ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

過去の清算というやつですか

2010-01-29 19:21:53 | 雑貨

こんにちは、マイケル寂聴です。嘘です!というよりてんで意味不明!
しかし人は死して名を残すと言いますが、マイケル某の死後のこのフィーバーぶり。何なんでしょう。
特に音楽業界からは、彼の死を悼むというよりは、この機に儲けられるだけ儲けてやろうというゲスな意図しか伝わってこないのですが、それはワタシの気のせいでしょうか、アオゥ!
ちなみに今は亡きギリェルミ・ヂ・ブリート翁は、「死んだ後に称えたりなんかしないでくれ。そんなものに何の意味もありはしない。生きているうちに目を向けてくれないか」と切実な思いを自身の歌に込めましたが、なんというか、やるせないですね。

そんな店主の今夜はビート・イット!的な所感はどうでもいいとして、久々にサンバグッズを通販サイトの方にアップしました。
モノはホワイトのオーストリッチ羽根。しかも70本まとめ売り。
十把ひとからげという言葉は使いたくないのですが、まあ、そういう感じです(笑)。
サンバタウンではもうこれ以上在庫として抱えていても仕方のないアイテムとなってしまった感があるので、思い切って処分価格にて放出してみました。白系のサンバ衣装を今年の夏に向けて計画しておられる自作OKのダンサーさんや、ひと夏のバカ騒ぎに参加することしか頭にないお気楽メンバーと違って、毎年肉体と精神をボロボロにしつつエスコーラ衣装準備に奮闘する製作班の皆さんに捧げます。
「滞留」という状態は風水的にも良くないっていうしね、ハハハ!(←何を言っているのやら)

あと、個人所有の中古楽器ゆえ通販にはなかなか載せづらかった、結構レアなバンジ(ぷぅ)を隠しイベント的にヤフ(べくしょーん)に出しました。ご興味のある方は「SCHETTINI」で検索をかけてみて下さると嬉しいです。よろしくどうぞ。

出てくる出てくる

2010-01-28 14:06:34 | CD

こんにちは、シー・シェパードです!嘘です!
ハリウッドスターらやミック・ジャガーから資金援助受けていようがそんなコトはこの際知ったこっちゃないんですけど、とにかくコイツら趣味悪すぎますね。この連中だけを見てると、世界の諸悪の根源はひょっとしたらアングロサクソンなんじゃねえかと思えてくるくらいにヤな感じがします。

それにしてもまあ捕鯨を巡る論争というものは、捕鯨国とそれ以外の国との間で長く激しく続いておりますが、一度として理性的・論理的な話し合いの場が報道されているのを見た試しがありません。ほぼ全てが欧米側の一方的価値観に基づく感情論で埋め尽くされており、マスコミもそれをわざと強調して、日本の視聴者の反感を煽り立てようとする思惑が見てとれます。捕鯨論争については、この際ですから是非ガチンコディベートの場を実況生中継(余計な演出・ヤラセはいらんからね)でTV放映していただきたいものです。けっこう視聴率取れるんじゃないかな。

余談ですが、ワタシが中学だか高校だかの時分に、かのミュージック・ライフ誌(懐かしいな)の特集で「日本を毛嫌いするアーティスト達にひとこと言わせて!」みたいなのがありまして、その中で「『日本のイルカ捕獲反対』とか言いながら毛皮のコート着てんじゃねえ」という読者からの投書が掲載されていたのを読んで爆笑した覚えがあります。ちなみにその投書の対象となった人物とは、オリビア・ニュートン・ジョンでした。ジョリ~~~ン。

さて、そんなDon't kill the whale(by YES)なシー・シェパードのテロ行為などはどうでもいいとして、そろそろこのネタをぜじろぐに書かねばと思います。

昨年の11月にトーキョーへ出かけた際、渋谷のBlen blen blenでグーゼン(ていうか遭遇確率はそんなに低くないと思うけど)中原仁さんと会った時のこと。
仁さんの紹介で、その隣に座る青年と挨拶を交わしました。彼の名はカンタス村田くん。そう、いま首都圏のブラジル音楽シーンで話題急上昇中の「カンタス村田とサンバマシーンズ」のリーダーであります。

