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鳥まり、参る!

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宙組『エリザベート』感想①。

2016年10月17日 | 感想文
※宝塚の話です。ネタバレばかりしてます。ご注意!※

【泣きながら観た宙組『エリザベート』】

昨日千秋楽で、

「終わる前に書けよ~」

と自分でも突っ込んじゃうけど、今書いちゃう。

宝塚の宙組公演『エリザベート -愛と死の輪舞― 』を観たので感想を言いたい放題します

いや~…やっぱり面白いね。

そして全員歌が上手ってすばらしいです。

良い舞台でした!


先に出たポスターだとシシィ(エリザベート)役の実咲凜音さんにちょっと前髪がありますが、公演ではなかった。

トート役の朝夏まなとさんも、爪が舞台だともっと短かったかな?

『エリザベート』は宝塚で日本初演だった大人気作品。

実在のオーストリア=ハンガリー帝国の皇后エリザベート(愛称はシシィ)の人生をベースに脚色を入れた作品です。

宝塚版では黄泉の帝王=死(死神と考えればよろしいか?)であるトートが彼女を愛してしまい、死ぬまで追いかける物語になっています

いや~…もう、鳥まりさんは泣きながら観ました

音楽も脚本も…やっぱり長く愛されるだけあって良い作品ですね

そんな愛される『エリザベート』を言いたい放題しちゃいます

【さすが宙組、歌が上手!】

宙組は伝統的にコーラスが上手いと言われてるだけあってやっぱりお上手でしたね。

安心して物語に入り込むことができました

そして今のトップコンビの朝夏まなとさん(トップスター)も実咲凜音さん(トップ娘役)もそれはそれは歌が上手でステキなので、もう…良かったぁ

(ハート乱舞しちゃう。

 だってすごいんだもん

特にトップのお二人は上手いだけでなく、すごく歌に心がのっているっていうのかな…共感しちゃうい~い歌声なのよ!

演技も上手なんだろうなぁ。

エリザベートに、そしてトートに

「ああ、こう思ったんだろうなぁ」

と感応させられましたや。

切なくなったり、悲しくなったり、同情したり。

うん、良かった(ぐだぐだだけど評論家じゃないから許して)

たったひとつ

「もうちょっと…

と個人的に思ったのは、第1幕の最後の方の

『ミルク』

という大好きな場面(歌)。

ウィーンの街頭でミルクを買えない貧民たちが

「俺たちが飢えてる間に、贅沢をもてあましてる奴らがいるなんて…」

と恨みと悲しみを爆発させるとても素晴らしい場面なんですが、なんだか演出なのか抑え気味?で、

「個人的にもっと爆発してる方が共感して泣けるんだけどなー」

と思いました。

あくまで個人的な希望ですが、辛すぎたり弱りすぎると人って狂ったみたいに爆発する時あるじゃない。

ああいう演出が良かったな。

【滅ぶべくして滅んだ、と納得できる脚本】

『エリザベート』はトートとシシィの愛の物語であり、シシィの人生であり、そしてハプスブルク家が滅びるまでの物語。

ハプスブルクといえば権力をほしいままにした帝国だったわけですが、この舞台みてると

「あー、もう滅びは決まっていたんだな。

 仕方ないんだな」

と思える。

最後にあたってしまった人たちって先祖の業を一身に引き受けなければならなかったりするんで、悲惨だよなと同情しつつ観てました。

史実を大事に脚本を書かれたんでしょう。

納得できるわあ~

【哀れな女の子がクソババァになっていくリアルさ】

実咲さんの演技でそう思うのでしょうが、この作品のシシィ(少女時代)は素直で健気でかわいらしい。

「自由に生きたい、ジプシーのように」

(ジプシー全然自由じゃないぞ、と突っ込みたいが彼女は幼いお嬢様なので仕方ない)

