ったその時点からよく鳴ってくれる(MATER職人さん談)」というところ。そして音の広がり具合。経年変化で熟成した、あるいはいっぱい弾き込んだドイツ松の方がパワフルかつクリアな音になるようで、楽器と長く付き合える人向きなんだそうですが、初めて持った時にデカい音で鳴ってくれた方がそりゃやっぱ印象ええでっしゃろ、という想像でもって勝手に仕様決めしちゃいました。ちなみにこの店主の想像に関し、MATERさんに確認してみたところ「それは木材の産地やシーズニング、それに職人の製法やらで全然違ってくるので一概になんとも言えんが、ウチで扱う材に限ってはアンタの言うとおりやで」とのお墨付きをいただきました。でへへ。しかしこと演奏となるとからっきしダメな店主、これ以上この場で偉そうに書くのは恐れ多いので控えたいと思います。

ところでサンバタウンがどーしてMATERのように日本ではほとんど無名の工房を重用しているのか不思議に思われる方がおられるかもしれません。それはなぜかと申しますと、

・職人さんの誠実さ
・仕上がりの美しさ

この2点に尽きます。こんなこと言っては身もフタもないのですが、音の実力だけを求めれば、リオの名だたる工房の楽器には恐らくかないません。
しかし音さえ良ければそれで良いのでしょうか。せっかく高いお金を払って手に入れる楽器ですから、末長く可愛がってやりたいものですが、購入に至るまでの過程で何らかのトラブル(多くは職人や販売店との確認・意思疎通不足が原因だったりします)があったり、肝心のモノの仕上がりや性能に問題があるようでは、その楽器に対し、心のどこかに「引っ掛かり」ができてしまい、心底愛せなくなってしまいかねません・・・で、すぐに誰かに売っ払ってしまう、なんていうのは売り手としても残念なことです。ワタシ個人の数少ない経験の中では、そうした「引っ掛かり」がこのMATERについては非常に少ない楽器であると思っているのです。

このMATERの職人・マルセロ氏はまず何が凄いかというと、仕事に対する姿勢が人並みはずれて真面目。交渉にあたっての確認事項のチェックも万全、時には向こうから提案までしてくれたりして、今まで一緒に仕事してきたブラジル人とはレベルの次元が違います。なんというか、仕事のテンポや波長が見事なくらいに合うんですよね(向こうさんもそう思ってくれているかは知りません)。もちろん楽器製作においても仕上げは完璧。かのジョアン・バチスタ並み・・・とまではさすがにいきませんが、美しさという点ではサンパウロ屈指と言えるでしょう。ちなみに店主の愛器となりし「Choro」というモデル(何がどうショーロなのかは不明)のカヴァキーニョは、その美しい外観とは裏腹に、ボディが合板というのが災いしてか、実は大して鳴ってくれないというのがだんだんわかってきました。うん、やっぱカヴァコで合板は結構キビシイっす。音はとても澄んだ感じでキレイなんですけどね。「見かけ倒し」と呼ばれたりして、外観の仕上がりばかりが良くてもいけないという好例ではあります。とまあ話はそれましたが、それくらいキレイな楽器を作ってくれるわけですね、マルセロさん。あれ、あんまし説得力ないですか?ともあれ、ブラジルの楽器メーカー・工房にはさんざん泣かされてきた店主にしては珍しく、全幅の信頼を彼に寄せています。

この工房は恐らく一人親方制と思われ、そのせいか納期に3ヶ月とかなりの時間を要します(通常は1ヶ月程度)。届くのは5月の予定ですが、どんなキャラクタを持った楽器と出会えるのか、今回も楽しみです。

※例によって事前のご予約も承りますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

MATERよもう一度

2007-02-05 23:26:42 | 弦楽器

昨年8月に入荷し、大変好評をいただきましたサンパウロの工房・MATERの楽器を再び注文致します。入荷は5月頃の見込みです。オーダーするアイテムは下記の通りですが、詳細の仕様は後日追記致します。今度は表板をカナダ杉(前回はドイツ松)に仕立ててもらおうと思っていますが、どんな音になるか今から楽しみです。

・カヴァキーニョ×4台
・バンドリン×4台(うち2台予約注文)
・ヴィオラ・カイピーラ×1台
・6弦ヴィオラゥン×1台
・7弦ヴィオラゥン×1台

いやあ、どんな形でもいいからなんとか2月5日のうちに記事を載せようというみみっちい意図が丸見えですね。ごめんなさい。

(写真はボディにインディアンローズウッドを配したProfissionalグレードのカヴァキーニョです)