その場で彼らの自主制作ミニアルバム「Saudade de Verão」(ライヴ手売り限定)を聴かせていただきましたが、まあカッコいいのなんの。何と言いますか「突き抜け感」が並じゃない。
かつて仁さんは彼らの音楽性を「サザン・オールスターズとファロファ・カリオカを足してクレイジーケンバンドのエッセンスを少し加えたような」という風に形容されましたが、ワタシも全くの同感で、他に付け加える表現がありません。
ついでに書かせていただくならば、ワタシはサザンの桑田フォロワーによくある「た・ち・つ・て・と→つぁ・つぃ・つぅ・つぇ・つぉ」発音のハンパなヴォーカリストどもが死ぬほどキライなのですが、カンタスくんの発声はそうではない!ちゃんと日本語。そこがとてもいい。そして実に歌がうまい。
こういう爆発力のカタマリみたいなバンドはぜひ名古屋でも一発ブチかましていただきたいものですが、なんせ12人編成、仮に呼べたとしてもいかんせんライヴの採算が・・・。
しばらくはCD聴いて我慢しましょう。

しかし関東圏は続々とすごい人材が出てくるなあ。

それに比べて・・・いや、言うまい!(←言ってるも同然)

おバカ映像

2010-01-27 16:03:14 | 日記

こんにちは、中原仁です。嘘です!
だんだんサンバタウン店主のつく嘘もヤバいラインすれすれになってまいりました。
それにしても仁さん今リオなんですねえ。いいなあ(遠い目)。

リオといえば、ワタシの友達の友達(←面識ゼロ)にGustavo Di Paduaくんというロックギタリストがそこにおりまして、主にヘビメタ方面で活躍しているのですが、そんな彼の笑えるYouTube映像を目にしてしまったのでご紹介をば。
あー腹筋痛かった。

Wave
(メロディラインのリズムが崩れずしっかりWaveしてるのはさすがブラジレイロ!にしてもハチャメチャです)

こちらの映像はリオを満喫中の仁さんに捧げます。
Hino do Flamengo (Flamengo's Anthem)
(メタレイロなフラメンギスタによるフラメンゴ聖歌。かなりおバカさんなキャラとみた)

それはそうとgooブログってYouTube画面の埋め込みが上手くいかないのはなぜなんでしょう。まあいいけど。
彼のソロアルバムもウチのBrasil Metal Unionアイテムに入れてみたくなりました。

ところで打楽器はどうなった

2010-01-26 10:55:50 | 打楽器

こんにちは、シーナ・イーストンです。嘘です!
ちょこっと調べたらまだ細々と芸能活動続けてらっしゃるんですね。スゴいな。ワタシも負けずにしっかり仕事しないといけません。

そんな9 to 5な店主の勤務時間などはどうでもいいとして(←年代バレバレやね)、今回は久々にパーカッションの話題を。
前々からいかんなーと反省しつつ、ここのところ通販サイトの楽器カテゴリがどんどん弱体化しておりました。特に打楽器部門。なんとかパンデイロだけで持ちこたえてきた感すらあります(実際そうじゃん)。
このままでは日本全国のサンバチームからシカト・コンプレット(完全無視)を食らう日もそう遠くはないような気もしてきましたが、サンバ楽器の方は別途おいおい手を打つとして、今回はサンバタウンの倉庫(ていうか民家の一室)に眠りっぱなしの品々を片っ端から通販ページに大放出品としてアップしてみました。

