荒巻豊志の整理されないおもちゃ箱

日本一下手なドラマーです。仕事の話をすることはこのブログではめったにありません。

AKBのコンサート総括

2011-07-23 01:21:32 | 「AKB48」
7月22日から3日間、西武ドーム「AKB48」の公演が行われる。
俺は初日だけ参加。

ということで長いレポート。

まず、大会場でのコンサートは前にも書いた通り、全くといっていいほど興味がわかない。それでも行ってみようとおもった理由がいくつかある。
ひとつは西武ドームということ。長年過ごした小平、東村山は俺にとって第二の故郷。たまにいきたくなる。もちろん、バイクで通過するだけなのだが、自分が青春をすごした町並みに触れるだけでワクワクする。これが最大の理由かもしれない。
次に、3万人規模のコンサートがどれくらいカオスになるのかみてみたかった。といういつもの野次馬根性丸出し。
みっつめはグッズの購入。
そして、最後の理由は長くなる。

コンサートタイトルは「よっしゃぁ~行くぞぉ~!in西武ドーム」。
このタイトルが発表されると、どんなセットリストになるかいろいろと願望・希望・思惑がネット上で飛び交う。
「よっしゃぁ、行くぞ」というのはmixを打つときのかけ声(1)であることから、ノリのいい曲ばかりでヲタたちに思う存分叫ばせようという魂胆だと誰もが思ったのは間違いないだろう。
俺はこのmixというやつが「バカのなんとか」というように思えて、好きではない。いや、厳密に言おう。一公演で一度か二度叫ぶのならば問題ないところか、盛り上がるのでいいと思う。実際にSDN48の「誘惑のガーター」でも「孤独なランナー」では俺もmixを打たしてもらっている。ところがなんでもかんでもどんな曲でもmix打つのはうなずけない。まぁ、それも好みだから打ちたいやつは打てばいい、というのが春くらいまでの俺のスタンスだった。
ところが5月から6月にかけて行われたTDCホールのリバイバル公演のときに少し嫌な感じがした。なにやら「ずらし」というようだが、みんなにあわせずに半テンポずらしてmixを打つ輩が増えていることだ。SDN48の劇場公演でもこの「ずらし」がみられた。何を意図してこんなことをやるのかわからんわけではないが、大会場で各々が勝手にずらしまくるとただの騒音になる。はたしてどうなることやら・・・、ということでこのずらしmixの嵐がどんな騒音になるのかをみてみたかったというのが最後の理由。

さて、会場着は15時半近く。急いでグッズ売り場に並ぶが、アナウンスで今並んでも開演に間に合わない可能性がありますとのこと。この「間に合うか?」というドキドキ感がいい。
結局、開演に5分程度間に合わず、グッズも欲しいものは売り切れ。開演に間に合わなかったことはいいとして(西武ドームは音が漏れるから)グッズが売り切れなのは痛い。

すでにはじまっているにもかかわらずゆっくり一服して入場。三塁側のスタンド席がチケットに記載されているが、自分の席には向かわず、後ろで立ち見状態。スタンド席なんていくら前の方だとしてもステージからみれば五十歩百歩だから、周りに気を使わないところでゆっくり観戦するほうがいい。
客の入りはアリーナはもちろん満席だが、スタンド席は8割くらいの入りか?。

オープニングから歌ははじまらず、なにやらマジスカ学園2の最終話と同じような寸劇をやっていす。しかも15分くらい。会場はなんだかポカーンとしている。なんでこんなことやってんの?。やるにしてもテレビと違うことをやるならわかるが、ほとんど同じような気がした。

さていよいよはじまる。セットリストは以下の通り。

ヤンキーソウル
マジスカ2のエンディングテーマ(曲名忘れた)
マジジョテッペンブルース
マジスカロックンロール

簡単なあいさつ

少女たちよ
ハイスクールデイズ
わがままコレクション
人魚のバカンス
風の行方
イイカゲンのススメ
君と僕との関係

恋愛サーカス
僕にできること
overtake
バンザイビーナス
パレオはエメラルド
1234ヨロシク
絶滅黒髪少女
青春のラップタイム
MIN MIN MIN

野菜占い
黄金センター
アンチ
レモンの年頃
ミニスカートの妖精
ロマンスかくれんぼ
Everydayカチューシャ
BINGO
涙サプライズ
君のことが好きだから
十年桜
言い訳maybe
ポニーテールとシュシュ
ヘビーローテーション

