伝統ある英国の10吋ユニットで聴く、音楽の父のJ.S.バッハ音楽を知る喜び・・・

音楽好きのIIILZ Monitor Goldユニットの箱を改良して楽しむダメオヤジ金ちゃんです。

季節は初秋であるが、暑き日は続く、最新録音のヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタを検証する。

2024年09月13日 | J.S.バッハ制作音楽

九月半ば過るが一向に秋の感じがない、早朝でも風がなければ実に暑い、昔から此の様に暑い日が続いていたのであろうか・・・?
最近ご無沙汰した筆者のブログですが、此の所ある想いもありハイドンの音楽を中心に聴いていたが、古典主義音楽の中心的な課題ともいうべきそなた形式と、それを含むそなたという形式を確立したのは、1781年に書いた《ロシア弦楽四重奏》においてであるといわれています。この様な評価もあり、個人的には実に音楽も解りやすい曲も多く弦楽四重奏曲を紐解いていたですが、聴き続ける事に何か物足りなさに不満が噴き出すのだ、フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(Franz Joseph Haydn 1732 - 1809)の人生は、モーツァルトと対照的だったかもしれません。その音楽スタイルは明快さと構造的な均整に特徴があります。 交響曲や弦楽四重奏曲において形式美と創造性のバランスを見事に保ちながら、新たな音楽的可能性を切り開きましたとある。しかしブログに取り上げる様な感動もなくある程度の暇潰しの如く聴いたのは確かである、大変不謹慎な事であった。

そこで筆者が感じるJ.S.バッハの音楽は 優美な旋律と、緻密に計算された装飾法、それに加えてルネサンス音楽を引き継いだ重厚で知的な音楽技法を組み合わせたことが特徴的です。特に親しみやすい曲はJ.S.バッハのケーテン時代の作った器楽曲は大変素晴らしく、此の時代の5年程の時代がが無かったのならJ.S.バッハの代表的な器楽曲は無かったとも言えよう。



そして何気なく最新録音のJ.S.バッハの新譜を調べてみると日本ではヴィオラのすばらしさを人々に知らしめようと精力的な活動を行っているヴィオラ界の第一人者、今井信子が取り組んだバッハの無伴奏チェロ組曲全曲録音したものがあり音質も大変優れ勿論演奏も記憶に残る優れものでもある。

今回は先ずヴィオラ・ダ・ガンバは「ガンバ(脚)」という名称が示すように、両脚で挟んで弓で弾く弦楽器です。形はヴァイオリンやチェロに似ていますが、全く別の楽器です。ヴィオラ・ダ・ガンバ(イタリア語)はチェロに似た六弦の楽器で、6本あるいは7本の弦とフレットのついた指板を持ったこの楽器の特徴をひとことで表すなら、弓で弾くギターです。ヴィオール(フランス語)、もしくはバス・ヴィオールとも呼ばれます。ヴィオール(英語ではヴァイオル)という呼び名だとチェロ相当のものよりも小さいヴァ イオリン音域のものなど、種類は他にもありました。ヴィオール・ファミリーはヴァイオリンやヴィオラ、チェロなどのいわゆるヴァイオリン・ファミリーよりも音量が小さく、貴族の小さな集まりで愛好された楽器でした。昨今のバロック・ヴァイオリン同様、古楽器ブームもあってその繊細な倍音を含む音色が現代人にやすらぎをもたらしてくれるのかもしれません。



