先日松下製の初段MT管の違うタイプの物(ヒート部分の違い)を購入したが、今まで購入した6BM8は3種類のMT管が集まった。それぞれの音質はやはり気になる、最新のMT管のエージングも行い状態も良い頃となったので、それぞれ3種類を聴き比べて見ました。
このSV-501SCパワーアンプは整流管の代わりに6BM8を初段MT管として使っているようです。勿論300Bの交換も音は変化するが意外と6BM8の変更も効果があるようで、各社のMT管を揃え「球転がし」をして来ました。
処が同一メーカーでも構造上の問題があったのか不思議な気がする。想像するに松下はその昔電球を長年作り続けたノウハウがあったため6BM8はテレビジョンの真空管に多く使われ、より長期使用の必要性を考慮して構造を変化させたであろうか?
上記の写真は松下製品の3種類のMT管であるが、製作年代は承知してはいませんが筆者が試聴する限り写真の左が一番相性が良い様である。此の球はTVブラウン管時代の音響管として作られた為か意外と見つけやすい真空管でもある。新品の球も市場にはあるが意外と高値である。
当時の日本製品は世界の精密機材の工場になっていた時代であったようである。伝統ある西ドイツ製品、英国製と肩を並べ、価格の点でまさる日本製品は意外と人気があったようです、未だ何れの国産品も中古品等は高値で取引されている。当時は松下製は(マネシタ)と陰口を叩かれたこともある時代もあった。
今まで購入した一番は左のナショナルの旧ロゴがプリントされているものが多い、続いて中央にMAYSUSHITA INO.CO,LMT MAIDE IN JAPANと明記されたもの、左のそれと偶然見つけた逆輸入ものの松下管で一番上部のヒート部分が異なっている。
一応エージングも終わり略良い条件でのブランドテストをする、
ソフトは「Zuzana RůžičkováのGoldberg-Variationen」チェンバロ演奏で少し古いが、音質も良いとされるZuzana Růžičkováの演奏では筆者はこれが一番音質、演奏とも一番良く聴こえる。
他に「リチェルカール・コンソートのオーボエ・ダモーレ協奏曲/結婚カンタータ/ヘンデル:オルガン協奏曲第6番/炎の中で」より最近注目のソプラノ、ヌリア・リアルを選びソプラノ美しさを聴く特にバッハのオーボエ・ダモーレ協奏曲演奏は特に素晴らしい演奏が心地よく聴き惚れる。最近は朝一番に聴くことが多い。
「JAZZはGERRY MULLIGAN MEETS JOHNNY HODGES」の夢の共演
を選びリード楽器の共演を楽しむ言わずと知れたJAZZの名盤と思う、演奏も素晴らしくサックスの違いを聴くのに面白い。
次に聴いたのはジョナサン・フリーマン - アトウッドJonathan Freeman-Attwoodは、才能あふれるミュージシャンで、新しいトランペットのレパートリーを絶賛し続けています。トランペットの透明度が聴きどころである。
バッハの解釈について、特にパフォーマンスの実践に関する歴史的な見方に異議を唱え、焦点を絞り直し、EMI、Warner、Deutsche Grammophon、Universal、その他の主要レコードレーベルについて定期的にエッセイを書いている。
Johann Sebastian Bach - Concerto Allegro In C Major BWV 1055 (Arr CC) -JF-Jonathan Freeman
スピーカーケーブル、RCAケーブルは最新のCAT7A LANケーブルから最近自作した物を使い、2日間かけてじっくりテストした。勿論スピーカーは筆者自慢の虎の子AXIOM80の箱にTANNOYⅢLZ移植したメインとサブ機KEF Q300で聴く。
今回意外性を感じたことはKEF Q300で鳴らしても筆者の持つSV-501SEというパワーアンプで聴くと音が良く響き現在でも真空管のアンプの良さを改めて感じた。確かに真空管の場合はメンテナンスは重要で接続部分等の点検は欠かせない。
しかも真空管は消耗品のためおおよそ3,000時間(1日2H聴くと約3年)が寿命で交換を余儀なくさせられる弱点はあるが、音質は間違いなく上等である。
最初は筆者が一番多く持っているMT管特にJ.S. バッハ:オーボエ・ダモーレ協奏曲などはまさに朗々と鳴る感じが生々しく、SV-501SEというパワーアンプと300Bとスピーカーの相性は実に良く十分満足できる。
サンバレー社で販売するSV91BというアンプもWEサウンドのコピーと言われ定評あるアンプなどで、同じ英国製ロジャースでBBCのLS3/5aの音がじっくり聴いて見たが、勿論中古でも高額で手が出ない。
1.ナショナルの旧ロゴMT管(4セット+予備1本)勿論馴染みがありそれぞれ何の問題もな安心して聴ける、特にヌリア・リアルのソプラノは綺麗に聴ける。
ハープシコードの低音部も程々に再現している。これと言って不満も無くしばらく聴き惚れる。
2.MAYSUSHITA INO.CO,LMT MAIDE IN JAPANと明記された管(1セット+予備1本)勿論同じ会社での製作なので音質全体は良く似ている。
しかしハープシコードの高音場がほんの少し輝いて聴こえる同じメーカーでもやはり多少の違いはあるようである。あとの違いはバリトンサッスクスのに色が微妙に良く感じた。このタイプの6BM8があれば予備に購入したのが良いかもしれない。
3.逆輸入ものの松下管(2セット)此の6BM8については、1の管によく似ている、しかし1.よりほんの少し良く聴くと音全体が少し締まった感じに聴こえる感じがする程度の違いといえば違いがある。
特に関心したのはジョナサン・フリーマン - アトウッドの吹くトランペットの透明感が特筆ものでした。全体的聴くとやはり現在のPSVANE 300B Hifi で聴く場合は松下MT管が一番の相性が良く特に2.MAYSUSHITA INO.CO,LMT MAIDE IN JAPANと明記されたMT管が一番良く感じた。
今までペアーマッチ管と称され1つの箱に2個入った管が価格は一番高額なことも笑う、それと同じ種類のMT管で交換して聴いて見たが音質は然程違いは感じななった。
このパワーアンプには以前自作したCAT7A LANケーブル使用のRCAケーブル、並びにスピーカーケーブルとも相性は抜群である、エージング効果も安定して以前のケーブルと比べ情報量が断然多くなった気がする、ケーブル交換で低域、高域がよく響くとう言う言葉はよく使ったが今回の様に情報量が多くなったと感じたのは初めてのことである。
又このケーブルを作った少し後にCAT8の単線が発売され、音質は良いと聞き又自作して現在はCAT8 LANケーブル使用しているがこのケーブルは何処まで悩まされるか伝染病患者になる。
後日現在は映像用の8K用のケーブルが良いと言われるがこのあたりで一旦お休みする。
次はPSVANE WE300B復刻版の交換を計画するが、他に違う物も欲しく迷うのでこの案件は棚上げする!