で、どっさり出てきたのがチンバウ。いやあ、思わずすぐ後に(笑)を入れたくなりますね。
というわけで人知れずウインターチンバウフェスタ開催中!
アシェ系の演奏という正攻法ではなかなか需要のないチンバウですが、アタバキがどーしても手に入らないカポエイリスタにもオススメ。皮ヘッドに張り替えるとアタバキにかなり近い音感になります。日曜大工が得意な方にはボディを思い切って切り詰めて、チンバ(要はコーンヘッドのタンタンね)にカスタマイズするという荒ワザもあります。但しカット部の内側・外側ともちゃんと補強しようね。

かなり前からお預かりしていた、安井源之新氏がかつて愛用した楽器群もようやく公開(サボりっぱなしだった・・・)。あとPearlの小物系パーカッションも処分価格にて大放出!(大ってこたないか)
ヒマつぶしにご覧いただければ幸いです。

・・・なにか?(笑)

忘れた頃にDi Giorgio

2010-01-25 19:13:01 | 弦楽器

こんにちは、陸山会です。嘘です!
さて、サンバタウンは4億円あったら土地を購入するでしょうか。しないでしょうか。
そんなどうでもいいようなコト書いてると2ちゃんねらーあたりに「知るかヴォケ」とか言われそうですね。ちなみにワタシは「日本の痰壺」こと2ちゃんねるのような世界には極力立ち入らないようにしています。

というわけで、Di Giorgioのヴィオラゥンちゃん達の出荷準備が整いましたので、通販サイトの方にもアップしておきました。
今回はTarregaのクラシカル「飴玉」ペグ仕様(趣味でブラックナイロン弦をカマしてみました)、そのノーマル仕様、Author3、Classico38の7弦が補充されています。
その他Classoco 38TM、Estudante18もありますのでよりどりみどり状態です。ちなみにぜーんぶ弾きやすいと大好評の平ネック仕様なんであります。


(おお、ラベラ850B?!しかしてその実体はダダリオちゃんのPro ArteノーマルBlackなのでした)

また東京・渋谷のbarquinhoさんにも今週のうちにTarregaの飴玉ペグ+ブラックナイロン弦仕様を1台お預けする予定ですので(とか言いながらまだヒガシノさんに連絡してなかったよ)、関東圏にお住まいでご興味のある方は是非barquinhoさんでの試奏をオススメします。
ほろ酔い気分でイイ感じになった勢いで買ってネ!(カタカナやめれ)


(かーなーりジョアン気分)

50%精米歩合のごとく

2010-01-21 18:38:15 | パンデイロ

久々にぜじろぐを一週間もスッ飛ばしてしまいました。
その間何をしていたかと言いますと、

ひたすら庭いぢりに没頭していたり(マジ止まんねえ)、

昼間っから山形正宗のしぼりたて新酒をちびりちびりとやってたり(おいおいおい)、

2月に予定していたブラジル再渡航が現地サイドの都合で翌月にずれ込むことになって落ち込んでしまったり(相手はブラジルだぞ)、

無理やりその気分転換として仕事部屋の整理整頓に力を入れたり(今ごろかい)、

まあしょうもないことでダラダラと過ごしていたわけなんですが、そうそうサボってばかりもいられず、パンデイロの製作も並行してやっておりました。

今回は丸フープ平フープの両タイプを1台ずつ手がけましたが、これまで造ってきたものに比べ、塗装・研磨レベルを更にレベルアップさせました。昔は「艶消し」オイルフィニッシュと称していたのですが、1,500番手以上のところまで研磨処理したら、艶消しどころか今度は光沢が出てきました次第。もうテッカテカでやんす。

そして平フープの方は、プラチネラ窓枠を削って12mmから15mmまで広げ、アーチの深いプラチネラを仕込みました。こうすることで音のコシが強くなり、より存在感のある鳴りを手に入れることができます(丸フープの方はスザーノ奏法での使用を意識して、そのままの12mmにしてあります)。

そんなわけで、また少し改造スキルがアップしたようです。
ゼジの研磨レベルが26になった!
ゼジのプラチネラ叩きレベルが33になった!
ゼジは皮ヘッドロゴ消しの術をおぼえた!