フラゲのミュージックビデオ

フライングゲット

フライングゲット別バージョン ミュージックビデオ

RIVER
Beginner
抱きしめちゃいけない
アイスの口づけ

MC

これからwonderland
ここにいたこと

終了20時15分ころ


最初の寸劇を除いて約3時間で41曲。ミュージックビデオ2曲分を含めて多すぎ。
全てショートバージョン。
前にも書いたがどうにもAKBは拡大均衡をとる癖があるが、今回も同様。だいた出演人数が約150名もいる。彼女たちに最低でも一度は出演の機会を与えようとするとそうなるのは当たり前だ。おまけに少しでも多くの曲を聴いてもらおうと欲張っているのか?、より多くの楽曲をファンが聴きたいと思っているからやっているのかは定かではないが、これだとなにも印象に残らない。
前に、メドレー感を出そうとしているのではないか?と類推したことをこのブログで書いたが、今回、優子が「ヒット曲メドレーはいかがでしたか」ということを言っていた。やはり、メドレー感を出そうとしていることはあるようだ。

このショートバージョンだけは本当にやめてもらいたい。俺が劇場公演が好きな最大の理由はショートバージョンがないからだ(アンコールのときにニューシングルを披露するようなときは別)。こんなところで吠えてみてもなんの意味もないことだが、「この曲は必ず盛り上がる」という曲はある程度わかっているんだから、そういう曲はフルバージョンでやるべきだ。AKBは他のアーティストに比べて楽曲が量産されすぎている。いくらショートバージョンにして詰め込んでも限界がある。何をやったとしても「あの曲を聴きたかった」という意見が人によって出てくるのは宿命といわざるをえない。聴きたい曲をやるのではなくて、聴かせたい楽曲をやるという方向にシフトする必要があると考えている。1曲5分としても1時間で10曲はやれる。正味2時間半で25曲はフルバージョンでやれるはずだ。


前半戦はまったく盛り上がっていなかった。それもそのはず。アルバムの楽曲が7曲続けて演奏されるとは観客も思ってなかったのかmix打っているやつなんて三塁側スタンドには皆無。これも前に書いたが、AKBのこういう大型イベントではみんながサイリウムを振っているせいか手拍子がおきない。おまけに声もあげないとなると、CD音源だけが大音量で流れるなんだかしらけた雰囲気。観客ひとりひとりがしらけていたかどうかはわからないが見ている感じだとお通夜のようだった(少なくとも三塁側スタンドは)。
それにしてもAKBってみんなで歌う曲がないのね。このみんなが歌う曲ってどんなアーティストにもあるように思えるのだが、それは俺が知っているアーティストだけなのか?。俺は基本的にだいたいどんな曲でもコンサート中は歌っていることが多い。別に全曲歌えと言っているわけではないが、何か一曲はみんなで歌うというような曲がないところが会場の一体感が生まれない理由のひとつになっていると思われる。この会場の一体感がないということについては後述する。
大会場でしかもショートバージョン、これじゃテレビを家で見ていた方がましだ。とならないためには、会場に来てよかったと思える仕掛けがないといけない。ところがその工夫が前半戦には全くなかった。

セットリストの構成は多くのアーティストが採用していると思われる、前半はニューアルバムから、後半戦は過去のヒット曲から、というもの。ただAKBの場合は歌を聴かせるという要素が皆無に等しいから畢竟ダンスに注目せざるを得ない(2)。しかし、そのダンスをじっくりと観られる環境にないなら、観客としては騒ぐことで盛り上がりたいが、それも新曲では予習ができないせいか無理だ。珍しく「少女たちよ」ではメンバーの方から盛り上がるように声をかけていたが、これが生演奏ではない限界。盛り上げようとするところで曲がエンディングを迎えてしまう。結局はセットリストの組み方がまずかったといわざるを得ない。普通のアーティストと同じやり方をAKBができるわけがないのだ。アルバム「ここにいたこと」が秀作(だったと俺は思っている)だったがゆえに引き起こされた悲劇というべきか。

俺としては俺なりにとても楽しかった。アルバムの曲は好きなものが多いし、まわりに気兼ねすることなく、手すりにジャケット(帰りは寒くなることがわかっていたから)をかけてスティックをとりだしルーディメントの練習。ショートバージョンなのが何度も言うが不満だ。それでもタンタカタカタンとリズムを刻みながらスクリーンをみながらドラムの練習までできるとはなんと幸せといった感じですごしていた。


