como siempre 遊人庵的日常

見たもの聞いたもの、日常の道楽などなどについて、思いつくままつらつら書いていくblogです。

篤姫 第8話「お姫様教育」

2008-02-25 21:56:31 | 過去作倉庫07~10
 あまりにも話が動かないのでイライラして、「早くペリーが来てくんないか」とずっと言ってましたが、来ました。嘉永6(1853)年、6月。幕末へむけて日本が疾走をはじめた…と、ナレーションでいうくらいの大事件なんですが、扱いはわりとアッサリしたもので、今週はコロッケが瓦版をくばり(グッジョブです!)、殿様たちが「むむむ…」と深刻な顔でコソコソ相談しているだけでした。気になったことといえば、
○ペリーの顔が出ない。シルエット、しかも英語がI`ll be back!とかなんとか妙にベタなので、もしやあれは日本人なんじゃない?と疑惑が浮上。それもカツラと付け鼻なんかだったりして。うわっ、安~。
○越前の松平慶永様が老けすぎじゃありません?あれでまだ25歳くらいよ。まあ、初出時の桃太郎も草刈正雄も20代の設定だったけどさ。
○相変わらず江守徹は楽しい。
…こんなもんです。
 どっちにしても、教科書に蛍光ペンでマークされる重要な年、ヒロインまわりにはほとんど影響なく(今のところ)、今週はもっぱら薩摩の大奥でお姫様教育。大奥…。女性にはたまらんテーマですが、今週はまだ地方の「ミニ大奥」が舞台で、全体的にのどかな感じです。
 てなことで、篤姫第8回。今週もご一緒に見てまいりましょう。

 先週、涙涙のうちに実家から送り出された於一ちゃんは、桃太郎城に入ります。お城はそんな遠くじゃないので、まだその日のうちの話。
 姫をお迎えしたのは、老女・広川。老女といってもまだ若くて、どっちがお姫様かわかんない美人です。しかも、緊張のあまり姫がオドオドしたり、お菓子を落としたりすると、ずらっと控える女中たちがいっせいにクスクス笑ったりして、めちゃくちゃ失礼なんです。この老女も偉そうですが、あんまり女中の教育が出来ているとも思えません。
 しかも、お姫様がトイレに行くにも金魚のフンみたいに付いて来て「そっちじゃないです」「お待ちください」とかなんとか大騒ぎ。要領も悪いですね。えらそうだけどさ。
…というか、ワタシ薩摩の国許の城に何のためにミニ大奥があるのか、よくわかんないのですが。殿様の正室やお姫様たちは基本的に江戸で暮らして、江戸からお嫁に行ったり貰ったりしてますもんね。あんまり偉い人慣れしてるとも思えず、姫だって「あんたらに教育されたくないわ」くらい言っていい。いや、言うんですけどね。今週は「家に帰りたい」とか言って泣いていた姫が、最後は姫らしいキレ方を覚えるまでのお話です。

 娘を送り出した今和泉家では、お父さんが心配なくらい脱力しています。「まとめて年を取ったような気がする」とかいって、お母さんが手を添えないとまっすぐ歩けないくらい。大丈夫かしら。
 あんまり変らないのはお兄さんの、あほの忠敬です。碁をやりにきた尚五郎に、「おまえもしかして妹のこと好きだったの?」と無神経なことを聞いたりして。んでも、先週あの「格さん」(笑)のあと、フラフラになって放心していた尚五郎は、立ち上がって膝を払って、そのまま今和泉家に碁打ちに来たわけなんですよね。なんだろう。ちょっとヘンな行動です。
 城下では、大久保さんが久しぶりに蟄居から解き放たれ、ヒゲもそることができてお祝いです。尾頭付きとお酒を持って大久保家を訪ねたなおくんは、そこでも「鯛だ!鯛と言えば…」と於一ちゃんの話を蒸し返され、失恋男の心の傷が直撃をくらいます。
「私らが焚き付けたりしたから、ちょっと気が咎めちゃって…」と心配顔の西郷どん。そのとおりなんですが、、先週酔っ払って大泣きという醜態をさらした記憶も新しいせいか、「大丈夫です、もう忘れました」と、いちおう皆の前では健気ななおくんでした。

