山代中のある山代町は、伊万里市外から赴任してきた者にとって、自然や歴史に興味深いものが多々あります。少しずつ紹介していきたいと思います。
小島古墳は、山代中より北へ車で5分も行けば着く、山代町久原にある小島の頂上に築かれた前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)です。
小島は東西約200m、南北約100mの小さな島で、現在は陸続きになっていますが、かつては沖合約400mに浮かぶ島でした。
この古墳は、全長約43m、前方部(ぜんぽうぶ)幅約25m、高さ約3.5m、後円部(こうえんぶ)径約22m、高さ5.2mです。内部には、天井ドーム型の横穴式石室があり、その高さは3.8mです。
古墳は、出土遺物や石室の構造などから6世紀中頃から後半に築かれたと思われます。県内で島に築かれた前方後円墳としては、唐津市呼子町加部島(かべしま)の瓢塚(ひさごづか)古墳だけが確認されています。
古墳は、豪族が自分の勢力の大きさを誇るために築いた巨大な盛土のある墓です。小島古墳が島の頂上にあることから、島が見える伊万里湾岸に暮らし、海上交易や漁労をしていた人々の王が葬られたと考えられます。
<このブログに用いた写真や地図、内容については、伊万里市教育委員会が発行している「伊万里ふるさと読本ー第6集 歴史編ー」から引用しています。>
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