スウェーデンの今

スウェーデンに15年暮らし現在はストックホルム商科大学・欧州日本研究所で研究員

スポーツ休暇とオリンピック観戦

2006-02-20 15:48:02 | コラム
先週の月曜日のこと。

朝の連絡船に乗ってみると、通勤の時間なのに乗客がまばら。大雪で家から出られないわけでもないので、明らかに何かがおかしい・・・。この疑惑は、市内へ走っていく路面電車の中でさらに濃くなっていく。ラッシュ時なのに、空席がある!

そこで気がついた。その週は「スポーツ休暇」(sportlov)であったことを。

「スポーツ休暇」というのは、2月の間に小・中・高の学校が1週間休みになることをいう。一年の中で一番雪が多いこの時期に、しっかりと冬のスポーツを満喫しろ、というのだろう。で、子供が休みなもんだから、親もそれに合わせて仕事を休み、家族でスウェーデン中部や北部、もしくは国外のスキーリゾート地に遊びにいくのだ。

しかも、よく考えてある。スウェーデン中の人々が同時に「スポーツ休暇」をとると、スキーリゾート地もそこまでの交通手段も大混乱してしまう。そこで、町によって「スポーツ休暇」の週が、ずらしてあるらしい。2月のうちのいずれかの1週、ということのようだ。

親のどの程度がこれと同時に休暇を取るのかは分からないが、少なくはないようだ。しかも、この「スポーツ休暇」はスウェーデン社会にかなり根付いていて、雇用者のほうも(特に、公的部門は)理解があるようなので、だとすれば有給休暇なのだろうか・・・? (これは近いうちに調べてみます)

いずれにしろ、この時期に1週間休める人は、なんて贅沢なのだろう! 日中は、スキーを楽しみ、午後から夜にかけては、ビールやワインを飲みながら、トリノ・オリンピックの観戦。外にはオーロラ(スウェーデン北部なら)。しかも、只今、スウェーデンのアイスホッケー、大奮闘です。

スウェーデン的なゆとりの紹介でした。