J.S.バッハの作品としてはいつ作られた曲かというと、以前はケーテン時代だろうとよく言われていました。年齢にしてバッハの三十代半ば、三十二歳から三十八歳がケーテン時代です。人生の出来事としては、最初の奥さんであるマリア・バルバラが突然死んでしまって、割合すぐにというかアンナ・マグダレーナと再婚したのがこの頃です。
ケーテン侯レオポルトが音楽が好きで、その人が音楽に興味のない奥さんと結婚して熱が覚めるまでケーテンの宮廷楽団、コレギウム・ムジクムはいつもカフェ・ツィマーマンに集まって楽しく活動していたようです。定説としていつも取り上げられるのは、この楽団にはヴィオラ・ダ・ガンバの名手であったクリスティアン・フェルディナント・アーベルがいたし、レオポルト侯自身もこの楽器を弾いたことからこれらのソナタが作られたのだろう、というものです。
そのアーベルの息子が作曲家でもあり、この楽器の最後の名手と言われるカール・フリードリヒ・アーベルで、しかしその後は楽器自体が歴史の中で忘れられてしまうということなのです。J.S.バッハのこの時期にはブランデンブルク協奏曲をはじめとするほとんどの協奏曲、室内楽/器楽作品の有名なものが作曲されています。
バッハのチェンバロ伴奏付きの三つのソナタ(BWV1027~1029)はこの有名な作曲家のものということも あって、ヴィオラ・ダ・ガンバの曲全体の中にあっても演奏者に重要なレパートリーとなっています。一方でバッハの作品という観点から見ると、彼の室内楽作品は案外と少ないのです。フルート、ヴァイオリン、チェロという楽器でそれぞれに無伴奏のものとチェンバロなどの伴奏付きのものとがある、という具合に考えるなら、実際はチェロとチェンバロによるソナタは存在しないので、音域的にはその位置にあるのがこのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタだと捉えてもいいかもしれません。そしてバッハの室内楽はそれでもうほとんどというか、それ以外の曲となるとチェンバロの独奏曲を除いて「音楽の捧げもの」ぐらいなのです。
ちなみに二本のフルートと通奏低音のためのトリオ・ソナタ (BWV1039)はこのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタの第1番(BWV1027)と同じ曲なので、フルートの方でまとまった曲を聞いていると、あれ、どこかで聞いたようなメロディーだな、ということになるかもしれません。一応参考にYouTube作品を挙げます。



以前この曲を紹介したギエルミ兄弟が奏でるバッハ!J.S.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集であるが「ガンバのハイフェッツ」の異名を持つ、ヴィルトゥオーゾ・ガンビストである弟のヴィットリオと、オルガン、チェンバロ、フォルテピアノ奏者、指揮者、ルネサンス・バロックの音楽研究家として多岐に活躍する兄のロレンツォ。イタリア古楽界を代表するギエルミ兄弟が、ガンバ奏者の重要レパートリーに数えられるバッハのソナタを、圧倒的存在感で奏でる、古楽器の演奏は注目に値する。


今回紹介するのはバーゼル・シンフォニエッタの副首席ヴィオラを務めるデンマークのヴィオリスト、マリーエ・ストクマー・ベカーのデビュー・アルバム!
ジョゼフ・ヒル1776年製のヴィオラで弾く、J.S.バッハのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集である。



イラリア・マチェドーニオ(Ilaria Macedonio)チェンバロ
此の様な解説があった「マケドニオのアゴジックなタッチは、 イネガルでかすかにブロンズ色に染まっており、素晴らしく、彼女の指使いは、細かく表現された文法で語られている。」 (グラモフォン、2021年3月)
イラリア・マケドニオは、アッシジで、ほぼ全員がプロの音楽家である家庭に生まれました。7歳でピアノを始め、8歳でアローネのセッテノーテ音楽コンクールで第1位を獲得しました。それ以来、ペルージャのピッコレ・マニ音楽コンクール、カステルヌオーヴォ・ガルファニャーナ音楽コンクール、ローマのハイペリオン音楽コンクールなど、数多くのコンクールで入賞しています。2006年、イラリアはオーケストラのソリストとしてデビューし、ウンブリアとラツィオでアンサンブル・レ・メタモルフォージ・ムジカリと共にモーツァルトのピアノ協奏曲K414を演奏しました。その後、テルニのG.ブリチャルディ音楽院に進み、一等成績で卒業しました。2013年、イラリアはエラスムス奨学生としてデンマークのコペンハーゲンへの交換留学に選ばれました。 2014年、イラリアはコペンハーゲンのデンマーク王立音楽アカデミーに入学し、ケティル・ハウグサンドの指導の下、古楽の修士号を取得しました。デンマーク王立音楽アカデミー在学中、イラリアは室内楽団やアンサンブルの通奏低音チェンバロ奏者として演奏していました。



