裏ユキヒロック

ロックとバイクとラーメンが大好きだ。

父為 ~卒検 (ロード)最終章~

2006年11月12日 | ひとりごと・日記
「お父さんの為の大自二輪免許取得講座」
(正式タイトルすら、自分でも忘れてた)

・・・いよいよ、最終回となります。

えー、ここまで応援または激励して頂いた
皆様方におかれましては、誠にもって寂しいような
嬉しいような複雑な気分であります。

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まずは、先回の続きから・・・
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大雨洪水警報発令中の大荒れの天候と打って変わって、
晴天の卒業検定日は11月8日の水曜のことでした。

その日は代休をとって気合充分。
「絶対に今日でこの長かった教習所生活を終わらせてみせる!」
朝から気分もノリに乗っておりました。
二つのコースがあり、どちらを走るかは当日発表だったのですが、
比較的簡単な第一コースを走ることになってラッキー。

「ん?これはきっと運も味方してくれとるな~」
くらい強気だったのです。

・・・走り出す前までは・・・

正直、緊張していないと言えば嘘になりますが、かなり自信満々でした。

その自信が仇になったのか、気持ちが前のめりになり過ぎてたようで、
コース中1/3くらい走ったとこでの難関、 
「急制動」 で事件はおこりました。

時速40キロで直線を走ってきて、あるラインを超えたら
急ブレーキをかけて晴天時11m以内に停まる!という課題。

えー、大きなRV車などを運転される方はわかるかも知れませんが、
車体が重ければ重いほどブレーキは利きにくくなり、
停まるまでの距離が伸びます。

この原理を身体を張って忠実に実験してみせたのが僕です。
しかも、試験本番で。

何故か、他人より体重がおよそ倍。
(はぁ?何故か?・・単純に食いすぎ飲みすぎだっつーの)

常に二人乗り状態なので、当然、バイクは停まってくれません。

急ブレーキをかけて停まった位置はおよそ11.1m。
たった10cmのオーバー!

「はーい!じゃー発着場に戻ってくださーい!」

即座に試験中止。

ハイ! 終~~~了~~~~!!

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リベンジ ~運命の11月11日~
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卒業検定に不合格の場合は、必ずもう一時間補習を受けてから
再度、別の試験日にチャレンジというきまりになっていました。

試験日は水曜と土曜日のみ。しかもお昼の12時半~2時半まで。

早退や休みをとらないと受けられない。

悔しさと言うより、「え?なんで?」って落ち込む気持ちが
強かったのですが、もうここまできたら
一日でも早く卒業したかったので、落ちた試験日に補習を受けて
土曜日に再度申し込みをすることにしました。

その補習も試験に落ちた動揺を隠し切れずに、ボロボロの状態。
本番に向かってメンタル面も調整してきたことが、
一瞬の急ブレーキで音を立てて崩れ去ってしまった。
そしてその代償は大きかった。

「金曜日の昼間にもう一時間、補習した方がいいよ。
この崩れたまま試験受けても100%落ちるよ」

「100% SOかもね」って言われたら、
その通りに従うしかないじゃんかよー。

仮に無理して試験を受けて落ちたら、
試験料金+更に一時間の補習料金が掛かるため、
2倍の損失になるのです。更に時間も掛かる。

実際、1回目の卒業検定までの支払いは済ませていたのですが、
この免許取得用に貯めてた予算はきっかり使い果たしていたのです。
もうこれ以上、奥様に頼み込んでお金を借りるのが嫌だったのも
それが一番のプレッシャーになっていたのも事実。

中免(現:普通二輪)さえ取得してないのに、
卒業検定受ける前までは補習が1時間しかつかなかったので、
俺、才能あるかも?
「ちょっと他人に自慢できんじゃね?」くらいに思ってたのに、
その鼻面を折られたのも大きい。

最近のmy座右の銘となってる
「何故?ベストを尽くさないのか」が頭を過ぎる。

ベストを尽くせば、結果どうあれ、少なくとも迷いも悔いも残らない。

試験前日の金曜日に早退して更に1時間補習を受けて、
いよいよ、土曜日に再卒業検定を受けてきました。

土曜日の天気は朝から雨が降ってましたが、
昼前から曇りに変わった。

実は、雨もしくは雨が上がった後でも路面が濡れていれば、
急制動の制動距離が3mも伸びるのです。

「やっぱ!単車の神様 いるわ~」

いや、前回のように調子に乗ってる場合じゃない。
「ここで決めなきゃ男じゃねー!」という逃げられない
無用なプレッシャーが前回より更に緊張で身を硬直させる。

偶然なのか、必然なのか、唯一と言っていいくらいに
教習場で話をしたことのある青年と一緒の試験日になった。
実はロックンローラーで、
「20歳の頃、プロ目指して東京でギター弾いてたけど、
こっちに戻って就職して、長岡や新潟市内で
ライブ活動してるんですよー!」

