裏ユキヒロック

ロックとバイクとラーメンが大好きだ。

三十郎・・・いや、もうそろそろ四十郎だが・・・

2009年05月12日 | ひとりごと・日記
黒澤映画「椿 三十郎」に続いて、「用心棒」を観ました。

映画の製作順序は、「用心棒」が先ですが、
時代設定は「椿」の方が古いようです。

主人公は同じ三船敏郎で、着物や風貌は同じなので、
続編とされているが、正式に同じ主人公である設定とは
公言されていないようです。
(敵役 仲代達矢も同じく・・・そして素晴らしいですが・・)

ただ、「用心棒」で、名前を聞かれた主人公が、
窓から見える桑畑を眺めて
「桑畑三十郎・・いやもうそろそろ四十郎だが・・・」と、
苦笑いをするシーンと、
「椿」でも同じように、窓から見える椿を眺めながら、
「椿 三十郎・・いや、もうそろそろ四十郎だが・・・」と、
同じ台詞廻しがある。

どちらがどう面白いかというのは、「ぜひ!観ていただきたい!!」
としか言いようがない・・・くらい素晴らしいのですが、
どちらが好きかと聞かれたら、やはり「椿三十郎」かな?

椿の方がコミカルな部分が多いのと、「用心棒」の時で試みた、
いろんな実験が、「椿」で結実してるから、
どうしてもこちらを選んでしまうのだろう。

ただ、「用心棒」の「斬新さ」「新しいことをするエネルギー」ってのも、
神がかってるとしか言いようがないくらい、渾身のパワーを感じる。

用心棒でひと家族を助けたせいで、ボッコボコにされた三船に向かって
「この世の人間に見えね~な!」と言う台詞があるが、
まさに、迫真すぎて、「人間」を超越した姿でスクリーンに
映ってしまってるようなシーンもあった。

それと音楽の使い方・・・ドルビーサウンドなんか、いや
ステレオさえなかったかもしれない時代に、あれだけ迫力のある音楽が、
どこを切っても写真になっちゃうような構図の中で、
画面の中、生き生きと蠢く獣のようにシンクロしていて凄い。
凄いとしか言いようがない。

レンタル屋さんで、「最近つまんねぇ~映画ばっかだなぁ~」
ってお嘆きの方がおりましたら、騙されたと思って一度、
手にとってもらいたい。

あ、いや、いや、それはそれとして、
何が言いたかったかと言うと、
没後に自らの冠が付いた文学賞「直木賞」で有名な、
作家「直木三十五」も、31歳の時に「直木三十一」と名乗り、
誕生日ごとに「三十二・・三十三・・・三十四・・・」
と名前を変えたが、「三十四」と書いた時に、編集者の間違いで
「三十五」と間違えられたのを機会に、それ以降、
「直木三十五」のままとなった話を聞いていて、
桑畑(椿)三十郎もそうだが、歳と共に名前を変えるのも
面白いなぁ~と思ったのです。

ま、本名は無理として、例えば自分が使ってる
ユキヒロック=yukihi69を毎年ひとつづつ数字が
増えてくってのはどうかと?

「yukihi69・・・yukihi70・・・yukihi71・・・72・・・73」

ネットの世界では一文字でも違うと「別人」ということになるそうなので、
あまり うまくないようですし、
もともとROCKの当て字で69の意味もなくなるし。。。(笑)

そうやって、自分で年齢を意識することによって、
自分を問いただすというか、
「ちゃんとその歳に見合った自分になれてるか?」みたいなこと、
1年1年の成長具合を意識することによって、
自省する考え方もあっていいと思うし、

それとは間逆に・・・

(私は早生まれの為、39になったばかりですが・・・)
春から40になった同級生たちの中には、
「誕生日は祝わない!・・・年齢を意識しないようにしてる」的な
ことを言いはじめる者もいて、
「そうだよねぇ~!! 30を超えたら、自分の年齢は
自分で決めていいのではないか?!」と・・・共感します。

体力的には年々落ちていくのを実感しますが、少なくても精神的には
毎年どんどん若返るくらいの気持ちでいたいですね。

特に女性が美貌を保つことばかりを示して
「アンチエイジング」という言葉を使っておりますが、
歳を忘れて、歳に関係なく、没頭できる趣味や仕事などを持ち続けたり、
挑戦し続けたりすることが、「アンチエイジング」の本当の意味では
ないかと思う。

そして、そういうことに付き合ってくれる仲間がいることが、
一番の「不老不死の薬」かもしれない。
(ありがたや、ありがたや)

でも、最近・・・自分の不摂生が祟り、
太りすぎでアチコチ・・身体がボッロボロですが。。。

ちっくしょー、歳になんか負けるもんかぁ=!

問題は・・・すでに
直木三十五はもとより、すでに椿のように四十郎だってこと。

数年前、韓国の謎の女優「シ・ジュウ」・・・・などと、
3つ年上の奥様をからかっていましたが、
いよいよ、自分がその年齢に・・・。

80歳が平均年齢と考えれば、折り返し地点。

「これからは幾つになったが問題でなく・・・今まで何をやってきたか? 
そしてこれから 何をやってゆくのか?」

そちらの方が大事になってくるのではないかと思うので・・ござる。(笑)