と夢見る少女が、恋愛経験もない時にフランツ・ヨーゼフに見初められ求められ、戸惑いながらも嬉しくて嫁ぐことを決めるとこなんか

「そうよねそうよね、しょうがないよね。

 そう思っちゃうよね」

と思うもの。

「あなたがいるならば、嵐も怖くはない」

と思っちゃうよね。

実際嫁いだらお姑さん=皇太后ゾフィー(純矢ちとせさん)の激しい支配が待っているわけですが。

それでも絶望を

「私の命はわたしのものよ」

「自由に生きたい」

という意志で押さえて必死に生きるシシィ。

「子どもを返して!!」

と訴えるシーンなんか、もう辛くて見てらんないです。

が、そんなかつて哀れな被害者であった彼女がクソババァとなり、加害者側にまわっていくという大変リアルでえぐい展開。

これすごいよな~と思った。

かつての被害者が自分より弱い者に対して加害者になっていくのはこの世のありふれた現実なんですが、舞台として短時間で見せられると辛い

必死に助けを求める皇太子ルドルフ(私が観たのは桜木みなとさん版)を冷たく突き放すシーンなんか私

「あ…背中から蹴り飛ばしたい…」

と思っちゃたもの(笑)

実在の人物をベースに書いたからこそのエグ~いリアルさ。

すごいね。

フランツ=ヨーゼフ(ルドルフのお父さん。演じるのは真風涼帆さん)も同じ。

ルドルフのストーリーに生きる彼らは冷たく“わかってくれない。向き合ってもくれない”両親でしかないんだもの。

すごいすごい…。

【トートという存在をどう考えるか】

宝塚版の主人公である黄泉の帝王・トートですが、オリジナル版では全然違うらしいんですよ。

宝塚は男女愛がベースで、主役は男役であるトップスターさんが演じると決まっているから、許可をとって潤色したのだとか。

それだけに無理やり感があり、成立させるのが難しいキャラクターだと思う。

私個人は宙組版を観て

「きっとトートは死神で、感情のない世界に生きていたけど、シシィと出会って感情を知ったんだな。

 シシィの人生を追うことで彼も心を得たんだろうな」

と思いましたよ。

朝夏さんのトートは無機質な死神的気質=残虐とかじゃなく、情が一切ない。と、だんだん恋を通じて心が芽生え、やがて愛になる感じの対比が良かったな~

最初に

「エリザベートが暗殺されたのは、彼女がそう望んだからだ」

というセリフがありますが、死って本当にそうらしいよ。

死にかけた何人もの人から

「死神っていうのがいるのなら、それはけして殺人鬼ではない。

 自分がもういいって思うまではぜったい殺さない。

 もういい、とあきらめた時に迎えにきてくれるものなんだと思う」


って言葉を聞いたことがあります。

もちろん、理不尽な死や事故にこの言葉が適用されるかは謎だが。

殺人鬼ではない、待っている死神…朝夏さんのトートって、そんな感じ。

【ラストシーンをどうとらえるか】

『エリザベート』のラストシーンはご存じ、白い服を着たトートとシシィが結ばれて昇っていくわけですが。

これをどうとらえるか、ですよね~。

きっと演じる人の数だけ・観る人の数だけ解釈があるでしょう。

私の場合は、こんな感じの解釈。

トートという存在の、シシィを愛することで生まれた心(魂)は、トートを離れてシシィの魂と一緒に

「次へ」

いくんだろうな~と。

ある種の死だろうし、再生ともいえるかも。

ほらサブタイトルは『愛と死の輪舞』だしさ

時系列で並べると、最初のシーンのトートはラストシーンのトートのずっと後に存在してることになるよね?

だから離れたんだろうなって。

だからシシィとの出会い~ラストシーンまでのトートと、最初や最終答弁のトートは同じトートであっても違うのさー…って勝手な感想。

あくまで個人の感想ですからね

そう考えると、

・ルドルフの前に現れたトートはルドルフの“死”

・ハプスブルク帝国の死をもたらしたトートは帝国の“死”

と発展させることもできるかな

こんがらがってしまいそうなのでここでしめる。

とにかく、素敵な作品でした☆

脚本も音楽もそこに命を吹き込んでくれた全ての人も素晴らしい!

DVDとブルーレイあるので、気になる人はぜひ買ってみよう!!


ですよ~

続き書きました!
  ↓
・宙組『エリザベート』感想②。

こっちでは気になるキャラクター・演者さんについて詳しく書きました。

よろしければごらんくださいませ。








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