「おお~!いいね~!・・やっぱ、ロッカーは単車に乗らないとね~!」

「ところで、バイクは何乗るの?」

って、聞いたら

「V-MAXって知ってますか?」

更に「おお~!実は俺もなんだよね~!」で完全に意気投合。

「ぜって~!今日一緒に決めようぜ!」
ということで、お互いに励ましあいながら試験に臨んだ。

最初にロックンローラー君が走った。

中免を持っていたって聞いてたのですが、さすがに上手い!

見事、完走してきました。

「よっしゃー!俺もイクぜ~!」
気持ちは負けないロックの血を煮えたぎらせておるのですが、
ものすっげ~緊張して、足がガクガク状態。

「うっわ~、こんなに緊張したの久しぶり~」

問題の急制動は路面濡れてても11m以内に停まれた。

「よっしゃー!」

心の中でガッツポーズを決めたいとこだが、
もうとにかく緊張で次に走り出すのが精一杯。

S字+クランクの後、スラローム+一本橋+波状路
という細かい技術が必要な難関が続いたのですが、
なんとかクリアー!

最後の「坂道」で頂上で一旦停止から坂道発進をして、
いよいよ完走だったのだが、検査員の見張塔の真下に
その坂道があって、じっと下を覗き込まれてるのが見えて、
10cmほど坂道発進でバック・・・・慌てて後輪ブレーキですぐに
走り出す。

「アカン!終わったー!」

最後の最後で大きなミスをしてしまった。

事前に「減点方式で70点以下になった時点で、試験中止をマイクで
言いますが、場合によっては最後まで走ってもらう時もあります」
という説明もあったので、坂道の後も止められずに完走したけど、
もしかして、その「場合によって」なのかもな~・・・。

落ち込むおいらを、
「完走したんだから絶対に合格ッスよー!」
と、励ましてくれるロックンロール青年。

合格発表まで30~40分の待ち時間は、胸がドキドキ。

「えー、おめでとうございます!二人とも合格です!」


・・・ご・ご・ごぉおおおおおおかく~~~~~~

やったー!マジで涙が出そうになったよ。
良かった、嬉しいー!


卒業証明書を受け取り、ロック青年と

「今度、お互いV-MAXで会ったら手を上げてね!」
と約束して別れた!

ありがとうよ!ロック青年!

そして、今までこの免許取得に至るまで
応援してくれたみな、みなさまがたに深く感謝すると共に、
心からお礼申し上げたいのです。

「本当に皆さん!ありがとう!!」


♪何でもないような事が~ 幸せだったと思う~♪

ほんと、バイクに興味のない人にとっては、
何でもないようなことかもしれないですが、この喜びは幸せと言ってもいい。

ここまで、大型自動二輪が難しく大変だとはまったく
想像しておりませんでした。
正直、シンドかったです。もうこんなのは二度と御免です。

ただ、これでようやく単車生活ができると思うと、
二人目の生涯の伴侶を手に入れたような部分があって、
日本縦断バイク旅とか、夢は広がっていくばかりなのです。
この苦労した分、安全第一で気持ちよく楽しみながら
長く、長く、単車ライフに挑もうと思ってます。

皆さん、応援、本当にありがとうございました。
心から感謝しております。

謝々!!!!!!!

改めて、バイクを愛する諸先輩方、
これからもツーリング等、お付き合いの程よろしくお願いいたします。
orz

世の中のお父さん!いや、別にお父さんでなくとも
30代の皆さん!一緒にバイクに乗りましょう!
免許とるなら1年でも1ヶ月でも早い方がいいですよ。
個人差はあれど、マジ自分で思うより、大きなバイクに乗ってみると
自分の老いに愕然としてしまいます。
体力・気力が衰えてからではかなり難しいです。

♪やるなら今しかね~!・・・ですよ。

~父為終焉~