TVおじさん

世相の鏡であるテレビから学び、時として批判も。メディア表現にも触れる。まだ元気、散策の想い出も綴りたい。

噂にたがわぬ智積院

2014-05-25 | 散策

仏教講座でお世話になった頼富本宏先生に薦められていた

真言宗智山派の総本山智積院。

JR京都駅からさほど遠くないのに訪ねたことがなかった。

京都へ行く用事があったので朝早く出かけた。

七条通を東山方向に歩くと寺の正面に出る。

境内は手入れが行き届いており、

今は透き通るような緑に包まれている。

受付を済ませるとまず長谷川等伯の作品を収めた庫に案内された。

このうち私は「楓図に目を引き寄せられた。

桜の木の枝振りが動的で、

ややくすんではいるものの金や楓の色合いは

描きあげられた頃の華やかな色合いが浮かぶようで

その場に立ち尽くしてしまった。

「桜図」の丸みを帯びた花は、斬新なデザインだった。

講堂の襖絵は田渕俊夫画伯の近作だそうで、

朝陽と夕陽の対の作品が目に焼きついている。

中国の廬山を模したというお庭も素晴らしい。

池を囲むように自然石と皐月などの植え込みがあり、

奥行きを感じさせる。

池の水が濁っているのは、兆候をイメージさせるためだという。

羅漢さんの格好をした丸みのある石や、

三味線の撥に見立てた植え込みは、

若い住職の説明を聞きなるほどと肯かされた。

寺の案内によると、智積院には宿坊があり、

朝のお勤めに参加できるそうです。

私は高野山で朝の勤行を経験したが、

折角京都へ行くなら時空を超えた経験をお薦めしたい。