 さて、いよいよペリー(=ぺるり)が浦賀にやってきた。アメリカ大統領・フィルモアの国書を携えてやってきて、I`ll be back!と去っていきます。江戸城政界のトップたちも、どうすることもできません。
 とにかく2,3年返事を待てといって時を稼ぎ、そのあいだに軍事力をつけるしかないでしょう、とりあえず戦だけは避けるため、「ぷれじでんと」の国書は受け取るしかないと、やわな態度のイケメン老中・阿部さまに、「夷狄どもめ~~!!」といらだつ水戸の殿様・江守徹。「そんなことでは私ひとりが踏ん張ってもどうにもならんではないか!」と。
 水戸様が張り切っちゃって困ったよ…と、桃太郎と二人になるとたちまちグチるイケメン老中。諸大名や直参のトップが行きかう松の廊下で、堂々と「水戸様もな~」なんて陰口をいうもんなのか?と思いますが、この人たちの密談は、いつもわりと風通しのいいところでやってんですよね。実際に大名クラスの密談は大広間の真ん中に集まってやるのが定番で、なぜなら誰にも聞かれなくて安全だから、だそう(そりゃそうですね)。
 でもって、風通しのよい松の廊下で阿部様は、「ところで、姫はどう?」と聞き捨てならないことを言います。姫はあのこと、もう知ってるの?と。「いえ、まだ荷が重過ぎます…」と言葉を濁す桃太郎。あのこと?何それ何?…ってまあ、ほとんどこれは分かってんですけど。
 桃太郎は、江戸から京都の小朝のところに寄って、松坂慶子をヘッドハンティングし、姫の教育係にすることにして、薩摩への帰路につきます。

 さてさて、お城では、姫になった於一ちゃんが凹むいっぽうです。トイレも自由にいけず、庭にも出られず。すっかり落ち込んで鬱状態になった姫を、老女の広川やお世話係の高山っておばさんも心配します。…というのは、御飯もすすまない姫が体をこわしたりすると、自分たちが殿様にお叱りを受けるからです。
 ということで、とつぜんあの手この手で姫の機嫌をとろうとする奥女中たち。でも、双六とかカルタも興味なく、好きな書見もしたくない…といって、日がなお母さんからもらった普賢菩薩に手を合わせている姫に、「これはいかが?」と持ち出されたのが香道のセットでした。
 香道といえばセクスィー部長の妹、お近ちゃん。おおっぴらにお友だちに会えるチャンス!と、姫はお近ちゃんの召し出しを命じます。
 呼ばれてお城に上がることになったお近ちゃんは、今和泉家にいき、お幸さまの手紙を預かってきました。その途中、ふと思いついて尚五郎のところに寄り、「なにかお渡しするものなどありませんか」と親切に聞きます。尚五郎が言付けたのは、大久保さんが赦免されました、それから、お元気でと、平凡しごくなもの。そして…