ブラジリアンギターを学ぼう

2007-02-03 20:54:42 | 楽譜・教則本・書籍

いきなりですが、店主、どーしても弦楽器に惹かれてしまいます。それもギター系。6弦ギターはもちろん、7弦ギター(そりゃ無理やろ)、カヴァキーニョ、バンドリン、ヴィオラ・カイピーラ等々・・・。コード理論もさっぱりだし、耳コピ能力もからっきしですが、それでもなんとか数曲くらいは十八番のレパートリーなど常に用意できてて、いざという時に弾き語りをサラリとやってのけるなんて青臭い憧れをいまだに持ち続けているというわけなんであります。

しかしながら、気付いたらどうしても行き着いてしまうのがロック路線という悲しき性。高校大学時代はやれツェッペリンだのストーンズだのエアロスミスだの騒いでおりまして、ええ、実はお里がホケンホーラー(注:ポル語読み)なワタシ。脛に傷持つ身。恥ずかしい過去。今はといえば得意科目はレニーニ。あとジョルジ・ベン改めジョルジ・ベンジョールとか。ほとんどスリーコードですがな。話は逸れますがなんかそれって「夏八木勲」改め「夏木勲」改め「夏八木勲」って感じですね。健康ですか(←ローカルネタ)。クラシックギターのネックですら握りこんじゃうワタシにはボサノヴァのテンションコードなんて弾く資格はないのかもしれません。昨年の第1回名古屋カンタではこっそりシコ・セーザルの曲を練習してたんですが、その前日、飼い猫を動物病院に連れて行った際、パニックを起こした猫に思いっきり左手薬指を噛まれて裂傷を負ったためネックが握れず(←このへんすごい言い訳臭い)、泣く泣く曲目変更し、別のアカペラ曲で対応したという苦い記憶があります。でもまたシコ・セーザルものはいつか再挑戦してみたいですね。

さて、本題ですが、そんなワタシのようにブラジル音楽が大好きなくせしてブラジリアングルーヴをギターでなかなか表現できずに困っている同志諸兄に朗報です。最強の教則本、その名も「ネルソン・ファリア ブラジリアン・ギター・ブック」!!

ネルソン・ファリアは、業界では「大先生」と呼ばれているほどのギターの達人で、ガット/エレキ問わず卓越したテクニックを備えたいぶし銀の職人的ギタリストであります。ミナス出身で、現在は同郷人ジョアン・ボスコのバックギタリストとしてツアー帯同する等、今も第一線で活躍しています。最近ではノッソ・トリオ(Nosso Trio)の名で、超絶プレイヤー、ネイ・コンセイサゥン(ベース)とキコ・フレイタス(ドラム)との三人組でのスタジオライヴDVDをリリースしてたりします。

その大先生が数年前にこんなのを出版してたんですね。剋目すべきはこの教則本、なんとバークリーの同期・有北森さんの手による日本語監修。そして143ページにわたる特濃ヴォリュームで、紹介されるリズムバリエーションの数は実に84。ゲップが出そうです。そしてそのパターン全てが付録CDに収められており、耳の良い方でしたらもうそれだけありゃ十分て感じです。個人的には例えばミルトン・ナシメントの名曲「Cravo e Canela」のフレーズが題材に採りあげられてるんですけど、音源CDの模範演奏を聴いて「うわあミルトン本人のリフよりカッコええ・・・」とか感心したりして。もちろん譜面の方もバッチリ。コードの押さえ方が一目瞭然で図示されてますので、コード名だけ見てもチンプンカンプンの店主にゃうってつけ。ひょっとしたら俺にもできるかもしれないと意味もなく燃えてきました。かつてレニーニも愛用していた我が愛器YAMAHA APX-10NA(←当時衝動買い)が唸りを上げる日は近いかもしれません。と最後はもう完全に「ああカン違い」の世界に浸りゆくダメダメな店主です。

それはともかく、来週2月11日(日)は第2回名古屋カンタなんですよね。
まだ練習進んでない・・・。

トルマリン人体実験

2007-02-02 17:21:59 | 雑貨

こんにちは、2月になってもなるべくこまめに記事をアップすべく、店主、頑張っております。

ところで皆さんは「トルマリン」の存在とそのパワーをご存知でしょうか?
っていきなりこんなコト書くとまるで胡散臭い健康商品を売りつけるマルチ商法かどっかの怪しい宗教団体みたいですね。ご安心下さい、店主、「そういうのには一切関与しない人生を送りたい派」の人間ですので。