まあ、評価して下さるのはお客さんですので・・・。
自己満足に陥らないよう、これからもオーナーさんからの意見をフィードバックしていただきつつ、柔の道に邁進すべくひたすらに研鑽してまいる所存です。って前にも使ったなこのネタ。

ここで連絡事項をひとつ。
サンバタウンで承っておりますパンデイロの改造について、今年からハンドメイドプラチネラとボディ塗装・研磨の料金をそれぞれ見直し致します。要は作業の手間がそれぞれ料金とアンマッチだったため。詳細はこちらでございます。
プラチネラの交換がよりおトクになっております。前々からお持ちのパンデイロの音にご不満がおありの方はこの機会に是非ご相談下さいませ。

しかし、改造技術については自分でもどうしてもまだ物足りないところがあと二つ三つ。
それは(つづく!)

Cafe Dufi CD販売 1月のラインナップ

2010-01-15 15:40:34 | 日記

こんにちは、Café Dufi水野です。嘘です!慌てて嘘です!

ということで、本日ようやくDufiさんの委託CDローテーションをやってまいりました。
今回のラインナップはこちら。
G.Viscardi& M.Ruzitschka/ Coffee & Music
Claudio Lyra/ Em paz com os meus
Dani Gurgel e novos compositores/ Agora
Doces Cariocas/ Doces Cariocas(Sweet Cariocas)
Érika Machado/ Bem me quer mal me quer
Jair Oliveira/ Simples...
Ligiana/ De_amor_e_mar
Rio Maracatu/ Lapada
Seba Ibarra/ Palimay


いやそれにしてもDufiさんにはインパートメントさん・大洋レコードさんの取り扱いアイテムが実にハマっています。
大好評のCoffee & Music(ディモンシュさんプロデュース)も引き続き置かせていただいております。

そして「なぜ今?」という感じのタイトルも織り交ぜておりますが、クラウヂオ・リラのCDはこれが国内流通在庫としては最後の1枚。Dufiさんで完売できたら、そうじゃのう、ワシゃあ、もういつ死んでもええ・・・(←誰なんだよオマエ)。

9つめのCDはアルゼンチンのセバ・イバーラ。カッコいいです。ブラジル音楽ファンにも是非。

アルゼンチンで思い出しましたが、来週1/21(木)に、名古屋大学にて18:00より、タンゴのイベントがあります。南米圏の来日アーティストが名古屋でライヴをやるときはいつもご一緒させていただいている西村秀人さん主催です。詳しくはこちら
そういえばワタシは名古屋に来てから20年近くたつのにまだ名大の構内に入ったことないな。ま、いいけど。

ついでにランチもDufiさんで済ませてきました。写真をいつも撮り忘れるんですが、ここのランチのコストパフォーマンスときたら、東京の方が「ありえん」といつも絶句しています。毎回選択に迷いますが、今日は「じゃこと青じそのペペロンチーニ」をチョイス。食後にマロンアイスクリームのエスプレッソがけ。前に松田美緒ちゃんに教えてもらった食べ方ですが、これがまた美味いの美味くないのって、まあ美味いんだけどね。バニラじゃダメなのだ。マロンがいいのです。栗アイスです。これ、かなりオススメ。

へっぽこ携帯カメラでCD棚を撮ったんですが、あまりのショボさに閉口。デジカメ持って来ればよかったかな。かといって今持っているデジカメの方も、かさばって持ち歩く気になれんわ電池の消費が早すぎるわ、おまけにレンズカバーの開閉部が故障してしまったので、帰りがけにヤマダ電機に立ち寄り、お手頃な薄型デジカメで大変気に入った色を見つけ、ついでとばかりに勢いよく買ってしまいました。ブイ。

