ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

弦楽器大集合!

2006-08-30 17:25:59 | 弦楽器

全国600万のブラジル弦楽器ファンの皆さんこんにちは(そんなにおらんて)。
紆余曲折を経まして、この度リオから、サンパウロから、カヴァキーニョを中心とした弦楽器がどどっと入荷しました。ろくに弾けもしないのに弦楽器フェチの店主、今日はカラダの震えが止まりません。

今回はリオから以前ご紹介したRogério Santos(ホジェーリオ・サントス)。そしてサンパウロからは普及メーカーで有名なRozini(ホジーニ)、まあこれはとりあえずおいといて(笑)、今回の目玉はMater(マテール)という日本ではほとんど無名の職人さんの作品を世に知らしめるべく、店主ちょっとがんばってみました。

それでは各楽器のスペックおよび価格をご紹介します。ご参考までに。
【Rogério Santos】
-カヴァキーニョ<メイプル> 148,500円→133,600円(PUなし価格で更に10%OFFでご提供!)
 表板:ジャーマンスプルース
 側底板:メイプル
 ネック:杉
 指板:エボニー
 PU:あり
 ハードケース付属
(ひとこと)相変わらずどうしようもなく粗い仕上げですが音は最高です。メイプルならではの中音域の甘さがたまりません。典型的なリオの楽器の音といえます。惜しむらくはこの工房、はっきりいって楽器製作以外の部分で仕事がルーズ(苦笑)。それさえなきゃほぼ言うことナシなんだけどなあ・・・。

-バンジョー 135,000円→121,500円(いきなり10%OFF!)
 側底板:ハカランダ
 ネック:杉
 指板:エボニー
 PU:あり
 ハードケース付属
(ひとこと)ヘヴェラサゥンのマウロJr.が去年あたりからメインに使用しているバンジョー(ちなみにそれまではジョアン・バチスタ)。抱いてみての第一印象「デカい!重い!」圧倒的迫力です。しかもこんな爆音バンジョー見たことない。スゴすぎ。そこいらでパゴーヂやったら苦情きますよコレ。ルックスが今イチさえないので10%ディスカウントしちゃいます。

【Mater】
-カヴァキーニョ<ショーロ> 67,900円※店主の愛器となりました
 表板:ジャーマンスプルース
 側底板:インブイア(ブラジリアンウォルナット)合板
 ネック:杉
 指板:カブレウーヴァ
 PU:あり
 Vienaハードケース付属
(ひとこと)10万円を切るハイコストパフォーマンスが魅力の初~中級者向けカヴァコ。ボディが合板だからって甘くみちゃいけません。低音弦のズドーンという鳴りがボディ底板を伝って身体に響く快感はやみつきになりそう。最上級グレードの音のインパクトや繊細さにはさすがに及びませんが、濁りのない溌剌としたトーンは一聴の価値あり!

-カヴァキーニョ<クラシコ> 80,200円※完売しました
 表板:ジャーマンスプルース
 側底板:杉
 ネック:杉
 指板:カブレウーヴァ
 PU:あり
 Vienaハードケース付属
(ひとこと)10万円を切るハイコストパフォーマンスモデル第2弾!こちらは日本の気候にも強く、立ち上がりの鋭さが魅力の杉(シーダー)をボディ材に使用。こちらは単板。ショーロモデルよりワンランク上の音色を満喫できます。アリアスの杉ボディによく似ていますが、それよりも更にライトなサクサクッとした弾き心地が気持ち良いです。サイド&ボトムは経年変化で色が真っ赤っ赤になるにつれ音もどんどん良くなっていくので先が楽しみです。

-カヴァキーニョ<プロフェッショナルSP> 123,100円※完売しました
 表板:ジャーマンスプルース
 側底板:インディアンローズウッド
 ネック:杉
 指板:エボニー
 PU:あり
 Vienaハードケース付属
(ひとこと)Materのシリーズ最上級モデル「プロフェッショナル」。本来はハカランダとメイプルがメインのボディ材ですが、今回は職人さんが最も推薦するインディアンローズウッドで特別に仕立ててもらいました。店主の経験上ハカランダよりも日本の気候に弱くなく、粘り強くかつクリアなトーンが特徴のこの木材、実に店主好みの音。まさにサンパウロ系カヴァコならではのドンシャリの効いたサウンドですね。エボニー指板のしっとり感もグー。

