墨田区押上に飛木稲荷という珍しい名のお稲荷さんがあります。或る時、暴風雨の際にイチ
ョウの枝が飛んできてこの地にささりました。その木が何時の間にか育って大木になったので
瑞光だとして稲荷神社を祀ったと伝えられます。
一説には、鎌倉幕府の滅亡後に北条氏の一門が逃れてこの地に転住し、稲荷大明神を奉祀し
たのが始まりとされます。このイチョウの木は樹齢５００～６００年といわれ、区内では江戸
時代から残るイチョウは４本しかなく、その中でも最古の木といわれます。戦災で一部を焼か
れて、樹の勢いが衰えまたが又元気になったといいます。