土曜は休みなので、最近ハマっている庭仕事に没頭します。わくわく。
なんか初デートを明日に控えた中高生のような気分です。うそうそ。

ロングランですな

2010-01-13 23:41:17 | DVD

社長、大変です!(誰が社長や)
サンバタウンは相変わらず個人事業形態ですので、ワタシ(ゼジ)の肩書きは今もって「代表」のままです。

そんな店主の放置されっぱなしの法人化計画などはどうでもいいとして、今回も立て続けにDVDの話題。

毎月のようにブラジル音楽ソフトをお買い求めになって下さる天晴れなお客さまならどこかで目にされたこともあるかと思いますが、Samba Social Clube(サンバ・ソシアル・クルビ、以下SSC)という企画のライヴDVDがありますよね。現在第4弾までリリースされています。
このSSC、元々はアルリンド・クルスやベッチ・カルヴァーリョらが中心的パーソナリティとなって始まったTV番組だったかラジオ番組だったか、えーと、すみません、調べるのめんどくさいし、おまけに眠たくなってきたんで割愛します。

そのSSC(笑)、まあ要するにサンバの名曲をいろんな出演者が入れ替わり立ち代り歌うという何の変哲もないライヴ映像なわけなんですが、やはりパウラゥン・セッチ・コルダスの製作総指揮ということもあって実に出来が良く、当時のCasa de Sambaシリーズに比べると、バックバンドの完成度も出演者の真剣度も比較にならぬほどSSCの方に軍配が上がります。やっぱフルートにエドゥアルド・ネヴィスが入るとイイねえ。

ところが一度成功しちゃうと(商品でもイベントでも共通してますが)、二匹目のドジョウを狙いたくなるのが人の性(さが)というもの。そうしてこのSSCはあれよあれよと第4弾まで出ちゃったわけであります。
そしてワタシ自身、こういうシリーズ連発商法がとてもキライなので、SSCも第2弾以降は真剣に観ていなかったというのがホンネです。

さて、そこで。
この第4弾
なんとなくパッケージの裏面を見ましたらば、凄いことが書いてあります。

Roda de samba em homenagem a Paulo César Pinheiro
-Casuarina, Diogo Nogueira, Teresa Cristina, Moacyr Luz, Fábio Luna,
Marcelinho Moreira, Ovídio Brito, Samba de Fato e Sururu na Roda


つまりボーナストラックとして、
パウロ・セーザル・ピニェイロに捧げるホーダ・ヂ・サンバ映像
が入っているということなんですよ、カマラー!(誰がカマラーや)

いや、メインのライヴ映像も確かに素晴らしかったです。
ベッチ母さんも最近はずいぶん調子を取り戻してきたし、ヂオゴ・ノゲイラときたらどんどん歌に色気が増してるし、カエターノもちゃんと弾き語りやってくれるし(どうでもいいけどホントこの人は客演時の服装がはなはだしくダサいですよね。羽織ってるパーカ、ほとんどドカジャンですよ)、D2のパフォーマンスも今回は当たり。アルリンド・クルスと新星アリーネ・カリストのコンビもグーだし、ゼリア姐さんとアミルトン・ヂ・オランダ&ニウジ・カルヴァーリョの組み合わせは最高にキマってます。

それでもこのボーナス映像こそがこの第4弾のハイライトと言えましょう。
ヴィニシウス亡き後、ブラジル音楽界を背負って立つ偉大なる作詞家パウロ・セーザルを前に、ホーダ・ヂ・サンバならぬサンバ役員会議のような厳かな空気感そしてテーブルのレイアウト(笑)。
会議出席者、もとい、出演者たちの歌と演奏の気高さときたら只事ではありません。まるでホーダ・ヂ・ショーロみたい。
特にSamba de FatoとSururu na Rodaの2グループが常任メンバーとして加わっており、その演奏は絶品の一言。そいつがたっぷり8曲も!
そして歌は若手にまかせっきりにし、本人はあくまで名誉会長的ポジションを貫くパウロ・セーザルのわきまえっぷりや良し!大人はね、やっぱこうでないとね。