 お香道具一式を持ってお城にあがったお近ちゃん。姫は久しぶりに、お友だちと和やかな時間を過ごします。
 あずかってきたお幸さまの手紙は、姫が「元気なようなら渡さなくていいです、気落ちしているようなら渡してやってください」とお近ちゃんは言われてきました。手紙には、細やかな励ましの言葉とともに、一通の文が添えられており、それは、父上が火中にしたと思われた菊本の遺書。お母様は焼き捨てるにしのびず保管していたのでした。
 菊本の遺書には、先立つ身勝手をお許しいただきたいとのことと、姫への励ましが記されておりました。姫様は幼い頃からとんでもない女の子で、どうなることと行く末を案じたことも2度や3度ではない。でも、思えば姫様は最初から高いところにいくことになっていた御方。この先どこへいって、どんな人と会っても、臆することなく前へ前へお進み下さい、それこそ姫様らしさであると存じます…。
 これを読んで、ハラハラ涙を零す姫。それを見た広川が、急にキレて「姫様、どうなさったのです。お泣きになっていては分かりません、子供じゃあるまいし、お口をつかってお話しあそばせ!」とむちゃくちゃエラソウに命令口調です。その文に何が書いてあるか、見せなさい!なんていわれて、姫はついにブチギレます。
 広川、そのほう誰に向かってそのような口を利いておる。私をだれだと心得る、薩摩守島津斉彬様の娘なるぞ!
 これを聞いて、思わずははぁ~~っ!とひれ伏す広川と女中たち。やっぱり、このミニ大奥は偉い人慣れしてないらしい。ばっちりスイッチのはいった姫様の威厳に、とつぜんご機嫌取りモードになる大奥女中たちでした。そして…

 京都からヘッドハンティングされてきた幾島、松坂慶子が薩摩に到着です。女中たちとのバトルと菊本の書置きで、スイッチの入ったお姫様モードも、このおばさんにかかると「あー、伺ったとおり田舎のナマリがおありのごようす、でもご心配なく、わたくしがバッチリ矯正してさしあげますわよオホホホホ…」てなもんで。
 このおばさんが口を開けばあたりは真っ暗になり、ビカビカと稲光がしたかと思うとドドーン!と耳を聾する雷の響き!…と、なんか去年の厚化粧王子のような人間離れしたキャラクター。ここへ加えて、べべん、べらべらべら…と琵琶の音でもしたら最高なんですが。
 そうもいかず(そりゃあね)、BGMは先週につづいて、妙に場違いなサスペンスっぽいラテン調。そしてお話は来週へ続くのでした。

今週の…
なおくんもセクスィー部長もこれといって見せ場なし。ファントム久光も欠席。というわけで、誰もネタにする人がいない今週、ひときわ光っていたのは瓦版売りのコロッケでした。いや、冗談でなく。また時々出て欲しいですね。

また来週! 


2 コメント

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こんばんはです (ikasama4)
2008-02-26 01:15:41
ペルリさんの登場で
「幕末」の舞台がどんどん整ってきましたね。
於一様がお姫様修行に邁進している頃
時代は刻々と流れていってますね。

江守さんの斉昭、イイですね。
「豚も煽てば気に登る」みたいな感じの役柄をやらせれば
やっぱ江守さんは天下一品です(≧∇≦)b

斉彬の腹の内が見えるのは
どうも来週辺りになりそうな予感。


落雷に琵琶、いいですねぇ。
ついでに襖には龍の絵が欲しいです(笑)



追伸
我が家の広川
テイクアウトOKです( ̄ー ̄)b
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幾島・琵琶… (庵主)
2008-02-26 21:42:51
>ikasama4さん

>「豚も煽てば気に登る」みたいな感じの役柄をやらせればやっぱ江守さんは天下一品です

すばらしい賛辞です(笑)。そのとおり!
てか、江守さんのでっかい顔の、やわらかそ~なプニプニほっぺが、ほんとに「御三家のお殿様」ってかんじで、上等な脂肪で出来てそうで、いいな~と思っていたのでした(笑)。
退場のときには「武蔵」でやったみたいに赤い梅の花びらを口からばーっと吐き出していただいて…ってダメ?

「翔ぶが如く」で幾島を演じた樹木希林さんは、劇中で弾いていたんですよね。薩摩琵琶。
あのノリで、ぜひ竜の絵をバックに松坂慶子さんにやって欲しいです。もちろん、カミナリも忘れずに…。

>ヒロカワ
ありがとうございます♪
お持ち帰り、いただきましたあ!
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