最後にルドルフ・ルッツ指揮する『J.S.バッハ:カンタータ集第6集』ヌリア・リアル(ソプラノ)が実に美しく思わず聞き惚れました。
バッハのカンタータの中でも1,2位を争う人気を誇る第140番は「三位一体後第27主日」用のもの。コラール・カンタータと呼ばれる形式であり、ここで用いられているコラールはフィリップ・ニコライ作のもの。
輝かしく美しいメロディです。アリアを歌うのは最近注目のソプラノ、ヌリア・リアル。美人でしかも透明度が強いソプラノは是非お勧めします。
第57番は「降誕祭第2日目」用のカンタータ。タイトルの「その人」とは「試練に耐える人」を意味しています。
この日は殉教者聖ステファノの祝日であり、バッハはそれを鑑みてか、この曲に悲痛なアリアを加えました。第73番は「公現後第3主日」用のカンタータ。地味ながらしっとりとした美しさ溢れる音楽です。
『J.S.バッハ:カンタータ集第6集』
【曲目】
1-7. 目覚めよと呼ぶ声あり BWV140
BWV 140 - Wachet auf ruft uns die Stimme: Arie (Duett Sopran Bass) - Mein Freund ist mein
8-15. その人は幸いなり BWV57
16-20. 主よ、汝の御心のままにわれはあらん BWV73
【演奏】
ヌリア・リアル(ソプラノ)・・・1-7
ユリア・ノイマン(ソプラノ)・・・8-15
スザンヌ・フライ(ソプラノ)・・・16-20
アントニア・フライ(アルト)・・・8-15
ベルンハルト・ベルヒトールト(テノール)・・・1-7
ニコラス・サヴォイ(テノール)・・・8-15
櫻田亮(テノール)・・・16-20
マルクス・フォルペルト(バス)・・・1-7,16-20
エッケハルト・エーベル(バス)・・・8-15
バッハ財団合唱団・・・1-7
バッハ財団管弦楽団
ルドルフ・ルッツ(指揮&チェンバロ・・・8-15)
【録音】
2008年11月21日・・・1-7 2010年12月17日・・・8-15 2011年1月21日・・・16-20
最近カンタータを聴くことが多くなっている、別に意味は無く唯ソプラノの響き気に入りまたバッハの曲の透明度の美しさに聴き入っている時がリラックスできる。勿論以前聴いていたTANNOY IIILZ in Cabinet(Chevening) のときよりAXIOM80の箱に移植し低域が自然に響くように聴こえるようになった。バッハのカンタータもクリスマス時期に数多くの曲があるが、どれも出来栄えは素晴らし好きな指揮者、演奏者で聴くのも楽しみになります。
現在筆者のサブSPはKEF Q300をモニター用として聴いているが、程度の良いROGERS LS3/5Aの安価な物が入手出来れば是非手元に置いてみたい。KEF、Rogers、Spendorなど、いろいろなメーカーから発売され、今も世界中で愛されているスピーカーです、出来るならROGERS製品が最良であろう。
レコード、CD等の愛好家は決して原寸大の音は望まず、何よりもバランスの良い音と、楽器の原音(録音時)に近い音が出れば満足する、SPの大きさはあまり気にはならない。
TANNOYは癖が強く適正の判断が不安になる、と同時にその癖に心奪われているのが現実だが、同じ英国のスピーカーでもBBCモニターはTANNOYとは違い、英国国営放送のお墨付き物のSPは、筆者は別に評論家では無いが常にBBC推奨のフラットな音でも音楽を楽しんでみたいと思う。
聞くところによるとLS3/5Aも真空管アンプとの相性も大変良いそうです。将来筆者の究極の組み合わせは、SV91BというアンプでROGERS LS3/5Aが最終の組合せになるかも知れないです。
独唱(ソプラノ テノール バス)、4声合唱
オーボエ2、オーボエ・ダ・カッチャ1、ホルン(ソプラノとユニゾン)、ヴィオリーノ・ピッコロ、
ヴァイオリン1・2、ヴィオラ、通奏低音
用途三位一体後第27日曜日(11月末)
フィリップ・ニコライの有名なコラール「目覚めよと呼ぶ声あり」をもとに作られたコラール・カンタータ。キリストは花婿に、クリスチャンの魂は花嫁に例えられる。
この曲を聴くのはクリスマス前が良いとされるが・・・?勿論今聴くもブラボー!