マリー・シュトックマー・ベッカー(Marie Stockmarr Becker)ヴィオラ
デンマークのヴィオラ奏者、マリー・シュトックマー・ベッカーは、フランスのリュエイユ=マルメゾン国立音楽院とスイスのバーゼル市音楽アカデミーでモダン・ヴィオラを学び、2011年に修士号を取得しました。バーゼルのスコラ・カントルム・バジリエンシスで副専攻としてバロック音楽を学んでいるときに、古楽への情熱を発見しました。その後、コペンハーゲンのデンマーク王立音楽アカデミーで古楽の修士号を取得しました。
古楽器による古楽、現代音楽、即興演奏、演奏など、幅広い音楽表現に取り組んでいます。多才で遊び心のあるマリーは、  自分の楽器であるビオラの音色を通じて音楽の境界を探求しています。
現在、スウェーデン南部を拠点に活動するマリーは、スカンジナビア、ヨーロッパ、その他の地域のアンサンブルで演奏しています。彼女は、Nordic Affect、Concerto Copenhagen、Basel Sinfonietta のメンバーであり、Enghave Barok (デンマーク)、Göteborg Baroque (スウェーデン)、Arte dei Suonatori (ポーランド)、Theatre of Voices (デンマーク/イギリス)、Rudersdal Chamber Players (デンマーク)などの現代音楽および古楽アンサンブルとコラボレーションしています。



バーゼル・シンフォニエッタの副首席ヴィオラを務めるデンマークのヴィオリスト、マリーエ・ストクマー・ベカーのデビュー・アルバム・・・
ジョゼフ・ヒル1776年製のヴィオラで弾く、J.S.バッハのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集

2人の新しいチャンネル・クラシックス・アーティスト、デンマークのヴィオラ奏者マリーエ・ストクマー・ベカーとイタリアのハープシコード奏者イラリア・マチェドーニオによるファースト・リリース。
バッハの時代にはヴィオラのためのソナタのレパートリーが殆どなく、おそらくヴィオールから借りたレパートリーとして演奏されていたであろうという考察から、ヴィオラ・ダ・ガンバ(脚のヴィオラ)のために書かれたバッハの3つの傑作ソナタを、ヴィオラ・ダ・ブラッチョ(腕のヴィオラ)で演奏。歴史的情報に基づきながらも、新鮮で独特なアプローチで、バッハのガンバ・ソナタを再現します。



マリーエ・ストクマー・ベカーは、現代音楽を専門とするオーケストラ、バーゼル・シンフォニエッタの副首席ヴィオラ奏者を務め、現代楽器と歴史的楽器の両方を演奏しながら、様々なオーケストラや室内楽シーンで活躍。イラリア・マチェドーニオはイタリアの音楽家の家庭に生まれ、テルニ(イタリア)のブリッチャルディ音楽大学を卒業後コペンハーゲンのデンマーク音楽アカデミー、ロンドンの王立音楽カレッジでも研鑽を積み、優れた通奏低音奏者として多くのアンサンブルと共演してきました。



Bach: Sonatas for Viola (da Gamba) and Harpsichord BWV 1027-1029

収録曲 | 【曲目】
J.S.バッハ:
 ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第1番 ト長調(BWV 1027)
  1 : Bach, J S: Viola da Gamba Sonata No. 1 in G major, BWV1027
  2 : I. Adagio
  3 : II. Allegro ma non tanto
  4 : III. Andante
  5 : IV. Allegro moderato
 ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第2番 ニ長調(BWV 1028)
  6 : Bach, J S: Viola da Gamba Sonata No. 2 in D major, BWV1028
  7 : I. Adagio
  8 : II. Allegro
  9 : III. Andante
  10 : IV. Allegro
 ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ第3番 ト短調(BWV 1029)
  11 : Bach, J S: Viola da Gamba Sonata No. 3 in G minor, BWV1029
  12 : I. Vivace
  13 : II. Adagio
【演奏】
マリーエ・ストクマー・ベカー(ヴィオラ)
イラリア・マチェドーニオ(ハープシコード)

※使用楽器
viola by Joseph Hill, London, 1776
double-manual harpsichord copy by Joop Klinkhamer,
Amsterdam, 1990 after Johann Heinrich Harrass, Thuringen, Germany, c. 1700

