荒巻豊志の整理されないおもちゃ箱

日本一下手なドラマーです。仕事の話をすることはこのブログではめったにありません。

AKBのコンサート総括2

2011-07-24 13:56:28 | 「AKB48」
昨晩は土曜の西武ドームに参戦したヲタ友と長電話。
2ちゃんやいろんな人のブログでも軽く情報収集。
初日よりも20分以上は長くやり、曲数も45曲。セットリストは割愛するがわりとノリがいい曲が多く、メンバーも客を盛り上げるのに一生懸命で初日の糞ぶりとはうってかわって、楽しいものだったらしい。

まぁ、どんな曲でもショートバージョンなのだから俺はどうでもいい。俺としては歴史的にダメダメだった金曜日の目撃者になれたほうが全然嬉しい。

金曜日のセットリストについて、アルバムからの曲が多いことに不満を漏らすものが多いが、41曲中の11曲だ。取り返しはつくはず。
俺の好みはおいといて3つほど周囲を見渡して失敗だったと思えるところをあげておくと。

1.マジスカの寸劇
これは冒頭で盛り上がる客に冷や水をあびせることになったのは間違いないだろう。続けて4曲マジスカの楽曲をやったことも含めて、いわゆるつかみに失敗したことが最後まで尾を引いたように思える。
土曜日はこのマジスカ楽曲をアンコールにもってきたようだが、やはり少しだれた感じがしたと聞いた。

2.知名度の低いメンバーと楽曲
SKE48が盛り上げてくれた会場をどん底に陥れたのが、NMB48、SDN48、チーム4、研究生の連続登場だった。俺は最高だったのだが、まわりは座る客多数。NMB48にとってはいい体験だったに違いない。いくら一生懸命やっても手応えが全くない感じがしただろう。AKB48が好きだといっても、名前と顔が一致するのが10人程度という人たちにしてみれば、この時間は「なんで知らない人が延々とでてるの」という気持ちを持つのは当然であろう。
SDN48もしかり。NMB48以上に???マークがスタンド席を支配していた。
「野菜占い」は昨年の「野菜シスターズ」に比べてインパクトにかける。
続けてチーム4が歌う「黄金センター」と「アンチ」は盛り上げ方によってはいい感じになったはずだ。「黄金センター」は歌詞にmixが使われているもので、こういうのを機にmixを知らない客も大勢いるだろうからMCを兼ねて「みなさん、ちょっと、練習してみましょう」とかやったってよかったはず。
思えばAKBのMCはどうにもおかしなところがある。よく劇場で「みなさん、○月○日に発売されたニューシングルの○○はもう聴いていただけましたか」と問いかけるが、たぶん全員が「発売されて何日たったと思ってんだ?。劇場にくるやつで聴いてないやつは一人もいないよ」と思っているだろう。こういうセリフは大会場でこそやるべきなんだが。
とりわけ、最悪だったのは研究生による前座ガールズの3曲。これはCDになっておらず、劇場にいくかDMMで観ることしか出来ない曲だ。しかもノリがいいとはいえない。演じた研究生にとっては公開処刑に等しい。昨年の東京秋祭りでは二日で3万を集めるのにやっとだったことを考えたら、今回は三日で8万人近くを動員することになる。この増えた5万人がみな濃いヲタになっているわけではないことを読みきれなかった最大の失着だろう。

盛り上がりたいということと、一体感を感じたいということは一緒とは限らない。各々が好き放題に叫ぶことで自分は盛り上がっているかもしれないが、会場が盛り上がってないことがあるのと同じだ。
金曜日は声すらほとんどあがってなかったが、土曜日だってアンコールの声援はバラバラだったと聞く。広い会場ではアンコールの声が揃うのは至難の技ともいえるが、合わせようとしなければ合わないことも事実。今のAKBの現場には盛り上がりたい人は大勢いるが、一体感を感じたいということはどうでもいいと思っているものが多いように思われる。結局は、MCを含めたパフォーマンスではなくて、楽曲のノリのよさが盛り上がるかどうかを決めるということにしかなっていない。
AKBのコンサートは耳から入ってくる情報が貧相だから、それを補う視覚からの刺激が欲しい。だけど、大会場ではその視覚からの刺激がほぼ得られない。もっといろんな工夫をしなければならないということだろう。