この項続く



(1)mixとはイントロや間奏で叫ぶ呪文のようなかけ声。
タイガー、ファイヤー、サイバー、ファイバー、ダイバー、バーバー、ジャージャー
と意味はあるようで知ってもいるが、書く気すらおきないくらいmixが嫌いだ。ちなみに上記の日本語、アイヌ語バージョンまであるのだが、覚えるのは初心者ほど難しいらしい。虎、火、人造、繊維、尼、振動、化繊飛除去、アペ、チャペ、カラ、キラ、ララ、トゥスケ、ミョーホントゥスケ。
(2)このダンスに重きをおくということがショートバージョンにしてしまう最大の理由ではなかろうか?。ところが大会場ではスクリーンに特定メンバーの顔が映されるだけで、ダンスをみているとは俺の場合はいえない。結局250人足らずの小劇場でやっていることと同じことを大会場でやろうとして、一人一人のメンバーがいくらがんばったとしてもその効果が全く観客には伝わらないと思われる。

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8 コメント

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Unknown (クラッスス)
2011-07-24 12:38:33
初日は矢張り盛り上がっていなかったんですね。
そのセットリストからなんとなく分かります。
メンバーも大分うまく行かなかったと気にしていたようですし。

2日目は行ってきましたがセットリストも盛り上がるのがいい感じに入ってて良かったですし本当にメンバーも楽しそうで良かったです。
みぃちゃんとかオカロが盛り上げようと努力してる姿も伝わってきました。
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Unknown (荒巻豊志)
2011-07-24 21:56:14
クラッススさん、こんばんは。
盛り上がってはいませんでした。でも、俺はとっても面白かったですよ。セットリストは俺にとってはサイコーです。ただショートバージョンだからクソなのです。どんなに神曲が並んでもショートバージョンだったら俺にはなんの意味もありません。

土曜日は盛り上がったようですね。そちらに参戦してたら俺はもっとつまらなさを感じていたことは間違いありません。そんなに盛り上がる曲が全てショートバージョンとは俺には耐えられません。
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Unknown (benz)
2011-07-29 13:27:51
新規なのですがとても興味深いブログでした

公演曲が少ないのは最初から分かっていたので抽選すらしていませんw
やはりショートバージョンとはいただけないですよね
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Unknown (荒巻豊志)
2011-07-29 13:44:31
benzさん、はじめまして。
公演曲まで知っていて、新規もへちまもないでしょう。気兼ねなくやりましょうや。
ショートバージョンについては、それでよし。ととらえる人が少なからずいます。俺らは少数派でしょうね。

ある事情からAKBの楽曲についての論評を中止していますが、また暇がありましたらお立ち寄りください。
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こんばんは (たか)
2011-07-30 00:08:33
2,3回、AKBの楽曲作曲者予想(パレオはエメラルド)などを書かせてもらったものです。

どうしてAKB楽曲の論評をやめてしまったのですか?楽しみに読ませてもらっていたのですが…。


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Unknown (荒巻豊志)
2011-07-30 00:24:01
こんばんは、たかさん。
本当にすみません。たかさんにとても悪いなぁというのが気がかりでした。
少し考えさせてください。
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Unknown (こんばんわ)
2011-07-30 23:29:37
なにか事情があって突然、AKB楽曲論評を止めてしまったのですね。

AKBの楽曲や作編曲者について独自の意見で論評などを書いているサイト、ブログって、あるようでなかなかないですね。作編曲者について調べていると、この荒巻さんのブログにたどりついてしまったりします。

自分が変わっているのか、AKBの女の子に興味はあっても、作曲者等に興味がある人はほんとに少なくて寂しい限りです。もしもこの先AKBが失速しても、優秀な作・編曲者は他のアーティストなどに曲を提供しつづけるでしょう。そんなとき「ああ、この人、AKBの○○の作曲もやった人じゃないか、やっぱりあの時から才能るなあと思たよ!」という、そんなささやかな楽しみもありますよね。

わたしもAKBにハマッたあと、「井上ヨシマサは過去にどんなアーティストにどんな曲を書いてる人なんだ!?」、「俊龍って誰?AKBでいい曲書いてるから、他の人にも曲かいてるなら、そこに同じような名曲があるかもしれない…わくわく!」、そんな思いで、いろいろ作・編曲者について調べます。

荒巻さんのように、同じような方がいてうれしく思いました。
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Unknown (荒巻豊志)
2011-07-30 23:40:50
こんばんわさん、こんばんは(なんかへんですね)

コメントありがとうございます。同じようなことからAKBに興味を持つ人が意外といるんだなということがこのブログをつけていて感じていました。コメントを寄せてくれた「たか」さんもそうですし、俺がAKBの楽曲に着いて語るのをやめるといってから訪問者の数が2割近く減ったこともそうかもしれません。
音楽についての知識が乏しいということもやめた一因ではあるのですが、もう一度はじめてみようかなと思っています。ただとんちんかんなことしか書けないと思いますので、その点はお許しください。
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