録音:2020年2月25日〜29日、デンマーク、コペンハーゲン、ギャリソン教会。



現在YouTubeの配信もあり実に便利になったが、ガンバの音域の伸び代が若干不足します、CDと比べ相当音質は良くないが、最近音質の良いS.M.S.L PL200 MQA CDプレーヤー Bluetooth 5.1 DAC ヘッドホンアンプが注目を浴びている様ですが、DAC搭載されている様なので暫く様子を見たいと思ってます。

バッハのチェロ曲やヴィオラ・ダ・ガンバ曲をヴィオラに編曲することには、多くの利点がある。その楽器の柔らかな低音はチェロによく似ていて、叙情的な高音はリラックスした気楽さで演奏でき、チェロに異なる種類のストレスを与えることができる。バッハのチェロ組曲はヴィオラでうまく録音されており、これらのソナタは技術的な意味ではそれほど難しくないため、この高音だが甘美な音域で演奏できない理由はない。

音楽家が書いた小冊子の注釈には、バッハの時代のヴィオラ奏者がこのレパートリーを取り上げていた可能性が高く、「ヴィオラ・ダ・ガンバ(脚のヴィオラ)と区別するために直訳すると「腕のヴィオラ」となる)のレパートリーはバロック時代には非常に少なかった」と書かれている。 JS バッハがヴィオラを好んでいたことは知られているが、彼の時代には独奏楽器として使われることは稀だったと言われている。
G. ヘンレによって出版されたこれらのソナタのヴィオラ版があり、ベーレンライターはその版に「ヴィオラ・ダ・ガンバ(ヴィオラ)とチェンバロのための」と記しているのです。

CDで聴けば明らかで、これは非常にバランスの取れた録音で、チェンバロの存在感は良好で、両方の楽器から十分なディテールが感じられ、かつそれらがうまく溶け合っている。この 2 人のミュージシャンはどちらも古楽を学んだので、ヴィオラのパートは、完全にではないにせよ、ほとんどビブラートがかかっていない。音符の形成と繊細なフレージングが加えられている。
チェンバロの装飾音は可成り抑制されており、音楽が要求するところではテクスチャの透明性が確保されている。 全体として、これらは非常に満足のいく演奏であり、イラリア・マチェドーニオの鍵盤楽器演奏のイギリス組曲など聴きたい欲求に駆られます今後の新曲の発売が楽しみでもあります、バッハ好きの筆者には今後に期待します。



兎に角この弦楽四重奏曲は拙宅で視聴するTANNOYⅢLZ in GOODMAN AXIOM80 Cabinetに於いて音出しすれば一番良い響き方を奏でる、勿論弦楽四重奏曲を聴くのはTANNOY IIILZ in Cabinet mkII等のシステムが良いとされるが、TANNOYⅢLZ in GOODMAN AXIOM80 Cabinetと比べ全体的には若干低域不足が気になるのである。正に大型排気量の車でハイウエイをゆったり走る正に余裕の走李である事は間違い無いのである。

そもそもクラシックが上手く再生できるスピーカーとは?と質問したらオーディオ・音楽愛好家の多く方から『TANNOY』と言う答えが返ってくると思います。と考えながら悶々とした日がしばらく続いていました。確かに弦楽四重奏などは、奏でると言うより擦れる、響くと言うより鳴るという感じです。此の様な鳴り方は如何にもTANNOYの独壇場ともいえますが、一番始末に悪いは兎に角TANNOYユニットはアンプを選ぶ傾向は強い様である。しかし一旦ハマれば無敵な所も大きく大変良く鳴ります。



何れにせよこの様な演奏は10吋TANNOYⅢLZ in GOODMAN AXIOM80 Cabinetユニットを駆動するにはプッシュプル方式で駆動することでLUXKIT A3500を使ってみるが筆者の虎の子のZAIKA5300のシングルで駆動するsunvalley SV-501SEが良い結果が得られる、LUXKIT A3500は定評ある松下製の6CA7を使用するが、力強く堂々と鳴るのではあるが繊細な部分はZAIKA5300が勝る、EL34(米国名6CA7)は1950年前後に、ヨーロッパで開発されました。いろいろメーカーにより音質も様々と聞くが興味ある球の様に思う。今後は上等なトランスを使い2A3のシングルのアンプも大変気になるアンプでもある。
未だ欲しい物が多くあり物欲は捨てないといけない時期なのですが大いに反省する次第でもある、ブラボー!

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