3.みじめなアンコール
当然といえば当然だが、シングルメドレーはさすがに盛り上がってくる。しかし、一体感を産まない盛り上がりは高揚感ではなくヤケクソのようにもみえた。ちなみに、俺はこの時点でも取り返しはつけられたのではと思っている。ショートバージョンにせず、フルでやれば全く違っていたと思う。こういうときのメドレーは逆効果としか言えない。それだけ冷え切っていたということだ。
アンコールタイムに入るが、声がでてない。手拍子も皆無。アンコールはないかも?とも感じた。それはそれでよし。かつて、布袋のライブ、2002年のツアーでの千葉公演、渋々出てきた布袋が一曲だけ歌ってアンコールをやめたことを思い出した。この体験は俺にとっては常にライブに臨むときは意識にある。続けることがお互いの不幸になると思うからこその英断は受け入れられないが受け入れざるを得ない。そこはアーティストとオーディエンスの信頼関係に基づいている。 これだけやったのにという自負心があるからこそやめられるのだ。しかし、この日のAKBはアンコールをやってしまった。これがますます悪循環に陥ることは当然だった。
ステージに全員が登場し、謎のパフォーマンス。意味が全くわからない。土曜日はこれをやらなかったようだが、これが何をしたかったのかが明らかになることはないと思われる。
パフォーマンスが終わると「フライングゲット」「River」「Begginer」さらには新曲と続くが、この段階で混雑する会場をいち早くでようとする客が退席を始める。そして、最後のMCだが、各チームのキャプテンが登場する中でチーム4だけはキャプテン不在なため登場しないなど俺には不全感が伴う中で、「最後に盛り上がってください、これからWonderland」とたかみなが言ったときの会場の冷めた空気は、最初から空回りした歯車が最後までかみ合わなかった3時間を象徴していた。
本当の最後の曲は、この次に歌われた「ここにいたこと」だったが、全員がステージに出る中、続々と退出者が増える。俺の周りもいつしか人がいっぱいになってた。AKBの数少ないバラードで一番知名度が低いと思われるこの曲にしたのも大失敗。
結局、規制退場が告知されるがすでに大勢に客が席を離れているため意味をなさず、なし崩し的に終了。スクリーンには本来は今日の公演の余韻を味わうためのダイジェスト映像が流されているが、これもなんの意味ももたなかった。



以上は俺が俺の耳目に入る範囲で感じたもの。人によっては受け取り方はさまざまだろうが、スタンド席にいたら概ねこういう感じ方だとは思う。
他のアーティストとは一概に比較できないのがAKBだとしても、ならば、もっとリハーサルをやって内容を作り込まなきゃダメだね。
こういうグダグダ感があるからAKBはやめられない。とはいえ、ショートバージョンで数十曲も暑苦しいヲタに囲まれて観る気はない。だいたい一年間ファンをやって、感覚がつかめてきた。ショートバージョンのオンパレードになる大会場でのコンサートには二度といかない。年明け恒例のセットリストベスト100もいかない。野外コンサートは東京秋祭りの思い出があるからいってもいい。
さて、夏のツアーはどんなもんやら。まぁ、俺みたいに盛り上がりたいわけではなく、一体感を感じたいとかそんなこともなく、好きなメンバーがいるというわけでもなく、にもかかわらず富山だ滋賀だと遠征までする偏屈野郎が満足する空気を作れるかどうか楽しみだぜ。




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2 コメント

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Unknown (おっとっと)
2011-07-25 00:17:26
3日間分、セットリストを見ましたがどの日のものでも
もし自分が行ったとしたらかなりテンションが下がるだろうなぁ、と思いました。

観客が望んでいたであろう大きなサプライズもなく、セットリストも宣伝のためのようなもので
コンサートだからこそというスペシャル感もなく…
その上、会場が広いためにメンバーも遠いでしょうからお金をもらったとしても行きたくないかも
とまで感じました。

これからどんどんつまらなくなっていきそうな気がしますね。
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Unknown (荒巻豊志)
2011-07-25 11:21:39
おっとっとさん、こんにちは。
AKBに求めるものが、ファンの拡大とともに拡散していることを運営は知っているものの、ファンの側がそれを自覚できないことの悲劇だと思っています。さらに、タイアップメーカーや各プロダクションへの配慮とかもあるかもしれません。

サプライズを求めている人は多いでしょうが、そんなものよりも一曲でも多くやってくれという人もいるでしょう。公演曲のメンバーシャッフルでみたいという人は多いでしょうが、シングル楽曲をきっちり(昔のやつとか)やってほしいという人もいるでしょう。これらをなるべく受け入れようとしてショートバージョンにすると、俺みたいに不満をいうやつもいるし・・・。もっとMCをやってほしいという人もいれば、必要ないという人もいるし。

ただ、運営もメンバーも気づいたと思いますよ。観客にあわせようとするともう収拾がつかないということを。だから、伝える側が主導権を握って、「これをやりたいんだ、ついてきて」という姿勢をみせなければいけないってことをね。
「聴きたい曲はなかったけど、いいパフォーマンスだったよ」と言われるようになる日がAKBに訪れるのかどうかはわからないけど、ゆっくり見守っていきたいと思っています。
ただ、大会場はもうごめんですけどね(笑)。
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