これを観て「うーん、あんまり・・・」という反応を見せる人がいたら、残念ですがその方のサンバ適性はゼロです(断言)。無。ナーダ。
ヂオゴ・ノゲイラが歌う、在りし日の父ジョアン・ノゲイラのヒット曲「Espelho(鏡)」。父と息子の絆そして家族愛を綴った歌詞に、感極まって歌を一瞬詰まらせ、目を潤ませるヂオゴにもらい泣きしないヤツにサンビスタを名乗る資格なんざありゃしねえ!(落ち着け店主)

そんなわけで、このSamba Social ClubeのDVDシリーズ、奇しくも第4弾にしてワタシの中では最高傑作となっています。って評価軸がそもそも本編から外れてるしぃ。
皆さんも途中で予断を入れて見切りをつけず、情報を集めて当たり盤を見逃さないようにしましょうね。
以上、スポーツでした。一旦コマーシャルです。

今さらながらウィルソン・シモナルを悼む

2010-01-10 23:09:13 | DVD

こんにちは、ウィルソン・シモニーニャです。嘘です!
本当はマックス・ヂ・カストロです。それも嘘です!

年初に入荷してきた新譜の中では、特にウィルソン・シモナル関連の映像が心に残りました。
ひとつは彼のドキュメンタリー映画、Simonal-Ninguém sabe o duro que deiであり、もうひとつは彼に向けたトリビュートライヴ、O baile do Simonalです。

ヤングサンバとかソフトロックだとかふざけた音楽カテゴリー名がまかり通るようになった昨今ですが(そのワリには店主も面白半分でよくこれらの言葉を使うことがあります)、このウィルソン・シモナル・ヂ・カストロという人は、60年代にはかの「帝王」ホベルト・カルロスと人気を二分したこともあるほどの人気シンガーでした。でした、というのは既に故人(確か2000年没)だからであります。

彼の手、いやノドにかかれば、サンバもボサノヴァもソウルもブルースも、もう何でもござれ。いろんなコンポーザーの曲を歌ってきましたが(よく言う『インテルプレチ』というスタイルです)、その類い稀なる歌唱力で、作曲者本人のオリジナル版よりもヒットを飛ばしてしまった、なんてことも日常茶飯事でした。

不幸にも彼は1972年に反体制ミュージシャンらの情報を軍事政権下の諜報活動組織(DOPS)にタレ込んだという嫌疑をかけられ、芸能界から抹殺されてしまいます。ドキュメンタリーフィルムの中で、彼の息子ウィルソン・シモニーニャはこう言います。
「74-75年から92-93年までの間というもの、ウィルソン・シモナルは存在していなかったんだ」

今の日本におけるブラジル音楽ファンの間でウィルソン・シモナルがどれだけの人気を博しているのかはよくわかりません。
しかし彼を知ることは、同時に60年代以降のブラジル音楽の歴史を知ることでもあります。

90年代に入り、ようやく彼の身の潔白が証明され、ブラジル国民が再びシモナルに温かい目を向け始めた頃、皮肉にも彼は不遇の時代にアルコールに溺れたことが原因でほとんど肝硬変の状態に陥っており、それがもとで62年の生涯に幕を下ろすこととなってしまいました。ちょうど10年前の2000年のことです。何という悲しい運命でしょうか。

シモナルの二人の息子(シモニーニャとマックス・ヂ・カストロ)も、今やブラジルを代表する実力派ミュージシャンへと成長しましたが、彼らの音楽人生の大部分に、父の偉大さを世に再認識させたいという想いが込められていることに疑いの余地はありません。
そんな二人のプロデュースによるウィルソン・シモナルへのトリビュートライヴの出来が悪かろうはずがありません。
ルル・サントスの歌うイントロダクションに始まり、セウ・ジョルジ、サムエル・ホーザ(スカンキ)、マルセロD2(久々にカッコいいD2を見た)、マルチナーリア、フェルナンダ・アブレウ、ヂオゴ・ノゲイラ(この男、最近ヤバすぎるくらい芸達者になってます)、ペリクレス&チアギーニョ(エザウタサンバ)、フレジャー(笑)、マリア・ヒタ(様変わりしたなあ)、サンドラ・ヂ・サー(相変わらずすげえなあ)、パララマス・ド・スセッソ(健在だ・・・)、オルケストラ・インペリアル(あはははは、モレーノさんだ、モレーノさんだよ!)、エヂ・モッタ(ハマってます)、そしてカエターノ・ヴェローゾといった強烈ゲスト陣が、よく練られたバックのファンキーな演奏を背に、それぞれの芸風を遺憾なく発揮しております。

