今日の商店会長 (早稲田商店会相談役 安井潤一郎)

日本でただ一人、商店会の会長現職で衆議院議員になった、早稲田商店会前会長日記。公式ホームページは左下ブックマークから。

11月1日・「失敗」と書いて「経験」と読みます

2007-11-01 22:39:16 | 商店会長のコメント
11時から13時まで東京駅前のまちむら交流機構会議室で震災疎開パッケージの新バージョンについての打ち合わせ会を開きました。平成14年9月に防災功労者内閣総理大臣表彰を受賞した「震災疎開パッケージ」の運営を全国商店街震災対策連絡協議会という任意の団体からNPO法人全国商店街まちづくり実行委員会に移し、平成20年度から本格的に全国展開を行う事についての打ち合わせです。

「震災を切り口に都市の産地の物流、商流を図る」というテーマに活動を続けて来ましたが商店主が片手間でやっていては大きな活動にならない事も分かりましたので来年度を全国展開初年度と位置づけ本業としてやっていく意思をお持ちの方にお任せしようという事になり、本日の打ち合わせ会です。10月5日に印刷屋さんにお出でいただきチラシ、ポスターを印刷し始めようと思っています。

このNPOの活動には防災対策事業、アンテナショップ事業、地域イベント事業、環境対策事業等を柱にする事を考えています。アンテナショップ事業では今までの経験で消費地と産地、特に過疎の町や村との付き合いで一番障害になるのが物流費だという事がわかりましたので、この活動に参加される地域に物流調査を委嘱して本格的な連携が出来るようにしたいと考えています。

10月14日に開店したアンテナショップ事業実験店舗は栃木県茂木(もてぎ)町に農水省の広域連携に関する交付金が出ていますが都市部、早稲田の店には新宿区も東京都も国からも、直接の補助金は入っていません。商店街、都市部の店舗に対しては中小企業庁の補助事業と中小公庫の貸付等を示していただければ、スーパーやコンビニに置いていない品を提供できるオリジナリティあふれる店の骨格作りが可能だと思いました。

もし事業が破たんしても、別荘や人に貸している家作は処分していただきますが「住んでいる家はさわらない」、乗用車以外に商売で使っている車が2台有ったとしたら乗用車でもトラックでも2台は売却していただき「乗ってる車もさわらない」、手持ちの預金も「現預金は300万円まではさわらない」、担保も保証人も不要、でも金利は5%、その代わり基礎的自治体が半分を利子補給、でも事業継続についての最終判断と権限は基礎的自治体が持つ、という融資制度を小規模、零細事業者に提供できたら、この国は元気になると思います。

倒産も廃業も自己破産もしていませんが親から譲られた店を閉めた経験者として言わせていただければ「この国は店を潰すと人間性まで否定する」という事です。だから親戚から、友達から、知り合いから借金をしまくって、最後は自分で自分の命を縮めてしまうのです。止める事の出来るシステム、再び起業が出来るシステムを作れば元気になれるのだと強く感じています。

新たな事を始めるにはリスクが付きます。リスクが致命傷になってしまうのでは誰も新たな事を始めようとはしません。「失敗」が「経験」と読めるシステム作りが議員としての私にとって、大きな仕事になる様に思えます。
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