-バンドリン<クラシコ> 113,600円※完売しました
 表板:ジャーマンスプルース
 側底板:インブイア(ブラジリアンウォルナット)
 ネック:杉
 指板:カブレウーヴァ
 PU:あり
 Vienaハードケース付属
(ひとこと)Materのバンドリン、これはイイです!インブイアの切れ味鋭く爽やかな広がりをもった鳴りが実に素晴らしい。ネックは細め。細部の仕上がりも文句なし。ハカランダのストリングケース、大いに嬉しいです。中堅シリーズですがこのクオリティは今すぐ店主を全国出張販売に行きたい気分にさせてくれます。ピックアップ装着タイプでハードケースがついてこの価格。絶対にお得です!

【Rozini】
-カヴァキーニョ(ストゥーディオ) 29,600円(本体のみ)※完売しました
 表板:マルフィン合板
 側底板:インブイア合板
 ネック:杉
 指板:パウ・フェーホ(テツノキ)
 PU:あり
 ハードケース:別売(18,900円)
(ひとこと)「とにかく安いのでいいからカヴァキーニョをやってみたい」という方にはこの1台。まあ上には上がありますがゼイタク言ってもきりがない。とにかく無理なく弾ければいい。あとはしっかり練習して、上手くなったら買い換えよう。そういう割り切った方にオススメのエントリーモデルです。それでも十分鳴ってくれますし、弦高やピッチもなかなかしっかりしたもんです。よく使われるパターンが屋外のパレード時に雨に濡れても構わずバキバキ弾き倒す、というやり方。オウ・ジーザス!

-カヴァキーニョ<クラシコ> 59,500円※完売しました
 表板:スウェーデン松(単板)
 側底板:ハカランダ合板
 ネック:杉
 指板:ハカランダ
 PU:あり
 Vienaハードケース付属
(ひとこと)さすがにStudioではちょっと、でも10万前後の予算までは組めない、そんなアナタにはコレ。Roziniの中堅ベストセラーモデルです。初めての方でしたら弾きやすさも音のパワーも十分満足いただけます。数年使い倒せば経年変化で音色もぐーんと良くなってきますのでじっくり付き合ってあげましょう。上級者のセカンドカヴァコにもグー。後輩に貸してあげるとかいったケースにうってつけです。そんなケースないか。

近日中に通販サイトにもアップ予定です。年内にできれば7弦ギターやヴィオラも入荷したいと思います。お楽しみに!ああ、弦楽器がと・ま・ら・な・い・・・。

胸キュンとはこういうことをいいます。

2006-08-23 18:03:36 | ライヴ

皆さんは「ベト・カレッティ」というアーティストをご存知ですか?
もし彼のことをまだご存知でなくて、なおかつ弾き語り系の音楽がお好きなあなた。何も言いませんので9/15(金)の東京・プラッサオンゼを皮切りに始まる日本ツアーの公演に是非足を運んでみて下さい。そして既に彼をご存知で、昨年ご覧になった方にはもはや何も申し上げることはございません。よね?

その甘く切ない声。高度な技術に裏打ちされたギタープレイ。ブラジル音楽の弾き語りの世界を余すところなく体現する男、ベト・カレッティ。ライヴ会場に居合わせた女性客は一人残らずとろけてしまいます。昨年も「ベトはあの時私だけを見て私だけのために歌ってくれていた」というちょっとなんかアレな発言をする女性ファンが続出したらしいですが、あながち冗談とも受け取れないエピソードです。

ジョアン・ボスコ、カエターノ・ヴェローゾ、そしてジョアン・ジルベルトに至るまで、まんまMPBスタンダードの如きハイクオリティな自作曲も絶妙に織り交ぜた圧巻のソロパフォーマンス。あの感動のひとときがまたやって来ます。昨年は稀にみるブラジル系来日アーティストの目白押しな「当たり年」でしたが、あのカエターノやフィロー・マシャード、それにセウ・ジョルジやヤマンドゥ・コスタらを差し置いて、その中でも個人的に一番感動したライヴだったのです(注:人には好みというものがありますのでその点ご承知置き下さいませ)。