トルマリンの定義や生理学的効能を書き始めたら、それこそ論文クラスの長ったらしい説明文になりますのでここではさすがに割愛しますが、ご興味のある方はよかったら「トルマリン」でネット検索してみて下さい。かなり凄い内容であることがご覧いただけることと思いますが、要はまあブラジルで産出される鉱物で、これまでは主に宝石として扱われていたのですが、なんとまあ下記の通り、こんな効果があるそうです。

・水の分子を瞬時に弱アルカリ化する → お風呂に入れるとアルカリ質温泉風になる
・水を活性化する → まろやかでおいしい水が飲める、観葉植物が元気になる
・遠赤外線を放射する → 体をあっためてくれる
・界面活性効果がある → 汚れがよく落ち、抗菌・消臭効果がある
・ミネラル溶出による健康効果がある 等々

というわけで論より証拠、店主自ら「トルマリン砕石」と「トルマリン石鹸」を併用して、1ヶ月間、入浴時に欠かさず使用してみました。
いやこれはね、かなり凄かったっす!

<店主データ>
 -乾燥肌で、冬場はいつも肌が痒くなる
 -弱アトピーの気配あり(野菜不足になったり疲れがたまると肌に出る)
 -風呂上がりは保湿ローション(オードムーゲ)を使用。特に冬場は欠かせない
 -これまでは敏感肌用の低刺激性石鹸・シャンプー等を使用
 -そんなに長風呂タイプではない(いわゆるドボンシャン型)
 -そんなに温泉ファンでもない(泉質等には無頓着)
 -かなりの冷え性(手足の先は常時キンキンに冷たい)

<使用状況>
1.トルマリン砕石(一粒5-10mm程度)
 -500gほどをネットに入れ(キッチンシンクの三角コーナーや排水口用によく売られている
  アレね)、お湯をためる際に浴槽に入れておく
 -お湯をため始めて20分をおいて入浴(これ大事)
 -時に粗塩(ここでは「伯方の塩」を使用)軽量カップ1~2杯分をお湯に入れる

2.トルマリン石鹸
 -入浴時に固形石鹸専用の泡立てネットを使い、ぶくぶくに泡を立て、素手で体を洗う。
  スポンジ・タオル等は肌を痛めやすいので一切使用せず
 -でも洗顔はテキトーに洗うだけ
 -シャンプーの代わりに頭髪にも使用
 -洗髪後にリンス・コンディショナーは一切使用せず

<さてどうなった?>
1.トルマリン砕石
 -浴槽に手を入れた段階で「まろき湯」に変わっていることがはっきりと確認できた
  (どんなに熱くとも肌に刺さらない、かすかながらヌルリとした湯の感触)
 -湯に何も入れない状態と比べ、より体の芯から温まった
  ※粗塩と併用すると恐ろしいまでの効果があります。冬なのに風呂上がり後も
   汗だくでした

2.トルマリン石鹸
 -泡立ちが自然にきめ細かい(わざとらしくないクリーミィさ)
 -石鹸自体は少し香りがきついが、風呂上がり後は直接使用した肌からの匂いはほとんどない
 -洗い上がりは肌の感触がキトキトするが、これはグリセリンによるもので、水分を
  拭き取った後はすべすべになった
 -コンディショナーを使わずとも頭髪が滑らかになった
 -頭皮(特に生え際部分)の痒みが消えた
 -風呂上がり後はローションもさほど必要としなくなった
 -夜に悩まされがちな体の痒みがかなり軽減された
 -美白効果についてはマメに洗顔してないので特に自覚なし。店主、男の子だもん
 -ちなみにちょうど1ヶ月目で1個まるごと使い切りました。女性の場合、洗顔等にも使用
  するともう少し早めの消費スパンになると思います

とあれこれ書き連ねましたが、ワタクシ個人としましては、もう手離せません。トルマリン最高!ビバ・ブラジリアンパワーって感じで一人ではしゃいでます。
ここまで書いてさすがに皆さんもお察しのことと存じますが、ええ、もちろん商品宣伝の一環です(でへへ)。トルマリン原石の方はもはやどこにでも売られてますし、通販でも簡単かつ安価にお求めいただけます(中には中国産のモノもありますが)のであえて今回は取り上げませんでしたが、ミナスジェライス州の鉱産資源をもとに作られたトルマリン石鹸を限定少量輸入してみました。個人輸入レベルだと個数制限(なんじゃそりゃ!)がある上、一部は店主が自家消費しちゃいます。ご興味のある方、ブラジル産グッズを取り入れたライフスタイルを楽しみたい方、既にトルマリン石鹸を血眼になって探し回られている方はお急ぎ下さいませ(笑)。