しかし一番感動的なのは、言わずと知れた二人の息子の出番。特にシモニーニャの歌ときたら涙なくしては観られません。

今回の貴重なDVD作品の流通を機に、ウィルソン・シモナルの音楽がクラブのフロアとかでもっとガンガンかかるようになったら嬉しいですね。

今日は一日じゅう仕事部屋の整理整頓。キレイになった空間で気分も爽快、久々にレコードに針を落としてゆっくり音楽を楽しみました。
音源はもちろんシモナル。74年のRCA移籍第一弾、"Olhaí, balândro...é bufo no birrolho grinza!"の国内プレス盤(笑)。
最高です・・・。

ハチマキバンダナよ、永遠なれ。

つらつらと

2010-01-07 11:18:03 | 日記

特にテーマなく書いております。

カエターノの話題のドキュメンタリーフィルム、Coração Vagabundoを友人に観せてもらいました。
彼はけっこう下ネタがお得意のようです。
しかし日本語(しかもかなり出来がいい)をはじめ各国字幕を完備しておきながら、なんでリージョン4なのよ?!ありえん。残念ながらウチでは取り扱う予定はありませんので、悪しからずご了承下さい。
どうでもいいですがツアー映像として名古屋は見事にスッ飛ばされております。ふん。

ところでツアー中のカエターノの独白に「もう僕らのギターは、北半球の気候に慣れないといけない」という一言があってハッとしました。
そうなのだ。やはりブラジルで造られた弦楽器は、日本の気候に馴染むのに少し時間がかかるんである。

今年最初の新譜がちょびっとだけ到着しました。興味のあるやつだけ引っ張ってきております。
中でもずっと楽しみにしていたサンパウロの散髪屋ショラゥン、ゼー・バルベイロのソロが期待以上の素晴らしさで、どうもご馳走さまって感じです。かなりリオっぽい音で驚きましたが、やはりパンデイロのアクセントはサンパウロ的。パウリスタってアレかなあ、意識的にカリオカの二拍目アクセントに背を向けて独自路線を貫こうとしてるのかしらん。
今度ブラジル行ったらこのおっちゃんに髪切ってもらいながらショーロ談義に花を咲かせるのも面白そうです(←そんなにしゃべれるわけがない)。

テレーザ・クリスチーナのバックバンドだった(あえて過去形表現)グルーポ・セメンチのカヴァキーニョ奏者ジョアン・カラードのソロと、リオのマニアックなモダンショーロユニット、ハーボ・ヂ・ラガルチッシャ(ヤモリのしっぽという意味)のヴィラ・ロボス集が予想外の作風でびっくり。イキのいいリズミカルなサンバ/ショーロを期待してたらハズレ気分になるかも。しかしいずれも玄人リスナー向けのめちゃめちゃハイクオリティな作品なのであります。

サンバタウンではもうすっかり取扱い量が減ってしまいましたが、毎年恒例のエンヘード集も入荷。
本場ブラジルでは、カーニバルとしてのサンバってどうなっていくんだろうとつくづく思ってしまいます。
これは陳腐化なのか、それとも「やっぱコレでしょ」という永久不滅のパターンなのか。
それにしても今は断然サンパウロの方が元気ありますね。こういうソフトひとつにしても(なんせ今回はCD・DVDのセットだ)意気込みっちゅうものが感じられます。好き・嫌いは別としてね。

ひととおりチェックが終わってから通販にアップします。

Guinga新年

2010-01-05 12:50:13 | 純米酒

相変わらず意味不明なタイトルで2010年最初のぜじろぐ記事を飾ってしまっておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い致します。
ちなみに営業は明日からのスタートとなります。