・・・ちょっと。「この人アルゼンチン出身でしょ」って言ってるそこの人。なめてかかってますね。アナタがもしちょびっとでもポル語の歌を歌える方だったら金輪際人前で歌う資格なんかありませんよ。アナタ日本人でしょ(せせら笑い)。とまあ挑発的なことを書いてしまいましたが、実際にサンバタウンでベトのCDを薦めている時に、彼がアルゼンチンの人だと言った途端に興味をなくす方がちらほらいらっしゃるんですよね。悲しいことです。そうか、いっそ言わなきゃいいのか。

まあとにかくそれでも我らがベトはやって来るのです。昨年の初来日公演ですっかり日本の聴衆に魅了されてしまったベト、時をおかずして今年も約束通り再びあの素晴らしい歌と演奏を聴かせてくれる日が近づいています。

9/15(金)青山 プラッサオンゼ TEL 03-3405-8015
      1st 20:00~ 2nd 21:30~ (2ステージ・入替なし)
      Charge 2,800円(ワンドリンク付) ※飛び入りゲストあり!

9/16(土)舞浜 クラブイクスピアリ TEL 047-305-2525
      17:30 Open 19:00 Start
      Charge 3,150円

9/17(日)鎌倉 カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ TEL 0467-23-9952
      1st 19:00~ 2nd 21:00~ (2ステージ・入替制)
      Charge 2,500円(ワンドリンク付)

9/18(祝)東京日仏学院 ラ・ブラスリー TEL 03-3260-9639
      DJイベント Samba-Nova(16:00-20:00)でのゲストミニライヴ
      イベント入場料(ライヴチャージ含む) 2,300円(ドリンク別)

9/22(金)名古屋 カフェ・ドゥフィ
      TEL 052-263-6511
      19:00 Open 20:00 Start
      (2ステージ・入替なし)
      Charge 予約3,000円 当日3,500円
      (共にワンドリンク付)


9/23(土)青山 プラッサオンゼ TEL 03-3405-8015
      スペシャルゲスト:matsumonica
      1st 20:00~ 2nd 21:30~ (2ステージ・入替なし)
      Charge 3,300円(ワンドリンク付) 

9/24(日)山形 山寺風雅の国「馳走舎」 TEL 023-695-2011
      スペシャルゲスト:安井源之新
      18:30 Open 19:00 Start Charge 3,800円
      問合せ:山形ブラジル音楽普及協会/石郷岡(いしごうおか)さん
      bossacur@ma.catvy.ne.jp
 http://homepage1.nifty.com/~ishigooka/

(チケットのご購入及び席のご予約については、それぞれの会場にお問合せ下さい)

主催・企画・総合問合せ:インパートメント 担当:稲葉さん
TEL 03-5457-3264 ripcurl@inpartmaint.com

失礼、地元だけフォントがデカすぎました(笑)。
もう、ホント、行くしかねえっす。

満員御礼

2006-08-10 21:34:17 | 連絡事項

8/13(日)のマルコス・スザーノ・パンデイロワークショップは、おかげさまで定員に達しましたので受付を終了させていただきます。
初めての名古屋開催で先行きどうなるものかと心配しておりましたが、本当にたくさんのお申込みをいただき、厚く御礼申し上げます。
店主、会場であるBLstudioに本日下見に行って参りました。申し分のない環境であることを確認し、当日に向けてのモチベーションが一層湧き上がってくる思いです。楽しいイベントになることをお約束致します。

なお翌14日はスザーノ師匠の40ウン歳のお誕生日でございます。13日は盛大にお祝いしてあげましょう。大阪会場(15日)で祝福はさみうち攻撃をお見舞いしてあげるのも一興ですね。

ピカイア・パンデイロ・スペシャル来たる!

