正寶院の本尊は不動明王坐像で、「飛不動」の通称で知られています。名の由来は昔、このお寺
の住職が大和国大峯山に、本尊を持って修行に行ったところ、一夜にしてここに飛び帰り、人々に
ご利益授けたことによると伝えられています。「飛不動」は本尊の通称だけでなく、正寶院の通称と
なり、江戸時代前期の寛文年間の「新版江戸大絵図」には、すでに「飛不動」の名が見えます。
福利増長、息災延命の祈願道場として庶民の信仰が厚く、「江戸砂子」などにも江戸の代表的な
不動霊場として記されています。近年は航空安全の守護神として崇敬を受け、安全祈願の参詣者
が増えているそうです。