休み中はもっぱら家のことに没頭し、大掃除から不要物の廃棄処分、そして長年ほったらかしにしていた庭の整備にいよいよ世帯主として重い腰を上げ、脚立に刈り込みバサミ・剪定バサミなど買いこんで、にわか庭師として大いに盛り上がっております次第。いやそれにしても楽しいですね庭仕事。やり始めたらもう止まりません。
ワタシの自宅は築40年の古い民家をリフォームしたものなのですが、住み始めてからこの10年、家を楽しむということにまったく触れぬままでした。庭に生えている木の種類すらろくにわからぬというのは、ちょっと寂しいものであります。
よっぽど心にゆとりのない生活をしてたんでしょうね。

さて、そこで。
プライベート面での今年の目標は「目指せ日本のオヤジ」。
今年こそは我が家の「苔の庭」を復活させたいと思います。
苔の庭、と聞いてデヴィッド・ボウイの「ヒーローズ」に収められたMoss Gardenという曲を思い浮かべたブラジル音楽ファンの方はワタシと文通しましょう。
庭仕事のあとは、縁側で純米酒を一杯。一杯といわず二杯(通販仕事の方はどうした)。
そういうライフスタイルを今年こそは実現させたいと願っております。

しかしながら仕事は仕事として、ちゃーんとブラジルの方を向いてマニアックに突っ走ります。
仕事における今年のポリシーは「やりたいことをとことんやりたいようにやる」です。
他人の意見や思惑に振り回される八方美人店主はそろそろ卒業し、サンバタウンとしての持ち味・アイデンティティをしっかり持って、信念ある経営に努めたいと思っております。
そのため、外部からのご依頼(特にボランティア的ニュアンスの濃いもの)は今後ほとんどお受けできなくなるかもしれませんが、どうか予めご容赦下さい。

ところで昨日、名古屋の誇るバイーア料理の店、我らがサルバドールのシェフ・エルクラーノ氏(以下ラーノ)が我が家に遊びに来てくれました。
趣旨は純米酒の利き酒会。
そう、ラーノもワタシと同じく純米酒を勉強中の身なのであります。良き哉。


(山形正宗 純米吟醸 雄町に驚嘆のラーノ。ふふふ)

神奈川の「相模灘 特別純米 美山錦」の1本を除き、残る9本全てが山形酒。
いやあ楽しんだ楽しんだ。

驚くべきは、ラーノの味覚の鋭さ。
ワタシがいつもお世話になっている「正酒屋 六根浄」の熊谷さんがつねづねコメントされていることを、ほとんどピタリと言い当てていました。
こちらが何も言わずとも、「男山 出羽豊穣 出羽燦々5年氷温貯蔵」「山形正宗 純米吟醸 雄町」の2本に驚喜したというのはさすがという他ありません。
「この二つはサムライみたいな酒だ!」という彼のコメントが印象的です。

もちろんその他にも、
山形正宗 純米吟醸 秋あがり 山田錦
山形正宗 純米吟醸 うすにごり 出羽燦々
楯野川 純米吟醸 本流辛口+8 出羽燦々
楯野川 中取り純米 美山錦
相模灘 特別純米 美山錦
純米酒 六根浄
純米酒 プレミアム六根浄 山田錦3年熟成
米鶴 米の力 純米亀酔

といった錚々たるメンツを次々試していきましたが、それぞれに的確な感想を述べていくラーノ。日本にいるシェフとしては初めて「高級料理ブラジル協会」の一員に登録されたというのはダテじゃありません。


(ラーノ持参のおつまみ。モルタデッラのライムがけ、ヤシの新芽パルミット、そしてドバイ直輸入・ピスタチオのトースト。どれも合う!)

そんなわけで、2010年はいきなり純米酒ワールドからスタートしました。先が思いやられます。
次回からはちゃんとブラジル音楽ネタに復帰しますね。