2006-08-09 14:00:02 | ライヴ

ピカイア・パンデイロ・スペシャル。
トランペッター渡辺隆雄と、パーカッショニスト小澤敏也からなる特殊音楽生命体「pikaia」から更に進化発展した、アフリカ~ブラジル北東部地域および日本に生息が確認されている未だに謎の多いバンド生物。現在わかっているのは下記事項のみ。

pikaia pandeiro special

渡辺 隆雄 trumpet, flugelhorn
リーダーバンド<pikaia><missing link>の他、忌野清志郎&The Nice Middle with New Blue Day Horns、林栄一5、藤井郷子オーケストラ、アケタオーケストラ、山田晃士<泥沼楽団>等、強烈なバンドの中で個性を光らせている。その他にもオリジナルラヴ('94-'97)のツアーサポートや様々なレコーディングにも参加。ジャズ~ロック~ワールドミュージックまでを股にかけて活躍する骨太なトランペッター。

小澤 敏也 percussion
ブラジル音楽を母体に、独自の音楽をアグレッシブに表現する造形派パーカッショニスト。パンデイロは、師マルコス・スザーノより高い評価を受けている。様々なアーティスト(増田恵子、オリジナルラヴ、高野寛、本田竹広など)と共演。現在、ミュージカル「ライオンキング」にも出演中。

中西 文彦 acoustic & electric guitar
ブラジリアンギター、特にバーデン・パウエルの奏法に精通する日本では数少ないギタリスト。'01年にはブラジル行きを果たし、サンパウロにてソロコンサートを開催。現在はブラジル音楽をはじめ、タンゴ、クラシック、ケルト、ロック等ジャンルを超えた様々なバンドで活動中。

宮川 剛 drums/percussion
九州芸術工科大学在学中より藤山英一郎氏に師事。Small Circle of Friendsを経て、忌野清志朗/ラフィータフィー、石井竜也、及川光博、大澤誉志幸、小林建樹、Saigenji、シアターブルック、鈴木茂、CHAR、矢野顕子、山崎まさよし、leyona等のレコーディング、ツアーに参加。近年はブラジリアンパーカッションをも駆使し、表現の幅を拡大中。

9/23にリリースされるファーストアルバム「Sangue」のレコ発チラシ裏には、かの中原仁さんより特大文字でこうコメントが寄せられています。

「社交辞令いっさい抜き、
『俺が今、東京で聴きたいのはこういう音楽だ!』
 と言えるバンドに出会うことが出来た。」


もうこれだけで十分でしょう。名古屋公演は
9/19(火)、得三(Tokuzo)にて19:00から。
前売¥2,700 当日¥3,000 お問い合わせ: 052-733-3709
■pikaia pandeiro special
[渡辺隆雄(tp)中西文彦(g)小澤敏也(per)宮川剛(perc)]
■×draaaw works
[岩田舞海・篠原富夫・柚木美里]

ちなみに他都市公演(なんか海外ツアーみたいね)は下記の予定。高知スタートかい!(笑)
9/ 6(水)東京・江古田Buddy Tel 03-3953-1152
9/11(月)高知・赤岡 道(タオ) Tel 090-1176-5545
9/13(水)高知・春野 泉嗣緑館 Tel 088-894-2859
9/15(金)熊本 Street Art-plex Tel 096-328-2424
9/16(土)福岡 New COMBO Tel 092-712-7809
9/17(日)山口 ポルシェ Tel 0839-24-4616
9/18(月)大阪 CHOVE CHUVA Tel 06-6225-3003
9/19(火)名古屋 Tokuzo Tel 052-733-3709 (ツアー千秋楽だぜい!)

パンデイロで表現しうる音楽の中、極めて濃い要素がここに凝縮されています。アルバムタイトル通り血沸き肉躍るパフォーマンスを目の当たりにできることでしょう。
国内200万のパンデイロオーナーの皆さん。わりと温厚な店主が敢えて挑戦的なことを書きますが、
これ観に行かんようだったらパンデイロ持っとる意味なんかあれへんぞな。


ちなみにメンバー全員サンバタウンのお客様です(笑)。宮ちゃん最近ごぶさたね。