「死ぬ前にしたいことリスト(俺調べ)」に書いてあった、「歌舞伎座で歌舞伎を観る!」を実現して来ました。
2016年の8月は、
「八月納涼歌舞伎」と言うことで、中村勘九郎、七之助兄弟や、中村獅童、市川染五郎さんなどなど・・・
出し物も「夏」らしいお話ばかり。
●はじめての歌舞伎座・・・講座?
1.アクセス
東京駅からですと、「東京メトロ 丸ノ内線 荻窪行」で「銀座駅」で下車。東京メトロ日比谷線 北越谷行に乗り換えて、「東銀座」駅下車。東銀座駅自体が、歌舞伎座専用駅みたいになってます。改札を出て、エスカレーターで地上に出ると、もうそこは歌舞伎座の建物です。東銀座駅は通称「歌舞伎座前」と呼ばれてるくらいなんだそうです。
2.チケット
ちゃんとした席(予約席)(1等席14,500円とか、2等席11,000円とか)は、
チケットWEB松竹というサイトから購入出来ます。
この券は1部~3部ごとに販売されてるようです。(部ごとの値段)安い3階席(5千円~3千円)などは販売と同時に(7月12日に販売受付開始だったようです。)売切れの状態です。
でも「安心してください!」
歌舞伎にも「当日券」ってのがあります。「一幕見席(ひとまくみせき)」と呼ばれます。(通称:幕見・まくみ)
4階席(場内の一番後ろ)になり、椅子席が90席くらいと、その後ろに立ち見席が30人くらい並べるのかな?劇場はとても急な階段状になっているので、一番後ろは4階に当たるんですね。エレベーターで直通になります。
●「一幕見席」のチケットの買い方
歌舞伎座の正面入口に向かって、左側に「並ぶ」スペースがあります。私は第1部(午前11時開演)の幕見席をとりたくて、1時間前に並びましたが、少しだけ遅くて「立ち見」でしたが、難なく「一幕見席」チケット、ゲットだぜ!
一部の1幕「こもち山姥」と、2幕「権三と助十」の「通し」を購入できました。1幕目は立ち見席でしたが、2幕目は座れました。
1幕だけのお客さんが終わって退場すると、2幕目も一緒に購入(通しで買った)を買ってた僕らは優先的にその開いた席に座れます。なので、「通し」をオススメします。演目も一幕ごとにスタイルが違っているので、1幕だけ観るのと2幕観るのでは、「歌舞伎」のイメージが全然変わってきます。
●「一幕見席」の注意
・1部、2部、3部とありますが、各部ごとに販売されます。各部の1時間前くらいから並ばないといけません。代表者が並ぶのでなく、必ず観る人全員が並んでいないと買えません。(ひとり1席)ただし、各部に1幕、2幕があれば「通し」は一緒に購入できます。(ぜひ、通しをオススメします。)
●「一幕見席」の価格
「一幕見席」は花道が見えにくいし、4階席なので舞台から遠いですが、一幕1,500円。 「通し(今回は2幕)」でも3,000円でした。
通常は、「3階B席」の価格と同じになるように設定されるんだそうです。
音声ガイドのレンタル料は、500円+保証料1000円(借りる時に保証料として千円取られますが、返却時に返されますので実質500円。)
●八月納涼歌舞伎(2016年)の感想
第一部
・一幕目 「嫗山姥(こもちやまんば)」11:00-12:02
古典?と言うのでしょうか?イメージしていた「歌舞伎」らしい「歌舞伎」でした。
舞台、衣装、踊り、音楽、ストーリー、殺陣というのか知らないですが、チャンバラ? どれも洗練されていて、一切のムダがない。ストーリーはパンフレットを読めばだいたいわかりますが、言葉遣いが古典なので、「じぇんじぇん、わかりません。(笑)」やはりここは音声ガイドを借りて観た方が面白いです。副音声的な感じです。
女が、自分を捨てた昔の男とひょんなことから再会するが、その男が目の前で自害してしまうと、男の体から飛び出た「赤い玉」が、その女のお腹に入り懐妊。そして妖力を持つ「子持ちやまんば」になるお話。
後日談としては、その赤ん坊が後に「桃太郎」になるらしいです。そういうとこが粋というか、実に面白い。
エンタティナーとして、とても優れています。
最後のやまんばと、役人達の戦いのシーンがハイライトですが、これがちょっと可愛いらしい。
・幕間 30分(ここで、1幕だけの人は帰るので、通しで買った人はそのまま空いた席に座れます。)お弁当を食べてる人達・・・旨そうでした。羨ましい。持参するのもアリみたいですよ。駅弁とか買っていくのがいいかも。
・二幕目 「権三と助十(ごんざとすけじゅう)」12:32-1:43
権三は獅童で、助十は染之助。
大岡越前の話で、「大岡裁判 小間物屋彦兵衛」が下敷きにあって、その「裏話」的な・・・スピンオフと言うか、その話に出てくる「庶民」の方にスポットを当てて裏舞台を表舞台にしたと言う。。。なんとも粋な趣向なのです。
なので、本来主役である大岡越前は登場しません。一切出てこない。お白洲でのお裁きもない。あくまで、登場人物である「権三と助十」が主役。
裏長屋の「江戸っ子」庶民の「てやんでぇ~!」なお話になってる喜劇です。台詞もぜんぜん普通に通じます。
とてもわかりやすく・・・でも、最後は「おお~!」と驚く一発逆転劇、大どんでん返し!的な。実に面白かったっす。
第二部は、「宙吊り」のある「東海道中膝栗毛」・・・観たかったなぁ~・・・でも、一幕見席の場合は、また並んでチケットを買うところからだし、もう一部を観てる間に販売は終わってます。もしもっと見たいなら、第三部の一幕見席に並んで買うしかないです。
今回、本当に観たかったのが第三部。笑福亭鶴瓶さんの創作落語を歌舞伎にしたという「廓噺山名屋浦里」で、鶴瓶さんの息子さんも出演してるというものでしたが、諸事情あり観れませんでした。(^^ゞ
とても驚いたのは、マイク無しであんなに台詞が聞こえること。
そういう設計になってるのでしょうが、やはり役者さんの発声・・・凄いんでしょうね。「生音」であんなに人を感動させることが出来るってのは、電気の力で増幅させてるロック・ミュージシャンとか言っても、、、「敵わなねぇ~なぁ~」と思いました。
これだけネットで何でも観れちゃう世の中だけに、「生・LIVE」ってことに価値があるのだと思う。
また、行きたい。 行ったことがない人はぜひ! とても、オススメです。
RIOの閉会式の言葉を借りれば・・・「SEE YOU IN 歌舞伎座」です。